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上司にしたい上司になるために意識するべき10のこと

上司にしたい上司になるために意識するべき10のこと

こんにちは、LIGブログ編集長の朽木です。気がつけばもうすぐ編集長になってちょうど一年です。今年のお盆企画は部下のエリーさんぺーに「夏休みらしいことを自由にやってごらん」と一任したのですが、上がってきた企画が“朝飲み”でした。しかも仲のよいメディアの後輩の編集者も巻き込むという。

さんぺーの「わたしは付き合った人より、やっちゃった人の方が多いです」という一文が目に飛び込んできたとき、そしてそれをエリーに問いただすと「みんなそうだから」と逆にたしなめられたときに、マネジメントの難しさを知りました。(そのままにしてあります)(同意を得て発言を引用しています)

さて、27歳新卒という不安な経歴だった僕も、社会人経験半年で編集長にさせていただき、この期間でいろんな人の下に付いたり上に立ったりと、目の回るような毎日を過ごしました。また、営業や提案、挨拶回りをするようになり、社外のたくさんのビジネスパーソンにお会いしたりなんだりする過程で、すでに誰かの上司である自分が「この相手なら上司にしたい」「こういう上司になりたい」と思えるポイントが固まってきたように思います。

そこで今回は、上司にしたい上司になるために僕が意識していることを、10項目にまとめてみました。まだまだ駆け出しなのにおこがましくはありますが、ある日突然マネジメントを担当することになった初心者マネージャーなど、みなさんのお役に立てれば幸いです。

▼目次

上司にしたい上司になるために意識するべき10のこと

まずはじめにお伝えしたいのが、当たり前のことではありますが、上司であることに定型のスタイルなどはなく、自由であっていいということです。上手く行っているのであれば、それがおそらくは正解です。ただし、もし現在の手法で部下が付いて来ないのであれば、そのマネジメントは失敗していることは意識しておくべきでしょう。あるいは、失敗の芽はすぐそこまで根を張っているのかもしれません。

そうならないために、自分について振り返る際のひとつの参考として、下記をご確認いただければと思います。

感情より、論理で行動する

いつもイライラしているとか、思いやりがないとかだとふつうに上司にしたくない、というよりヒトとして問題がある気がしますが、そこまで露骨でなくても、感情で行動するタイプの上司は賛否がわかれるのではないでしょうか。

「好きだからやる」「嫌いだからやらない」など、好き嫌いで行動する上司のことは、部下も好き嫌いで判断できてしまうのです。感情というのはたとえ自分自身でも、もっともコントロールが難しい対象ですので、マネジメントには不安要素になり得ます。

“生理的にムリ”という言葉があるように、感情の次元に話を持ち込んだ途端に、より取り返しのつかないレベルで部下の心が離れるリスクを検討しておくべきでしょう。それを未然に防ぐためには、論理によって“なぜそれをするのか(しないのか)”を説明し、部下に納得してもらうプロセスが必要です。

また、「おもしろいからやる」も、そのおもしろさという感情の価値基準がズレていると部下は納得しにくいです。少数のチームであればいいのですが、関係者が多数になるようなプロジェクトでは注意が必要です。

懸念だけを示すより、力を貸す

安全な場所から石を投げるだけでは、一緒に戦っていると言えないのではないでしょうか。一部、懸念ばかり示すタイプのビジネスパーソンがいるのは、成功すれば自分のアドバイスのおかげ、失敗すればホラ見たことかと言える便利なスタンスだからだと思います。

でも、部下にしてみればそれは保身にしか思えません。すべてを肩代わりする必要はないのですが、問題があるなら解決の道筋を示したり、必要な場合は介入するなど、同じチームであることをしっかり意識付けすることが大切です。

まず否定するより、肯定する

部下が自分の意に沿わない行動をすることはままあるかと思いますが、そんなときにまず否定するのと、“なんでそれをしたのか(あるいはしなかったのか)”をヒアリングするのとでは、部下の印象が異なります。

現在は連絡手段が発達しているので、とりあえず言っとくだけ言っとく、みたいなことができてしまう背景があります。手隙で「○○はダメ、後で話そう」のようなチャットを飛ばした経験はありませんか。後で話すのであれば、ヒアリングせずにダメだと言うリスクの方が大きいのではないかと思います。

えこひいきをせず、わけへだてない

能力が高い低いというより、使いやすい使いにくいというのが、マネジメントをしているとどうしても出てきてしまいますが、それでも機会は均等に。特定の部下ばかりいい思いをしていると周囲に思わせない工夫が上司には必要です。

また、同時にもし重きを置いて扱っている部下がいるのであれば、その部下を適切に評価し、待遇することが大切です。上司が重く扱っていることは別に評価でも待遇でもないのに、それ自体に価値があるかのように錯覚する上司がいるのも事実です。

実際には負担が増しているだけであるにも関わらず、評価されず、待遇もそのままでは、やりがい搾取や飼い殺しだと部下に受け止められる可能性があることは、考慮しておくといいのではないかと思います。

威圧的よりも、共感的に

詰めることが人材育成につながるかというのは悩ましい問題です。僕などは部下としては詰められるとサボらないからいいかな、というタイプですが、言い方によってはパワハラになりかねないし、部下を詰めている様子を見た他の同僚にパワハラだと問題視されることもあるでしょう。また、詰める文化が外部に漏れ伝わった場合、組織全体の体質を疑われることもあり得ます。

そもそも、ストレスをかけて成長させるのと、ストレスをかけずに成長させるのとでは、どちらが部下に選択されるかには、一考の余地があると思います。トマトは水を与えずに育つと甘くなると言いますが、部下はトマトではなく、もっといい職場があれば移動できる意思を持っているのです。

威圧的な上司よりは、親身になって仕事の相談に乗ってくれるような共感的な上司が、この時代では選択されるようになりつつあるのは間違いないでしょう。それを甘えと思う向きもあるかもしれませんが、マネジメントする対象の変化には敏感でありたいものです。

責任を部下に押し付けず、最後は巻き取る

言うまでもありませんが、責任を部下に押し付ける上司は部下に信頼されません。では、責任を負うというのが具体的にどういうことかと言えば、部下だけでどうしようもなくなった場合に、最後は巻き取ること、最後は上司が巻き取ることをあらかじめ部下がわかった上でなおがんばるという信頼関係が構築されていることだと思います。

上司に使い捨てにされると部下が思ってしまうと、部下もまたリスクヘッジに走ります。直接、最後は巻き取ると宣言する必要はないとは思いますが、巻き取られたくないと思う理由になるのはやはり上記の信頼関係です。

ブレずに、言動が一貫している

“言うことがコロコロ変わる上司”というのはいつの世も職場のストレス原因としてアンケートなどで上位にランクインする風物詩ですが、部下にとってはふつうに困ります。もちろん、IT/Web系ではスピードが何よりも重視されますが、意志変更に際しては前の方針において誰が、どのようなリソースを費やしているかを把握しておくべきでしょう。

そのようなコストはもちろん、事業やプロジェクトのために必要なのだとは思いますが、だとすれば振り回されていると部下が思わないためのフォローまでがマネジメントでしょう。

上司の利益ではなく、部下の利益、組織の利益を優先する

さすがに露骨に上司の利益のために部下を稼働させることはないと思うのですが、部下がしていることがどのように組織の利益に結び付き、その過程でどのような利益が部下にもたらされるのかをできるだけ説明しておくのがスムーズでしょう。

人間はどうしても、そもそも仕事ですので利益に敏感です。この場合の利益というのは必ずしも報酬などに限らず、成長の機会であったり、ビジネス上のつながりであったりするのでそのあたりも相手に合わせたマネジメントが必要です。他人の利益のために行動をすることには抵抗がありますが、自分の所属するコミュニティ、あるいは自分自身に利益があると思えば行動をしやすくなるでしょう。

理不尽と無茶振りを履き違えない

無茶振りがすべて悪いわけではありませんし、自分の限界をちょっとオーバーするくらいの仕事をすると成長できるというのも実感としてあります。でも、成長と言う名の下に部下に何を課してもいいわけじゃないということは、上に立つ立場であればいつでも意識するべきです。

理不尽だと部下に思われる要因になるのは、ここまで説明したようなすべて、つまり感情で行動したり、懸念だけを示したり、まず否定したり、えこひいきをしたり、威圧的であったり、責任を部下に押し付けたり、言動がブレたり、上司の利益を優先したりすることだと言えるでしょう。せっかく部下の成長を思っての機会なら、それが相手に理解しやすいように提供するのがいいのではないでしょうか。

最後に、いつでも部下が付いて行きたいと思わせるだけの実力か、人望がある

と、ここまでいろいろと偉そうにまとめましたが、そして繰り返しにはなりますが、どんなマネジメントもいいマネジメントなのです。もし部下が付いて来ているのであれば。

部下を付いて来させるために、上司に必要なものはシンプルです。部下が付いて行きたいと思わせるだけの実力か、人望があること。マネジメントをするということは、いつでも完璧になるということはなく、他ならぬ自分自身が成長し続け、配慮が行き届いていない部分を探し続けなければいけない、と僕は思っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。右も左もわからないままマネジメントをすることになり、たくさんの失敗をしてきました。そこで気が付いたのは、自分のプレーヤーとしての未熟さです。

マネジメントをする立場は、部下だけでなく、同僚や同業からも信頼されるような人間でなければいけないと痛感している今日この頃。もう一度プレーヤーとしてスキルアップを図るべく、いちライター・いち編集者としてもがんばる所存です。それでは、また。

この記事を書いた人

朽木誠一郎
朽木誠一郎 外部ライター 五反田
編集者、ライター、メディアコンサルタント。Yahoo!ニュース個人などで執筆、PAKUTASOのフリー素材モデルとしても活動。ポートフォリオ→http://matome.naver.jp/odai/2142077436578811601