こんにちは。LIGで人事をしております、あきとと申します。
現在LIGでは新卒採用を開始しており、先日23卒向けの1Dayインターンシップのお知らせを出しました。この記事が出てるころには、絶賛実施中ではないかと思います。
全8回開催予定なので、全部の回が終わったらまたレポートしたいと思いますが、今回は企画までの道のりをシェアしたいと思います。初めて新卒採用を担当することになった人事の方や、インターンシップを企画中の人事の方などのお役に立てればと思います。
はじめに
背景や事前情報として、私のこれまでの人事や新卒採用の経験に少し触れておきます。LIGは2社目なのですが、1社目はオープンハウスという不動産会社に2010年に入社いたしました。
営業が主体の会社で、目標設定が高く大変ではありましたが、2年目でようやく営業トップを取り、そこから人事に異動となりました。
人事では2年半ほど説明会や面接などの新卒採用をメインに、内定者研修や教育も担当していました。私を含め6名くらいのチームで100名ほどの内定者を抱えていた感じです。2012-2014年くらいの話です。
当時は5days DESIGNCHAMPIONSHIPという名前のインターンシップの運営を担当していました。学生が考えた戸建ての設計プランが、優勝すると実際に建築され売り物になるという企画でした(現在は3daysでやっているようです)。
かなりハードで濃密な内容でしたが、満足度はだいぶ高かった記憶があります。
私のLIGの入社は2017年の3月からですが、基本的にLIGでは当時から今まで中途採用のみ行っていましたので、いわゆる新卒一括採用は行っていませんでした(正確にお伝えしますと、中途採用の窓口に応募をいただいた新卒入社者は毎年数名おり、この方たちはほぼ経験者枠として入社し、働いていました)。
つまり私自身2021年になって、7年ぶりくらいに新卒採用を行うこととなりました。
近年の新卒採用のトレンドについて
売り手市場の加速
インターンの話の前に新卒採用市場の変化について、少しだけ触れたいと思います。
上記の通り、新卒採用からはしばらく離れていましたので、あらためて最近のトレンドについて色々な記事を読んだり、SNSを調べました。前職のころはリクナビ、マイナビなどナビ全盛期でしたが、現在は採用手法もかなり多様化しており、特に決まったものはないという印象を最初は持ちました。
ですが、調べていくうちに数あるサービスの中でもOfferBoxはよく目にしました。今までは企業が求人を出し、学生からの応募を待つ、というスタイルが大半でしたが、OfferBoxは企業から学生にオファーを出すという、いわゆる逆求人型のサービスです。
ナビ媒体もまだまだ大手を中心に利用している企業は多いと思いますが、それでも利用企業が減ってきており、その背景には、売り手市場が加速しているという社会の流れがあるかと思います。
つまりここ5-10年の大きな変化で言うと、ダイレクトリクルーティング型に採用手法が変わっているということです。求人を出して、自然応募を待つのではなく、企業側からアプローチをする必要があるということです。中途採用はもっと顕著ですね。
この観点で、OfferBoxやWantedlyは、学生の人となりや個性が見えやすいという点で優れていると個人的に思っています。
学生は写真の設定やアピールしたい項目を自由度高く表現することができ、個人差を出せるようになります。もちろん、プロフィールや写真だけでなにかが決まることはないですが、密度の高い情報があると企業の人事担当者としては助かるものです。
LIGにおいても、22卒の新卒採用では今年4月からOfferBoxをメインで運用し、同サービスから4名の入社が決まりました。他のサービスだと、Wantedlyも有効に感じています。就活生の利用が多く、22卒ではWantedly経由で1名の入社が決まっています。
目的と企画内容について
実施目的と満足度向上に必要なこと
インターンシップについてもいくつか関連記事を読んだり、人事担当者や採用支援をしている知人に話を聞いたりしました。その中で満足度を高めるために必要なこととして、
- 2~5日間など、数日に渡り参加をすること
- 実際の仕事が体験できること
- 社員からの適切なフィードバックがあること
などの要素が必要だということがわかりました。
これ以外にも押さえるべきポイントはあるようですが、現場社員も巻き込むため、すべては実現できません。そこでLIGでは、1Dayという短い時間の中で仕事体験をしてもらい、フィードバックを設けることにしました。
これはインターンシップ開催の目的をどう設定するか、ということでもあると思います。LIGでいうと、目的は
- 会社を認知してほしい
- LIGの社風を感じてほしい
- 面白いインターンと思ってほしい
- 翌年以降の実績にしたい
このような位置づけで考えています。
そうしたときに、複数日開催にすると、一回あたりの参加者に対して、濃密な体験はしてもらえるのですが、多くの学生に知っていただく機会は減ってしまいます。そのためバランスを取り、開催の回数を増やす方向にしたのです。
企画内容と体験者の感想
肝心のコンテンツについてですが、その名も「1日でロジカルシンキングを身に付けろ。【早期選考】有名外資コンサル直伝!! ロジカルシンキング習得1Dayインターンシップ」という1日詰め込みのハードなコンサルワーク体感インターンになっています。 23卒向け、早期選考付き1Dayインターンシップを開始いたします!
今回のコンテンツのかなめとなっているのは、LIGのコンサルチーム「Strategy & Consulting」の部長、てっぺーさんの力を最大限投下しているという点です。飛び道具のようなものですが、アクセンチュア出身のてっぺーさんが直接コンサルワークを指南してくれるという内容です。
LIGに入社した際の、新入社員向けに実施を予定しているコンサルの研修がベースになっています。前半の座学でこれでもかとフレームワークや、プレゼンの仕方を詰め込み、後半はチームに分かれてプレゼンの準備をし、プレゼン発表を迎えるというものです。
ぶっつけ本番はちょっと怖いので、社内でのリハーサルとして、先日22卒の内定者5人に参加してもらいました。
資料が出来上がったのが、実はリハーサルの2日前だったのですが、そのときは難しすぎて全く盛り上がらないのではないかとかなり心配になりました。
しかし、実際にやってみると、多少ヒントを出しながらではあるものの、一生懸命自分たちで考えてプレゼンもしっかりやってくれました。
「それではプレゼンいってみよう!」と声をかけるてっぺーさん。
どのくらい難しい内容なのかは、プログラム内容がわかってしまうためここでは書けないのですが、内定者が感想を書いてくれたので、紹介したいと思います。
- 体験コメント一覧
-
- こんなに頭を使ったのが久しぶりだったのですごく体力を使った気がしましたが、その分充実した1日になりました!
- 充実した一日でした! 座学では、実際に業務に必要とされるスキルをわかりやすい例を用いて多く教えてもらい理解しやすかったです。また、課題はハードでしたが、ヒントをもらいながら少しずつ形になっていくことで、発表するときには達成感を感じました。正直、一日って長いなって思ってましたが体感では一瞬で過ぎていきました。
- 他の1Dインターンとは違いコンサルタントとしてのリアルな業務が体験できたことがすごく良いと思いました!
- 内容の濃い一日でした。正直、教わった内容を全部覚えているかと言われると怪しいです。しかし、ロジカル思考の大枠は掴めたかと思いますし、これから社会に出ていくうえで本日教わった内容は様々な場面で応用することができると感じました。
- 業務と社風の体験という意味ではとてもいい機会だと思いました!
- 頭をフル回転させ、かなりエネルギーを使いました! ですが、終わったあと謎の達成感がありとてもいいリフレッシュになりました。
このような感想をもらうことができ、参加者にとって充実感のあるものになったようでよかったです。
インターンに限らず言えることだと思いますが、最も重要なことは、学生の満足度(UX)だと思うので、まずは体験価値を最大化させ、初年度で基礎をつくり、毎年の集客をたしかなものにしていきたいです。
まとめ
今回、企画とリハーサルまでやってみて感じたことは、「難易度は思ったより高めの設定にしても大丈夫」ということでした。
まだ学生だからコンサルタントが実践するロジカルシンキングは難しすぎるのではないか、という心配がありましたが、それは不要でした。
そもそもインターンシップは、「就業体験」なので、実際の仕事を体験できないとインターンシップと言えないのかもしれません。したがって、道筋をつけ、サポートしながらも実際の仕事の課題に取り組んでもらうことで、達成感を得てもらえたのかなと思いました。
たしかに前職でおこなったインターンシップのことを思い返すと、サポートはありつつも、取り組んでもらったことは実際の仕事そのものでした。それゆえ、満足度の高いインターンシップだったのだと思います。
個人的には、このように過去の経験を現在に活かせたという点もよかったです。
今回はリハーサルまでの様子をまとめましたが、きっと全8回をやりきったあとは、また新たな気づきや学びがあると思っています。恐らくブラッシュアップしていくことなどもあると思うので、その内容はまた別途まとめたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!