リモートワークでのコミュニケーションにも使える!AIによる感情分析が面白い日報ツール「feels」が社員に好評だった

リモートワークでのコミュニケーションにも使える!AIによる感情分析が面白い日報ツール「feels」が社員に好評だった

須田 允(まこと)

須田 允(まこと)

こんにちは、取締役のまことです。

昨今、多くの企業でリモートワークの導入が進んでいますね。LIGでも2月から全社的にリモートワークを実施しており、現在も様子を見ながらできる限りの自宅作業を推奨しています。

それ自体は新しいワークスタイルの確立として歓迎すべきことなんですが、新たな環境下でストレスを抱える社員も少なくありません。管理者側である僕自身も、対面で会えないことによるコミュニケーション不足をはじめ、メンバーのコンディションの把握が以前より難しくなったと感じています。「テレワークうつ」が増えているなんて話も聞きますし、LIGのメンバーは大丈夫かなとだんだん心配に……。

そんな折、今の時代にぴったりなfeels(フィールズ)」という日報ツールがリリースされたとのこと。

ただ日報が書けるだけでなく、報告内容や上司のコメントからAI(人工知能)が感情分析して数値化してくれるんだそうです。

 

AIが感情分析、ほう。

面白そうだけど、どのくらいのレベルで分析できて、どう組織改善に活かせるのかが気になるところ。

LIGは部署によって日報制度がバラバラで管理も属人的なので、こうした統一できるツールを導入するのは普通にありかもしれない。無料プランもあって試しやすいし。(全機能使用できる通常有料のプランも、LIG経由だと1ヶ月無料で使えます!)

ということで、お試しで2週間使ってみました! 率直な感想をレビューしたいと思います!

 

\こんな企業に読んでほしい/
  • リモートワークでコミュニケーション不足が気になる
  • 日報や週報をやっているが、報告方法が部署によって違って管理も属人的
  • チャットやSNSで報告してもらっているが、ほかのメッセージに埋もれていきがち
  • 社員のコンディションをいまいち把握できていない
  • 一方的な報告になってしまっていて、対話ができていない

さっそく無料でfeelsを始めてみる!

feelsのここが良い!基本的な機能と使ってみて感じたメリットを紹介

1. チーム単位で閲覧権限を設定できる

まず簡単に導入の流れはこんな感じです。

▼導入手順
①feelsのTOPページの「今すぐ無料ではじめてみる」からアカウントを作成
②アカウントができたら、必要なメンバーを招待
③チームを作成して、チームごとに「レポーター」と「アドバイザー」を設定
※レポーターは報告者、アドバイザーは報告にコメントする人

feelsでは日報は基本的にチーム単位で管理します。今回はWeb事業部の一部を対象に、計6つチームを作成しました。各チームの日報を管理するアドバイザーは、普段そのチームを実際に見ているリーダーたちです。

さらにそのアドバイザーを集めて、彼ら自身にも日報を書いてもらい、上長の僕がアドバイザーとしてコメントする【リーダー陣】チームも作りました。

 

feelsでは各チームごとに閲覧権限を設定できます。
①全員に公開
②チーム内だけに公開
③アドバイザーしか閲覧できない(チーム内メンバーも見れない)

のいずれかでチームごとに設定できます。

これはすごくいいなと思っていて。たとえば③の設定だとセンシティブな内容や個人的な相談も安心して日報に書けます。いわば1on1みたいな状況を作れるわけです。一方、ほかのメンバーも見られるようにして、メンバー間のコミュニケーションも活発にしたい! という場合は閲覧範囲を広げる。このように目的によって設定を変えられるのは、チーム単位で部屋を作成できるメリットですね。

今回は、周りからの見え方を気にせず率直な声が聞きたかったので、③の1on1形式で全チーム実施しました。

\社員からの声/
【レポーター】

  • いつもはみんなが見ているチャットツールに日報を出すので、当たり障りないことを書いてしまうことが多いが、feelsの場合は上長だけが見ているため、思っていることをそのまま記入できた

【アドバイザー】

  • 非公開にすると1on1的に気軽に相談や話ができて、マネジメント側からしたら嬉しい

 

2. いつもの日報内容でOK!シンプルな報告スタイルで長続き

報告することは「業務内容」と「所感」の二つだけ! 記入欄も特にフォーマットなどなく、至ってシンプル。

自由なスタイルで報告してもらって、それをアドバイザーがチェックし、コメントを入力すればそこでやりとりは完了。

ちなみにこの記入欄は「所感のみ」にすることもできます。業務内容は他の人にも見えるとことで報告してもらいたい場合や、数値を入れるときにこだわりのフォーマットがある場合などではfeelsで「所感のみ」にして、業務報告は別のツールで報告するという使い分けもできます。

ちなみに、ワンクリックで前日の報告のタブを開けるので、「昨日どんなこと書いたかなー」と確認できるなど、前日からの変化を一目で見比べられるのがいいですね。

\社員からの声/
【レポーター】

  • シンプルで埋める項目が少なくてよい、続けられる
  • 日報が既読されたと分かると、ちゃんと見てくれているんだなと安心する。コメントが返ってくると嬉しい

【アドバイザー】

  • 日報へコメントするとそれで完了する(そこからさらに返信できない)ので、メンバーが「上長に何かしら返信しなきゃ」といった気を遣ったラリーをしなくて済む
  • 日報ツールとして確立していて、しっかりコメント欄が用意されていると、何かしら返信しようというマインドになる

 

3. 一覧性のあるダッシュボードで一括管理。報告漏れ防止にも

日々の報告の状況はダッシュボードで確認できます。

日付ごとに「未報告」「未読」「既読」「コメント済」の数が表示されるので、報告漏れや確認漏れがひと目でわかります。例えば「未読」の◯をクリックすると、まだ読んでない日報を右に一覧表示してくれるので、引っ張り出しやすい。

チャットツールやメールでの報告にありがちな、別のやりとりに埋もれて読み忘れるみたいなことも防げます。積み上げていけば日々の変化が見えるし、メンバーにとっては自分の振り返りにも使えそう。

過去ログの検索機能もあるので、「この話、前に日報に書いてあったな」と思ったら、キーワードや日付から過去の日報をサクッと検索できます。

\社員からの声/
【レポーター】

  • 日報に特化しているツールを利用すると、日報以外の情報ややりとりが無い為、決まった時間にこのツールを開くという意識が湧き習慣化しやすそう

【アドバイザー】

  • チャットツールでベタ打ちで報告するのに比べると、一覧性があり未報告の日が一目でわかる

 

4. AIによる分析で社員のモチベーションを可視化!


feelsの一番の特徴がこれ!
日報内容をAIが分析して、メンバーのコンディションを可視化してくれるんです。

でもこれ、どう読み取ったらいいのかわからなくて……すみません!(汗)

ということで、分析結果をどう見たらよいのかを、feelsの担当者に解説してもらいました!

なんとなく良さがわかったのでひとまず使ってみる

分析データから何がわかるの?細かく解説してもらった

株式会社AMG Solution 代表 青柳さん

まこと:お呼びだてしてしまってすみません、しかも社長直々に……!さっそくですが、分析結果の見方を教えてもらえますか?

青柳:もちろんです! ジャンジャン聞いてください!

レーダーチャートからわかること

▼チャートの項目一覧
  • モチベーション:報告内容による感情分析と、文字量や頻度から判断した「やる気」
  • シンクロ:レポーターとアドバイザーの感情推移の一致率
  • インテグレーション:チームで良く使われる言葉、ホットワード
  • クイックネス:報告のスピードや、報告に対する反応速度
  • アクティビティ:報告をあげた時間帯、ログイン率などの行動量

まこと:まず今表示されている、星形のチャートについて質問させてください。青色と緑色はどう違うんですか?

青柳:青の要素は、日報の感情分析や行動分析によって導き出しています。緑の要素は、青のとなりあう要素を合算して算出しています。「シンクロ」と「モチベーション」から出したのが「エンゲージ」の数値というように読み取ります。なので実は緑の方が大事なんです。チャートの形が大きいほど状態が良いと考えてください。

まこと:そうだったんですね! 緑の要素には「エンゲージ」「方向性」「パフォーマンス」「主体性」「活気」があります。とくにどれに注目したらいいですか?

青柳:「エンゲージ」はとくに見てほしいですね。「エンゲージ」は一言でいえば「組織との相性」です。ここの数値が高いということは、モチベーションを高く保ち、組織とも上手くシンクロしながら仕事が進められているということです。

まこと:なるほど。逆に低いと仕事にストレスを感じているかもしれませんね。ちなみに今回2週間くらいfeelsを使ってみました。実際は、大体どのくらいの使用期間があるといいんでしょうか?

青柳:まさに2週間くらいですね。2週間以上のデータが蓄積されれば傾向が見えてきますよ。

シンクロ分析からわかること

まこと:青の要素は各グラフになっていますが、それについても教えてください! シンクロ分析、折れ線グラフが3本あります。これは何を表しているんですか?

青柳:青はレポーター、緑はアドバイザーの感情分析をしたグラフですね。日報やコメントの内容をAIが分析して数値化しています。

まこと:AIが感情分析するっていまいちイメージがつかないんですが、どう判断しているんですか?

青柳:たとえば日報にネガティブなワードがたくさん入っていれば、ポイントが下がります。報告内容だけをみたAIの評価なので100%正しいとは言えませんが、客観的な分析として役に立つと思います。

まこと:メンバーが抱えるメンタルの状態を可視化できるって助かります。落ち込んでいたりしても気づけないことはあるので、フォローしやすくなりますね。

青柳:まさにそうやって活用してほしいんです! 今後の追加機能として、レポーターの感情分析の値が一定以上下がった場合に、アドバイザーへアラートが通知されるようにする予定です。

まこと:グレーの線が表す「シンクロ率」はどういう意味ですか?

青柳:これはレポーターとアドバイザーの感情推移の一致率を表したものです。

まこと:そうなると一致率は高い方がいいんですか?

青柳:いえ、必ずしもそうではありません。もしレポーターのマイナス感情にアドバイザーが引きずられてしまうと、チームの状態としてあまりよくないですよね。今回のグラフだと、レポーターは一旦マイナスになって、その後上がってきています。一方でアドバイザーは割とフラット。これはレポーターの感情にあまり左右されずにアドバイスできたと評価できます。シンクロ率は、このチーム編成でいいのかを判断する指標にもなりますよ。

モチベーション分析からわかること

青柳:ここでは文字数の変化に注目してみましょう。

まこと:15日に比べて18日は半分以下になってますね。

青柳:そういう場合は感情分析のグラフと合わせてご覧ください。感情分析が下がっているときに文字数も少ないと、あまり状態が良くないと思われます。

まこと:感情分析は上がっていますね。

青柳:それなら大丈夫そうですね。ただ急に文字数や報告率が下がると、退職のサインの可能性があります……。

まこと:なんと……そうなんですね。あとで全員のモチベーション分析を見直しておきます(笑)

アクティビティ分析からわかること

青柳:アクティビティ分析からは報告時間帯の傾向がわかります。報告の時間帯は大体同じですね。働き方をうまくコントロールできていると思います。朝に提出している日もあるようですが。

まこと:日報を出し忘れて、慌てて朝書いたんでしょうね(笑)。

青柳:だと思います(笑)。でもちょっとコメント既読率が低いですね。

まこと:コメントが付いたことに気づかなかった人が多いみたいです。「通知機能があるといい」という声もありました。

青柳:実装予定です!

まこと:おぉ、タイムリーですね! ちなみに「他者既読率」と「スタンプ率」がゼロになってしまっているんですが……。

青柳:「他者既読率」は、ほかのメンバーの日報をどの程度読んだかを表しています。0%ということは、もしかして設定で「他者レポート閲覧不可」にしていませんか?

まこと:してます! 読まれたくない人もいるかと思いまして。

青柳:それなら0%でも大丈夫ですよ。あと「スタンプ率」は日報やコメントにスタンプをしたかどうかです。スタンプ、使ってないですか?


▲スタンプ機能

まこと:みんなスタンプ機能のことを知らなかったみたいです(笑)。周知しときます!

青柳:ぜひ使ってください! 私も「社長の日報」として全社員に公開しているのですが、コメントやスタンプが来ているか気になって、いつも朝一番でチェックしています(笑)。

まこと:反応がないと、ちゃんと読まれているのかわからなくて不安になりますよね。今回使った社員からは「上司からコメントがもらえて嬉しい」と好評でした。

青柳:弊社では同世代の社員でもチームを作っています。今の時代、リモートワークが多くなって、直接顔を合わせる機会は少なくなりました。そんな中でも、日報のやりとりで「つながり」を感じてもらえれば嬉しいです。

まこと:リモートワークだと話す人がいなくて、ちょっと寂しいなって思うときはありますからね。

青柳:「テレワークうつ」も心配です。feelsで会社や他のメンバーがその兆候に気づくきっかけになればいいなと思っています。

クイックネス分析からわかること

まこと:ここはすぐわかりました! 単純に記入スピードですよね。

青柳:その通りです!でもこの方、1分くらいで報告している日もありますね。

まこと:あっ……。

青柳:1分以内になるのは報告が極端に短いか、内容をWordなどで書いてコピペしているかのどちらかだと思います。

まこと:報告時間が短すぎるのは気をつけないといけないんですね。

青柳:逆に長すぎるのも良くないですね。弊社でも新入社員だと、報告に1時間くらいかかるケースがあります。そういう場合はもっと効率よく書くようにアドバイスしています。

まこと:アドバイザーが報告を読むまでの時間が、途中から上がっているのも気になります。

青柳:ここの理想は12時間くらいですね。20時間を超えると、読まないうちに次の日報が上がってきてしまう可能性があります。この方は100時間を超えている日もあるので、アドバイスした方がいいかもしれませんね。

インテグレーション分析からわかること

まこと:丸がウゴウゴしているこちらは?

青柳:チーム内でよく使われたワードを円の大きさで表したものです。「営業」「アタック」「目標」などの円が大きいので、営業に力を入れていると判断できますね。

チームで力を入れていることのほか、社長の訓示や部署のテーマがどれだけ社員に浸透しているか把握する際にも使えますよ。

まこと:なるほど。分析データの活用方法がわかりました!ありがとうございます!

【まとめ】分析データの活用方法
  • メンバーのメンタルの変化を把握
  • 上司や部下、同期とのコミュニケーション
  • 働き方のチェック
  • チームメンバーの関心を知る

feelsで社員の感情分析をしてみる

社員の感想

この他にも色々と社員の率直な感想をいただけたので、「レポーター」「アドバイザー」それぞれから一部紹介します。

レポーターの感想

  • 上長に相談するほどではないが、ストレスに思っていることを素直にかけるので、共感してくれたり、解決策を提示してくれたので励まされることが多かった
  • 簡単で使いやすい。日報を重視する企業であれば、導入する価値はあるのではと感じた
  • 振り返ってみて自分ネガティブなことばっか書くなって自覚できた、一日くらいハイパーポジティブな日があっても良かったなとちょっと後悔
  • アドバイザーからのコメントで上長の意向が把握しやすい
  • 日中相手が忙しそうで出来なかった質問や、急ぎではないが報告したいことなど伝えることができる
  • なんか楽しかった

アドバイザーの感想

  • 各メンバーの日々の声を、聞くことがなかったらから良かった(役員)
  • 特にこのリモートワーク時期、メンバーの動向や様子がわかってよかった。わざわざメッセージツールで報告するほどではない出来事も、雑談のような形で知ることができた(リーダー)
  • 分析結果が出るのがおもしろいと思った。特にインテグレーション分析が興味深い。チームでネガティブな言葉が多いのか、ポジティブな言葉が多いのかわかるのはいいと思った(リーダー)
  • 何気ない一言やめちゃくちゃどうでもいいコメントでもその人となりや交流が生まれてよかった。仕事ではなくどこかプライベートな感じで中身を知ることができる(リーダー)

 

まとめ

今回2週間使ってみて、思っていた以上に社員から好評でした!
とくに上司からコメントをもらえるというのが嬉しかった、という声が多かったです(みんなフィードバックに飢えていたんですね笑)。

分析結果についても細かく説明をしてもらったので、今後はより具体的なアドバイスができそうです。

LIGブログ経由であればアカウント登録日から一ヶ月間全機能無料で使えるので、ぜひこの機会に試してみてはいかがでしょうか?

無料でfeelsを始めてみる!

以上、まことでした!

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須田 允(まこと)
須田 允(まこと) BiTT開発事業部長 / 須田 允

1986年生まれ。約15年の海外生活を経て早稲田大学に入学し、ロンドン大学へ留学。 2010年に株式会社サイブリッジに入社。オウンドメディアのデジタルマーケティングを統括し、課長に就任。 2012年、アクセンチュア株式会社に入社し、通信や放送メディア領域における戦略立案・デジタルマーケティング業務/施策のコンサルティングを担当。 2018年より株式会社LIGの取締役に就任し、Web制作、BiTT開発、メディアの3事業部門を統括し、LIG PhilippineのCEOも兼務。 社員におにぎりを食べさせるべく、寝る間を惜しみ日々疾走中。

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