NY City Index代表のMaksimです。
最近は日本でもオンライン上で好きなことを学べるサービスがたくさん始まっていますよね。このオンライン教育サービスについて、実はアメリカと日本では少し違いがあるんです。
日本とアメリカで同じオンライン教育サービスを展開している「Udemy」という会社を例に見てみましょう。英語版のカテゴリは「テック」系のコンテンツがほとんどなのに対して、日本版にはテック以外にも「ライフスタイル」「ビジネス・経営」など複数のコンテンツが混ざっています。
今回は、オンライン教育サービスが流行している背景や日本との違い、またアメリカで大流行しているサービスをご紹介したいと思います。
なぜオンライン教育が流行っているのか?
そもそも、アメリカでオンライン教育が流行している背景には、下記の2つの理由があります。
- コストがあまりかからない
- テックスキルを必要だと感じる人が多い
それぞれ見ていきましょう。
1. コストがあまりかからない
1つ目は、大学の学費と比較したときに圧倒的に安いということ。
アメリカにいる多くの大学生は、大学に行く助成金をもらえずに借金をし、卒業後の返済で精一杯という大変な状況となっています。これは日本でも同じだと思います。
しかし、オンラインだと無料もしくは少ないコストで、学びたい授業を受講できます。
2. テックスキルを必要だと感じる人が多い
2つ目は、将来やりたいことを実現するためにテックスキルを必要だと感じる人が多く、オンライン教育サービスではテック系のジャンルが充実していること。
今の時代どんなジャンルのビジネスにもテックは必須条件です。
もちろん学校に頼ってもいいのですが、これほど簡単に学べる環境が充実している今の時代、自分自身で学べばコストを抑えられることはもちろん、ある程度リスクを回避することもできます。
テック系コンテンツが若者の人気を集めている!
アメリカにいる学生の現状
アメリカのコンテンツにテック系が多い理由として、もちろん日本との文化の違いも挙げられると思います。しかし、それだけではないようなのでハーバード大学卒業の知り合いに聞いてみたら、下記のように話していました。
今ハーバード大学の卒業生の多くは、従来のように大企業に就職するのではなく、サンフランシスコに行って自分たちでテック系のスタートアップをする人が多い。また、現役のハーバード生の多くがITに可能性を感じていて、在学中にHTML/CSSやプログラムなどをオンライン教育サービスを通じて勉強してる。だからテック系のコンテンツが多いのだと思う。
実際、去年ハーバード大学で一番人気だったCS50(COMPUTER SCIENCE 50)というクラスは、プログラムやコーディングの初心者向けの授業をおこなっています。このクラスは今も大人気なので、テック系がアメリカの若者から人気であることの象徴になるかと思います。
日本ではWeb関連の仕事をしてる人がオンラインでテック系の勉強をすることはあっても、一般的な大学生がテック系を勉強する文化はまだないように思いますが、アメリカではそれが一般的になりつつあります。
優秀な学生はかつての人気企業に興味がない?
ハーバード大学やボストン大学など頭のいい大学に通う学生ほどスタートアップをする人が増えているのが現状です。
かつては人気企業だった、金融のトップに君臨するゴールドマンサックスでも新卒が雇えず2014年に初任給を上げ、アメリカで話題となりました。
また、最近ではPayPalのCEOであるDan Schulmanさんが“技術の優れている学生が大学を中退しスタートアップをはじめた場合は4年間サポートする”というサービスを始めました。その額なんと$100000(約12,277,600円)! 彼は、優秀な人は大学に行く意味がないと考えているため、このサービスを始めたようです。
このように大学に通う意味について考える学生が多く、そんな彼らにとってテックを学ぶことは魅力的なんです。
人気のオンライン教育サービス6選
そんな若者の夢を叶える救世主として人気なオンライン教育サービスを6つ紹介します。
Codecademy
学べること | HTML/CSS、JavaScript、Ruby、PHP |
料金 | 無料 |
Codecademyは、Webサイト・アプリを中心としたコーディングが学べるサービス。
完成されたデザインを設計書のようにして、1から自分でコーディングします。
サービスを開始すると画面が二面に分かれて、Codecademyが指示する通りにコードを打ち込むと、片方の画面にコード結果が出る仕組みです。指示書通り作っていくことでスキルを身につけることができます。
SlideRule
学べること | Web Development、UX、データ分析 |
料金 | 無料/一部有料 |
SlideRuleは自社でコンテンツを提供しているわけではないんです。
まず、SlideRule内のプランナーが自身の経験を元に、ユーザがスキルを習得するために必要な他社コンテンツを選別します。そして、その作ったカリキュラムをユーザに提供するというサービス。まとめに似てますね。
最近はGoogleと手を組み独自コンテンツも持ち始めました。参加するためには予約が必要なので、お忘れなく。
Coursera
学べること | Web、心理学、データ分析など(大学が提供するサービスなので、なんでもあります) |
料金 | 無料/一部有料 |
Courseraは世界のあらゆる有名な大学やミュージアムが提供するオンライン教育サービスで、日本からも東京大学が参加しています。
アメリカでは顧客やターゲットを動かすための心理学も人気なのですが、このサービスはテックだけでなくそういった心理学的な知識も学ぶこともできます。
カリキュラムに参加するためには予約が必要です。
edX
学べること | Web、心理学、データ分析など(大学が提供するサービスなので、なんでもあります) |
料金 | 無料/一部有料 |
edXはCourseraと同じで、アメリカの有名な大学が提供するオンライン教育サービス。Courseraと違う点は、ビジネスを1人でやる際に必要なスキル(ビジネスの始め方からマーケティングなど)をedXだけで幅広く学べることです。
また、料金が別途でかかってしまうのですが大学の卒業証明書のような証明書も発行できます。こちらもカリキュラムに参加するためには予約が必要です。
Udemy
学べること | Web、心理学、データ分析など(個人が提供するサービスでテックを中心にさまざまな分野の勉強ができます) |
料金 | 無料/一部有料 |
Udemyは人気のある現役大学講師や過去に教授だった方々が、オンライン上で講師をしてくれるオンライン教育サービス。
他のサービスと違い、才能のあるユーザは講師としても参加することができます。その際の資料などはUdemyのプロフェッショナルが一緒に作ってくれます。カリキュラムに参加するためには予約が必要です。
Udacity
学べること | Developerの仕事に関係する内容 |
料金 | 無料/一部有料 |
Udacityはシリコンバレー発のオンライン教育サービス。Udemyと少し似ていて、Udacityも講師であるインストラクターがオンライン上で相談を聞いてくれます。
しかも提供しているのがFacebookやGoogle、AT&Tなどの企業ですから、かなりクオリティが高いカリキュラムを受講できます。また、一部動画での説明などもあります。
こちらも、カリキュラムに参加するために予約が必要です。
さいごに
いかがでしたか?
今回紹介したのは2015年6月時点での有名なオンライン教育サービスであって、まだまだこの先さまざまなサービスが生まれるに違いありません。
“日本はアジアの中で6番目に英語が話せない国”という統計が最近出ましたが、将来グローバル化したときに英語を話せることは必須条件になります。
Web関連の方は、ご自身が興味を持ったサービスを使ってスキルを伸ばしつつ、英語の勉強も兼ねてみてはいかがでしょうか?
毎日の積み重ねが、未来を変えます!
Good luck!!