こんにちは。ディレクターのむむです。
ディレクターによる連載「いいWebつくろう〜クライアントと制作会社〜」の第19回のテーマは、Webサイトにおける保守についてのお話です。
Webサイトが完成した! という瞬間から実は保守もスタートしています。
そこで今回は、保守ってなに? どんなときにお願いするの? 費用はいくらぐらいかかるの? そんな疑問にお答えしていきます。
はじめに
- Webサイトにおける保守とは
Webサイトを、正常な状態で維持できるように点検、修理、整備などをおこなうこと。古くなったり破損したデータの削除や、ソフトウェアのアップデート作業や、Webサイトにおける不具合を修正することを指します。
「Webサイトを良い状態で持続させるために必要な運用保守」でもあったように、運用・保守・改修の定義は非常に曖昧ではありますが、今回は上記の内容について詳しく掘り下げてお話していきます。
運用については「Webサイトの価値を維持するための運用サポート」をご参照ください。
保守業務に委託は必要?
Webサイトの保守業務を誰に任せたらいいのか困った経験はありませんか?
Webの知識がある方が社内にいるに越したことありませんが、本業をおこないながら日々移り変わっていくバージョンを把握するのはとても骨の折れることです。特にバージョンアップが頻繁にあるWordPressを使用されているWebサイトは、不具合が出る前に定期的な保守を依頼しておくのもいいかもしれません。
では、LIGではどんな保守業務をおこなっているのかをご紹介します!
LIGにおける保守業務
LIGがおこなう保守の項目は下記となります。
- SSLサーバー証明書の更新
- WordPressのバージョンアップ
- 外部連携の仕様変更
- バックアップ
- テスト環境の保持
など
この項目をもとに詳細を見ていきましょう!
SSLサーバー証明書の更新
SSLとはSecure Sockets Layerの略で、インターネット上で情報を暗号化して個人情報などを安全に送受信できる仕組みのことです。そして、SSLサーバー証明書とはWebサイトの運営組織が実在することを証明し、Webブラウザとサーバーまたはサーバー間においてSSL暗号化通信をおこなうための電子証明書です。SSLサーバー証明書を導入しているサイトURLは下図のように表示されます。

WordPressバージョンアップ
iPhoneのOSがどんどんアップデートされるように、WordPressのバージョンもアップデートされます。
WordPressにはWordPress自体のアップデート、プラグインのアップデート、テーマのアップデートの3つのアップデートがあります。
それぞれのアップデートの通知を受け取ってすぐにアップデートをおこなってしまうと、古いプラグインとの互換性によるバグや不具合によって、今まで表示されていたものがうまく表示されなくなる可能性もあるので、調査や対応が必要となります。
また、そのままアップデートせず放置していると脆弱性が残ってしまい、セキュリティーが甘くなってしまいますので、きちんと調査し対応することをおすすめします。
外部連結の仕様変更
外部連結とは、上の画像のようなFacebookのいいねボタンであったり、Twitterのボタンであったり、Instagramのボタンなどをサイトの左右またはヘッダーやフッター付近に埋め込まれているこれらのことを指します。そしてこの部分も仕様が変更となる場合があります。
最近ですと、FacebookのLike Boxが2015年6月に終了するにあたりページプラグインという新しいものに変更となりました。
バックアップ
Webサイトも同様に、何かを更新したタイミングで誤動作を起こしどこか欠損してしまったり、サーバーのバックアップごと消えてしまったりする場合も少なからずあります。何ごとも準備をするに越したことはありません。バックアップを取っておくことでデータの復元ができるため、失うデータの損失は小さく済みます。また、一度バックアップしたから安心というわけではありません。状況に応じて定期的なバックアップをおこなうことが大切です。
テスト環境の保持
本番環境にて直接編集した際、変更内容に問題があったとしたらダイレクトにお客様へ影響するため、テスト環境の保持をおすすめします。テスト環境で確認したもののみを本番環境へ適用することで、問題があったとしても事前に気付くことが可能になるからです。LIGでWebサイトを一から作成した場合はもちろんのこと、すでにWebサイトをお持ちの場合でもテスト環境の作成をおこなうことが可能です。
LIGの保守に含まれないもの
保守の中には、LIGでは対応できないものもあります。それは下記となります。
- サーバーの24時間監視対応
- サーバープログラムのアップデート
サーバーの24時間監視対応
サーバー監視で必要なことは下記となります。
- サーバーが停止していないかを監視する
- Webサイトが正常に見えているかを監視する
- セキュリティに問題がないかを監視する など
深夜サイトにアクセスが集中してサーバーがダウンしたとして、そのまま朝になるまで気付くことができなかったとしたら機会損失ですよね。オンラインショップのECサイトなど、直接消費者と繋がっているサイト運営をおこなう際にはサーバーの24時間監視に申し込むのをおすすめします。未然に防ぐためにも対策を打っておきましょう!
※弊社での対応はしておりません。ご契約いただいているサーバー会社様へお問い合わせください。
サーバープログラムのアップデート
WordPressを動かすにはPHPやMySQLなどが必要になります。サーバープログラムとはこのPHPやMySQLなどのアップデートのことを指し、2016年3月現在ではPHP バージョン5.6以上、MySQL バージョン 5.6 以上が推奨されています。バージョンアップがPHP5.2.4以上、なおかつMySQL5.0以上であればWordPressは動作しますが、公式なサポートが終了しているため、サイトのセキュリティに脆弱性が残り、危険にさらされるためバージョンアップが推奨されています。
※サーバープログラムのアップデートに関しましてはご契約いただいているサーバー会社様へお問い合わせください。
保守にはどれぐらいの費用がかかるの?
保守の費用はその都度個別にてご依頼いただく場合と、月額の固定費にてご依頼いただく場合の2種類となります。それぞれいくらぐらいの費用がかかるのかご紹介します。
個別依頼の場合
個別依頼の場合は、都度のお見積もりとなるため、費用は抑えられます。しかし、デメリットもあります。
- お見積もり、お申し込みの書類を交わすのに時間を要する
- 作業する人員の確保が事前にできていない
以上の2点から迅速な対応が難しい場合があります。
保守内容 | 費用(1回) | 内容 |
---|---|---|
SSLサーバ証明書の更新 | 3万円〜 | ・SSLサーバ証明書代金 ・手数料10,000円 |
WordPress バージョンアップ |
6万円 | ・調査費 ・バックアップ費 ・テスト環境構築費 ・プラグインのアップデート費 など |
外部連結の仕様変更 | 3万円〜 | ・調査費 ・バックアップ費 ・テスト環境構築費 など |
※Webサイトの状況によって金額は変動いたしますので上記金額は目安としてお考えください。
月額の場合
月額依頼の場合は、作業する人員が事前に確保できているため迅速な対応が可能です。しかし、毎月同じ量の運用・保守のご依頼があるとは限らないため、一定の金額にも関わらず作業量にムラが生じます。
※いつご依頼が来てもいいように事前に人員を確保している為、運用・保守依頼をしていないから今月は値下げしてほしいというご要望にはお応え致しかねます。
保守内容 | 費用(1ヶ月) | 内容 |
---|---|---|
込みこみプラン | 30万円〜 | ・運用 ・保守(個別依頼項目を全て含む) ・機能改善回収 など |
※内容・金額に関しましてはお打ち合わせにて決定とさせていただきます。また、WordPressバージョンアップに関して、大幅なアップデートの際は場合によっては追加料金やサイトの作り直しが必要となり、追加料金が発生する可能性がございますのでご了承ください。
まとめ
社内のWeb担当者に保守業務ができるに越したことはありませんが、限られた人数や予算の中で、保守業務を担当できる人員を用意して全てに対応することは難しいですよね。そんなときは、保守業務を依頼するのもひとつの手かもしれません。なにごとも「いい状態」を維持するにはこまめなメンテナンスが必要です。作ってそのまま! という状態は避けてユーザーの心をつかむ、いいWebを一緒につくりましょう!
LIGはWebサイト制作を支援しています。ご興味のある方は事業ぺージをぜひご覧ください。