佐藤可士和に聞いた「打ち合わせ」を有意義にするために意識している6つのこと

佐藤可士和に聞いた「打ち合わせ」を有意義にするために意識している6つのこと

梅田 カズヒコ

梅田 カズヒコ

こんにちは、プレスラボというWeb系編集プロダクションの梅田と申します。LIG編集長のナイスガイ、朽木さんとちょっとした打ち合わせを経てこの記事を書くことになりました。よろしくお願いします。

さて、気が合わない人とする打ち合わせって、うっとうしいですよね。みなさんも心のどこかで、「早く終われ」なんてナメたことを思っているのではないでしょうか。

でも、ちょっと待ってください。

Web制作でも、ライティングでも、制作物を司る仕事全般において、ミーティングや会議、さらにその準備まで含めると、広い意味での“打ち合わせ”に費やす時間は長いものです。その時間が、ただの報告や、顔合わせに終始してしまうのはもったいないと思いませんか。

仕事がひとりでは成立しない以上、誰しも逃げられないのに、今ひとつ有意義に活用できていないような気がする“打ち合わせ”。それをよりクリエイティブなものにするために、参考になるのが、日本を代表するアートディレクター・クリエイティブディレクターの佐藤可士和さんの著書『佐藤可士和の打ち合わせ』です。

ユニクロ、キリン、セブン-イレブンなど、日本を代表する企業を相手に仕事をする可士和さんは、制作のフローの中でも、特に打ち合わせにかなり注力しているそうです。

そんな可士和さんの打ち合わせテクニックを知れば、みなさんも“打ち合わせ”について考え直すきっかけになるはずです。

と言うわけで、今回はなんと、その佐藤可士和さん(以下、可士和さん)ご本人にお話を伺って来ました。豪華ですね。可士和さんのインタビューを元に、仕事中は常に心にとどめておきたい「打ち合わせテクニック」を6つにまとめました。

「打ち合わせ」を有意義にするために意識している6つのこと

1.打ち合わせはクリエイティブであり、コミュニケーションを磨く場

可士和さん「打ち合わせの本質は、議論の場であることです。議論の過程ではトライ・アンド・エラーが許され、また想像力が駆使されるという意味で、もっともクリエイティブな場かもしれません。ここで重要になるのは、打ち合わせがクリエイティブであることを意識して臨み、常にそのクオリティを上げるように努めること。議論とはコミュニケーションであることを考えたときに、これはつまり、あなたのコミュニケーションのクオリティを上げていくことでもあります」

打ち合わせにおいては、職種を問わず現代のビジネスパーソンに必須の、クリエイティビティとコミュニケーションという2つの能力を磨いていくことを意識しておきましょう。

2.よい打ち合わせとは「目的のはっきりしている打ち合わせ」のこと

可士和さん「では、どんな打ち合わせが良い打ち合わせなのかというと、目的がはっきりしているケースです。僕はまず、プロジェクトの大きな方針と、いつまでにどんなことをするのかを最初の打ち合わせで参加者と共有します。それはいわばゴールになるので、まずはゴールを設定して、あとは全員でゴールを目指せばいい状態を作り出します」

一方で、可士和さんによれば、最もよくない打ち合わせは、ゴールが見えない打ち合わせだそうです。みなさんにも一度は経験あるんじゃないでしょうか、ゴールのないフワフワした打ち合わせを。二度とあんなに無為な時間を過ごさないように、まずはゴールをしっかり定めましょう。

3.情報を集めすぎたり、準備をしすぎたりするのはよくない

可士和さん「事前に準備をしすぎるのは逆効果です。僕は準備をそれほどしませんが、だからこそ現場で話を聞くと『へえ、そうなんですか』と素直に感心できます」

意外に思われるかもしれませんが、準備をしすぎるのはよくないと可士和さん。でも、それじゃあ事前に僕らは何をすれば良いのでしょうか。

可士和さん「イメージや仮説をたくさん持って行くことです。いろいろ角度のイメージがあると、それがぶつかりあって、新しいアイディアが生まれてきます。僕はあえて極論を言ってみたりすることで、場を揺さぶって議論を前に進めるようにしています」

ちょっと高度なテクニックですが、真似できれば打ち合わせの場で一目置かれそうです。

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