こんにちは、ディレクターのあきです。
日没の時間も早くなり、冬の足音が近づいてきていますね。寒くなると毎年、リップクリームを鼻の下まで塗りたくる癖がある我が母が、体温に反応して色づくリップクリームと知らず、オバQのような状態で帰宅したのを出迎えた過去を思い出します。
さて、今回はポートレート撮影でとっても重要な「ライティング」について。主に「スタジオライティング」と呼ばれている、光源を1灯のみ使用したライティング手法を4つ紹介します。
ポートレート撮影に効果的な4つのスタジオライティング方法
早速、ライティングの種類をご紹介していきます。
今回、写真のモデルはエディターのうららにお願いしました。ありがとう!
人物紹介:うらら LIGブログ編集部のエディター。うどんが大好物で、お昼休みに麺類以外を食べているところを見かけたことがない。 |
また、光源を意識した撮影をする際は、ライトの調整を手伝ってくれる人も1人以上いたほうが良いです。そこで、アシスタントとして、同じくエディターのさんぺーにも手伝ってもらいました。ありがとう!
人物紹介:さんぺー アドチームのエディター。先日お昼用に冷麦を茹でていたら、先にできあがっためんつゆを “冷えた麦茶” と誤解して、飲み干そうとした。 |
1. 「バタフライ・ライティング」
こちらは、鼻の下にできる影が「蝶々(バタフライ)」に似ていることから名付けられた「バタフライ・ライティング」です。
カメラの背後から被写体の真正面に向かって、高めの位置から光をあてましょう。頰が細く見え、シミやシワが消えるので、整った顔立ちに仕上がります。(女性にオススメ!)ほっそりと見えるので、顔の形が卵型の人に合うライティングです。
なお、鼻の下にできる影が上唇〜鼻の間の半分以上を超えないように注意しましょう。
2. 「レンブラント・ライティング」
今回紹介するライティングの中で、最も難易度の高い手法です。
鼻筋に対して45度の角度で、上方から照明を当てるようにしましょう。この角度を守れば、カメラの位置を変えてもライティングが崩れることはありません。
顔が細く見え、立体感が強調されますので力強い印象の仕上がりになります。また、シャドウになる顔半分に三角形のハイライトが入るのが特徴です。
なお、重厚感のある仕上がりになりますが、肌の質感がしっかりと出るので、メイクやレタッチにはよりいっそうの配慮が必要となります。
3. 「ループ・ライティング」
鼻の小脇にできる影が「丸い(ループ)」ことが名前の由来のライティング方法です。上述した「バタフライ・ライティング」から、ライトの位置を左右どちらかにおよそ45度動かすと、この「ループ・ライティング」に変化します。
「レンブラント・ライティング」と似ていますが、影の頂点が唇にかぶらないように注意しましょう。
鼻が高く、顔の骨格がきれいな人ほど影もきれいに仕上がるライティングです。(丸顔の方には不向きですので、被写体の方の骨格を見極めてトライしないと失敗の確率が高い……)
4. 「スプリット・ライティング」
顔にできる影が「分かれている(スプリット)」ことが名前の由来のライティング手法です。被写体の顔のほぼ真横からライトを当てることで、この「スプリット・ライティング」になります。
コントラストが高いためインパクトのある仕上がりとなりますが、肌の質感がしっかりと出るので、メイクやレタッチにはよりいっそうの配慮が必要です。また、シャドウが強く出やすいため、背景は黒などの暗めにしたほうがまとまりのある仕上がりになります。
人間の顔は左右対称ではないので、被写体やイメージしている仕上がりによって、左右どちらから光を当てるかが重要になります。
まとめ
光源が1灯の場合の基本的なライティング手法をご紹介しました。
普段、ライティングを意識していなかった方々も、これらの方法を練習してみるとポートレート撮影の技術が高まりますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
以下のサイトでも、スタジオライティングについてさらに詳しく解説されています。本記事でも参考にさせていただきました。
- 玉ちゃんのライティング話 | 第13回 ループ、スプリットそしてバタフライ | Shuffle by COMMERCIAL PHOTO
- [MSoX Learn&Share]ポートレイトにおけるライティング基本 その1 (Christian Berges氏)
それではまた〜!