何をするわけでもなく、のんびり過ごしてみる
そんな雰囲気につられてか、お客さんはあちこち出歩くよりも宿でくつろぐ時間を楽しんでいるようです。
居間ではソファに寝そべったりちゃぶ台でご飯を食べたり、もはや普通の家みたいな光景になっています。宿のヘルパーのアラレちゃん(犬)も座布団の上でごろり。完全に野生を失っていますね。
縁側で読書をする人もいました。天気の良い日には、心地よい風が通り抜ける縁側でまったりするのもありですね!
僕はというと、ぼんやりと居間でネットサーフィンをしていました。わざわざ旅先で何をしているんだって思う人もいるかもしれませんが、これがいいのです。東京で暮らしている身からするとこんな空間でごろごろできる機会なんて、貴重以外のなにものでもありません。
とはいえずっと宿にいるのもさすがに飽きるので、みんなでビーチを歩いたり、近くの神社に行ってみたり、裏山に登って海辺の景色を見渡したりと、近所の散歩を楽しみました。オーナーさんによれば、こんなふうに宿やその周辺でゆっくり過ごすお客さんが多いそうです。
せっかくだから観光もしてみたい!という人のために、オーナーさんが車であちこちに連れて行ってくれる「遠足」というサービスもあります。景勝地巡りや魚市場の見学、カフェで珈琲教室など、勝浦を満喫できる多彩なプランが用意されていますよ!
新鮮魚介を使った名物の晩ごはん
一般的なゲストハウスは食事の付かない素泊まりがほとんどですが、「お茶の間ゲストハウス」では希望するお客さんに食事を出しています。近くの海でとれる新鮮な魚介を使ったご飯はこの宿の名物でもあり、これを目当てに泊まりにくるお客さんや、ご飯だけ食べにくる近所の人もいるのだとか。
居間でごろごろしていたらご飯が運ばれてくるなんて素敵過ぎです!
この日の献立は新鮮なアジのお刺身となめろうが付いたお刺身定食でした。
こちら、炒め物・和え物・漬物・天ぷら・海老の味噌汁なども付いた満点のボリュームで1000円! ゲストハウスで出る食事としては決して安くないですが、豪華な内容を考えると十分お得なお値段。たっぷりのなめろうなんか、居酒屋で頼めばそれだけで700円くらいするのではないでしょうか。
「お刺身を食べると日本酒が恋しくなりますねえ」なんて話をしていたら、酒蔵でも働いているというオーナーさんが地酒の試飲をさせてくれることに。6種類のお酒を少しずつ味見し、気に入った純米酒を何杯かいただきました。なめろうとの相性が良すぎてお酒が止まりません!
夕飯のあとはそのまま居間で団らんです。
オーナーさんに海辺の暮らしの魅力を聞いてみたところ、「浜辺でワカメがタダで手に入る」という地味な答えが返ってきました。海に生えているワカメを採ることは禁止されているけど、浜に打ち上げられたワカメは自由に持っていっていいのだとか。そんなに羨ましくないですね! もっとこう「一年中サーフィンができる」とかじゃないんですかね!
そんなかんじで消灯時間までお喋りを続け、「お茶の間ゲストハウス」での一日はおしまいです。のどかな空気のなかでごろごろしていたら、溜め込んでいた疲れやストレスが吹き飛んでいきました!
田舎のゲストハウスのいいところ
今回は「お茶の間ゲストハウス」の様子をお伝えしましたが、結局のところ田舎のゲストハウスって何がいいのでしょうか? まとめてみました。
日本の家は居心地がいい
ごろんと寝転がれる畳、涼しい風が抜ける縁側、ふかふかの布団――、なんだかんだ日本の家は居心地がいいです。田舎にあるゲストハウスは古民家を使っていることが多いので、都会のアパート暮らしでは忘れてしまいがちな日本文化の良さに触れることができます。
自然がたくさんある
田舎なので当たり前ですが、自然が多いです。青い海、大きな山、澄んだ空気など、普段は触れることの少ない自然に囲まれたゲストハウスは、そこにいるだけで特別な時間になります。
地元の食材を使ったご飯が食べられる
田舎にあるゲストハウスだと、レストランや居酒屋はおろかスーパーやコンビニが近くにないこともしばしば。そのため食事の用意があることが多いです。宿が作ってくれる場合もあればゲストとスタッフが一緒になって作る場合もありますが、たいていは近所でとれた山の幸や海の幸を味わえます。
さいごに
いかがでしたか?
忙しい日常を送っている人ほど、田舎でゆったり過ごすことはいい気分転換になると思います。格安で泊まれるゲストハウスなら、そんな時間を手軽に楽しむことができますよ!
他にもあります!おばあちゃんの家みたいなゲストハウス
あえて何もしないでのんびりとした時間を過ごす、そんな旅を田舎のゲストハウスで体験してみませんか?