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広報の仕事についてと中小企業にこそ広報担当が必要な3つの理由

広報の仕事についてと中小企業にこそ広報担当が必要な3つの理由
(編集部注*2014年4月9日に公開された記事を再編集したものです。)

こんにちはみなさま、ライターのコマツです。
さっそくですが、あなたの会社には広報担当者が在籍していますか?

大企業では当たり前のように存在する広報部や広報担当者ですが、中小企業ではその存在が確立されてないところがまだまだ多いようです。

かく言う私はかつて、前職である中小企業(ちょこっと有名な洋菓子店)に広報を新設し、自社製品の認知度を大きく高めた経験があり、広報担当がいない会社は多くのチャンスを逃していると感じています。

今回は、私が広報担当者として社内で実際におこなって手ごたえを感じた事例を交えつつ、企業に広報が必要な理由を3つにまとめてみます。

そもそも広報って何?どんなことをするの?

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本題に入る前に、「そもそも広報って何どんな仕事?」と思っていらっしゃる人が多いと思うので、そのあたりをご紹介しておきます。なんて言いながら、実のところ自分でも「広報の仕事はこれだー!」と断言することができません。

いちおう大まかに説明すると、広報という仕事のメインは、自社の商材や会社の名前を外部に発信する「社外広報」、つまり会社のPRです。お客様やメディアに向けた情報発信が主な役割と考えられていますが、広報の仕事は必ずしも社外だけとは限らず、社内の情報を従業員に知らせる「社内広報」も重要であると私は思います。

ちなみに、私が経験した広報の業務は、ざっとこんな感じでした。

  • 社外広報

    自社ブランドのブログ・SNSの更新、テレビや雑誌の取材対応や原稿チェック、プレスリリースの配信、メルマガ配信 、イベントの企画・進行など

  • 社内広報

    新商品情報、新入社員情報、イベントスケジュール、社内報など社員向けの情報の配信など

これ他にも、空いた時間で各部署ごとの飲み会に参加したり、複数の店舗を回って写真を撮ったりと、社内のあらゆるところに出没し、情報を集めてはネタにしていました。
このように、広報の仕事がこれだと断定できないのは、どんな形をとっても最終的に会社の知名度が上がるようにするのが広報の仕事だからです。自社の名前や商材が売れるのであれば、決まったやり方も正解もゴールも間違いもないのです。

広報にとっては、社内で起こることのすべてが自分に関係があり、すべてが自分の仕事の範疇になります。社内のあらゆる部署の仕事を理解しておくことや、社内で起きている出来事にも敏感にキャッチしておかないといけません。
たとえ今すぐ商品が売れなかったとしても、いつどこで急に人気の火が付くかは誰にもわからないので、そのときチャンスを逃さないよう常に地道なPRを続けることが必要です。

中小企業に広報担当が必要な3つの理由

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さて、ここからは企業に広報担当者が必要な理由を3つご紹介します。大企業には広報部があることがほとんどだと思うので、ここからは広報担当者を設置するかどうかの判断が必要な中小企業向けの情報になります。

1. 広報は社内業務をより円滑にする

1つめは、広報は社内業務をより円滑にするからです。

会社の中には、営業部と企画部、生産部と技術部、総務部と経理部など、なんとなーく関わりの多い部署同士というのがあります。業務が関連する部署同士であれば顔見知りになることも多く、仕事上コミュニケーションを取る機会も増えます。しかし、その他の部署は全く疎遠になる場合も多いんです。
そこに横断的に関わることができるのが広報です。

たとえば各部署の主要な人物と常に連絡をとるようにし、ちょっとした変化もすぐに教えてもらえるような関係を築いておけば、常に新しい情報を仕入れることができます。仲良くなればなるほど情報を気軽にキャッチしやすいし、面白い話や社員の意外な一面などが垣間見えれば、それをブログのネタとして使うこともできます。

このように消費者や顧客へのPRだけでなく、社内の出来事を社員にお知らせするのも広報の役割。社内報に新入社員の情報を掲載すれば新人が溶け込みやすい環境をつくることもできますし、部署別の飲み会に参加したときのこぼれ話を社内報に載せれば他部署とのコミュニケーションの材料にもなります。
このように、広報は社内のコミュニケーションを円滑にするかけ橋になれます。

2. メディア取材などの宣伝チャンスを逃さない

私が前職に入社する前のことですが、広報担当がいなかったばかりに、テレビ局からの電話に出た事務員が「今わかるものが不在のため折り返します」と言って電話を切り、それが企業見学系人気バラエティー番組からの取材依頼だった、ということがあったそうです。
それを聞いた社長が急いで連絡したころには、もう取材が他社に決定し、大きなチャンスをみすみす逃してしまったそう。

メディアの取材は自社をPRするための大きなチャンス。しかし、取材する側はとてもタイトなスケジュールの中で、番組に穴をあけることがないよう同時に数社に取材を申し込んでいる場合もあります。せっかく入ってきた取材依頼も、ちんたら返事に手間取っているうちに、あっさり競合に決まってしまうことも珍しくないのが怖いところ。

広報担当がいれば取材の第一報を逃すことなく、さらに今一番自社が推したい商品をプッシュし、新たな取材の機会を得ることもあります。一度取材を受けたメディア担当者とはつながりもできるので、別の番組や別の企画の際にまた声がかかることも。
それだけでなく、こちらから新商品のリリースを送りつけて新たな取材のチャンスを得ることもできるのです。

3. 「人」を売ることができるようになる

これからは商品じゃなく「人」を売っていかなあかん。社員が愛されて会社が愛されたら、商品もブランドも絶対愛される。

これは前職の社長から言われた言葉で、商品を売るには商品のファンだけでなく会社のファンをつくれと言う意味です。正直、広報とは商品をひたすらPRすればいいと思っていたので驚きました。

当時はまだ企業がSNSに参入する例が少なく、SNSのビジネスにおける重要性が浸透していなかったころ。ひたすら店舗を回りスタッフの写真を撮っては、社員による商品の開発秘話などを盛り込んでSNSで配信しました。
その甲斐あってか、実際の店舗に「Facebookを見て新商品を買いに来ました!」というお客様が訪れてくださるなど徐々に反応が表れ、やがてFacebookでは1投稿あたりの「いいね!」数が700を超える、いち洋菓子店としては異例の人気ページとなったのです。

その後、世間でも多くの企業がSNSに参入し始めましたが、これはやはり「人」を売り、ファンを作るという方針が間違っていなかったのだと思います。
今の時代、ただ商品をPRするだけでは物は売れにくいですよね。商品の背景だったり、その商品を売っている会社のイメージを具体的な「人」にしたりと、商品に付加価値をつけることが広報として大切なことです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。長々と書きましたが、お伝えしたかったのはつまり「広報担当は必要ですよ」ということです。

全ての会社に必要だとは言いませんが、「広報」は社内を活性化させ、ビジネスチャンスをつかむために必要な職種であることは間違いありません。

新しい人材を置くのはコストも時間もかかりますが、ソフト面でもハード面でも会社にとって有益な役割を果たす広報の設置を、より多くの会社で今一度ご検討していただければ幸いです。

それではみなさま、次回までごきげんよう。

この記事を書いた人

コマツ マヨ
1983年奈良県生まれ。バーの店長、ウエディンググッズデザインを経て、行列のできる某有名スイーツ店で広報担当を経験後、ライターに。
おもに美容・健康・恋愛など女性向けジャンルで執筆。若干毒舌なところが玉にキズ、でも持ち味として大いに発揮したいと思う今日この頃。
夫と猫の3人暮らし。

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