オウンドメディアに効果的なSNS運用方法って?【SNS運用のプロに聞いてみた】

オウンドメディアに効果的なSNS運用方法って?【SNS運用のプロに聞いてみた】

Nozomi Nishiyama

Nozomi Nishiyama

こんにちは、外部運用チームのエディターのぞみーるです。

エディター・編集者の同志(マイベストフレンド)

最近いいコンテンツ作ってますか?

その自信があるコンテンツが、十分に人に届いていると思いますか?

(……最近『呪術廻戦』にハマっているので、キャラクターの口調が移ってしまいました)

コンテンツ制作に携わる者のほとんどが、いいコンテンツを作ったら見てほしい、という願いを持っていると思います。けれど、いいコンテンツを作っただけでは見てはもらえない……ということは、誰しも経験したことがある挫折。というより、日常的な挫折ですね。

コンテンツを作った後に、それを見てもらうために施策を行う1つとして、最近はSNSを効果的に使うことを心掛けているのですが、普段からアカウントを運用しているわけではないので、SNSの運用って難しい……。

  • 投稿のタイミング
  • SNS向けの文章のトンマナ
  • どういう文章が好かれて、どうやったらシェアされやすいのか?

偶然にも、わたしの超親友(マイシスター(と書いて前の会社時代の同僚))がSNSの運用代行をしている会社に勤めています。ということで、今回はその人にSNS運用についての基礎から運用方法のポイントまで聞きました。

なぜオウンドメディアにおけるSNSが重要なのか?

そもそもですが、「オウンドメディア」とはマーケティングのメディア戦略・トリプルメディアの1つです。
 

トリプルメディアとは?
  • オウンドメディア(owned media)ー企業が運営・情報発信を行うサイト
  • ペイドメディア(paid media)ー企業が費用を出して情報発信するいわゆる広告
  • アーンドメディア(earned media)ー共感を広めるために使うパブリシティやブログやSNS、口コミなどのツール

最近は、この3つのメディアにシェアードメディアを加えて、「PESO」(※)という言葉を聞くようになりました。

※ Paid、Earned、Shared、Ownedの4つのメディアの頭文字からこう呼ばれる
PESOの「シェアードメディア」とは?
  • シェアードメディア(shared media)ー消費者やユーザーが自発的に情報発信をするブログやSNS、口コミ

これまでのアーンドメディアがパブリシティ中心のいわゆるPRになり、SNSなどがシェアードメディアと分かれたと考えるとわかりやすいかもしれません。

いずれにしろ、SNSなどのシェアをする文化がマーケティングの業界でも重要視されるようになっています。

で、重要なのはわかるけど……どうしたらいいんだってばよ……!

教えてくださーーーい!! SNS運用のプロの人!

オウンドメディアのSNSの正解をプロに聞いてみた

株式会社フォーイット
2010年に設立した東京・渋谷区に本社を置くデジタルマーケティング企業。
アフィリエイトプラットフォーム「afb(国内向け)」「Webridge(海外向け)」を主軸とし、ADネットワーク事業、メディア事業、SNSやECモール事業、アウトドア事業、M&A事業など幅広く展開中。
2017年より海外支援事業を開始し、台湾、香港、シンガポール、マレーシアなど東南アジアを中心に、日系企業の海外進出のサポートも行っている。
2018年に台湾、2020年にマレーシアとそれぞれ現地法人を設立。
https://www.for-it.co.jp/
グローバルマーケティング事業部 清河さん
2016年より業界・国内外問わず、SNS運用事業に携わる。これまでに運用したアカウントは100以上。お気に入りの場所は、台湾、ギリシャ、ハンガリー、オランダ、オーストラリア。

そもそもオウンドメディアにどうしてSNSは必要?

のぞみーる:お忙しい中ありがとうございます。今日はSNSのこといろいろ教えてください! まずオウンドメディアには、なぜSNSが必要なのでしょうか?

清河さん:オウンドメディアには、SEO対策やSEM対策が必須ですが、それだけではなかなか思うような認知や流入数に持っていくまでに、多くの時間と労力を要してしまいます。

さらに、SNSの爆発的な普及は、消費者の購入プロセスに大きな変化をもたらす結果となっています。

 

引用:フォーイット「SNS運用支援サービス」概要資料より

清河さん:SNSはその特性上、自らが検索しなくても自身のフィード(タイムライン)に、次々と自分の興味関心の高そうなレコメンド情報が流れてきます。そのため、フィードに出てきたものから自分の興味のあるものだけを見ればいい、という消費者は今後も増えると予想されます。

つまり、これまで主流であったオウンドメディアのあり方では、消費者のニーズに応えきることはできなくなってくるでしょう。SNSの活用が必要不可欠であると言えます。

のぞみーる:積極的に情報を調べる人以外にも、たまたま目に触れる人が増えていくと言うというのは、SNSの利点ですよね。

弊社でもオウンドメディアの立ち上げのご依頼なども受けることがあるのですが、そのときはサイト制作とコンテンツ制作でいっぱいいっぱいで、なかなかSNSまで準備が追いつかないことも……。でもオウンドメディアを始めるときには、同時にSNSを始めたほうがいいのでしょうか?

清河さん:SNSは、今や検索エンジンにもひけを取らない流入経路となるため、絶対に始めたほうがいいです! そもそもSNSは、オウンドメディアの成功という視点にとどまらず、「始めたら得しかない」ツールですよ。

のぞみーる:得しかないツール……! つ、強い!!

清河さん:SNS運用のメリットは、下記の3つを同時に実現できることにあります。

オウンドメディアのSNS運用の3つのメリット
  • 認知拡大
  • ブランディング構築
  • CV(コンバージョン)獲得

のぞみーる:SNSだとシェアされることでこれまで知らなかった商品や会社を知る=認知拡大ができて、「ふっ……おもしれー会社」と思わせる=ブランディング構築になるイメージは湧きます。一方で、CV獲得に繋がるイメージがあんまりないのですが……。

清河さん:SNSはリアルタイムのツールなので、例えばですが、宣伝したい商材がスイーツだった場合は、午後3〜4時とか。ちょっと小腹が空いた時間にスイーツの情報を見たら、つい手を伸ばしたくなりませんか?

のぞみーる:即コンビニへ行きますね!

清河さん:SNSを見たことで購買に繋がったという履歴は残りませんが、CV獲得への影響は大きいと思います。

さらにSNSのメリットとして、アップセル・クロルセルに貢献できることもあるんです。

最近言われている「LTV」という言葉はご存じですか? 「Life Time Value/ライフタイムバリュー」=「顧客生涯価値」のことを意味します。1人のユーザーが、取引を開始してから終了するまでの期間に、自社に対してどれだけ利益をもたらしたか、収益の総額を算出するための指標です。

お客様との信頼関係を築き、気に入って買ってくださったお客様が何度もリピートしてくださればくださるほど、LTV向上に繋がります。そこにも貢献できるのがSNSなのです。

SNSのそれぞれの特徴って?使い分けは必要?

のぞみーる:ここからはたくさんあるSNSの特徴を教えてください!

先程のお話で媒体にあわせてライティングを変えるという話がありましたが、オウンドメディアによっても、運用するSNSは変えたほうがいいのでしょうか?

清河さん:SNSはちゃんとやろうと思ったら、運用にかける時間が意外と膨大です。1アカウントにつき、月に100時間くらい覚悟した方がいいですね……。なので、もしそこまで時間が取れないというのであれば、まずは1つSNS媒体を選んで始めましょう

のぞみーる:どのように選べばいいのでしょう?

清河さん:選び方としては、ターゲット層が最も使っているであろうSNSですね。まずは認知なのか、タイムリーな拡散力なのかなど、SNSに何を求めるかによって変えていくのがおすすめです。

以下、主要SNSの特徴を紹介します。

 


引用:フォーイット「SNS運用支援サービス」概要資料より

のぞみーる:こう見ると違いがわかりやすいです。認知であれば登録者人数が多いFacebook、タイムリーな情報はTwitter、LINEは「開封率」が高いので確実に届けたいときにいいですね。

Instagramは検索ツールとしても有効なのは知りませんでした。「タグる」っていう言葉も……。SNSってほんと日々進化しているんだなあ!
SNSの選び方としては、オウンドメディアのジャンルなどが関連するのでしょうか?

清河さん:ジャンルというより、どんな内容を誰に伝えたいかを基準にSNSを選んだ方がよいです。

ただ、ジャンルでしいていうなら、イメージしやすいとは思いますが、美容系・ファッション系はInstagramとの親和性がとても高いので、おすすめです。

のぞみーる:わたしもコスメやファッションはInstagramの情報を見ます。広告からつい買っちゃったりして。

清河さん:Instagramの特徴は、公式アカウント以外にお店の店員さん個人アカウントが多いこともあります。誰かのおすすめを買う感覚で購入に至るのがInstagram広告の強みですね。

他のSNSで言うと、Facebookは公式としてのお知らせ、LINEはクーポンから購買につなげるような使い方をすることが多いようです。
ですが、最近ではTwitterでもクーポンを配信したり、Instagramしか公式がなかったりと、各SNSの差別化が難しくはなってきている、と思います。

なので、もしオウンドメディア担当者がSNSも担当する、ということであれば、まずはいくつかのSNSを開設して、ユーザーの反応を見ていき、合っているSNSアカウントを伸ばしていく、というやり方がいいかもしれません。

のぞみーる:オウンドメディア担当者がSNSを兼任で担当する場合が多いですよね。リソースのことを考えても、なにか1つのアカウントに注力すると効率良さそうです。

清河さん:ただ、合っているアカウントを見極めるためには、シェアされたから相性がいいと安易に判断するのではなく、ちゃんと解析結果を見てエンゲージメント率もチェックしたほうがいいでしょう。外から見て反応がなくても、実はクリック率が高いなどの場合もあります。複合的な判断が必要です。

教えて!SNS投稿用のライティング方法!

のぞみーる:わたしもコンテンツを作ったときは、一応SNS投稿するんですけど、全然反応がないんです……。SNS投稿のアドバイスをお願いします!

清河さん:注意すべき点は、せっかくSNSを同時並行で始めるのなら、WordPressで連動できるような自動投稿は控えましょう。各SNS媒体(Facebook/Instagram/Twitterなど)に沿ったライティングや見せ方を意識することです。

のぞみーる:「中の人」の人間味が感じられたほうが、信頼感が増しますよね。SNSの投稿において重要なことはなんでしょうか?

清河さん:上記で少し述べてしまったのですが、3つあると思います。とくに、SNSにとって、投稿素材(画像、動画)は命です!

SNS投稿において重要な3つのこと
  1. 世界観を統一させること
  2. それぞれの媒体(Facebook/Instagram/Twitter)に合ったライティングを行うこと
  3. 投稿素材にはできるだけこだわること

のぞみーる:画像や動画でバズることって多いですもんね。

清河さん:極論、SNSは「夢」なので、とにかく写真や動画が重要です。

SNSは自分から情報を探しにいくものではなく、拡散や広告によってたまたま出会うものです。なので、出会った瞬間に興味を持って、買いたい、やってみたいと思ってもらわないといけないので。

のぞみーる:買いたいと思わせる夢を見させられるかどうか……ですね。いわゆる”インスタ映え”も夢を見させる行為ですよね。

清河さん:そうですね、SNSは見てるユーザーの人の心や行動を動かすもの。ですから、写真でも文章でも、人の夢を叶える・見せるということを意識しています。

のぞみーる:文章のトンマナはSNSによって変えますか? 普通のコンテンツ制作時に良しとされる文章とはまた違いますよね?

清河さん:SNSでこの文章が正解ということはありません。砕けた文章のほうが親しみやすいこともあれば、会社の公式アカウントとして真面目な文章がいいということもあります。強いていえば、フォロワーに合わせてトンマナを決めるといいと思います。

のぞみーる:公式アカウントの中で、1号・2号……など人格を作っているアカウントもありますね。

清河さん:それでも構いませんし、アカウントの人格が統一できていればいいと思います。SNSを始めていく上で、その世界観を決めるトンマナを事前に決めておくことも大切です。また、同じサービス・ブランドでも、SNSによって文体を変えてもいいと思います。別のSNSで見せ方が変われば、ターゲット層ではない人にリーチされる可能性があります。

のぞみーる:ちなみに、素朴な疑問ですが、公式アカウントのSNSのコメントは返したほうがいいんでしょうか? コメント返しをし始めると、際限ない気がして……。

清河さん:リソースがあるなら、コメント返信はしたほうがいいと思います! 海外のアカウント運用をしていると、「この商品はまだありますか?」など日本よりDMが気軽に来るんですよ。公式のSNSアカウントは、問い合わせ窓口という認識なんです。

商品に関する質問はちゃんと答えていくと、納得して購入してくれるんです。SNSは「購買にも繋げられるツール」ですね。もし購買に繋げられなくても、接客することでポジティブなイメージに思ってもらえたら、ブランディングとして十分返信した価値があると思います。

のぞみーる:親切にされたって思ったら、今回は買わなくても次買おうかなって思いますもんね。

清河さん:はい。次の機会に繋げるためには、発信だけじゃなく、裏側でのフォローも大事なんです。

 

引用:フォーイット「SNS運用支援サービス」概要資料より

のぞみーる:ただ、SNSの返信欄を見ていると、「購入したい」という意思を持っての問い合わせもあれば、「別の色があったら買うのに」「欲しいサイズがない……」というクレームっぽいことも来たりしますよね。

清河さん:それもユーザーの声なので、大事です!

とくに海外のアカウントを運用していると思うのですが、海外の現地に行かなくても、マーケティングができるというのがSNSの強みの1つだと思います。クチコミとSNSは切っても切れないものですから。

のぞみーる:メリットしかないというSNS運用ですが、炎上などのリスクもありますよね。注意すべきことはありますか?

清河さん:当たり前のことですが、公式アカウント=会社のイメージなので、

  • 注目を集めたいがために、過激な発信しない
  • 運用者任せにしない
  • 運用ルールを決めておく

あたりは事前に社内で決めておいたほうがいいと思います。

プロのSNS運用はどんなことをやっている?

のぞみーる:SNS運用のプロの清河さんは、普段どんなサイトのSNS運用を担当しているのですか?

清河さん:具体的にクライアントさんのお名前は出せないのですが、たとえば、通信インフラ系や、女性向けアパレル、教育機関、商業施設、高級飲食チェーン、スキンケアブランド、地方自治体などさまざまなSNS運用代行をしてまいりました。

元々海外向けのSNSをメインに運用してきて、国内向けのSNSも並行して運用しています。今は、SNSにとどまらず、Shopee(ショッピー/蝦皮)※ などの越境ECサービスも掛け合わせておこなっています。

※Shopee:東南アジア最大のECプラットフォーム
フォーイットのShopee運用支援サービスはこちら https://www.for-it.co.jp/pressroom/pressrelease/20201214/

自社では2018年6月から「TAKIBI」というオウンドメディアを立ち上げ、私は海外(台湾)向けのFacebookを担当しています。

のぞみーる:キャンプって、今流行ってますもんね! どのような運営をしているんですか?

清河さん:コロナ禍になる前は、全国津々浦々でさまざまなアウトドアイベントを開催していました。オウンドメディアと並行して、全国キャンプ場の予約サイトを運用しています。SNSはInstagramをメインに使っており、フォロワーは62,000以上です。また、去年からYouTubeに力を入れています。

「TAKIBI」情報
予約サイト:https://www.takibi-reservation.style/
メディアサイト:https://www.takibi-reservation.style/media/
Instagram:https://www.instagram.com/camp.takibi/
Facebook:https://www.facebook.com/TAKIBI.LOVE/
Twitter:https://twitter.com/ta__ki__bi
YouTube:https://www.youtube.com/CampTAKIBI/
ico TAKIBI編集長・しゅん坊さんからのオウンドメディア紹介「TAKIBI」立ち上げのきっかけは、地方創生です。キャンプで地方創生なんてできるか? そう思われるかもしれませんが、キャンプはホテルや旅館に泊まる観光客より、地元事業者との接点を多く設けることができ、より消費活動を活性化することができると考えています。

基本キャンプは自分達でご飯を作らなければいけません。そこが醍醐味でもあります。だからキャンパー達は自分たちで食材を買ってキャンプ場に行きます。しかし折角、遠方に行くのであれば都心のスーパーでいつも食材を買って行くのではなく、
・キャンプ場近くのスーパーや商店で採れたての食材を買おう!
・地元の食材にあう地酒を酒屋で買おう!
など、地産地消を求め消費活動が生まれやすくなります。

また、ホテルや旅館などと違ってお風呂があるとも限らないです。
・キャンプ場近くには有名な温泉があるから行ってみよう!
ここでも消費活動が生まれます。

キャンプ自体の宿泊代はホテルや旅館より安いですが、その分、自分たちでなんとかしなければならいことが多々あるんです。人が動けばお金も動くと言われますが、キャンプはまさにソレです!

1人1人の消費は少額かもしれませんが、TAKIBIが中心となり、その輪が大きくなれば、その土地で新たな特産物が生まれるかもしれない! そしたら、加工をする工場が作られるかもしれない!! そこで働く新たな雇用が生まれるかもしれない!!!
そんな連鎖が出来たらいいなと思い、「アウトドアを通じて地域活性を行い、社会に貢献する」をビジョンに掲げ、アウトドアメディア「TAKIBI」を立ち上げました。

メディアを立ち上げて1年後、より魅力的なキャンプ場を紹介し、誘客を目指した予約サイトを立ち上げました。

今はコロナ禍なので、「みんなでキャンプに行こう!」って大声で言えませんが……。早く終息して欲しいものです。

のぞみーる:編集長さんからの熱いご紹介もいただき、ありがとうございました!

TAKIBIが運用するSNSでは、日本で絞ってみるとInstagramのフォロワー数が多いようです。その理由はなんだと思われますか?

清河さん:キャンプが映えるInstagramにまずは注力していたからですね。

のぞみーる:なるほど、見て楽しいものを掲載されていたんですね。日本以外のSNSはどうやってはじまったんですか?

清河さん:海外(台湾)向けの立ち上げは、2019年11月でした。台湾でもキャンプをはじめとした自然を楽しむアウトドアが流行っていることが背景にあります。同時に、国内の地方創生、インバウンドを狙ったものでもあります。

台湾の方々が日本に遊びに来る目的として多いのは、ショッピングや観光地巡り、日本食を楽しむことであると、日本政府観光局(JNTO)の調査で出ています。それに加えて、キャンプや釣りをはじめとしたアウトドアを日本でも気軽に楽しんでもらいたいという思いから、台湾向けにもTAKIBIの情報発信を始めました。

コロナ禍がなければ、日台交流キャンプイベントを定期的に行う予定でした……。

のぞみーる:うう……残念ですね……。

清河さん:オウンドメディアを制作するためには、繁体字ネイティブ翻訳者のアサインやメディア構成に時間がかかります。まずは台湾で最も使われているSNSであるFacebookを使って、情報発信を始めました。

この約1年半 “TAKIBI TAIWAN”のFacebookページでは、さまざまなキャンプギアのご紹介、日本国内にあるおすすめキャンプ情報、キャンプをより楽しむための心得などを中心に発信を重ねております。2020年5月には、オウンドメディアを開設しております。

「TAKIBI TAIWAN」情報
TAKIBI TAIWAN:https://takibi.tw/
Facebook:https://www.facebook.com/takibitaiwan

のぞみーる:TAKIBIの台湾向けFacebookがページいいね!数42,000以上ってすごいですね! 初めから台湾に注力していたのですか?

清河さん:そうです! Facebookでしか台湾へのプロモーションを行っていないのですが、月間PV数は0→10,000になりました。オーガニックリサーチによる流入は、デイリーで0だったのが、100を超えるようになったんです。

また、2020年10月には、Facebookをきっかけに、台湾現地アウトドア展示会「TAIWAN OUTDOOR SHOW」開催企業とのコラボレーションが実現しております。

清河さん:展示会会場でTAKIBI TAIWANをご紹介していただき、これをきっかけに、オーガニックリサーチが増えるようになりました。

SNSでオンラインで認知を上げたら、オフラインでもなにかSNSを絡めたイベントなどを実施し、オンラインとオフラインのMIXをすることで、SNSの真価が出ると思います。コロナ禍で難しい場合もあるかもしれませんが、機会があればぜひお試しください。

SNSはオウンドメディアの入り口となるツール

のぞみーる:清河さんが所属されているフォーイットでは、海外向けのSNS運用代行も行っているんですね。

清河さん:そうですね、私の部署には多国籍の社員がおり、さまざまな国の案件を取り扱っています。

のぞみーる:先ほどTAKIBIのときのお話でも、「繁体字ネイティブ翻訳者のアサインやメディア構成に時間がかかる」とおっしゃっていました。さまざまな国のSNS代行をしていると慎重に行っている印象ですがいかがでしょうか。

清河さん:そうですね。海外向けのSNSをやるときに、予算の問題で自動翻訳を使う企業がありますが、信用問題に関わるのでおすすめできません。海外に発信するのであれば日常生活に溶け込んでいくようなローカライズを目指していくことが重要です。

のぞみーる:話は少し逸れますが、先程のTAKIBIの台湾版も先にFacebookを作り、その後オウンドメディアを作ったということでした。海外も視野に入れた場合は先にSNSを作るということもあるんでしょうか? 最近韓国コスメが流行った延長で中国コスメやタイコスメが日本進出してきており、公式のTwitterやInstagramのみの展開で、そのままECサイトへ誘導するパターンを見かけます。

清河さん:たしかに、メディア構築は費用と時間がかかるのですぐに作れるSNSアカウントを先に作って、準備を進めるケースも増えてきていると思います。

上の資料内にInstagramで「タグる」という、Instagramの#(ハッシュタグ)で検索をかけて調べる行動が記載されていました。そのような方々にとっては、公式アカウントが公式サイトのような役割を果たすんです。

のぞみーる:SNSはオウンドメディアの情報を発信するためのツールというだけではなく、企業への問い合わせの入り口になる役割も担うようになっているんですね。これはたしかに得しかないツールです。

清河さん、お話ありがとうございました!

さいごに

いいコンテンツを作ったのにPV数が伸びない……とお悩みの同志、参考になりましたでしょうか?

前回の記事のオウンドメディアのSEOがコンテンツを見てもらうための内側の施策。今回のSNSは外側の施策といった形でご紹介してきました。

これを両方合わせて施策した場合の答えはこれしかないですね……”勝利(ビクトリー)”!!!!

オウンドメディア、SEO、SNSそれぞれ組み合わせて、最高の結果を目指していきたいですね。ありがとうございました!

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Nozomi Nishiyama
Nozomi Nishiyama Digital Marketing / Media Director / 西山 望美

大学卒業後、出版社にて記者・編集者としての経験を積む。編集者として、エンタメ雑誌の媒体担当として4誌を歴任。その後SEO・Webマーケティング会社に転職し、年間50社以上のSEOコンテンツ制作に携わる。LIGでは、主にLIGブログのPR記事を担当。Webツールレビューや経営者インタビューなど幅広いテーマの記事を企画・制作している。

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