映画『ウスケボーイズ』を通じて世界と戦う長野ワインの魅力を学んでみた

映画『ウスケボーイズ』を通じて世界と戦う長野ワインの魅力を学んでみた

ひとみ

ひとみ

「長野ワインが盛り上がっていることについて学ぼう」

今回の記事のテーマを設定したものの、どう切り込んでいけばよいものかと、悩みに悩んで信濃町にある酒屋さんへ足を運びました。

長野県のワインの歴史を知るならこれを見たらいいよーと、酒屋の方におすすめしていただいたのが、『ウスケボーイズ』という映画です。

ざっくりいうと、現代日本ワインの父と呼ばれた“浅井宇助”さんと、その浅井さんにに憧れワイン造りに没頭した3人の青年のお話。今回は映画のストーリーも交えて、長野ワインについて学んだことをまとめていきたいと思います。

現代日本ワインの父“浅井宇助”とは


画像引用元:『ウスケボーイズ

まず、この映画で一番のキーパーソンとなるのが、浅井宇助さん。シャトーメルシャンの工場長として、1989年に世界で高い評価を受けたワイン「シャトー・メルシャン信州桔梗ヶ原メルロー」を作り上げた方です。

このことの何がすごいのかというと、そもそも長野の寒さでは欧州のブドウは育たない、と言われており、生食用のブドウや寒さに強いアメリカ系のコンコードなどがブドウ栽培の品種としては主流だったそう。

そのため世間でも、本格的なワインを日本で造れるわけがない、と誰もが思っていました。

そんななか、欧州品種のワイン用のブドウ栽培を成功させ、さらにそのブドウで作ったワインが世界で評価をされることは、とんでもない快挙だったわけです! そして、このワインは多くの人々に影響を与えることになったのです……。

刺激を受け、ワイン造りに没頭する青年たち

山梨大学の「ワイン友の会」に所属していた3人。いつものように、仲間とワインの試飲をしていると、「フランスと肩を並べられるようなワインは日本には存在しない!」と口論になり、フランス産VS日本産のブラインドテイスティングをして決着をつけよう! ということに。

その結果、3人の予想に反し上位にランクインしたのが、桔梗ヶ原メルローだったのです。そこから3人は浅井宇助さんの存在を知り、ワイン造りの基本や思想、哲学などを浅井宇助さんから直接学び、それぞれの信念のもと、各々のワイン造りが始まります。

ときにはブドウの木が病気になったり、季節はずれのヒョウで収穫直前のブドウがほぼ全滅してしまったりと一筋縄ではいかないことばかりでしたが、それでも諦めずに立ち向う姿がかっこいいのです。

特にこの映画で印象に残ったのが「気概だけは彼らに負けてはいけませんよ」という言葉。フランスみたいなワインが作れるわけがない、と思うのではなく、絶対に世界に通用するワインを作るという気持ちを持ち続ける、ということ。

これはワイン造りに限らず、何かを目指す人にとってはとても大事な言葉だな〜と、しみじみ感じました。

実はこの話のモデルになった人物が長野にいた!

この青年3人のモデルになった方の一人が、ここLAMP野尻湖からも30分ほどで行くことができる、小布施ワイナリーの曽我さんなんだそう!

こんな近くに、そんなかっこいいワイナリーがあったなんて……。曽我さんに関して調べれば調べるほど、曽我さんの持つワインへの愛、環境への想いに圧倒されてしまいそうになります。

曽我さんと小布施ワイナリーについて

曽我さんの営む小布施ワイナリーは自社のブドウ畑をもつ、小規模生産者のワイナリーです。曽我さんは有機栽培でブドウを育て、ワイン造りの歴史から醸造方法を紐解き、化学肥料や化学薬品を一切使わずにワイン造りをされています。

健康に良いのはもちろんのこと、地球に優しい、癒しのワインでありたい、という信念のもと最近流行りの“無添加ワイン”や“有機栽培ワイン”とは一線を画す、ブドウ栽培を行っているのだそう。

もっと詳しく曽我さんの想いを知りたい方はぜひ小布施ワイナリーのホームページを見ることをお勧めします。

さらに盛り上がりを見せるNAGANO WINE


画像引用元:https://www.nagano-wine.jp/

今回、小布施ワイナリーを取り上げましたが、他にもかっこいいワイナリーはたくさんあります。また、アルカンビーニュや千曲川ワインアカデミー、塩尻ワイン大学といった、ワインを学べる環境が増えており、学ぶことがより身近になってきています。

なかには、ワイン造りを学べる高校もあるそう(高校で作っているので、外では買えない激レアワインらしい……飲んでみたい)。

さらに、長野県もワイン産業を推進するため2013年に「信州ワインバレー構想」を策定し、長野県産ワインを「NAGANO WINE」というブランドとして確立。

「高い品質を誇るワインとワインにまつわる食や工芸などが一体的に結びつき、ワインを楽しむ文化として人々の暮らしに息づき、その美しい文化に憧れて県内外から多くの人が訪れる」という構想の基、県内のワインの産地を4つにエリアに分類し、各エリアの特色を活かした取り組みを行っています。

ワインに情熱を捧げる人たちの信念が受け継がれ、まだまだ進化していくNAGANO WINE。これからの発展もとっても楽しみです♪

ぜひ一度、長野のワイナリーへ足を運んでみてはいかがでしょうか?

この記事のシェア数

野尻湖LAMPホールスタッフのひとみです。 居場所を求めてさまよっていたところ 野尻湖に辿りつきました。 静岡出身。 好きなこと『外で遊ぶ。散歩。』 人見知りです。 ひとみだけに...あれ??

このメンバーの記事をもっと読む
デザイン力×グローバルな開発体制でDXをトータル支援
お問い合わせ 会社概要DL