「大学生のうちに読むべき本ってなんだろう?」
「みんなはどんな本を読んでいるんだろう?」
そんな疑問をお持ちの方はいらっしゃるのではないでしょうか。そこでこの記事では
- 本を読む5つのメリット
- 大学生が読むべき10冊の本
をご紹介します。
今回、本を選定するにあたって現役大学生100人に「読んでよかった本」のアンケートを行いました。そして票の入った本のなかから、弊社編集部が選定してランキングを付けました。
それでは、早速ですがメリットを紹介していきます。
目次
本を読むメリット5選
読書にはメリットがたくさんあります。そのなかには、時間や選択肢をたくさん持っている大学生だからこそ、大きな効果が得られるメリットもあります。
今回はメリットを5つに絞りましたので、それぞれ説明したいと思います。
- 年収が上がる
- 新しい選択肢をもてようになる
- 語彙力が上がる
- ストレスが減少する
- 論理的思考能力が上がる
年収が上がる
いきなりお金の話になりますが、読書習慣と年収には高い相関関係があります。
総務書が公表している家計調査によると、年収923万円以上の世帯では年間書籍代が約15,571円であるのに対し、年収455万円以下の世帯では5,160円と3倍ほどの差があります。
(参照元:総務省2018年度「家計調査」)
このデータから、読書習慣と年収には高い相関関係があることがわかりますね。将来お金をたくさん稼ぎたいと考えている大学生は、ぜひ読書を習慣化させましょう。
ストレスが減少する
6分以上の読書はストレスを68%減らすことができる、というイギリスのサセックス大学による研究データがあります。
ちなみに、同研究チームによると、音楽鑑賞が61%、コーヒーを飲むことが54%、散歩をすることが42%、ゲームが21%のストレス軽減効果が見込めると発表されたのですが、読書の効果はひときわ高いですね。
また、読む本は小説か興味のあるジャンルの本が良いとされています。社会人になると仕事でストレスを感じることも増えるかと思うので、大学生のうちに読書の習慣をつけてストレスの対処法を身に着けたいですね。
(データ参考元:Reading for Stress Relief)
新しい選択肢をもてるようになる
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
これはドイツの名宰相であるオットー・ビスマルクの言葉です。歴史に名を残すような偉人の考えや、全く違う文化をもつ外国の価値観など、本は多種多様のことを教えてくれます。そしてそのような情報に触れることによって、視野が広がり新しい選択肢が見えてくるのではないでしょうか。
実は筆者である私自身、現在大学4年生なのですが、大学2年生のときに読んだ「7つの習慣」という本をきっかけに「もっと大学生活を充実させたい」と考えてIT企業で長期インターンを始めました。
インターン先では、ビジネスの第一線で活躍する社会人の方々と約2年間一緒に働き、貴重な経験をさせていただきました。就職活動の際にもインターンの話で他の学生と差別化し、アピールすることできました。
あくまで一例ですが、このように本には新しい選択肢与え、人生を大きく変える力があるのではないでしょうか。
言語化能力が上がる
「言いたいことがあるのに、適切な言葉が見つからない」という経験がある方はいらっしゃるのではないでしょうか。
読書を通じてさまざまな言葉に触れれば、自然と発する言葉のボキャブラリーも増えます。また、時と条件に応じて、さまざまな言い回しができると「品のある人」とも思われるようになります。
読書を通じて、語彙力・表現力・言語化能力を上げましょう。
論理的思考能力が上がる
小説や漫画を除く多くの本は「論理」の軸のうえで、話が展開します。そのため、読書は論理的思考能力を上げる訓練となると言われています。
また、Webニュースなどの記事では、情報がかなりカットされており、論理的思考能力は磨かれないとも言われています。この論理的思考能力は、社会人になると必ずと言っていいほど求められるなので、学生の今のうちに身に着けて周りと差をつけましょう。
読書にはさまざまなメリットがあることがわかったところで、次に大学生にオススメの本を紹介します。
おすすめ本ランキング
10位 人生は攻略できる
この本では幸福な人生は①お金(金融資本)②仕事(人的資本)③愛情・友情(社会資本)の3つの土台の上に成り立っていると仮定して、それぞれの土台を強化する方法を、説明しています。
お金編では貧しいとなぜ不幸になるのかといった話から、怪しい話にだまされないための考え方、投機と投資の違いなどについて。
仕事編では、拡張ができる仕事(収入の上限がない仕事)と拡張できない仕事(自分の労働時間の対価として支払われるもの)の違いやブルーオーシャン戦略やニッチ戦略など資本を最大化するために大事な知識を学べます。
愛情編ではギバー(何かを与える人)とテイカー(何かを受け取る人)ではどっちになるべきか、愛情空間と貨幣空間の違い、最近耳にする評判経済などを知ることができます。
この本は私たちが生きていくうえで知っておくと、人生というゲームを攻略しやすくなるような知識がたくさん詰まっています。読み物としてもかなり面白く、分厚いですがサクサク読むことができます。
- こんな人におすすめ
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- 幸せの条件を知りたい方
- 人生というゲームの攻略法を知りたい方
9位 2020年6月30日にまたここで会おう 瀧本哲史伝説の東大講義
本書は2012年6月30日に東京大学で行われた、瀧本哲史さんの講義を本にまとめたものです。
この本では少子高齢化や不景気などで、将来に対して不安をもつ若者世代に様々な観点から激を飛ばし、これから生きていくための「武器」を与えてれます。それは交渉術だったり、仲間の見つけ方だったり、物事の考え方だったり……。
コロナ禍でより不安定になり先行きが見えなくなった時代で、我々若者が生き残るために必ず読んでおきたい一冊です。
- こんな人におすすめ
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- この不安定な時代で10代・20代の我々が「どう生きるか」のヒントが欲しい方
- 年金問題など先行きが怪しいこの日本を変えたいと考えている方
8位 20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
突然ですが、あなたがスタンフォード大学の学生として、教授に「これから5ドルを配るので、5日間でできるだけ多くのお金を生み出してください」と言われたらどのようなことをしますか?
これは実際に行われたとある授業の課題なのですが、ある生徒は、650ドルを獲得しました。もちろん、宝くじを当てたわけはありません。一体どんな方法をとったのでしょうか。
その生徒がとった方法は「スタンフォード大学の生徒を採用したい企業を授業に呼び、その企業のCMを制作し授業内で流す」というものです。
つまり、5ドルに目を向けず自分たち学生を「就職活動を控える大学生」という価値に変換し、授業内でCMを流すことによって広告費として企業から650ドルの対価を得たのです。
この本では「機が熟すことながない」や「ルールは破られるためにある」といった私たちが学校教育では決して言われなかった奇抜なことが書かれています。ですが、どれも説得力があり、自分がいかに狭い視野で物事を見ていたか、ということを気づかせてくれます。
- こんな人におすすめ
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- スタンフォード大学で行われているレベルの授業を本を通して受けたい人
- 視野を広めたい人
7位 人は話し方が9割
「思っていることを正直に言えない」「沈黙の時間が怖い」といったように、コミュニケーションに苦手意識をもつ方々へ向けた本です。この本を読めば会話の基本を学ぶことができ、人との良好な関係に築きに役立つでしょう。
コミュニケーションのテクニック本は世の中に多数ありますが、本書では褒め方のコツや拡張話法など、初心者向けの内容となっています。基本的な内容でありながら、どれも一度身につければ一生使えるものです。
この本に書かれていることを実践していけば、きっと人に好かれるようになりますので、コミュニケーション力を上げたい人はぜひ読んでください。
- こんな人におすすめ
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- 友人や知人から「また会いたい」と思われるようになりたい人
- コミュニケーション力を上げたい人
6位 残酷すぎる成功法則
世の中で信じられてきた成功法則のどれが真実で、どれが空論なのだろうか。「いい人は勝てない」のか、それとも「最後はいい人が勝つ」のか。
諦めたら勝者になれないのか、それとも頑固さが仇になるのか? 自信こそが勝利を引き寄せるのか、自信が妄想にすぎないのはどんなときか? 仕事量がすべてなのか、ワーク・ライフ・バランスを考えたほうが良いのか?
引用元:残酷すぎる成功法則
こちらは冒頭に書かれている文章ですが、世の中では様々な意見が飛び交っている問いですよね。この本の筆者は8年間そのような問いに対して、人生で成功する秘訣に関する調査やインタビュー、さまざまな研究結果の分析を行い、結論を出していきます。
私たちがもっている考え方・価値観と異なる内容が多数あり、驚きますが、視野を広げ、成功を勝ち取るために読みたい一冊です。
- こんな人におすすめ
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- 成功するために必要なこと・押さえるべきことを知りたい人
5位 苦しかった時の話をしようか
「大学を出たらどうするつもりなの? 就活とか大学院とか目先の話をしているのではなく、将来はどんな仕事がしたいの?」
父親であり、伝説のマーケーターである本の筆者が実の娘に問いかけるところから本書は始まります。娘は「わからない」と答えます。
この質問に対して娘と同様な答えをしてしまう大学生の方も多いのではないでしょうか。どのように仕事を選ぶべきなのかというそのシンプルな問いに迷う人々に向けて、この本は仕事を選ぶ際のフレームワーク(考え方)を教えてくれます。
本で紹介されるフレームワークは論理的で説得力が高いので、就職活動を控える大学生の方々にはぜひこの手法を用いていただきたいです。これから就職活動を迎える大学生のみなさんにおすすめの一冊です。
- こんな人におすすめ
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- 将来の仕事に対して漠然とした不安を抱えている
- 自分の長所を活かした仕事をしたい
自分がこれまで歩んできた道は正しかったのか、これから歩む道に間違いはないか、答えを探しながら考えて選択してたが、この本を読んで、答えはないという大きなことに気がついた。
これからも人生の選択に迷ったときに背中を押してくれる一冊なのではないかと感じた。
4位 ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代
あなたが使っているブラウザは次のうちどれでしょうか?
- Safari
- Internet Explorer
- Chrome
ある経済学者が3万人に調査した結果、「Chrome」を使っている人が他のユーザーよりも仕事のパフォーマンスが高く、欠勤率も低いという結果が出ました。SafariとInternet Explorerはあらかじめインストールされており、Chromeはわざわざ自分でインストールしなければならないですよね。
これはつまり、今あるものをそのまま使うのではなく、自ら行動を起こしてより良い選択肢がないか探し求めるような「自発的な人々」が仕事での行動でもパフォーマンスとして高い成果を生み出している、ということです。
このような自発的に何かを変えよう、という意識をもっている人々が「オリジナルな人材」であり、誰でもオリジナルな人材になれる、と本書では述べられます。さらに、そんなオリジナルな人材になるために必要な考え方や要素が、多数の社会科学的な実験結果やケーススタディから解説されていて、とても説得力がある本です。
- こんな人におすすめ
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- 能動的に行動して自分の望むキャリアを手に入れたい人
- データから分析された上手くいく法則を知りたい人
これまでは、オリジナルな人=ユニークで既存にはない考え方をする人だと思っていたが、本書を読んで、オリジナル人とは「正しくリスクマネジメントし、味方を作るのが上手く、ときには先延ばしをする人」ということがわかり、目から鱗だ。大学生の間に読んでよかったと思う。
3位 嫌われる勇気
学校やサークルバイトなど、様々なコミュニティに属する大学生は人間関係の悩みを抱えることがあるのではないでしょうか? 特に「嫌われたくない」という思いから自分の考えを押し殺し、周囲に合わせることも少なくないかと思います。
この本はそういった考え・行動を「無駄」と一刀両断します。容姿コンプレックスや学歴コンプレックスなど、大学生前後の若い人が抱えやすい悩みが一気に消え、心のもやもやが消えることでしょう。
人間関係に悩んでいる方がこの本を読めば、自分の人生を歩めるようになり、世の中の見え方が変わるはずです。
- こんな人におすすめ
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- 他者の評価を気にしすぎてしまう人
- 自分の人生を変えたいと考えている人
これからは過去や未来に囚われず、いまを真剣に生きていこうと思う。
2位 FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
質問です。1.9ドル/日以下で生活する極度の貧困である人々の割合は過去20年でどう変わったでしょう?
- 約2倍になった
- あまり変わっていない
- 約半分になった
答えは3の「約半分になった」です。正解できましたでしょうか? この質問の正答率は10%以下であり、とても低いものです。
この質問の正答率に表れているように、我々が持っている世界への知識・印象が誤っていることは往々にしてあります。古い知識・情報がアップデートされずに語り継がれてしまうことが原因です。
そんな状況に対してこの本では、我々がもつ間違った思い込みと現実でどれほど差があるのかを、様々な事象を取り上げて説明します。この本を読めば世界を最新の正しいものさしで見れるようになるはずです。
- こんな人におすすめ
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- 自分に思いこみがないか確かめたい
- データに基づいて世界の実情を知りたい
来年から社会人になるが、ビジネスマンにとしても役立つような内容がたくさん書かれていた。
1位 夢をかなえるゾウ
主人公はどこにでもいるサラリーマン。自分を変えたいと望み、イケてる若手社長が書いた自己啓発本を読み漁るが、本に書いてあることを実践してもどれも3日坊主で終わってしまう。
そんな主人公のもとにゾウの置物に化けていた神様「ガネーシャ」が現れ、主人公の人生を変えるためにさまざまな試練を与えて、主人公の人生を、ゆっくりではあるものの確実に良い変化を与えていきます。ガネーシャが与えた試練とは一体何でしょうか? 思わず声を出して笑ってしまうほど内容も面白く、1〜2時間あれば読み終えることができます。
大学生にアンケートを行った際にも、多数の方が票を入れました。2007年に出版されており、2021年現在まで、十数年間にわたって多くの大学生・社会人に読まれてきた名著です。
読んだその日から使える実践的な内容が詰まった本なので、一度は読んでみましょう。
- こんな人にオススメ
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- 自分を変えたいけど何をすればいいかわからない人
- 新しいことに挑戦しても三日坊主で終わってしまう人
読んで行動しないと結局は自己満足になるので、気をつけようと思う。29個あるガネーシャの課題はどれもすぐ実践できることばかり。いつも自分は意識を変えて満足して終わっているので、この29個の課題を一つずつでも実践して意識ではなく行動を変えようと思った。
まとめ
今回現役大学生にインタビューしたデータをもとに、10冊の本を紹介しました。ここに挙げた本を数冊読めば、新しい考え方や、新しい選択肢が浮かぶしれません。
ですが、やはり大事なのは皆さんが自らの手と足を動かして行動することです。身も蓋もないですが、行動して初めてみなさんの人生が変わります。ぜひ、今回紹介した本で身につけた知識や考え方を参考にして、行動し、実りある人生を送ってください!