こんにちは、2026年新卒フロントエンドエンジニアのリンです。
ミャンマー出身で、日本に来てもうすぐ4年になります。ミャンマーの専門学校で日本語とプログラミングの基礎を2年ほど学び、そのあと日本に留学して、さらに専門学校でWebデザインとフロントエンドを学びました。
LIGに入社してからは、まだ6ヶ月の新米エンジニアです。
最近、ふと自分の作業を振り返ってみました。LIGはAIを業務で積極的に活用しているんですが、実際にエディタでコードを生で書く時間も、学生時代より減ってきたんです。
じゃあサボっていたのかというと、まったく逆で、アウトプットはむしろ増えています。僕がやっていたのは、AIエージェントにタスクを説明し、上がってきた成果物をレビューし、方向性を判断すること。コードそのものは、ほぼAIが書いていました。
自分でも、この数ヶ月で仕事のやり方がガラッと変わったなと感じています。そんな自分の変化を振り返りながら、新卒の僕が今のAI時代のエンジニアの現場をどう感じているか、正直に書いてみたいと思います。
専門学校時代、AIは「わからないことを教えてくれる先生」だった
専門学校にいた頃、僕にとってのAI活用は「ChatGPTに質問する」ことがほぼすべてでした。
自分でコードを書いて、動かしてみて、エラーが出る。原因がわからなかったら、ChatGPTに聞く。教えてもらったことをもとに、また自分の手を動かして直す。この繰り返しでした。
当時のAIは、僕にとって完全に「先生」のポジションだったと思います。主役はあくまで自分で、AIは困ったときに助けてくれる存在。コードを書く手はいつも自分にありました。
専門学校を卒業するまで、この感覚はずっと変わりませんでした。だから、LIGに入社してからの変化は、僕にとってはかなり大きなものでした。
LIGに入社して、AIと僕の立場が逆転した
LIGに入社して驚いたのは、Claude Codeのような自律型の開発ツールの存在でした。恥ずかしながら、僕は入社するまで一度も使ったことがありませんでした。
最初の使い方は、新卒研修の中で少しずつ教わりました。わからないことがあれば、AIに詳しい同期に聞いたりもしました。
仕事でAIを使い始めてすぐに気づいたのは、専門学校時代とは自分の立場がまったく逆転しているということです。具体的に、今どんな風にAIと仕事を進めているかを書いてみます。
たとえば今の業務は、先輩のレンツさんやにっしーさんのサポートとして、ページの修正対応や新規実装に関わっています。
作業の流れとしては、こんな感じです。
- プロジェクトのREADME(説明書のようなもの)をAIに読み込んでもらい、プロジェクト全体を理解してもらう
- 「こういう修正をしたいんですが、どのあたりを直せばいいですか」と質問する
- AIから返ってきた提案を確認して、問題なさそうなら「修正してください」と伝える
- 修正が終わったら、他のページに影響が出ていないかを自分の目で確認する
この繰り返しです。
デザインをフロントに実装するときも、社内デザイナーが担当している案件ではFigmaのMCPサーバーを使ってAIにまずスケッチを作ってもらい、それがデザイン通りになっているかを自分で確認しています。外部のデザイナーが担当している案件の場合は、デザインデータを見ながら自分で実装することが多いです。
具体的に、僕の一日が専門学校時代と比べてどう変わったのかも書いてみます。
専門学校時代は、課題を確認して、エディタを開く。実装方針を頭の中で組み立てながら、コードを書いては動かし、エラーと格闘する。わからないところが出てきたらChatGPTに聞いて、また手を動かす。一日の大半は「自分でコードを書き、わからなければAIに聞いて直す」時間でした。
でも、今はだいぶ違います。
プロジェクトの背景や、直したい内容を言葉にして伝えると、AIが実装や修正を進めてくれます。その間、僕は別のタスクの確認をしたり、AIから上がってきた成果物をレビューしたりしています。コードを「自分で書く」時間は減って、「AIに指示する・確認する・判断する」時間が増えました。
まだ入社して数ヶ月なので大きなことは言えませんが、今後案件が増えてきたら、バージョンアップのような小さな作業やルーティン的なタスクはAIに任せて、自分は別のデスクワークに集中する、という役割分担をもっとうまくやっていきたいと思っています。

つまり、僕は「先生に教わる生徒」から「AIに指示を出して判断する監督」に変わったんです。手を動かすのはAI、判断するのは自分。これが、専門学校時代とのいちばん大きな違いだと思います。
AI時代のエンジニアに求められるのは「設計力」「言語化力」「判断力」
ここまで来るのに戸惑いがなかったわけではありません。
まず、AIに自分の意図を正確に伝えることの難しさを感じました。自分がやりたいことと、AIが実際にやってくれたことがズレてしまい、手戻りが発生することがまだあります。
もうひとつ大事だと感じているのが、「AIに任せる」ことと「バイブコーディング」の違いです。バイブコーディングというのは、プログラミングの知識がなくても、会話だけでなんとなく形にしていくやり方のこと。社内向けのツールならそれでも問題ないかもしれません。でも、お客さんに納品するものだと話は変わってきます。
自分が作ったものの中身を理解していないと、お客さんから問い合わせが来たときに対応できなくなってしまいます。ある程度の知識がないと、「ここを直せば直る」とか「こうすればもっと良くなる」といった提案もできません。だから、AIに任せられるからといって、コードの中身がまったくわからなくていいわけではないと思っています。
こうした経験を通して、エンジニアの価値が「コードを書くこと」だけではなく、「設計力」「言語化力」「判断力」に移ってきているという実感があります。ただ、正直まだこの3つとも「身についた」と言えるレベルではなく、日々の業務の中で少しずつ鍛えられている最中です。
この3つを実感するきっかけになったのが、社内プロジェクトでLIGブログをWordPressからmicroCMSへ移行するための記事移行スクリプトを担当したときの経験です。
LIGブログをmicroCMSに移管できるか検証してみた
僕はその裏側で、実際にどうやって移行を進めるかという、実務の部分を担当していました。
何もかもが手探りの状態で進めたからこそ、設計力・言語化力・判断力のすべてが必要になった、ちょうどいい例だったと思います。
それぞれ、どんな場面で必要だと感じたのか、振り返ってみます。
設計力
WordPressもmicroCMSも、まだ自分の知識が浅い状態でした。何から始めればいいのかわからず困っていたので、まず既存のLIGブログのWordPressの構造を確認して、どうすれば移行できるかを考えるところから始めました。
ここで必要になったのが設計力です。何もわからないまま作業を始めるのではなく、まず全体の構造を理解してから進め方を組み立てる、という経験でした。
言語化力
AIとのやり取りで感じていた、あの伝わらないもどかしさの正体は、言語化力だったんだと思います。
AIへの指示はすべて言葉で行うので、言語化の精度がそのままアウトプットの精度になります。実際、フロントの実装でAIにデザインを再現してもらうとき、出来上がったものが元のデザインと微妙に違うことがあります。そういうときは「ここが違う」とただ伝えるだけでは直らず、余白を何ピクセル空けるか、実は自分で調整することの方が多いです。
曖昧な伝え方だと、AIは思っていたのと違うものを返してくることがあるので、頭の中の要件をどれだけ誤解の余地なく文章にできるかが、そのまま仕上がりに直結すると感じています。
今回のLIGブログのmicroCMS移行スクリプト作成でも同じことを感じました。AIに書いてもらったコードに対して「この書き方でいいんじゃない?」と自分の考えを言葉にしながら相談し、実装を進めていきました。
判断力
AIが書いてくれたコードを、そのまま「OK」と受け取るわけにはいきません。どういう仕組みで動いているのかを自分で確認し、採用するか、修正するか、やり直してもらうかを見極める必要があります。
今回のスクリプト作成でも、AIの提案を鵜呑みにせず、自分の理解に落とし込んでから次に進める、という判断を繰り返していました。これには技術的な理解が欠かせないので、AIに任せられる時代だからこそ、むしろ判断する側の理解の深さが問われている気がしています。
まとめ:役割はアップデートされても、エンジニアの仕事はなくならない
専門学校時代の「AIに教わる生徒」だった自分と、今の「AIに任せて監督する」自分。この数ヶ月で、僕自身の立場は大きく変わった気がします。
コードを書く時間は減っても、それはエンジニアの仕事が終わることを意味しません。設計し、言語化し、判断する仕事へと、役割がアップデートされているだけなんだと思います。
この変化に対して、これから僕がやってみたいのはシンプルです。まず、小さなタスクをひとつ、AIに丸ごと任せてみること。バグ修正でも、ちょっとしたスクリプト作成でもかまいません。任せてみると、「自分の指示のどこが曖昧だったか」が驚くほどよく見えてくる気がしています。それこそが、AI時代に必要なスキルを鍛えるいちばんの近道なんじゃないかと思っています。
こうした試行錯誤は、決して一人でやっているわけではありません。メンターのレンツさんやにっしーさん、AIに詳しい同期のせなくんなど、周りの支えがあってこそだと思っています。
僕もまだ新米エンジニアとして試行錯誤の途中ですが、この変化は間違いなくチャンスだと感じています。一緒に楽しんでいきましょう。
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