「リスティング」「アフィリエイト」など最低限知っておきたい4種類のインターネット広告

「リスティング」「アフィリエイト」など最低限知っておきたい4種類のインターネット広告

LIGブログ編集部

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こんにちは、LIGブログ編集部です。こちらは「インターネット広告の基礎だけ確認しておきたい」と思っている人に向けての前後編の記事です。

さて、ビジネスを展開していくうえで、広告の利用は欠かせません。自社の名前やサービスを知ってもらうため、あるいは商品を購入してもらうためなど、さまざまな目的に応じてさまざまな広告が存在します。

その中でも、近年急成長を遂げているのがインターネット広告です。(株)電通が毎年まとめ、業界の注目を集める「日本の広告費」2013年版によれば、広告市場におけるインターネット広告は、テレビ広告に次ぐ第2位の市場規模。広告費全体の約15%を占め、2013年における推計では9,381億円にも達しているそうです。

しかし一言でインターネット広告といっても、テレビCMや新聞広告などと異なり、形状や配信方法などでさまざまな区切り方がある上に、新しい手法も次々と生まれているような状況です。これが正解、というような体系化された分類表があるわけでもなく、マーケターや広告運用担当者でもない限り、どういうものがあるのかも細かくはわからないのではないでしょうか。

そこで本日は、広告は専門外でもビジネスパーソンとして最低限覚えておきたい、というインターネット広告の種類について紹介していきたいと思います。

▼参考:2013年 日本の広告費|電通

※現在は閲覧いただけません。

 

▼目次

  1. インターネット広告媒体費における小分類について
  2. 運用型広告(リスティング広告)とは
  3. 枠売り広告(純広告)とは
  4. アフィリエイト広告とは
  5. タイアップ広告(記事広告)とは

インターネット広告媒体費における小分類について

定義

広告の表示先であるデバイスの多様化、新しい配信手法の発展により、専門外の人間では何をどう分類していいのかわからないのがインターネット広告です。そこで、先ほど紹介した「日本の広告費」の2012年度版において定義された分類方法を参考にすると

インターネット広告媒体費における小分類の変更について

スマートフォンやタブレット端末の普及等によるデバイスの多様化や広告関連技術の進展による業界構造の変化に伴い、従来の発表で採用していたモバイル広告、検索連動広告という小分類が業界実態に適さない面が出てきた。このため、検索連動広告を含む広告配信の新手法を包含する「運用型広告」を新たな小分類として設定した。また、デバイスの急速な多様化に伴い、デバイスを基点とした小分類は今後の発表では用いないこととする。

運用型広告とは、膨大なデータを処理するアドテクノロジーを活用したプラットフォームにより、広告の最適化を自動的にもしくは即時的に支援するような広告手法のこと。検索連動広告のほか、新しく登場してきたアドエクスチェンジ/SSP/DSPなどが典型例。また一部のアドネットワークもこれに含まれる。なお、枠売り広告のほか、タイアップ広告やアフィリエイト広告などは、運用型広告には含まれない。

引用元:2012年 日本の広告費|電通  https://www.dentsu.co.jp/books/ad_cost/2012/media4.html
※現在は閲覧いただけません。

とされています。どうやら、大まかには「運用型広告」「枠売り広告」、そして「アフィリエイト広告」「「タイアップ広告」」を加えた4つぐらいに分類できるようです。

デバイスの違いについては、以前は「モバイル広告」などの(PCと区別しての)分類がありましたが、個人がさまざまなデバイスを一緒に使うのが一般的になり、広告市場において個別に切り出すのは実体に即さない、という解釈になるようです。

それでは以下、それぞれの広告についてみていきましょう。

運用型広告(リスティング広告)とは

リスティング広告

運用型広告とは、ユーザーの検索ワード、または性別・年齢・地域やこれまでのインターネット上での行動等をもとに、適切なターゲットのみに配信対象を絞り、効率よく運用をしていく広告になります。他の広告と異なり、リアルタイムで入札額などを文字通り運用していく形です。2012年度時点でインターネット広告市場の約6割をこの運用型広告が占めており、最も代表的な手法が「リスティング広告」となります。

リスティング広告は、表示される場所や表示される条件など目的に応じて様々な広告を配信することができますが、種類としては大きく2種類に分類できます。以下、それぞれの特徴をみていきましょう。

検索連動型広告

検索エンジンの検索結果ページで、ユーザーが検索したキーワードに連動して表示されるテキスト広告になります。

広告にはタイトルや説明文に加えて、ユーザーが広告をクリックしたときに表示する自分のWebページのURLを指定します。費用は、広告がユーザーにクリックされる毎に発生します。

キーワード単位で広告出稿ができるため、検索キーワードに含まれるユーザーの興味・関心にターゲティングすることができます。限られた文字数の中でユーザーの興味を惹きつけるような広告文を作る、という難しさがありますが、そのキーワードで検索するユーザーのニーズとは何かをよく考えたうえで出稿すれば、顧客獲得に繋がるでしょう。

少額での出稿が可能となるので、さまざまな商品やサービス単位での広告として利用でき、特に自社にECサイトを持つような企業であれば、誘導後の直接売上の増加が期待されます。

但し、競合が多いキーワードは単価がどうしても高くなってしまう点、そして検索時点で興味・関心がある人に対しての宣伝手法となるため集客数に限りがある点、などのデメリットもあります。

コンテンツ連動型広告

基本的には検索連動型広告と同じく、広告をクリックされる毎の費用発生となります。見せ方の違いとして、

  • 広告が表示される場所が検索結果ページではなく、ニュースサイト内などの各ウェブサイトの広告欄となる点

→検索結果ページよりも、各ページのほうが長時間ユーザーの目に触れることになり、より高い表示効果を期待することができます。

  • テキスト以外にも画像や動画が利用可能な点

→テキストだけではなく、写真やイラストを使って、商品やサービスの魅力をよりわかりやすく伝えることができます。

という2点があります。

結果として、検索連動型広告が直接的な(検索結果からそのまま)顧客獲得が第一の目的となるのに対し、コンテンツ連動型広告は告知やブランディングといった周知のための意味合いが少し強くなります。

はっきりとしたユーザニーズに即した広告を配信しづらい一方で、広告の内容やユーザーの興味などとマッチしたサイトに広告が掲載できます。関連しそうなサイトを狙ったり、特定のキーワードが含まれているサイトに掲出するなど、様々な条件で配信する先を限定することで効果を高めることも可能です。

さらに、ある特定のサイトを訪れたことのあるユーザーなどを狙って広告を表示する「リマーケティング(リターゲティング)」という追跡型の配信方法を併用することで、“その場”ではなく“その後”に顧客を獲得する手段として有効になります。

枠売り広告(純広告)とは

純広告

一般的には「純広告」または、それを省略して「純広」と呼ばれる広告手法になります。どのサイトの、どの場所に、どれぐらいの期間掲載するか(あるいは、何回まで表示されるか)、で値段が決まるというシンプルなもので、掲載先となるサイトと直接(あるいは代理店を通して)契約をします。

コンテンツ連動型広告とも異なり、TVCMや雑誌広告と同じく、ある固定の枠を買ってそこに広告を配置する形になります。一番代表的なものがYahoo!のトップページに表示されるバナー広告になります。

インプレッション(表示回数)を多くすることでユーザーへ訴求し、直接の購入者獲得ではなくブランディング効果を最大の目的とします。クリエイティブも掲載枠の範囲内で自由に作成できます。

もちろん掲載先が大手になるほど費用も高くなります。さらに直接の購入者の獲得には向いていないため、費用対効果が算定しづらく、ある程度の広告予算を投下できる企業でないと活用は難しいかもしれません。

とはいえ、やはり大手ポータルサイトや新聞社サイトなどは、圧倒的に閲覧者数が多いだけでなく、社会的信用力も高いため商品・サービスの認知促進に効果的です。

これだけ商品やサービスが溢れている現在では、認知がないものはやはり(信用が無いため)購入されにくいのは事実です。さらに先ほども説明したように、リスティング広告の競争は激化しており、かつ、検索数自体が伸び悩んでいるため、リスティングだけでは顧客獲得はなかなか難しい状況といえます。

単純な費用対効果(いくらの費用で顧客を獲得できたか)や安定性で考えれば、検索連動型広告に勝てる広告商品は無いと思われます。しかしそれは、あくまでもニーズが顕在化している人をゴール(自社の申し込み画面)へ迷わず誘導させるための標識であり、新しいニーズを生みだす手段にはならないことを忘れてはいけません。

「検索はしていないが、ニーズがあると思われるユーザー」(=潜在層)が、 多く閲覧している、長く滞在しているメディアを選定して広告を掲載することは、特に新規顧客獲得のためには有効な手法といえるでしょう。

もっと長期的にみれば、一旦ユーザー相手に認知をとり、そのユーザーにニーズが発生したときに商品・サービス名を思い出してもらう(そして、検索してもらう)、というための広告手法となります。

アフィリエイト広告とは

アフィリエイト

提携先となるWebサイトに自社の商品やサービスをPRしてもらい、購入や申込などの「目的とする成果(コンバージョン)」があった場合のみ、その件数や金額に応じて費用が発生する広告手法です。

運用型広告が広告がクリックされた回数、枠売り広告が広告が表示される回数に応じて費用が発生するのに対し、いわゆる成果報酬としてのみ広告費用が発生するという手法になります。成果発生の条件指定や報酬金額も広告主側で決定できるのも大きな魅力です。

ただし、出稿形式によっては月額固定費や初期設定費用がかかってくるため純粋な成果報酬型にならない場合が多く、予算を計上する際はあらかじめ注意が必要です。

出稿については「ASP」(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)という広告提供サイトに出稿するのが一般的です。提供する広告素材は自由に制作できます。

小規模ショップから大手の有名ショップまで、幅広く利用されており、個別の条件設定次第では、高い費用対効果や安定した集客を期待できます。

その反面、広告素材の掲載方法などは各Webサイトの運営者に任せることになるため、ブランドを重視する企業の中には利用を敬遠するところもあります。

あわせて、ランニングコストとして固定費のほかに、広告管理の手間が発生します。成果の承認作業から不正行為の取り締まりまで、他の広告手法に比べ最も運営管理には労力がかかると思われます。

タイアップ広告(記事広告)とは

記事広告

インターネットの広告手法としては、一般的に「記事広告」と呼ばれるものを指します。

「第三者視点で商品を紹介したい」「ある程度の説明が必要な商材を広告したい」「ユーザーから信頼を獲得したい」というような場合、バナーなどの表示型の広告よりも、記事として内容がしっかりした“コンテンツ”として提供したほうが、効果的となります。

そして、面白い・興味深い内容であれば、たとえ広告であってもSNSでシェアをされるため、多くのリーチを獲得することができます。

タイアップ先である掲載メディア側の記事として商材・サービスを取り上げてもらいますが、通常の記事と異なるのは、そこに広告料金が発生しているという点になります。

また、記事の見せ方については、掲載先メディアのほうでそれが“広告とわかる”ように配慮することが必要です。(一時期問題となっていた「ステマ(ステルスマーケティング)」は、広告であることを隠して発信力のあるメディア(や個人)が特定のサービス・商品を推奨する記事を書いていたことが原因となります。)

広告が効きづらくなったといわれる現在では、しっかりした内容を提供することで、広告とユーザーとの距離を縮めるための有効な広告手法であるとされています。

まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。

多種多様なインターネット広告は、代表的な手法だけでもこれだけの違いがあります。今回紹介したような内容は、その基礎的な部分となりますので、もし実際に広告出稿する場合は更に細かいサービスの違いなどを把握する必要があります。

さらに最近では「ネイティブアド」という手法が大きな注目を集めています。次回はそのあたりについてまとめてみたいと思います。

以上、最後までお付き合いいただきありがとうございました。それでは、また!

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