「アダ名はメスライオン」4ヶ月で20名を採用するスカウト文の原点とは| ネットマーケティング


「アダ名はメスライオン」4ヶ月で20名を採用するスカウト文の原点とは| ネットマーケティング

こんにちは、Pooleチームの塚本です。

わたしは去年1年間で、採用について200社近くの企業の方とお話をさせていただきました。その中で実感した課題は、ほとんどの企業は “人手が足りない” ということです。

そんな中、スカウト採用で実績を残しているのが、 “The New Value Provider ∞ Internet” をミッションに掲げ、インターネットの無限の可能性を追求し、新しい価値を提供するネットマーケティング。同社が運営するスカウト型転職サービス『Switch.』を自社の採用でも活用し、採用数はスカウト経由が増えているそう。

そこで今回、「スカウトメールは恋文」と語る同社の人事採用責任者を務める宇田川さんに、採用におけるポイントやスカウト採用にかける想いについてお話を伺いしました。

Poole:アイコン_ネットマーケティング様00 人物紹介:宇田川奈津紀
大学卒業後は大手旅客サービスの乗務員として入社。その後、大手人材会社にて営業として勤務。ヘッドハントにより大手介護会社へ移籍するも2年後解散により退職。広告業界での新規事業の立上げを経て再び人材業界へ戻る。IT企業をメインクライアントとし活動後、IT企業人事として人材業界で培ったノウハウを活かしダイレクトリクルーティングの確立。現在は、ネットマーケティングにて『Switch.』をはじめとするスカウトを主軸に人事採用責任者として勤務。

「アダ名は “メスライオン” 」会社では肉食系人事と呼ばれて

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— まず、ネットマーケティングに入社された経緯を教えてください。

ひょんなことからSwitch.の事業責任者の方とお会いさせていただく機会があって。未経験でレガシーな人材業界に参入してきて、「すごくサバイバル能力がある人だな」と思いました。そういう背景からSwitch.の事業責任者に会うたび「わたしってサバイバル能力が低いな」と思うようになったんです。当時は大手企業に務めていたので、まずは中小企業に入って、自身の能力がどれほどのものか確かめたくなりましたね。

何よりもわたしの得意とするダイレクトリクルーティングを自社で持っていることが魅力的でした。だって自社で採用のデータベースを持っていたら、鬼に金棒じゃないですか? 「最高の実験台になってやる!」と勝手に思って、入社したんです。

 
— 今の主な採用は、やはりスカウトが一番多いですか?

今はスカウト経由での採用が多くなってきましたね。ちなみに大好きなサービスはSwitch.とGreenさんです。この2つのサービスが持つ力とデータベースのリッチさに、わたしは完全に魅了されちゃってますね。

わたしがネットマーケティングに入社したのが2015年の7月なのですが、4ヶ月間で20名くらいの方を採用することができました。なので、昨年の採用は11月でクローズしたんです。そういうところからですかね、Switch.の事業責任者がわたしを「肉食系人事」と呼び始めて、最近のアダ名はメスライオンになりました(笑)

前にドキュメント番組で見たのですが食物連鎖の頂点に立っているライオンにはオスとメスで明確な役割があって、オスライオンは群れを束ねる、メスライオンは獲物を獲ってくるんだそうです。オスを養っているメスのほうが強いってことじゃないですか? 食物連鎖の頂点ってオスライオンではなく、メスライオンなんです(笑) なので、このアダ名は前向きに捉えています。

旅客乗務員から営業へ。「あの女、なんか頑張ってるな」って言われたかった

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— スカウト採用を成功させて “メスライオン” と呼ばれるまでに、さまざまな経験をされていると思います。大学卒業後は、何をされていたのですか?

「安定した企業に入りなさい」という親や周囲からの声があって旅客乗務員になりました。最初は「芸能人とかと接点を持てて、結婚できるかも!」と思って、浮かれてたんです。でも、ある日「わたしって何のために働いているの?」って思い始めて。「自分で決めて自分で動かないと、人生は何もおもしろくないんだ」「自分の人生は自分でつくる!」と思ったんです。

その当時は営業職の年収がすごく高かったので、大手の人材会社に転職しました。営業の仕事をしていく中で読んだ女性経営者のビジネス本に「何かで一番を取れば、自分の人生が変わる」と書かれていたのに感銘を受けて、その会社で一番を取り続けたんです。

でも3ヶ月経っても何も変わらなくて。「同世代の子よりも稼いでいるから、いいかな?」と思って、また3ヶ月トップで走り続けていたら、喪失感に襲われたんです。「わたし年収も充分すぎるくらいもらってる、好きなものも買えてるよ、でもわたしの人生ってお金稼ぐためだったの?」と悩んでいた時期に、ヘッドハントが来て転職しました。

 
— 転職されて、次の企業では何をされていたのでしょうか?

当時業界最大手の介護会社に、前回と同じく営業責任者として入社しました。そこでは「組織を拡大させるために利益の追求や数字に対しての執着心を責任者の立場から語ってくれ」「ぶわーって動かして利益を上げてくれ」と言われて入ったんですが、まあもう理想と現実の差に入社1日目で辞めようと思いましたね(笑)

営業と求心力さえあれば何だってできると思っていたのに、実際は介護保険法を理解してないと仕事ができないみたいな。教えてくれる人もいないし、「超高齢化社会という社会問題に立ち向かうために入ってきたのに、何やってんだろう?」と思って。

でも入社して1日で辞めるのはヘタレだなと(笑) 「とりあえずやるぞ!」と思い、介護保険法の本を買ってきて、3ヶ月くらい徹夜で勉強しましたね。

 
— 普通の人だったら投げ出してしまいそうですね。なぜ、そこまでがんばれたのですか?

幼少期に「人に恥を見せるくらいなら腹を切れ」という、武士道を叩きこまれたんです。さらに才能が突出していた兄と比較をされていたので、「才能がない部分を気合いと根性で補っていかないと生きていけないから、いつも本気で頑張れ。好きなことがあったら本気でやれ」と、父に言われ続けていました。だから何事も本気でやらないと生きている感覚がしないんですよね。

 
— なるほど。現在の仕事に対する責任感はどこから来るのですか?

一夜にして、その介護会社が大暴落したんです。わたし、その渦中にいたんですよ。当時は、「のし上がりたい。女性役員になりたい。認められたい……」みたいなことも考えていて。ただ、その目標が一瞬で消え去り、「もうわたしは人生の敗者でしかない」「こんなマネジメントしている自分は死んだほうがいいのかな……」「何でこんなことになっちゃったの?」と考えたときに、原因は“人”だろうなって。

そのとき、ある経営者の方から教えてもらった言葉が頭をよぎったんです。「 “人” が “止” まると書いて、それが “企” 。それが企業だ」と。人が企業をつくり、企業が人を育てていくんです。だから「人が止まる会社にしてください」と。「わたしは人が止まれるような会社をつくれていたのだろうか?」と考えるようになりました。

その言葉と経験が、わたしを営業から人事へとジョブチェンジさせたきっかけでもありますね。

「宇田川さん、こんな文章届いたら来ちゃいますよ(笑)」スカウトに込める想い

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— 現職のネットマーケティングでは、どういった働き方をされているのですか?

ネットマーケティングでは、「宇田川さん、ここのポジションを採用して。僕たちじゃ採用方法がわからないから任せるよ」と裁量をもらっています。だから、その戦略を考えたくてしょうがないんですよ。安全圏として遠回りするのが良いのか、棘の道を血だらけになって歩くのが良いのか、他の会社はどうやっているのか。そういったことを常に考えています。

そして、その戦略を「宇田川さんがいいと思うなら、頑張ってみなよ」って言ってもらえることが楽しい。全面的に信頼してもらっているんです。それにわたし自身が「何でみんなウチの会社に入らないんだろう?」と思ってるから、「ツラいこともありますけど、それって志をもっていたら乗り越えられますよ!」ってお話してみます。だから結構理解して入社してくれる方が多いですね。

 
— スカウト経由での入社が多いとのことでしたが、スカウトから来てくれた方とはどんなお話をされるのですか?

わたしの文章(スカウト)を読んで来てくれるっていうことは、少なからずわたしに興味を持ってくれている。「これ書いた人、誰なんだろう?」と思って会いに来るじゃないですか。だからわたしの自己紹介から始まり、なぜネットマーケティングに入社したのか、最大の魅力として伝えられると思います。

わたし、1件ずつスカウトの文章を作成してるんです(笑) スカウトを打ったら返事が来て、会いにきてくれる。会いにきてくれた人たちに対して「ありがとうございます、何で来てくれたんですか?」と聞いて「宇田川さん、こんな文章届いたら来ちゃいますよ(笑)」って言われたら、この文章が響いたんだって知ることができる。その瞬間、アドレナリンが出ますよ(笑)

「趣味は何ですか?」「何が不得意ですか?」「あなたが仕事をしているうえで、理想と現実に苦しんでいることって何ですか?」「逆に今後何をやりたいですか?」と聞きながら、「うちの会社ってこうなんです!」「あなたが希望するこの部分だったらできると思います!」「でも、ここは実績を残さないと厳しいですよ」って話をします。人との共通点を見つけることが好きなんです。なので、お会いしたときは、そこを探ってお話をしている感じです。

 
— そこまでスカウトに情熱を捧げられるのはなぜしょう?

一生のうち出会える回数って決まってると思うんです。でも、スカウトを打つことによって本来一生の間で出会える数からプラスαで会えるじゃないですか。しかもわたしや会社に興味を持って来てくれていると思うと、その人が何を望んでいるのかをお聞きしたい。「1人でも多くの人に会いたい!」と思っています。転職活動の面接は、わたしにとって “面談” なんですよ。

だからわたしは「志望動機は持ってこないでください」ってスカウトに書いちゃいますもん。志望動機なんて一切いらない。だってわたしが、例えば、誰もが知っている会社にいたら「我が社は……」ってなりますけど、相手からしたら知らない会社からいきなりスカウトが送られてくるんですよ? わたしがお招きしているのに「志望動機ください」って失礼じゃないですか?

「社名は知っているけど……」「志望動機つくれないし……」って思う人も多いです。だからわたしが会社の窓口として立っているんです。現場の皆さんのことをファーストアクションで伝えることができるのは、人事です。「わたしがお話する会社の概要やビジョンがあなたの望むものと違う場合は、気になさらず断ってくださいね。大事な人生の決断ですから」って言います。

 
— 待っていても何も始まらない。出会える人の数が限られているからこそ、 “会うために何をするか” を考えることが重要だと感じました。もし、人事担当者に何か伝えたいメッセージがあれば教えてください。

「採用費はいくらかかってもいいから、何で採用できないの?」「何通打って、何通返信きた?」と上司から聞かれる人事担当者もいると聞きます。そうなると、担当者は焦ってテンプレでスカウトを送りまくっちゃうんです。もちろん一定の母数と行動量は必要です。でも、そこじゃないんですよね。

それをしたらテンプレでスカウトを送るのが仕事になっちゃうんです。少し前に人材会社の方のレポートを見たんですけど、東京都内のIT業界で働かれている方って約21,000人しかいないそうです。今はもう少し増えていると思いますが、その少ない限られた業界の方達にアクションをかけるのに、テンプレじゃ伝わるわけがないでしょう? 「なぜあなたが必要なのか?」それを語る1通の文章の質です。それが大切なんです。

それにネットマーケティングの場合は、社長が積極的に面接に出てくれるんです。人事がどう感じたのかを聞いてくれます。だからこそ「弊社が掲げるビジョンに共感してほしい」と思い、一心にスカウトを書き、お会いできたら一心に語りかけます。

 
— 最後に、宇田川さんにとってスカウトとは何でしょうか?

スカウトを送るとき、いつもわたしを救ってくれるのは現場の方で、「この人のここがいいと思うんだけど、どう?」と聞くと「あ、いいね! そこもいいけど、ここの経験が何より素晴らしいんだよ!」と教えてくれる。だから、より深いスカウト文が書けるんです。それで実際に採用できたんですよね。

愛している人に誰かがつくった文章をコピペして送りますか? わたし、それはできないです。自身の言葉で「なぜ、あなたのことが好きなのか」を書きたいんです。ちょっと大げさかもしれませんが(笑)

わたしにとって、会いたい人に会う前から文通のできるスカウトは、恋文なんです。

インタビューを終えて

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今回、宇田川さんにインタビューをさせていただき、お話をしているだけでもパワーをもらい、わたしにとって人生の勉強になりました。

特に人事担当という枠を超えて、強い組織をつくろうとする姿勢や、関わる仲間とのコミュニケーションの重要性を感じることができました。
テンプレートでは届けられない想いを、恋文として送ってみたら、送る側も受け取る側も楽しいかもしれません。スカウト採用をされている人事担当者の方は、ぜひ1通1通のスカウトメールを大事にしてみてください。

それでは。


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この記事を書いた人

塚本
塚本 メディアセールス 2014年入社
Pooleの塚本です。いろいろなところに出没します。小さい子がよく見ているようなアニメやディズニーが好きです。基本的に人間が好きです。