こんにちは、LIGブログ編集部です。こちらはWebライティングに関する全10回のシリーズ記事です。
さて、「人は見た目じゃなくて中身だ」というのはよく聞くフレーズですよね。
同様に、Webライターとして自分が書いた記事も「見た目(タイトル)ではなく中身(内容)で勝負」と考えている人は多いと思います。
もちろんそれは正しいことなのですが、肝心の中身(内容)を知ってもらうためには、まずは読者にあなたの記事を「クリック」してもらう必要があるでしょう。
特に興味を惹かれないタイトルの記事を、わざわざクリックする人なんていませんよね。「読んでもらえさえすれば必ず」というのは、残念ながらWebメディアではあまり通用しない考え方です。
(人も「見た目が9割」といわれますが、Webメディアはそれ以上かもしれません)
というわけで、今回は、あなたが書いた記事がより多くの人に読んでもらえるように、思わずクリックしたくなる記事タイトルの作り方について学んでいきましょう。
目次
1. 読めば“自分の役に立つ”ということが一目でわかる
Webの記事タイトルは「~のテクニック」「~な方法」「~の秘訣」などになっているものが多いですよね。これは検索結果を見ている人に“この記事を読めば、あなたの悩みや課題を解決できますよ”と伝えるため。特に意識しておきたいのが以下の2点です。
a. Webで検索をする人の背景を考える
Webで何かを検索している人は、基本的に“何か知りたいことがあって調べている”という状況にあります。
だから記事のタイトルだけで、「これは知りたいことがわかりそうだ!」「問題が解消しそうだ!」などと“読めば必ず自分の役に立つ記事だ”のように思わせないことには、クリックをしてもらえないのです。
「上級者向け」「○○な人必見!」など、タイトルである程度のレベル感や対象を伝えている記事が多いのもこのためです。
b. どう“役に立つ”のかを明確にする
読めば役に立つことを伝える記事タイトルで、特に意識したいのは以下の2点です。
- 書いてある内容がしっかりイメージできる
- どんな人に対して書かれた記事かわかる
たとえば、
『初心者でもすぐに改善できる!リスティング広告の入札単価調整方法』
というタイトルの記事であれば、新しくリスティング担当になった人を対象に、効果的な入札単価調整について解説してある内容だな、とすぐにイメージできることでしょう。
上級者には無視されるかもしれませんが、タイトルどおりの初心者、あるいは今の業務に少し不安を感じている中級者などは興味を持ってくれそうですよね。
しかしこれがもし、
『リスティング広告の入札について』
という漠然としたタイトルであったらどうでしょうか。
「初心者だけでなく上級者向けにも見えるし、扱っている範囲も広そうだから、クリックは増えるかも」と思うかもしれません。
しかしタイトルからイメージされる範囲が広すぎるせいで、検索した人は“自分にとって役に立つかどうか”の判断ができません。結果としてクリックは減ってしまうでしょう。
なぜなら内容が判断できない記事をクリックして読むよりも、「他にもっと自分にとって役に立ちそうな記事」を探したほうが早いからです。
2. タイトルと記事の内容が一致している
タイトルの持つ役割は、記事の内容と読者の期待とを一致させることにあります。つまり読者は、記事の中身を読む前にタイトルだけを読み、「これを読んだら、多分こんなことがわかるようになるぞ!」と期待をしてクリックをしてくれるわけです。そこで、以下の2点には特に注意しましょう。
a. タイトルと内容との不一致
タイトルと内容とが不一致だった場合、読者が読む前に期待していた内容が記事に書かれていなかったことになります。
期待を持ってクリックしてくれた読者は、記事を書いた人(=あなた)に対して半ば裏切られたような気持ちになり、失望を感じてしまうことでしょう。これはあなたにとっても何のメリットもありません。
だからこそ、大げさなタイトルをつけて相手をガッカリさせるのではなく、あなたが記事で「一番伝えたかった内容」がきちんと反映された魅力的なタイトルをつけるよう心掛けましょう。
「上手くタイトルをつけられない」と悩んでいる人は、一度記事を全文完成させた後、その内容を一行に要約させた文章をタイトルに設定してみるといいかもしれません。そこには“伝えたかったこと”や“キーワード”が自然と盛り込まれているはずです。
b. 「釣り」や「煽りすぎ」
Webでは、いわゆる「釣り」や「煽りすぎ」のタイトルのほうがクリックを集めやすいのも事実です。しかし、釣られた人から見れば、結局知りたいことも知ることができず、騙されただけの状況であり「もう二度と読むか!」という気分になってしまうでしょう。
これでは、その記事のPVが普段より増えても、サイトとしての信用度が低下してしまうこともあり得ます。
PVは評価指標の1つではありますが、釣って集めた来訪者がCV(=その記事を読んだ結果、申込みや購買を行ってもらうというWebサイト本来の成果)に結びつくことは考えづらく、結局誰も得をしないという結果になりかねません。
「とにかくPVを集めることだけが目標」というサイトの記事でもない限り、なるべく避けるようにしましょう。
3.具体的な数字が入っている
広告のキャッチや書籍タイトルも、数字を入れるだけで実際に売上がアップすると言われています。具体的な数字が入れば、それだけその記事を読ませるための「説得力」がアップするからでしょう。
たとえば、
『1ヶ月で体重-5kg!美味しくダイエットを実現できる健康食品特集!』
『残業コスト20%カットを実現させた、おススメ管理ツールを紹介します』
など、現実的に達成できそうな数字を提示し「これなら自分でもできるかも」と思わせるような書き方になっていれば、その分野に興味を持っている人はとりあえずクリックをしてみたくなります。
また、まとめ記事などでよく見かける、
『○○を実現するたった3つのステップ』
『△△をおこなう上で便利な7つのサイト』
『□□に役立つサイトまとめ50選』
のような数字の提示は、記事に掲載されている情報量の目安の提示という点でも有効な手段です。
少ない数字であれば、1つ1つに詳細な解説が記載された記事、多い数字であれば簡単な紹介がジャンル別にまとめられている記事かも、というように情報量のイメージがつくので、読者は目的や時間に応じて読む記事を選ぶことができます。(あとで読もう、とブックマークがされやすくなる理由でもあります。)
ここで1つだけ注意しておきたいのは、タイトルに数字が入った記事のほうがPVを集めやすいからといって、全ての記事に数字を入れてしまうこと。一覧で並んだ記事が全て同じようなタイトル構成となってしまうので、見た目で少し残念な印象になりがちです。何事もやりすぎには気をつけましょう。
4. 簡単に成果が得られることがわかる
スキルアップや悩み事の解消など、記事を検索する理由は様々ですが、世の中の多くのことは時間をかければ何とかなります。しかしそんな時間はない、または単純に面倒くさい、という理由から、ユーザは「簡単にできる」方法を探しているのです。
ダイエット関連の記事タイトルを例にすると、
『1日2時間の適度な運動とカロリー制限であなたも1ヶ月で3キロ痩せられる!』
は、当たり前すぎて読もうという気が起きません。しかし、
『1日5分だけ!テレビを見ながら1ヶ月で3キロ痩せる方法を完全公開!』
など、簡単にダイエットできそうなタイトルになっていれば“ちょっと読んでみようかな”という気になりますよね。
もちろんその内容が嘘ではいけませんが、とにかく簡単で、そして従来の方法よりもラクに成果を得られることが伝わるタイトルは読まれやすくなります。
先ほど解説した「読めば自分の役に立つこと」にも少し関わりますが、実際に自分でやってみようかな、という気になれるタイトルでなければ、そもそも記事を読む気にもなりません。
だからこそ、「今から紹介することは誰でも簡単ですよ」「今までよりもラクにできますよ」ということ明示してあげるのはひとつの手段です。
5. 読み手が実際に使う言葉が入っている
SEOを意識したタイトルはどうしても不自然なものになってしまいがちですが、それでも記事を読んでもらうためには、検索結果でなるべく上位に表示されるようなタイトルをつける必要があります。
Web上にはどんなジャンルであれ無数に記事が存在しており、普通の人はその上位に表示される何本かを読めば満足して(または諦めて)、それ以上の検索はしない傾向にあります。だからこそ、自分の書いた記事の内容を的確に表現そ、かつ検索をする際によく使用されると思われる言葉をしっかりと、タイトルに入れるようにしましょう。
その際にNGとなるのが、以下の3点です。
a. ターゲットの読者が普段使わないような言葉を入れてしまう
たとえば「SEO」に関する記事を書いたとき、いくら正式名称だからと言って、タイトルに「Search Engine Optimization」という単語を入れようと思う人はいませんよね。それよりも「検索結果」や「上位表示」で上位表示されるほうが読まれる可能性はグッと高くなるはずです。
もちろん、専門機関や研究者向けの記事であれば、専門用語は入れるべきです。逆に、一般の人が会話で使うような言葉はタイトルからは外したほうが信頼性のある記事に見えます。
ターゲットとなる読者はどんな人かという点を意識し、その人が検索をするときに普通は使わないと思われる言葉は外すようにしましょう。
b. 書き手側視点の言葉を入れてしまう
書き手側の視点と読み手側の視点の差から、キーワードが不一致になってしまうケースは、企業のホームページなどでもよく見かけます。
たとえば「人材紹介」と「転職」という言葉。これは紹介する企業側から見れば人材紹介という“事業”を取り扱っているので、「人材紹介」という言葉がタイトルに入っていればOKのように思えます。
しかし実際に転職しようと思っている人は、事業名ではなく自分の“行動”である「転職」という言葉で調べているので、タイトルに「転職」と入っている記事でなければ読まれることはありません。
常に読み手側視点の言葉で上位表示されるようなタイトル作りを意識しましょう。
c. 上位表示「だけ」を意識して言葉を詰め込んでしまう
検索結果で上位に表示されることを意識しすぎるあまり、記事内であまり触れていない内容までタイトルに盛り込むことのないよう注意しましょう。「釣りタイトル」などと同様に、クリックしてくれた人を裏切る結果になってしまいます。
また、言葉の詰め込みで単純に記事タイトルとして不自然なものとなってしまい、クリックさせるための説得力が薄くなってしまう危険も。これでは一時的に上位に表示されてたとしてもクリックされず、すぐに順位が下がってしまいます。
タイトルは記事の内容と一致しており、かつ「読んでみよう」と思わせる魅力的なものにする、という基本は忘れないようにしてください。
6. 簡潔で短いものとなっている
「検索エンジンの文字数表示の関係から、タイトルは30文字以内で」というのは有名なルールですが、それを別にしてもタイトルはなるべく簡潔で短いものにしましょう。
なぜなら検索結果で表示される記事タイトルは、1つ1つがじっくり読まれる文章ではないからです。
一目で(流し読みで)何が書いてあるか判断できなければ、すぐ次の記事タイトルに目線が移ってしまうでしょう。これまで解説してきたような(読者にとっての)有益な内容が詰まったタイトルであったとしても、「長い」というだけで誰にも読まれなくなります。
検索者は忙しく、かつ大量の情報に囲まれているため、たとえ30字前後のタイトルであっても無駄な文字は見たくないはずです。
もちろん短くすることを意識しすぎるあまり、ただの単語の羅列や、あまりにもシンプルなタイトルとなってしまってもいけません。その点については、伝えるべきことを短い文章できちんと伝える要約のテクニックを磨いていく必要があります。
「結論から先に!」「報告は簡潔に!」などはビジネスの場でもよく言われることですが、記事タイトルも同様です。重要な情報をきちんと絞り込んだ、簡潔なタイトルに仕上げていきましょう。
7. インパクトがある
これまでの1.~6.で解説してきたような“読者にとってのメリットや読む理由”などがしっかりタイトルに盛り込まれていれば、最後はもうインパクト勝負です。
検索の結果いくつか記事タイトルが並べば、やはりインパクトがあるものからクリックされるでしょう。インパクトを与えるタイトルの付け方にはいろいろな方法があるので、ここでは代表的なものを紹介しておきます。
- 必要性
→「○○なら絶対に知っておきたい!」「誰でも!」など、読んでおかないとマズいかも、と感じさせるもの
- 緊急性
→「今すぐチェックしよう!」「夏がくる前に!」など、緊急または近い期限までに確認しなければいけない情報だ、と感じさせるもの
- 不安
→「あなたは大丈夫?」「要注意!」など、思わずチェックしておかなければいけない内容だ、と感じさせるもの
- トレンド
→「オリンピック直前!」など、今このタイミングで知っておけば情報通になれる、と感じさせるもの
- 知名度
→「スタバでもやっている!」など、有名ブランドや著名人がやっているんだ(なら自分も)、と感じさせるもの
他にもまだまだ方法はありますが、インパクトのある言葉の使用は、あくまでも興味を持ってくれる人の割合を増やすための手段であり、肝心の中身が追いつかないと、ただの釣りや煽りになってしまうので注意が必要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「検索」という手間をかけて情報を探している人に対し、より深く刺さるのは、小説のような“中身を読まないと本当の意味がわからない”タイトルではなく、ビジネス書のような“実益がハッキリわかる”タイトルです。
そしてビジネス書にもヒットするタイトルとそうでないタイトルがあるように、読まれるためには様々な工夫が必要となります。
もちろんどんな記事であっても一番重要なのは、ただPVを稼ぐだけでなく、検索されたいワードがきちんと網羅されたもの。つまり記事の内容がしっかりと読者の役に立つものであることです。
人間も記事も「最後は中身で勝負!」ということは絶対にお忘れなく。以上、最後までお付き合いいただきありがとうございました。それでは、また!
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