こんにちは! マーケター兼ライターのすみーです。 2016年7月25日からおよそ1ヶ月間、LIGブログ全ページの左下にこんなフォームを出現させていました。
実はこちらのアンケートフォームで、『LIGブログに関する読者アンケート』を実施していました。LIGブログ史上初の試みです。 ご回答いただいた皆様、本当にありがとうございました。LIGにとって有益かつ貴重なご意見をたくさんいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
アンケートフォームを開いた約30,000人のうち、約8,000人が全25問に完全解答してくれました。
質問数は全部で25問ありました。自分たちで作っておいてアレですが、はっきり言ってめちゃくちゃ長いです。 それにも関わらず、最初から最後まで解答してくれた人はなんと全体の3割にのぼりました。
その理由は、チャット形式で質問を進めたこと、そしてきちんとストーリーがあった(=質問を進めるごとにカレーが完成していく)という一般的なフォームにはない特徴にあったと思います。 こんなに長い項目数で、コンバージョン率がおよそ28%と言う結果は恐らくなかなかない数字ではないかと改めて感じます。
そこで今回は、このフォームで得たデータと裏側のダッシュボードを一部公開させていただきます! アンケートで得たデータをリアルタイムで自動的に集計・表示してくれるダッシュボードです。実際に触れるようになっていますので、ダッシュボードのリアルな動作や内容をじっくりとご覧ください。
エントリー解析(コンバージョン、到達率)
まずはアンケートのコンバージョン率です。最後まで答えてくれた方は、コンバージョンとしてカウントしました。2016年8月29日(月)現在、28.3%のCVRを記録しています。アンケートフォームを開いた人の3割近くが全問回答してくださったということになります。もちろん日別でのコンバージョン率も見ることができます。
▲こちらのチャートはドラッグ操作で期間を指定することが可能です
また、各質問への到達率は以下のとおりになりました。
全25問もあるアンケートフォームで、この離脱率はかなり低い(稀有な良い例)と言えますね。
ユーザー属性(性別、年代、職業、業界)
ここではアンケート回答者の属性を見てみましょう。
▲こちらのパイチャートはクリック操作で分割が可能です(※以降のパイチャートも同様) 性別の比率はほぼ半々ですね。
20代、30代のユーザーが8割近くを占めています。
会社員が半数以上を占め、次いで学生が多いという結果に。
IT / Web業界の方々が6割ほどを占めていることも改めてわかりました。 今回のアンケート回答層とLIGブログの普段のユーザー層は、ほぼ同じという結果です。
独自指標「JNPS」
今回のアンケートでは、「JNPS」という指標を用いてデータ分析を行いました。これは「NPS」という指標を独自に改良したものです。
- NPSとは
- 顧客ロイヤルティ(=企業の製品・サービスなどに対する顧客の信頼度・愛着度)を数値で測るための指標。顧客に対し「あなたは○○の製品(サービス)を友人に薦めますか?」と聞いて0から10の間で答えてもらい、その数値によって3つのグループに分ける。
- 10~9:推奨する立場(プロモーター)
- 8~7:推奨も批判もしない受動的な立場
- 6~0:批判的な立場
※参照:http://web-tan.forum.impressrd.jp/g/nps
マーケティングの上で非常に重要な指標なのですが、如何せんアメリカ製の概念であるため、中間的な評価(7〜5)を出しやすい日本人の気質とは若干のズレが生じます。 そのため、今回のデータ分析では下記のとおり指標を組み直しました。
- 10~8:推奨する立場(プロモーター)
- 7~5:推奨も批判もしない受動的な立場
- 4~0:批判的な立場
この指標に基づいて分析した結果、全体の5割近くが「推奨する立場(プロモーター)」に該当しました! 回答者の多くがプロモーターであるという、LIGにとっても非常に嬉しい結果になりました。
「なぜLIGブログを他人に勧めてくれるのですか?」 ちょうだいしたコメントの一部をご紹介します
アンケートでは、「LIGブログを他人に勧められますか?」という質問に対して、たくさんのコメント(勧める or 勧めない理由)もいただきました。嬉しい声はもちろんのこと、厳しい声も山ほど寄せられました。どちらもありがたいお言葉ばかりです。 ここではそのコメントの一部を抜粋してご紹介します。
JNPS 10〜8(推奨する立場)のコメント
- 女性 / 20代 / 会社員 / IT・通信
- 真面目で有用な記事の中にも、正直役に立たないけど面白いものがあってそれが良い。
- 女性 / 20代 / 会社員 / インターネット
- デザインやコピーを勉強しているので大変ためになる。ネタ系が面白い。
- 男性 / 40代 / パート・アルバイト・フリーター
- 同じ『?』を持っている人に解答を教えたいから。
- 男性 / 30代 / 自営業
- 仕事中に読んでいても情報収集中と言い逃れできる。
JNPS 7〜5(推奨も批判もしない受動的な立場)のコメント
- 女性 / 20代 / 会社員 / その他
- サイト制作の参考になるネタが多数あるので、参考になります。ブログ記事は、もう少し索引性が高いと、以前興味を持った記事を探しやすくてより嬉しいです。
- 男性 / 40代 / 教育
- 面白く思えたので。ただ、そちらの業界には興味がないような人ばかりの職場なため、盛んに勧めるようなことはおそらくない。
- 男性 / 30代 / 自営業
- 数年前ならネタとして面白かったので進めていたけど、今は硬い感じになって面白さが減った。
JNPS 4〜1(批判的な立場)のコメント
- 女性 / 20代 / 会社員 / インターネット
- 面白記事は良いと思うが、 WEB関係やクリエイティブ系の記事の品質が低めだと思う。量産型な印象を持つ。
- 男性 / 30代 / インターネット
- 薦めたくはないわけではないが、わざわざ薦めるほどかと言われればそうでもないので「1」。
- 男性 / 20代 / 会社員 / IT通信
- 面白くなくなった、UI悪化した、キャッチコピーのセンスも落ちてる。
ご覧のとおり、ユーザーの皆様からは多種多様なコメントをいただきました。 総合的に見たところ、「昔の方がよかった」という意見が多く、長いあいだ読んでくださってる方がたくさんいる事実を改めて認識いたしました。 サービスや製品に対してご意見をいただく機会は少なくないのですが、このように手厳しくも愛あるお声をダイレクトにいただけたのは、今回が初めてでした。なかでもLIGブログへのさまざまなご意見は私たちスタッフにとっていずれも財産となるものばかりで、今後のLIGブログのあり方を改めて考える良い機会を与えていただけました。それも、このアンケートを実施できたからこそ、でした。
いいフォーム『qualva』とは
今回、貴重なご意見をいただくきっかけとなったフォームは、『qualva』(クオルバ)という製品を利用しています。アンケートにご回答くださった方にはお分かりいただけると思いますが、フォームではきょうへいさんがふざけながらチャット形式で質問するという形式になっていました。このようなLIGらしい独特のデザインでのフォームを作ることができたのは、質問項目の自由な選定だけにとどまらない『qualva』の優れた融通性があったからこそ。
チャット式UIによるスムーズで精度の高いデータ収集が可能
まず、対話式のUI(ユーザーインターフェース)によってユーザーとコミュニケーションをとる感覚で楽しく操作できる点が大きな特徴です。このUIにより、ユーザーがストレスなくニュートラルな感覚で意見を入力でき、質の高いフィードバックデータを収集することが可能になります。さらに離脱数について、通常の入力型アンケートフォームと比較すると少量に抑えることができるのです。
もちろん、通常タイプ(チャットではない形式)のフォームも作成可能なので、状況に応じて[チャットタイプ]と[クラシックタイプ]を選択することができます。
リアルタイムダッシュボードによる集計と可視化、便利なデータ管理を実現
現状データが一目でわかる「リアルタイムダッシュボード」も『qualva』の魅力です。PC・スマートフォン・タブレットなどのデバイスから、さまざまな軸・分析手法で可視化されたデータにアクセスできるので、データを共有管理や持ち運びする際にも便利です。さらにカスタマイズも可能なので、どのデータをどのように表示するかなど、簡単に操作することができます。目標設定(コンバージョン設定)などを独自に設定すれば、面倒なレポート作成も容易に行えるようになります。
その他、社内に蓄積したデータを直接取り込んだり、APIを経由してデータを可視化することも可能です。もちろんGoogle Analyticsとの連携もOKです。
EFOがサクサク!デザインやカスタムが簡単なシステム
エントリーフォームやアンケートフォームを作成・実装する際、工数が少ないに越したことはありませんよね。『qualva』は既存のシステムから簡単にカスタムすることが可能であるため、運用中の最適化(フォーム改善)作業も楽に行えます。項目や選択肢の変更・追加作業が手軽で、かつデータのログがダッシュボードに残っているため、EFOを行うのに非常に適しています。
フレキシブルなデザインカスタムができることも大きな特徴です。 私たちはメディアのNPS把握とリアルコメントの取得などを目的に『qualva』を活用しましたが、形のある製品やサービスのブランディング・マーケティングにおいても『qualva』は十分に成果を発揮してくれます。問い合わせフォームとしても、従来のフォームより高い精度で情報を収集してくれるでしょう。