入社直後にLIGブログの「呪われた迷宮」を解体した話。

入社直後にLIGブログの「呪われた迷宮」を解体した話。

Yuto Seki

Yuto Seki

今年7月にSEOマーケターとして入社しました、せっきーです。

LIGに入社して、はや3ヶ月。

前職ではローカルビジネスのWebマーケティング支援やSEOコンサルティングをしていましたが、今はLIGのインハウスマーケターとして、SEO対策をはじめとするWeb施策に取り組んでいます。

入社してから取り組んできたサイト改善の裏側を、活動記録としてLIGブログに残していくことにしました。

今回は、入社直後にLIGブログの「呪われた迷宮」を解体した話です。すべての始まりは、僕がまだ転職活動中だった頃にさかのぼります。

「探しにくさ」が、始まりだった

転職活動中だった頃、僕はこのLIGブログで「採用面接でよくいただく質問の記事(以下、記事1)」を読んでいました。

社内の雰囲気を知りたかったからです。

採用面接でよくいただく質問の記事【2025最新】LIGの採用面接でよくいただく質問にお答えいたします

 
「他のQ&Aもあるかな?」と思い、ページ上部にある「パンくずリスト」から、上位カテゴリ「採用情報」へ。そこから別の「FAQ記事(記事2)」へと移動しました。

事件が起きたのは、その直後。

「よし、さっきの記事1をもう一回読み直そう」

そう思って、今たどってきたはずのパンくずリストをもう一度クリックした、その瞬間──。

ico……ない。

さっきまで通っていたパンくずの「採用情報」が、「リクルート」に差し替わっている……!

別の記事LIGの採用面接でよくいただく質問にお答えいたします!(カテゴリ整理前の画面です)

 
パンくずをたどっても、記事1に戻れない。

同じブログにいるはずなのに、別の階へ飛ばされたような感覚でした。

icoせっかく良い記事が揃っているのに、導線がぐちゃぐちゃで不便……!

結局、「LIG 採用 質問」でGoogle検索して、ようやく元のページにたどり着きました。

「LIG 採用 質問」でGoogle検索

 
そして、僕は心に誓いました。

icoもしLIGに入社できたら、真っ先にこの不可解な導線構造を直そう……。

そして無事にLIGへの入社を果たした7月。 僕は宣言どおり、LIGブログの構造改革に乗り出しました。

しかし、その先に待ち受けていたのは、単なるカテゴリーの不一致どころではない、サイトの裏側に潜む「さらなる恐怖」だったのです……。

掘り起こされた「呪われた案内図」

入社後、まずはサイト全体の記事をスプレッドシートに洗い出し、構造を可視化する作業から始めました。乱れたカテゴリを整理して、迷わない一本道をつくるための下準備です。

ところが、全体像が見えた瞬間、背筋が凍りました。

サイトの裏側に、さらなる恐怖が待っていたのです。

sitemap.xml/robots.txtの不整合

検索エンジンのクローラーに「こっちが正しい道ですよ」と教えるための「sitemap.xml」と「robots.txt」。この2つが、実際のサイトの道と食い違っていたのです。

存在しないページ(404ページ)にまで案内してしまっていました。「ユーザーが迷子になるサイト」は、同時に「クローラーも迷い込む迷宮」だったわけです。

クローラーも迷い込む迷宮

なぜ、こうなっていたのか

どうして、ここまで食い違ったままになっていたのか。気になる方もいるかもしれません。

理由は、やったほうがいいと分かっていても、優先度が上がりにくい作業だったからです。sitemap.xmlやrobots.txtは、直しても目に見えて成果が出るわけではありません。

とくにLIGブログのように記事数が多く、いろいろな人が記事を書いているサイトでは、カテゴリが増えていったり、リニューアルなどで古い設定が使われ続けたりして、管理が行き届きにくくなります。これはLIGブログに限った話ではなく、メディアサイトではよくあることだと思います。

正直に言うと、sitemap.xmlとrobots.txtを直しただけでSEOが良くなるわけではありません。今回の目的は、あくまで「正しいルートをつくること」。部屋の割り当てが揃ってはじめて、地図を直す意味が生まれます。

だからこそ、導線と案内図はセットで、いまのサイトに合わせる必要がありました。

「呪われた迷宮」を解体する

呪われた案内図のクリーニング

やったことはシンプルです。地図を、いまの建物に合わせて地道に直す。それだけです。

sitemap.xmlの整理

まず、sitemap.xmlに載っているURLを、実際のページと突き合わせました。サイトをクロールして、各URLの状態(404など)を調べられるツール「Screaming Frog」を使って、一つひとつ確認しています。

地図には載っているのに、ドアを開けたら404ページ。そんな道を地図から消していきます。

つまり、sitemap.xmlを「クローラーに巡ってほしいページの一覧」として整える作業です。

robots.txtの修正

次に robots.txt。こちらは「入っていい部屋」と「入らなくていい部屋」を示す看板のようなものです。

これまでは、見てほしい部屋にまで「立入禁止」と書かれていました。看板と地図が食い違っていたので、どちらも同じ場所を指すように揃えました。

見てほしい部屋にまで「立入禁止」と書かれていました

 
正直、地味な作業です。でも、ここを直さないと、このあとカテゴリをいくら揃えても、クローラーは古い行き止まりを歩き続けてしまいます。

結果:「検出 – インデックス未登録」が約100件 → 3件に

実際にSearch Consoleを確認すると、「検出 – インデックス未登録」のページが、施策を実施した頃を境に約100件から3件まで減っていました。

「検出 - インデックス未登録」のページが約100件から3件まで減っていました

 
「検出 – インデックス未登録」とは、Googleが「ページの存在は知っているけど、今は登録しなくていいか」と後回しにしている状態のことです。

今回の変化は、次の2つが効いたと考えています。

  • パンくずでページの親子関係が明確になり、孤立したページだと判断されにくくなった
  • sitemap.xmlに見てほしいURLだけを載せたことで、クロールしやすくなった

各記事の本文は一切変えていません。それでも、サイトがクローラーにとって「歩きやすく」なった。後回しにされていたページが減ったのは、その結果だと考えています。

インデックス未登録が減ると、何がいいのか

インデックスされないページが多いと、何が困るのか。

Googleは、ページの存在を知っていても、「わざわざ登録するほどの価値はなさそう」と判断すると、インデックスを後回しにします。こうした「見たけれど、特に必要はなさそう」というページが多いサイトは、サイト全体の評価も下がりやすくなります。

今回は、パンくずやカテゴリでページ同士のつながりを整理したことで、「このページ群は、求人についての話をしているんだな」とGoogleが認識しやすくなったと考えています。

ページ単位の問題が、サイト全体の評価に響いてしまう状態を、減らせたということです。

不可解な導線構造の最適化

裏側を整えたところで、いよいよ本丸。カテゴリの再構築です。

やったことは、こちらもシンプルです。

  1. 全ページを洗い出す
  2. テーマごとに分類する
  3. 同じテーマの記事を、同じカテゴリに入れる

この分類は、すべての記事のタイトルを見て、記事をざっと読みながら、1件ずつ手作業で進めました。

たとえば、採用の話は、全部「採用情報」へ。これだけです。

こうすると、パンくずリストのひとつ上の階層が揃います。どのFAQから入っても、上に戻れば同じ「採用情報」の一覧にたどり着く。そこから、関連する他のFAQにも移動できます。

以前は、記事ごとにカテゴリがバラバラで、パンくずもそれぞれ別の行き先を指していました。一度入ると、来た道が消えてしまう状態です。冒頭で僕が迷子になったのは、まさにこの状態でした。

部屋がバラバラだったから、標識も記事ごとに違っていた。部屋を揃えたら、標識も同じ道を指すようになった、というわけです。

整理後は、冒頭で迷子になった記事2のパンくずも、「採用情報」に揃いました。

カテゴリ整理後の画面LIGの採用面接でよくいただく質問にお答えいたします!(カテゴリ整理後の画面です)

 
作業中に意識していたのは、次の2点だけです。

  • 同じテーマの記事が、同じカテゴリに入っているか
  • パンくずのひとつ上が、同じ一覧を指しているか

インタビュー記事は、「連載」で運用している

ここからは、カテゴリの整理とはすこし別の話です。

僕は、AIが台頭してきた今、ユーザーが知りたいのは一次情報、つまり「人の生の声」だと考えています。「〇〇とは」のようなノウハウ記事は、AIに代替されやすく、流入があっても、コンバージョンは減り続ける一方だと思っているからです。

LIGブログでは、そうした一次情報であるインタビュー記事を、「連載」という仕組みで運用しています。

連載のよいところは、シリーズ全体を1つのURLで見せられることです。たとえば説明会などで、「卒業生の話はこちらです」とURLをそのまま渡せます。

インタビューをはじめとする検索ではヒットしづらい記事が、必要としている人にきちんと届く導線をつくっていけたらと思っています。

なぜこの「構造改革」がSEOやAI(LLM)に効くと考えたのか

なぜ、こんな地道な作業をしたのか。僕自身が迷子になったから……だけではありません。

SEOに効くと考えたからです。そして、AIにも良い影響があると考えています。

地図を直すのも、カテゴリを揃えるのも、やっていることは同じです。歩く人に、正しい道を渡すこと。

いま注目しているのは「流入」ではない

現時点で注目しているのは、流入の増減ではありません。「見つかっているのにインデックスされていないページ」が減ったことです。

地図の掃除の効果が、まずそこまで届いた。今回はそういう話です。検索流入への影響は、これから追っていきます。

では、なぜこれをSEOの話として捉えているのか。

地図に404ページが並んでいると、クローラーは行き止まりを歩かされます。書かれている記事よりも先に、存在しないページを巡らされてしまう。

その「無駄歩き」が減れば、クローラーは、見てほしい記事にきちんとたどり着けます。見てほしい記事がインデックスされれば、検索結果に出る土台が整う。これが、SEOに効くと考えた理由です。

未登録ページが減ったのは、その土台が整いはじめたサインだと考えています。

サイトを歩くのは、人間だけじゃない

最近は、人間だけがサイトを歩くわけではありません。ChatGPTやGeminiのようなAIも、ページをたどって情報を集めています。

たとえば、AIに「LIGの採用面接でよく聞かれる質問は?」と聞いたとき。sitemapが正しく、採用の記事が同じカテゴリにまとまっていれば、AIも僕のように迷わず、目的のページにたどり着きやすく、引用しやすいはずです。

いわゆる生成AI向けの最適化(GEO)も、魔法ではありません。人が迷わないサイトを、真面目につくることの延長線上にあるものだと思います。

まとめ:サイトを整えるのは、訪れてくれた人のため

今回の一連の作業を通して改めて感じたのは、テクニカルSEOもカテゴリの整理も、根っこは同じだということです。どちらも、「訪れてくれた人が迷わないようにする」ための作業でした。

記事を増やしていくほど、記事と記事をつなぐ「導線」は、どうしても後回しになりがちです。でも、導線が崩れていると、せっかくの良い記事も、読者に届きにくくなってしまいます。

あなたのWebサイトには、「一度入ると、来た道が消えるカテゴリ」や、クリックした者を絶望させる「404ページの罠」が放置されていませんか……?

もし心当たりがあるなら、今すぐサイトを開いてみましょう。

ユーザーのための「親切な整理整頓」こそが、あなたとサイトを迷宮から救う鍵になるはずです。

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1993年秋田県生まれ。新卒で販売職を3年間経験後、集客マーケティングの世界へ転身。ローカルビジネスのWebマーケティング支援やSEOコンサルティングを経て、現在はLIGのインハウスマーケターとして、AIO・SEO対策をはじめとするWeb施策を担当している。

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