今日は仕事終わりに代官山でデート。
俺もそろそろいい年なので、大人の男としてのセンスを見せるべく、代官山にある沖縄出身シェフのフレンチのお店「Beacha(ビーチャ)」を予約しておいた。
「代官山でデート」だけでも心踊らずにはいられないのに、それに加えて沖縄料理人が作る最高フレンチだなんて、8ビートで胸の高まりが加速する。
女性の声:ジョニーくん!
花子ちゃん♡
花子:お待たせ!
ジョニー:ううん、ぜんぜん待ってないよ! さ、行こうか。
Beachaは、駅から徒歩3分でアクセスも良好。駅から遠いとハイヒールを履いた女性を疲れさせてしまうので、デートのときには、お店から駅までの距離も押さえておきたいポイントだ。
※以下、記事上の演出により、お店のスタッフ含む登場人物はマスクを外しております。
※Beachaの感染症対策については、記事末尾に記載しております。
「今日、仕事忙しかった?」「後輩のミスがあって、その対応で大変だったよ〜」なんて会話をしながら歩いているうちに、あっという間に到着。
あと1ヶ月ちょっとで2021年となろうとしている今日、2020年最高になるであろう俺が、ドアとともに幕を開けた。
ギィィ……
バーテンダー:いらっしゃいませ。ご予約の齊藤さまですね。お待ちしておりました。
ジョニー:さあ花子姫、こちらのお席へどうぞ?
花子:やだ、姫だなんて……ジョニーくんったら! ……予約しておいてくれたんだね?
ジョニー:ははっ、当然さ。君のために前前前世から予約してたよ。
花子:(カウンター席オンリー、照明暗めの雰囲気いいカジュアルフレンチだなんて……なかなかセンスがあるわね)
ジョニー:どしたの花子ちゃん、俺の顔になにか付いてる?
花子:ううん、なんでもない。なんだかあなたを見ていたら、生まれ故郷のイースター島を思い出しちゃって……。
ジョニー:分かるよ。俺の顔を石像にしたいとオファーしにくるアーティストが後を絶たないからね。おっと。ドリンクもきたことだし、乾杯しようか。では……
カリーサビラ
花子:……カニイザベラ?
ジョニー:おっと、ごめんごめん、今のは、沖縄弁で乾杯って意味なんだ。
花子:びっくりした……去年亡くなったペットのカニ、イザベラって名前だったの。
カニ……飼ってたのか……
着席からものの3分ほどで花子ちゃんの意外な過去が次々明らかになったが、俺は動じない。この気持ちは本物だ……。
今日こそは彼女に俺の気持ちを……伝える!!
そうこうしているうちに、料理が運ばれてきた。
フォアグラのフラン
デニッシュのようなサクッフワッとしたパンの上に乗っているのは、フォアグラを練り込んだフランと柿。フランとは卵と生クリームを使って作る、洋風の茶碗蒸しのような料理だ。
花子:わあ、美味しそう! いただきまーす!
モグモグ……・
お……おお……!!!
花子:パンのサクサク感とフランのクリーミー感、フォアグラの旨みと、そしてこれは……柿じゃな!!? 柿の豊満な甘みが舌の上でねっとりと絡み合い、新感覚の味わいになっておる!!!
ジョニー:花子ちゃん!?
花子:あっ、ごめんね。うち、シャーマンの家系で……。美味しいものを食べると、食通だったおじいちゃんが私のところに降りて来ちゃうんだ♡
ジョニー:グルメレビューに都合のいい設定かな?
続いて運ばれてきたのは……
にんじんしりしりのキッシュ
「しりしり」とは、沖縄の方言で「千切り」の意味。
通常、にんじんしりしりというと、にんじんを千切りにして卵と炒めた料理のことを言うが、このメニューは、同じ素材を使いながら、フランスで親しまれる惣菜「キッシュ」に仕上げた一品だ。お好みで、横に添えられた自家製マヨネーズを付けていただく。
花子:なんという優しい味じゃ……。塩気がほどよくあって食事としても素晴らしいが、卵とにんじんの自然な甘みで、洋菓子を食べているような満足感もある。しっとりしとるから、年寄りの弱った食道でも飲み込みやすいのが嬉しいのう。
ジョニー:その食道は20代の花子さんの食道ですよ、おじいちゃん?
車海老とホタテのタルタル〜海ぶどうを添えて〜
タルタルとは、具材を細かく切って、卵や野菜とともに和えたもの。横には、沖縄名産の海ぶどうとシークワーサー、ジェノバとトマトのソース、自家製マヨネーズが添えてある。
花子:見た目もすごくきれい! 嬉しいから写真撮ろう♪
ジョニー:(あっ、今は花子ちゃんだ)
花子:じゃあ、いただきます♡
花子:エビとホタテが甘〜〜い! 食感もぷるふわで最高! 時折感じるこれは、オリーブの酸味ね!すべての味が卵の優しい味に包まれて嫌みなくまとまってる。すっごく美味しい!
ジョニー:(良かった、おじいちゃんの憑依が弱まってきたみたいだ)
花子:プク……プクク……プク……プコポォ
花子ちゃん!!!?
花子:……はっ!!!
ジョニー:花子ちゃん!? どしたの!?
花子:ごめんね。……今のはイザベラ。
ジョニー:ペットのカニの!?
花子:うん。よくエサにエビやホタテを食べさせてあげてたから、あの味をもう一度噛みしめたくて出てきてしまったみたいね。
ジョニー:どこからツッコめばいいのかもう分からない。
慌てて「カニのエサ エビ」などのキーワードで検索すると、どうやらズワイガニなどの種類はエビや貝類を捕食することがあるらしい。ズワイガニ……?
シェフ:お待たせしました、本日のメインディッシュです。
石垣牛のランプとラタトゥイユ
使用している牛肉は、石垣島いしなぎ屋から直送しているA5級の石垣牛。
石垣牛は、ミネラル豊富な土壌に生えた草を食べて育つため、非常に肉質が良いと言われている。あの有名な和牛・松阪牛も、もとを辿ると石垣から出荷された牛であることが少なくないそうだ。
オーブンに入れ低温でじっくり焼くことで、表面だけにしっかり火が通っている。こうすることで固くなりすぎず、レアのお肉のプリプリ感と、焼いたお肉のジューシーさの両方を楽しむことができる。最後に炭火にかけることで、香ばしさもプラスされている。
お客様、お料理と合わせてこちらもどうぞ。
バーテンダーが出してくれたのは、白ワインベースのフランボワーズカクテル「キール・インペリアル」。
今日は、大人な雰囲気と実力派の料理で花子ちゃんのテンションを上げ続けてきた。その勢いをさらに加速させ、花子ちゃんの俺への好感度が頂点に達したとき、俺は、告白の勝負に出る……!
そのための仕掛けのひとつとして、この、情熱の赤いドリンクをメインディッシュと一緒に出してほしい、と、あらかじめお店にお願いしておいたんだ。
わぁ! お料理もドリンクも、なんて素敵なの!!
そうだろう、そうだろう……。君のためを思って、連日連夜、地下活動をしている美食レジスタンスに通い詰め、177のチェック項目を満たすこのお店を見つけたんだから……。
ジョニー:君のその笑顔が見たくて、ここへ連れてきたんだよ。というわけで、できればメインディッシュは花子ちゃんのままで食べておくれ。
花子:え……? うふふ、そうだよね。うん、次は邪魔されないように頑張ってみるね♡
では……いただきます♡
モグモグ……ゴクン
お……
お……・
美味しいのう〜〜〜〜〜!!!
ジョニー:おじい……!?
花子:えへ、冗談冗談。今は花子だよ♡ 意識を肉に集中させることで降霊を阻止してる♡
ジョニー:もう〜〜〜びっくりしたよ! お味はどう?
花子:お肉が柔らかくてプリプリしてる……! でも、焼いたお肉のジューシーな旨みもあって、異次元の美味しさだよ……!
ジョニー:(ああ……花子ちゃん、喜んでくれてる……!)
ジョニー:(よし……今だ! この花を渡して「好きだ」って……)
ニフェーデービル〜〜!(沖縄方言で「ありがとう」)
シェフ:どうも、シェフの石垣です。美味しいって言葉が聞こえてきました。嬉しいですねぇ。
ジョニー:(あっ……)
花子:もう、すっごく美味しいし、雰囲気も良くて最高の夜を過ごさせてもらってます! シェフは、沖縄の出身なんですか?
シェフ:そうなんです。西表島の出身なんですよ。
ジョニー:(会話始まっちゃったな……)
異色の経歴を持つフレンチシェフ
石垣シェフの経歴を聞くと、フレンチシェフになる王道の道筋を辿ってきた人ではないということにまず驚かされた。
10年以上前に沖縄から上京し、沖縄居酒屋の店員として働いていた石垣シェフ。転機は、ある常連さんとの出会いだった。仲良くなったその人は、都内の2つ星レストランなどを歴任していた人物。その人に弟子入りし、厳しい修業を経て、2015年、東京・狛江に王道のフレンチビストロをオープンした。
「弟子入りしてから以降、守破離の“守”を徹底してやってきました。前の店を始めて4年が経ったころ、そろそろ“破”のフェーズに移りたい、自分のフレンチをやりたい、と感じて今の店を開くことに決めました」
三口目で美味しい料理
こうして、2020年10月、石垣シェフが代官山の地にオープンさせたのが「Beacha(ビーチャ)」だ。
「自分にしかできない料理がしたい」と石垣シェフは言う。沖縄の食材、料理を活用することもそのいひとつだが、他のシェフとは違う異色の経歴だからこそ持つ感性を活かしたいのだ、と。意識しているのは「三口目で美味しい料理」。派手な味ではないけれど、一口、二口、三口と食べるごとにその美味しさが深まっていくような、堅実な美味しさを追求する。
そんな想いが、今回も提供された料理の一品一品に表れていた。
花子:ちなみに、店名の「Beacha」にはどんな意味が込められてるんですか?
シェフ:沖縄・八重山地方の方言で「酔っ払い」という意味の「ビーチャー」という言葉を採用しました。飲んでいるときに付けた名前なんですが、「堅苦しくなく、フランス料理を楽しんでほしい」という自分の想いにぴったりな店名だな、と今では気に入っています。
ジョニー:素敵ですね!
花子:酒好きなんですね!
シェフ:このお店をオープンするときに、ひとつ、どうしても譲れなかったことがあるんです。
花子:なんですか?
シェフ:バーテンダーです。
隠れてるw
シェフ:彼は、ずっと昔、自分が飲食店でバイトしていたときに出会った元同僚。当時も彼はバーテンダーをしていたんですけど、その仕事ぶりが素晴らしくて、自分の店をオープンするときは絶対彼を引き抜こうって決めてたんです。
花子:え! すっごくいい話じゃないですか!?
告白のタイミングは逃したものの、シェフとの話も盛り上がり、彼女はとても楽しんでくれているようだ。
今日は……もうこれだけで満足かもしれないな。
こうして、楽しい夜は更けていった……
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ちなみに、使い終わったお箸は、専用のケースに入れて持って帰ることができる。
2人での思い出がまた一つ増えた気がする。
そして、俺たちは帰路についた。
ジョニー:どうしてカニの名前はイザベラなの?
花子:エクアドルにイザベラ島という島があってね、叔父の妻の兄の娘が、その島でカニの赤ちゃんを助けたことがすべての始まりだったの……
ジョニー:……
告白はできなかったものの、帰り際、彼女は「今日は素敵なお店に誘ってくれてありがとう!またBeachaに行きたいな!」と言ってくれた。
俺への好感度はもはや、池袋サンシャインシティのてっぺんに届くくらいに高まっているようだ。
次こそは告白をしっかり決める。俺はそう、胸に誓った。
最高のシチュエーションを作ってくれた「Beacha」に感謝!
大人デートなら、代官山「Beacha」へ! 記事を見てくれた方には【特製シャンパン】をプレゼント!
代官山にあるカジュアルフレンチ「Beacha(ビーチャ)」。落ち着きある照明とカウンター空間が大人のデートにぴったり。フレンチでありながら沖縄の食材・食文化も楽しめて、口にするごと深まる美味しさに驚きの声を上げるうち、二人の親密度もグッと上昇するはずです。
そしてそしてなんと今回、この記事を読んで来店してくれた方には、お店から、グラスの特製シャンパンを一杯無料でプレゼント!(上の写真のカクテルとは別のもの)予約のときに「LIGの記事を見た」とお伝えください♪
ぜひ、大切な人と一緒に訪れてみてはいかがでしょうか?
BeachaはGO TO EATキャンペーン対象店です! お得にフレンチを楽しみたいからはこちらからもどうぞ!
- 住所:東京都渋谷区代官山町14-10 Luz代官山 1F
- URL:https://beacha-tokyo.com/
- Instagram:
- 電話番号:03-6427-8116
- アクセス:
代官山駅北口を出て渋谷方向に。代官山スポーツプラザを左手に見ながら直進、代官山エスペランサ通り商店街沿いの1階路面店舗です。- 東急東横線【代官山駅】北口より 徒歩3分
- 東京メトロ日比谷線【恵比寿駅】2番出口より 徒歩8分
- JR山手線・埼京線【恵比寿駅】西口西側出口より 徒歩9分
- 営業時間:
- ランチタイム11時半~14時【LO 13時半】
- ディナータイム
- コース18時~21時【LO 21時】
- アラカルト&BARタイム21時~24時【LO 23時】
- 日曜11時半~22時の通し営業【LO 21時】
- 定休日:月曜、年末年始
- 決済方法:現金、カード(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)、電子マネー不可
https://www.instagram.com/beacha.daikanyama/
記事では演出上の関係で写していませんが、Beachaでは、感染症予防対策として下記の取り組みを行っています。
- 席同士の間に飛沫感染防止のパーテーションを設置
- 施設内の清掃、消毒を強化
- スタッフのマスク着用、手洗い、うがいや体調管理の実施を徹底
- 発熱・体調不良のスタッフは勤務禁止
- お客さま入店時、アルコール消毒液での手指の消毒