みなさんこんにちは、LIGのマーケターのまこりーぬ(@makosaito214)です。
マーケティングの仕事に携わるようになってもうすぐ5年。「あああああこれどうすればいいのおおおおお(涙)」と頭を抱える系のお悩みNo.1は、昔から変わらず「コンバージョン(CV)計測のズレ」です。
なぜ数字がズレるのか、どうしたら正しく測れるのか、血眼になってヘルプページやWebサイトを読み漁るものの、自分では解決できずにエンジニアに助けを求める……なんてことをしばしば繰り返してきました。
そこで今回は初心にかえり、CV計測がうまくいかない原因はなにか、我々はどう対処すべきなのか、プロに聞いてみました! 広告効果測定プラットフォーム「アドエビス」を提供する株式会社イルグルムの日高さんにお話をうかがいます!
株式会社イルグルム アドエビス事業推進本部 日高 さくら 氏2018年、株式会社イルグルムに入社。アドエビスのセールスとして、これまで200社以上の広告主企業へコンサルティング提案をおこなう。EC/人材/不動産/SaaSなどの様々な業界のクライアントに対しアドエビスの導入を担当。Web広告だけではなくSEOやオウンドメディアなどの複数の施策を加味した分析/評価の提案が得意。2年連続で社内のベストオブセールスを受賞し、現在はセールスチームのマネージャーとしてチームを牽引している。 |
※当記事はアドエビスの提供でお届けします
CV計測がズレるおもな理由とは
まこりーぬ:日高さん、本日はよろしくお願いいたします! 日高さんはアドエビスの営業を通じて「CV計測がうまくいかず困っている人たち」と日々お話しされていると思いますが、どのようなケースが多いでしょうか?
日高:大きく分けると以下の3パターンが多いですね。それぞれ解説していきます。
①複数の広告媒体に出稿することでCVが重複している
②前任者による属人的な設定で計測対象がおかしい
③Cookie問題でそもそもCVが計測できない
①複数の広告媒体に出稿することでCVが重複している
日高:最も多いのは、複数の広告媒体に出稿している際に起きるCVの重複計測です。ユーザーが複数の広告に接触した場合、接触したすべての媒体にCVがついてしまうので、各広告媒体のレポートにおけるCV合算値と、実際にWebサイト経由で発生した成果数とでは2〜3倍も異なる数値が出てしまうことがあります。
まこりーぬ:あぁ、これは私の身の回りでもよく聞きますね……! 重複カウントされてしまうと、広告主としては「結局どの媒体に予算を投下したらいいのかわからん!」となりますよね。
日高:そうなんです。しかも、広告媒体ごとにCV計測のロジックが異なるのでさらにややこしいんですよね。たとえばGoogle広告は最初に広告がクリックされた日にCVをカウントするかCVした日でカウントするかを選べます(※1)。Yahoo!広告は最後に広告がクリックされた日にカウント。Facebook広告はクリックから1日or7日にするか、ビュースルーCVまで含めるかを選べるため(※2)、各広告媒体の計測ロジックを覚えるもの大変だと思います。また、各プラットフォーマー側で所持するログイン情報などのIDを使って計測をすることもでき、非常に複雑なんです。……このように、定義がバラバラのCV数を単純に合算したり比較したりするのはそもそも間違いなんですよね。
※1:計測方法は管理画面から変更することが可能です
※2:2021年1月よりビュースルーCVを含まない仕様に変更されました(参考)
まこりーぬ:なるほど。これらの対策としては、広告管理画面ではなくGoogleアナリティクス上で広告効果を評価している人が多い印象ですが、実際のところいかがでしょう?
日高:はい、たしかに多くいらっしゃいます。ただ、Googleアナリティクスの数字も続く②や③が原因で、大きくズレていることがたびたびあるんですよね(涙)。
まこりーぬ:は、八方塞がりぃ……!
②前任者による属人的な設定で計測対象がおかしい
日高:Googleアナリティクスはとくに、設定そのものが誤っているケースが多く見受けられます。たとえば、前任のマーケティング担当者様や広告代理店様が独自のルールで設定したものがきちんと引き継がれておらず、本当に計測したいCVとは異なるものを計測してしまっていた……という事態が多いですね。
まこりーぬ:あああーーー、わかります。「“購入” って名前のCVなのにフタを開けてみたら会員登録やんけ!」「なんだこの独創的なパラメータは!!!」みたいなことが引き継ぎ時はよくありますよね(涙)。いつもエンジニアに相談しながらなんとか紐解いています……。
日高:まこりーぬさんはエンジニアさんに頼れるだけラッキーだと思いますよ。Googleアナリティクスは有人サポートがないため頼る先がなく、本やウェビナーで勉強しても不具合の原因がわからず、お手上げ状態のマーケティング担当者様もなかにはいらっしゃいますから。
まこりーぬ:それは悲劇ですね。設定ミスの原因を探るなんて、詳しい人に個別相談するしかありませんよね……。
③Cookie問題でそもそもCVが計測できない
日高:あと最近多いのは、Cookie問題によってうまく計測できていないケースです。とくに複数の広告媒体の成果をGoogleアナリティクスで評価している場合は、広告経由のCVが過小評価されがちなので注意が必要です。
現にとあるお客様では、Googleアナリティクスとアドエビスで広告経由のCV数を比較した場合、アドエビスのほうが2倍多くのCV数を確認したこともあります。ちゃんと計測できていないがゆえに、本来投資すべき広告にアクセルを踏めない状況が生まれてしまっているんです。
引用元:https://www.ebis.ne.jp/actual/ikebe/
まこりーぬ:出ました、Cookie問題!!! ……大変ワガママ言いますが、Cookie問題とはなにかを改めてカンタンに教えていただけないでしょうか?
日高:ざっくり申し上げますと、Apple社が3rd party Cookieなどのトラッキング手法を規制した結果、Safariを使っている方のWeb上の行動がトラッキングできなくなってしまう、というものです。計測ツールや広告媒体ごとにどこまでトラッキング対応しているかが異なっているため、対応状況によっていままでよりも管理画面上のCV数が減少する……といった事態が生じてしまっています。
まこりーぬ:どの媒体も同じくらい計測できなくなってきているのでしょうか?
日高:GoogleアナリティクスやGoogle広告、Yahoo!広告、Facebook広告などは、実は計測ロジックは明言されていないんです。
まこりーぬ:あれ、そんな曖昧な世界で生きていたんですか私たち。知らなかった……。CV計測のズレの世界、想像以上に奥が深かったです。沼ですね。
正しくCVを計測する……のは不可能!?
まこりーぬ:原因が理解できたところで、いざ正しくCVを計測するための方法……を聞きたかったのですが、そもそもGoogleアナリティクスや各広告媒体で正しくCVを計測して評価するのはもしかして不可……能……!?
日高:そうですね、いくら正しく設定してもCV計測にズレが生じてしまう場合があります。とくに、計測ロジックの違いやCookie問題で各広告媒体を一律に正しく評価することは難しいでしょう。よって対策としては、Googleアナリティクスや広告媒体上のCV数と実際にWebサイト経由で発生した成果数の乖離率を出し、その乖離率を加味しながら評価していくことです。
まこりーぬ:なるほど。乖離率自体が一定であれば、各広告媒体やGoogleアナリティクスの数値から本来のCV数を予測できるよ、ということですね。
日高:そうです。ただあくまで予測値ですし、乖離率が一定にならないこともあります。ちゃんと正確に計測したいのであれば、やはりアドエビスのようなCV計測に特化したツールを用いて、共通するロジックのもと各広告媒体のCVを正確に計測するのがおすすめです。
まこりーぬ:……ここできましたね、アドエビス!!!
なぜアドエビスなら正しくCVを計測できるの?
まこりーぬ:Cookie問題もあるなかで、どうしてアドエビスは正しくCVが計測できるのでしょうか?
日高:正しく計測できるのは、アドエビスが1st party Cookieを発行してCVを計測しているからです。詳細は「NSレコードを利用したトラッキング方式」もぜひご覧ください。
初期設定にはやや時間がかかりますが、電話とメールの有人サポートでしっかりフォローするため、原因②のような「設定ミスのためにうまく計測ができていなかった」という事態も回避できます。
まこりーぬ:設定時にフォローしてもらえるのは嬉しいポイントですね! ちなみに、Cookie規制へ迅速に対応するアドエビスさんの技術力は本当にすごいなと感じているのですが、どのような体制で開発されているのでしょうか?
日高:Cookie規制に関しては2017年ごろから社内に専門家を置き、現在は「メジャメント研究室」という専門チームが、3名体制で常に世の中の動きに追従できるよう万全の体制を整えています。直近の規制にも国内最速で対応しました。トラッキング技術はプライドをもって追求していますね。
まこりーぬ:専門チームがあるんですね! 頼もしいです。
広告へ積極投資するならマストアイテム
まこりーぬ:アドエビスはとくにどんなお客様にとって必要だと思いますか?
日高:複数の広告媒体に出稿している企業様やWeb広告への投資が積極的な企業様には、とくにお役に立てると思っています。最近だとBtoBのSaaS系のお客様も増えていますね。こうした企業様は「資料請求数だけでなく営業活動後の成約数まで、広告と紐付けて追いかけ評価したい」というニーズも強く、SalesforceなどのCRMと連携いただいてます。また、D2C企業様に特化したサービス「LTVForecast」では、アドエビスの管理画面上でLTVまでチェックできる機能があり、こちらもご好評いただいています。
まこりーぬ:成約やLTVまで一元管理できるのはめちゃめちゃいいですね! 本日のお話で、お金を払ってでもアドエビスを導入する理由が非常によくわかりました。
日高:ありがとうございます! 正確にデータを計測するのはもちろんのこと、それを通じて企業の成長やマーケティング担当者さまの成果が報われるようなサービス提供を今後も目指します!
まとめ:正確なCV計測なら「アドエビス」!
さいごに、CV計測のズレの原因と解決策をまとめてみましょう!
- ▼CV計測のズレの原因
①複数の広告媒体に出稿することでCVが重複している
②前任者による属人的な設定で計測対象がおかしい
③Cookie問題でそもそもCVが計測できない
▼解決策
・ズレは起こってしまった場合は、Googleアナリティクスや広告媒体上のCV数と実際にWebサイト経由で発生した成果数の乖離率を出し、その乖離率を加味しながら評価していく
・「アドエビス」のようなCV計測に特化したツールを用いて、同じロジックのもとで各媒体のCVを計測する
……いままでなんとなく「ズレるのはしょうがない」なんて思っていましたが、どういう理由でズレるのかをようやく理解できました。
数件のズレならまだしも、2〜3倍もズレてしまうとなると、放ってはおけませんね……。CV計測にお悩みのみなさん、広告投資をお考えのみなさん、ぜひアドエビスをチェックしてみてください!
以上、まこりーぬがお届けしました!