
こんにちは。観音クリエイション(@kannnonn)です。
突然ですが、まずはこちらのインタラクティブ動画をご覧ください。
これ、すごくないですか?
- 選択肢が表示されたり
- 選んだ選択肢によってストーリーが分岐したり
- 動画上に埋め込まれた説明文をチェックできたり
と、これまでの動画の視聴体験を大きく超えてくるリッチな表現力。
そう、「インタラクティブ動画」とはこれまでの「視聴するだけ」だった動画の中にいろんな仕掛けが組み込まれた、ユーザーにアクションを促すような動画のことです。
かっこいい。LIGでもこういうの作ってみたい。
さっそく動画を作ってみる
MILについて聞いてみた

というわけで、インタラクティブ動画制作プラットフォーム「MIL(ミル)」を開発、運用、提供するMIL株式会社にやってきました。今回はインタラクティブ動画広告のメリットや導入事例や作り方について、詳しく教えてもらおうと思います。
一條さん、今日はよろしくお願いします!
こちらこそ、よろしくお願いします。![]() |
人物紹介:一條さんMIL株式会社のセールスマネージャー。マーケティングの知見が深く、担当者の目線に立ってインタラクティブ動画の作り方や運用について、的確に教えてくれる物腰やわらかな人。大の読書好きで、重要だなと思った点を自分でオーディオブックにするのが趣味。 |
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インタラクティブ動画のメリットその1
動画を最後まで見てもらいやすい

早速ですが、インタラクティブ動画広告のメリットってなんでしょう? さっき見てみて、イチ視聴者としては「すごい……! 普通の動画よりも楽しい……!」ってなったのですが、広告を打つ企業のWeb担当の方々が従来の動画ではなくインタラクティブ動画を選ぶ理由を教えてほしいです。
一番のメリットは「視聴体験を最大化できる」という点ですね。認知フェーズから刈り取りフェーズまでをシームレスにつなぐ事ができ、web担当の方の課題に応えられるサービスとなってます。例えば、動画広告の重要な指標のひとつに「視聴完了率」というのがあるのですが、インタラクティブ動画広告はこれが非常に高いんです。
ほう。
クリエイティブによって従来の動画の2倍以上、もしくは3分の長尺動画でも14%を超えた例があります。
それはすごい。
観音さんが先ほど動画を見て「楽しい……!」と感じられたのはきっと「次はどうなるんだろう?」「この選択肢を選べばミッションをクリアできるんじゃないかな?」という能動的な体験をされたからだと思うんですよね。
あーそうですそうです。なんかゲームみたいで次の展開が気になって、気づいたら自分も動画のストーリーに参加している気分で最後までぶっ通しで見てました。見終わったあとも「もしここで他の選択肢を選んでいたらどんなストーリーになってたんだろう?」「バッドエンドだったらどんな映像が見れるんだろう?」と知りたくなって、結局全ストーリーをコンプリートしてしまいました。
そうなんですよね。今の動画って再生中に離脱されたり短縮されたりすることが多いのですが、せっかく動画を作ったのにそれはもったいないです。最後までちゃんと見ていただいて、企業のメッセージをユーザーにしっかり伝える。その手法として、インタラクティブ動画は最適な手段のひとつだと思います。
なるほど。インタラクティブ動画っていろんな見せ方ができるわけじゃないですか。これを取り入れることによって動画の使い方そのものも変わってきたりしますか?
はい。変わってきますね。今まで「動画活用」というと認知の獲得、つまり「いろんな人に知ってもらう」というのが主な目標だったんです。それが、購入や申し込みといった、いわゆる「刈り取りフェーズ」にも有効な施策を打てるようになってきています。インタラクティブ動画のメリットその2
ユーザーに対し適切なタイミングで適切な誘導が可能

ストーリーの分岐以外にも、「画面上にアイコンを表示して、そのアイコンがクリックされたら説明文を表示させる」というようなこともできるんですよね?
はい。説明文に限らず、商品ページのリンクを設置して直接誘導することも可能です。先ほどの三井住友カードさんの動画だと最後の画面で年齢別の選択肢が表示されますよね。
実はここがクレジットカードの商品ページへのリンクになっていて、19歳以下にはデビュープラスカード、20代にはプライムゴールドカード、30代以上にはゴールドカードといった形で、年代に応じて勧奨したい商品に誘導する、といったことが技術的に可能になっています。
また「どこが何回タッチされたか」「ユーザーがどこで離脱したのか」というデータも全て数値化できるので、次回以降に制作する動画の改善にも役立ちます。
おお、動画でそれができるのは便利。今までの動画だとどうしても「何回再生されたか」という視点に偏りがちでしたもんね。
そうなんですよ。多くの企業様が共通したお悩みとして、「Web動画は流行っているので一度試したはいいものの、公開したあとに費用対効果を数値にするのが難しい。そのため、動画施策を続けていくための社内合意を取る事が難しい」というお声を数多く頂いていました。それを解決したかったというのが、我々がMILを作った大きな理由のひとつです。
ところで観音さんはこれまでミュージックビデオなんかを見ていて「このアーティストが着てる服ってどこで買えるんだろう?」って思ったことってありませんか?
あー、ありますね。どこのブランドなのかなーとか思っているうちにも動画が進んでしまうので、そうこうしているうちに調べることすら忘れてしまったり。
そういった潜在的なニーズにも答えることができるのも強みです。ファッション関係では実際に成功事例もありまして、過去にはFASHION DANCE NIGHTの動画をインタラクティブ化しました。モデルが着用している服をタグ付けしているので、そこをクリックしていただくと通販サイトのURLに飛んで、そのまま購入までシームレスに進むことができます。
今年の秋にも新たにファッションショーで活用いただくことも決まっており、これからは「使うのが当たり前」といったところにまで持っていきたいと思っています。
おー! いいですね、こういうの。
ちなみにインタラクティブ動画はこういったECとの相性が非常によくてですね。過去のデータを見るとだいたい10〜20%、一番よかった案件だと約40%のユーザーがECサイトに遷移していたこともあります。
遷移率40パーセント?! めちゃくちゃ高いじゃないですか……!インタラクティブ動画のメリットその3
コンバージョンレートが高い

視聴完了率や遷移率が高いのは理解しました。ただ各企業の担当者さんが気になるのってやっぱりコンバージョンだと思うんですよね。やっぱり購入や成約に繋がらないと意味がないので。ぶっちゃけそこら辺ってどうですか?
コンバージョン率も従来の動画に比べて高いですよ。理由はユーザーがしっかり動画を見てくれているからです。動画を視聴完了した時点の商品に対する興味や理解度が高く、購買につながりやすいんですよね。
ちなみにその辺の具体的な数字とかってこっそり教えてもらえたりしますか?
三井住友カードさんの件だと、コンバージョン数が120%改善されてますね。
クレジットカードの動画広告でそんなに行くんですか?! インタラクティブの効果すげえ……。
さらに弊社のMILではGoogle Ads(旧称Google AdWords)のタグを設置することができるので、離脱したユーザーに対してリターゲティング広告配信をおこなうこともできます。しかも、視聴したユーザーだけではなく、タッチしたタグ別にセグメントを切る事も出来るんですよ。なので他の手法に比べて、より効果的に結果を出すことができます。
もう完璧すぎる。MILを使ってインタラクティブ動画を作ってみよう

あの、さっそくインタラクティブ動画を作ってみたいのですが。
ありがとうございます。
やっぱり作り方って難しいですか?
いえ、MILは直感的に操作ができるので、初心者の方でも簡単に扱っていただけますよ。
なるほど。初心者でも簡単に。
はい。今日はせっかくなので軽くお教えしますね。
いえ、結構です。
え?
「初心者の方でも簡単に扱っていただける」というのが本当かどうか試してみたいので、今日はこのまま帰ってインタラクティブ動画について何も知らない同僚にノーヒントで作らせてみようと思います。
なるほど。面白そうですね。
お、余裕な感じですね?
はい、大丈夫です。きっと操作に困ることなく完成させられると思います。LIGさんの動画の仕上がりを楽しみにお待ちしてます。
ではやってみます。本日はありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございました。・
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お疲れ様です。このMILというサービスを使ってインタラクティブ動画を作ってみてください。

なんなんですか突然。
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人物紹介:野田クラクションベベー観音クリエイションの先輩社員。LIGの動画事業部の責任者。「インタラクティブ動画って知ってますか?」って聞いたら「ああ、そうですね。最近は僕も結構インタラクティブさせていただいてますよ。ジムとかで」と意味不明な知ったかぶりをするほどインタラクティブ動画については何も知らない。 |
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実はかくかくしかじかで。で、このMILの使い方は一切説明しないので、勘とか直感とかを駆使してやってみてもらえますか?
なるほど。ちょうどLIGの会社紹介の動画を作りたいなーと思っていたので、これ使って作ってみます。使い方とかわからなかったら質問してもいいですか?
だめです。ガチのノーヒントでMILを使ったらどんなクオリティの動画ができるのか知りたいので。っていうか僕も使い方を聞かずに帰ってきたので教えることができません。
無謀じゃないですか? もし僕ができなかったらどうするんですか?
そのときは「初心者には難しくてできませんでした」って正直に書きます。ではよろしくお願いします。
MILで簡単にインタラクティブ動画を作ることができました
できました。
はっや。ずっと天才と紙一重の存在だと思ってたんですが、実は天才なんですか?
聞いていたとおり初心者でも操作が簡単だったんですよ。構成を考えたり動画の撮影をしたりするのに丸一日かかりましたが、MILの管理画面上でストーリーに落とし込んだり、ボタンをつけたりするインタラクティブ化の工程は数時間で終わる作業でした。作った動画はこんな感じです。
思ってた以上にクオリティ高くて笑う。すごい。
実際使ってみてどうでした?
全体的にストレスフリーでしたよ。動画のアップロードはYouTubeにUPするときと変わらないぐらい速いし、作業中にエラーが起きることもなかったし。
インタラクティブ化の作業はどうでしたか? さすがにノーヒントだと厳しい場面とかもありました?
いえ、初回ログイン時に用意されているサンプルプロジェクトがそのままチュートリアルになっていたので、それを見てから作業に入ったので特に迷うこと進められました。タグの付け方やストーリー分岐させる方法に慣れるまでちょっと時間がかかりましたが、触っていれば理解できます。
今回のトータルの作業時間ってどのくらいですか?
撮影に2時間、編集に5時間ぐらいですね。
今回の編集作業の中で時間がかかったのってどのへんですか?
ストーリー分岐させる際のアニメーションや一枚写真は自分で作らなきゃいけないんですよね。僕はPhotoshopやIllustratorの操作にそこまで慣れていないので、そこに時間が取られました。あとはコンセプトを考えたり、どういうストーリーにするか決めたりする時間。まあこれは普通に動画を作るときにも必要な時間ですけどね。
あ、あと作業していて楽しかったのもプラスポイントですね。今までの動画と比べると表現の幅が広がるので、もっといろんな動画を作ってみたいなーと思いました。まとめ
そんなわけで今回使ったインタラクティブ動画のMIL、視聴者のネクストステップを動画内に設定できることで視聴体験を最大化することもでき、広告以外にも採用案内、ブランディング、企業研修、教育などなど、アイディア次第で効果的な動画を作ることができるサービスでした。
ビジネス以外にもミュージックビデオや映像芸術作品で、ストーリーを分岐させることで自然な形で何度も再生してもらえたりするような映像作品を作るのも楽しそう。
興味がある方は是非一度使ってみてください。以上、観音クリエイションでした!