恋しちゃいすぎて多分気づいてないでしょう。どうも、チェリーライター・ヨシキです。
あらゆる情報が溢れかえる現代社会。そのような情報群の中から、ある特定の視点をもとに情報を収集・整理し、新しい価値を構築し、共有する『キュレーション』という手法が注目されています。
代表的なキュレーションサービスとして『Togetter』や『NAVERまとめ』などがありますが、役に立つ・センスの良い“まとめ”は爆発的なシェアを生むため、今やキュレーションをおこなう人である『キュレーター』自身が価値を生み出す存在となりつつあります。
キュレーターに求められるものとは?
自動生成のキュレーションサービスも多数ある中、キュレーターが共有するものとは、自身の価値観です。もちろん、より多くの人の役に立てるため、あるいはビジネスの観点からPV数を集めるため、広く浅い“まとめ”を行うことも立派なキュレーションです。
しかしキュレーターが自身のアイデンティティを問いかけるような、まるでインターネット上で愛を叫ぶかのようなキュレーションにこそ、私たちは真の意味で共感し、感情を揺さぶられるのではないでしょうか?
そこで本日は、「キュレーターに一番大切なことを教えてくれる!思わず恋するキュレーションサイト12選」と題し、深く狭いジャンルでの“まとめ”に果敢に挑戦したサイトたちをキュレーション事例として紹介したいと思います。
あえて事例として「女の子」特集サイトを取り上げた理由
今回紹介するサイトたちは、ただ可愛い女の子の画像を掲載しているものではありません。髪型やアイテムなど、ある一定の“ルール”に従って撮影された女の子の画像のみを「○○な女の子」としてキュレーションしているサイトになります。
女の子の画像はみんな大好きです。街角のスナップを掲載したような“普通の女の子”の画像をたくさん載せておけば、それなりのPV数を稼げることでしょう。しかし、あまりにも「○○な」の部分の主張が色濃く反映された画像は、その濃度ゆえに同じ価値観を共有できる者以外を遠ざけてしまう結果になります(俗にいう、ドン引きです)。
それでも尚、フェティズムにも似た厳しい“ルール”を己のサイトに設ける彼らは、PV数と引き換えに自らの価値観に殉じているのです。そこにアダルトな要素は一切ありません。ユーザーの無視や嫌悪を恐れることもありません。己が信じたものの価値を世間に問い、その素晴らしさをただひたすら訴えかける姿勢には、宗教的な美しさすら感じます。これこそがまさに、真の“キュレーター”の姿なのではないでしょうか。
彼らキュレーターの大半が恐らく周囲に「変態」と言われながらも、それでも我々に訴えかけたかった「○○な女の子」とは何のか。キュレーターに一番大切な、ユーザーの「深い共感」を得るためのヒントがそこには隠されているはずです。
本日はそれを、皆さんと一緒に読み解いていきましょう。ふしぎ、発見!
“○○な女の子” によるキュレーションの世界へようこそ
ツインテール×女の子 『日本ツインテール協会公式サイト』
コンセプトは「ツインテールで日本の女性を もっと美しく、もっと元気に、もっと楽しく」。ツンテールの魅力を広めることを目的に設立された『日本ツインテール協会』の公式サイトです。日本記念日協会から2月2日を「ツインテールの日」として認定されるほどの地位を既に確立しています。
ツインテールが似合うのは学生だけではないと我々に教えてくれるイノベーティブなサイトです。
お団子ヘアー×女の子 『dangonoko-ダンゴノコ-』
「まるいの、乗せてる、女の子。」をキャッチコピーに、お団子ヘアーの魅力を伝えるためだけに誕生したサイト。まるいお団子を乗せた女の子を、独自に『dangonoko。』とブランディングしています。
「街なかで見つけたdangonokoをたくさん紹介し、お団子ヘアーの良さを伝えることで、サイトを見た女の子が一人でも多くお団子ヘアーになってくれることを願う」という、お団子ヘアーへの徹底した献身姿勢。まるで宣教師のようなサイトです。
ポニーテール×女の子 『ポニーテール部:日本ポニーテール協会公式サイト』
1995年発足という伝統ある「日本ポニーテール協会」の公式サイトおよび活動として発足したのが、こちらの“ポニーテール美人が集う部活-ポニーテール部”だそうです。
日本記念日協会から7月7日を「ポニーテールの日」として認定されていますが、その主な理由は“七夕伝説の織姫がポニーテールであったこと”による由緒正しいものでした。
減少する一方のポニーテールをこの世界から守りたいという崇高な使命に燃える、WWFのようなサイトです。
メガネ×女の子 『着替える眼鏡女子HD』
Casual Eyewear Shop「ALOOK(アルク)」の提供する眼鏡女子のためのサイト。サイト内でモデルがかけているメガネは、同ショップの新作メガネの中から選んでいるので、気になる眼鏡があれば店頭で試すこともできるそうです。
今回紹介した中では最も企業色が強いですが、“各ファッションに合う”メガネコーディネートなども紹介されており、win-winなサイトです。たしかに服とメガネの相性は、コンタクト派には想像もつかないほど重要なことです。
お花×女の子 『hanaガール公式サイト』
hanaガールとは、ブランドというより“花と女性とクリエイティブを掛け合わせた表現の場所”と位置付けられているそうです。その多角的な展開とあわせ、クリエイティブのためのプラットフォームという色が非常に強いサイトです。
とはいえ代表者挨拶でも「お花と女性は美しい!」と力強く宣言されているように、当たり前すぎて忘れかけてしまっていた大切な何かを思い出させてくれる、温故知新なサイトでもあります。
ねこ耳×女の子 『ねこガール-necogirl-』
猫耳っぽい髪型のヘアアレンジ紹介なども含め、“ねこガールというファッションスタイル”を発信していくことを目的としています。
「あなたは”犬派”ですか?”猫派”ですか?私たちは猫派です。」というシンプルで力強いメッセージに心を鷲掴みにされました。猫耳好き必見です。
眼帯×女の子 『片目惚れ~ひとめぼれ~』
「眼帯美人を高画質写真もりだくさんでご紹介する眼帯美人メディア」という、眼帯をテーマにしたディープな世界観。キュレーターにとって重要な「独自の価値観」を、今回紹介したサイトの中で最も適切に表現してくれています。
写真がとても綺麗なので「眼帯」というワードでひいてしまった人でも、全く問題なく楽しめます。美しく“攻める”バルサのサッカースタイルのようなサイトです。
アイス×女の子 『アイスっ娘|icecco.com』
アイスを食べる女の子たち限定の写真ギャラリーサイト。コラボ企画などのコンテンツバナーどころか、サイト紹介ページなども存在せず、(ほぼ)純粋にアイスを食べる女の子の写真とプロフィール掲載のみに徹している潔さに好感が持てます。
募集要項についても、普通はモデル募集が全面にでますが、
全国のアイス大好き女の子&カメラマン必見!撮影の小道具に「アイス」は必須!(笑)『撮影猛者×アイスガール』ペアは、どしどしアイスっ娘写真作品をお送りください。1枚からでもOKです。
というまさかのペア募集のみ。とても真面目でストイックなサイトです。
りんご飴×女の子 『りんご飴
』
』以前LIGブログでも【特別企画】として登場。「りんご飴」という、食べ物の中でも屈指のニッチなジャンルで挑戦を続ける謎のサイトです。女の子と写真のレベルが高く、「りんご飴マン」というゆるくないキャラクターが頑張っています。見れば見るほど謎です。
りんご飴の研究&自作をしていたりと、「りんご飴販売による収益が最終目的かもしれない」と最近は思っています。
リクルートスーツ×女の子 『就活美女』
『就職活動をもっと「自由に」「楽しく」するウェブマガジン』というコンセプトどおり、女の子の写真ではなく就職活動について役立てるためのサイトです。就活に関するコラムやイベント告知などの記事の合間に、就職活動中の女子大生のプロフィール付きスナップなどが投稿されるという形式。
サイト名から街角スナップ的な構成を勝手に想像しすぎてはいけない、リアルな今を伝えるサイトです。
すっぴん×女の子 『日本すっぴん協会』
「わたしのすっぴんを、好きになる」をコンセプトに、スキンケアだけではなく、食事・見るもの・香り・眠り・恋など、心もぜんぶすっぴんにして楽しもうという総合すっぴんサイトです。
すっぴんの楽しみ方やすっぴん美肌づくりのお作法など、とにかく女性が読むと役立つ情報が満載。コラムなどコンテンツ内容も充実していますが、何よりもすっぴん美人がたくさん登場することに驚かされます。いろんな意味で、すべてがガチなサイトです。
○○×女の子 『美人時計(スペシャル美人時計)』
http://www.bijint.com/jp/pages/special/
『美人時計』とは「ブラックボード×女の子」というwebの歴史に残る仕組みを発明した説明不要の超有名サイト。メインは街角スナップ的な写真ギャラリーサイトとなるので、本来はここで紹介する対象ではありません。
しかしスペシャル企画のページはキュレーション要素が満載。「サーキット」や「花嫁」はもちろん、「マッチョ時計forラグビー」など今後のニッチなジャンルの可能性を感じさせてくれます。色んな意味で、キング・オブ・女の子画像のサイトです。
まとめ+α
いかがでしたでしょうか。キュレーションの秘める無限の可能性。僕には正直どのジャンルもハードルが高すぎてついていけなかったのですが、それでもキュレーターたちの熱意には最大限の敬意を払いたいと思います。
本気の熱意は、人の心を動かします。「よくわかんないけど、この人こんなに本気なんだから、きっといいものなんだろうな。」と相手に思わせることができれば、それはもう共感の第一歩なのです。
皆さんもあるテーマに対しキュレーションをおこなう際は、一般情報だけでなく自身の価値観を共有できるような情報も、少しだけでいいので加えてみるようにしましょう。きっと、以前よりも多くの人から、より深い共感を得られるようになるはずです。
最後にプラスαとして、深く狭いジャンルでの女の子の“まとめ”に対し、僕が今年最大に心を揺さぶられた事例を紹介させて頂きます。
恋するフォーチュンクッキー サマンサタバサグループ STAFF ver./ AKB48[公式]
そう、サマンサタバサグループという“キュレーション”です。
上の画像の皆さんは、サマンサタバサの全国店舗責任者225名だそうです。この動画の素晴らしさについてはいずれ別の形で発表したいと思いますが、今はとにかく涙がとまりません。公開後約一週間で再生回数150万を突破していますが、見れば見るほどじわじわきます。
髪型やアイテムではなく「企業」という新しいキュレーションのスタイル。働く女の子の笑顔とオフィスファッションが大好きな僕にとっては、ピリオドの向こうの可能性を感じることができました。
こんなにも素晴らしい動画をありがとう、サマンサタバサグループ。僕にできる御礼は、東証マザーズで御社の株を買うことぐらいですが、とにかく感動をありがとうと伝えたいです。
それでは今回はこの辺で。皆さん長文読んでくれて、おつかれサマンサ!