マーケティング

自社サイトをメディア化し、1年で100万PVにして分かった失敗と成功のまとめ。

自社サイトをメディア化し、1年で100万PVにして分かった失敗と成功のまとめ。

こんにちは。LIGの代表、岩上です。

僕達は2012年1月からブログを本格的に書き始めて、自社サイトをメディア化するという事に力を注いできました。おかげさまで1年ちょっと運営して月間140万PVくらいの規模のサイトになってきたので、そろそろこれまで僕達がやってきた事の狙い、施策、効果などをまとめたいと思い、記事を書いてみました。

結論から言うと、「自社メディアを持つ」という事はマーケティングやブランディングの観点からとても効果的なのですが、大変な面も多々ありますので、我々の実体験を元にした本記事をお読みいただき、何かの参考になればいいなと思っています。

それではどうぞ。

※読了目安、10分くらいです。

目次

LIGブログの規模と現状

まずはLIGブログの現状の規模感について説明します。

PV数について

PV数の遷移

PVの2012年1月〜2013年4月までの推移です。

開設時は2万PV/月くらいだったのですが、2012年9月に「伝説のウェブデザイナーを探して」という求人記事が注目された事で、90万PV/月を達成する事ができました。その後は一旦アクセスは落ち着いたのですが、2013年に入ってからは順調にPVが増えていき、4月の時点で140万PV/月という規模になっています。

 ユニークユーザー数(UU)について

月間UU数の推移

こちらがユニークユーザー数です。こちらもPV数と同じような動きで伸びており、4月の時点では60万UU/月という数字となっています。全盛期のGLAYが行った世界最大規模のライブ(GLAY EXPO ’99 SURVIVAL)ですら総動員数が20万人ですから、どれだけこの数字がすごいか理解いただけると思います。

更新頻度と記事数

当初は1日1記事くらいのペースで更新していましたが、徐々に数を増やし、現在では1日3記事をベースとして更新しています。

更新は基本平日のみ行い、土日祝日はお休みしています。今後はこれを土日含めて更新できるようにしていきたいと思っています。

また、現時点での総記事数は1500件弱となっており、総アクセス数の35%が検索エンジンからのロングテールによる流入となっています。このあたりは記事ボリュームが増える事でさらに良い結果につながるのではと思っています。

メディア化とは

思ったより集まっちゃった。蛍。

そもそも、「自社サイトをメディア化する」という事において、我々が何を意識して行ったかというと、以下のようになります。

  • オリジナルのコンテンツを常に発信し続ける事
  • 社内の雰囲気や情報を垂れ流す事
  • ユーザーと交流する事
  • ファンを作る事

主に上の点を意識して自社サイトを運営してきました。これはあくまでLIGの場合はという事なので、汎用的では無いかもしれません。特に2番目の社内の雰囲気や情報を垂れ流すという事は、結構ハードルが高いかもしれませんね。

オリジナルのコンテンツを常に発信し続ける事

これはメディア化する為の必須条件じゃないかなと思っています。

例えば製品情報や会社概要、たまにお知らせが掲載されているだけのホームページは「メディア化されている」とは言えないと思います。なので、ここで言う”オリジナルのコンテンツを常に発信し続ける事”は、メディア化する為に必須条件なのではないでしょうか。

社内の雰囲気や情報を垂れ流す事

LIGは「親近感のある会社」を目指しています。

では、どうすれば会ったことも無い企業に親近感を持って貰えるかというと、これはもう社内の雰囲気や社員の様子などの情報を垂れ流すのが一番だと思っています。

モチロンこのやり方以外で親近感を持って貰う方法は色々とあるかとは思いますが、我々はこの方法を選択したのです。と、偉そうに言ってますが、ただ単に目立ちたがり、出たがりが多かっただけなのかもしれません。今思うと。

ユーザーと交流する事

親近感を持って貰うと、どういう事が起きるか。

とにかく色々と話しかけられます。これはFacebookやTwitterといったSNSが浸透したという事も大きいのですが、これによりユーザーと双方向に交流を持つ事が出来ました。

とは言え、個人が企業と1対1でコミュニケーションを取る事には心理的抵抗はあると思います。そこでその問題を解消する為に我々はSNSのアカウントを「企業」ではなく「社員個人」として設定しています。

初代広報ジェイ 初代広報担当 ジェイ

二代目広報ひろゆき 二代目広報担当 ひろゆき

上記のように、SNSのアカウントは企業アカウントながらも個人名とする事で、それを見たユーザーが話しかけやすいようにしてあります。(出たがりの社員がいた、という要因もあります)

ファンを作る事

これは最終的な目的でもあるのですが、もっとも重要視している項目です。

メディア化する事は手段であって、真の目的は「ファンを作る」事なのです。その為の手段が社内情報の垂れ流しであり、親近感を出す事なのだと考えています。

自社サイトをメディア化するメリット

ざっくりとした地図を書かれた。

LIGが自社サイトをメディア化した事によるメリット、強みを以下にまとめます。

LIGという名前を沢山の人に知ってもらえた

これはすごく実感しています。

1年前は営業や打ち合わせに行っても、「台東区でLIGという制作会社をやっておりまして…」という所から説明していたのですが、最近では「知ってるよー!」と言って頂ける事が多くなりました。これはもう、単純に会社を経営している身として嬉しいのです。

営業をかけなくても、いっぱいお仕事の依頼が来るようになった

大変ありがたい事に、毎日多くのお問い合わせをいただいています。

以前はテレアポのような形の営業もしていたのですが、最近では必要なくなりました。元々営業出身の立場としては、お客さまの方から問い合わせをしてきてくれる事のありがたさを日々痛感しています。

また、前述した通り「ファンを作る」という事を目標としてきたので、お仕事を依頼してくれる方から「LIGの事が好きなんです」という言葉をいただく事が多くあります。こちらに至っては本当に涙が出るくらいに嬉しいのです。

LIGの事が好きだから、ファンだから、一緒に仕事がしたいから、という理由でお仕事を依頼してくれるケースは、業界的にありがちな「コンペ」にならないのです。これも、数々のコンペで涙を飲んできた経験からすると大変ありがたい事です。

採用が簡単に出来るようになった

お仕事の依頼と同じように、採用へのご応募も急増しました。

以前は、どうすれば優秀なデザイナーやエンジニアを雇えるのか、という事に頭を悩ませていましたが、露出が増え、ファンを作る事でこういった悩みは解消されました。

ありがたい事に毎日のように沢山の方から採用への応募が来るようになりました。そして何より応募される方々は口をそろえて「LIGのファンなんです!」「一緒に仕事がしたいんです!」と言ってくれます。中には「給料いらないんで是非!」という方もいらっしゃいます。

このモチベーションの高さは、経営者からすると何よりもありがたいのです。

自社サイトで収益が上がるようになった

100万PVを超えたあたりから、広告掲載などで直接的な収益が上がるようになってきました。

まだまだ人件費や投資した費用回収が出来る程では無いのですが、これを増やしていき、健全な経営への手助けとなるようになれば良いなと思っています。また、このマネタイズの経験をサイト制作時の提案材料としてお客さまへ返せたらとも思っています。

運用コストについて

評価に困る読書感想文。

さて、これまでメディア化する事による良い点ばかりを挙げてきましたが、もちろん悪い面もあるのです。

それは、コストがかかるという事です。以下に自社サイトをメディア化する際にかかってくるコストを挙げます。

ウェブサイト制作のコスト

まずはコンテンツを配信する為の箱が必要です。

我々はブログという形式を取っているので、複数人数のライターが参加でき、それぞれに編集や公開権限を付与できるような仕組みのサイトにしています。また、スマートフォン対応など、ユーザーが見やすい、読みやすいようなサイトにしているつもりです。

というか、我々の本業はウェブ制作の会社なので、ここには最大限の力を注いでいます。

コンテンツ(ブログ記事)制作のコスト

箱が出来たら、次は中に入れるコンテンツの制作です。

LIGでは当初より「技術のアウトプットの場」としてブログを活用しています。デザイナーやエンジニアなど技術職も多いので、日々学んだ技術などをアウトプットして貰うという事と、外部に向けて情報を発信するという事がイコールになっているのです。

現在は1人月1本必ずブログを書くというルールで記事を書いています。が、やはり日々の業務に追われてなかなかブログが書けない事もあります。おそらくコレがメディアを運用していく上での一番のコストになると思います。

記事編集、管理のコスト

前述の通り、記事を書くという事はかなり大変なのですが、それらをしっかりと校正、編集するのも思いの外時間がかかります。

元々僕は個人でブログをやっていたのですが、そういう感覚で行くと編集作業というのはかなり大変です。30人の社員がそれぞれ色々なフォーマットで記事を書いてきて、その内容から書き方までを指示したり修正したりしなければならないからです。

とは言え、そのあたりは運用を続ける内に書き手としてみな成長してくれて、最近では記事内容のチェックはそこまで大変ではなくなりました。一番大変なのはやはりみんなにどう時間を作ってもらい、記事を執筆してもらうかだと思っています。

SNS運用のコスト

ブログの運用と合わせて、Facebook、TwitterなどのSNSも活用しています。

これらには定期的に記事の内容や日常の出来事などを投稿しているのですが、これにコメントが付く場合があります。本章ではコストとして表現していますが、我々は、ユーザーとのコミュニケーションを取るという事に対して最大限に努力しようと考えています。

これらは、毎日少しずつではありますが、時間を使います。ですが、これらを一方的な情報の提供ツールとして使ってしまうと、我々の目的である「ファンをつくる」には届かないと思っています。

費用対効果について

性欲 強太郎

さて、ここまで呼んでいただき、メディアを運用するメリット、コストをご理解いただけたかと思います。

そこで、その費用対効果について書きたいと思います。

営業面での費用対効果

我々はウェブサイトの制作(デザインやシステム開発)をメインの事業としています。

以前はテレアポなどの営業活動をして、お仕事をいただく事が多かったですが、現在では自社サイトからのお問い合わせがほとんどを占めるようになりました。

営業活動をするには営業マンの人件費がかかります。現在LIGには営業専門の人はいないのですが、通常かかるそれらの人件費をブログなどを書くコストに置き換えているとも言えます。

また、「ファンをつくる」という目標でやっているので、ご依頼いただく際のクライアントのモチベーションが大きく違うと感じています。

「営業に来たLIGという会社に仕事を依頼する」ではなく、「LIGと仕事をしたいからお願いする」に変わってきているように思えます。もちろん、このご期待に応える為に、お客さまの想像を良い意味で裏切るような提案力や制作力が必要だという事も痛感しています。

こういった面から見て、自社サイトをメディア化した事による営業面での費用対効果は、大変高かったと言えると思います。

採用面での費用対効果

次に採用面での費用対効果についてお話しします。

以前は社員を募集する際にはウェブ求人媒体に出稿していたのですが、以下の点で不満がありました。

  • 出稿費用がかかる(10万~50万円程度)
  • そんなに応募が来ない
  • 応募者はLIGの事を良く知らないので、ミスマッチが多い

これらの問題点が、メディア化する事で以下のように解決されました。

  • 自社サイトで告知を出すだけなので、掲載料は無料!
  • 応募が沢山来る!
  • LIGの事を良く知っているので、人物像がマッチしている!

良い人材が入ってこなければ、企業として安定した成長は望めないと思っているので、この部分でも費用対効果は高いと言えるでしょう。

記事を書く際に意識している事

買いましょ、壺。

記事を書く際に、いくつか意識して気を付けている事があります。

  • 誰に向けて書くのかを意識する
  • 記事で伝えたい事を意識する
  • 自分の好きな事、学んだ事を書く
  • 属人的、主観的に書く
  • 伝わるように書く

これらの事を意識する事で、全体を通して”LIGらしさ”というのが作られているのでは無いかと思います。特に属人的であったり、主観的に書く事で社員のキャラクターが出て、ファンになってもらえるような土台が出来上がっているのだと思います。

また、誰に向けて、何を書くのかというのも大切です。これを意識してないで書くと、文章全体がもやっとしてしまい、読んでいてあまり魅力的な文になりません。なので、書きだす前にまずはこれらをしっかりと定め、そのあとに書き始めるように僕はしています。

失敗した事、大変だった事

アロンアルファが強力すぎる。

自社メディアを運用すると、大変な面も沢山あります。この章ではそういった点について説明したいと思います。

記事が集まらない、書くのが大変

はじめ、社員全員でブログを書くという事を言ったのですが、なかなか記事が集まりませんでした。

それもそのはずで、毎日忙しく仕事をしているのに、それにプラスして慣れないブログを書けというのは、社員からしたら負担以外の何ものでもありません。徐々に慣れてくるまでは自らが率先してブログを書いていたのですが、僕自身もやはりそれに時間を取られてしまうので、とにかく大変でした。

PVが増えない、反応が無い

せっかく記事を書いたにも関わらず、PVが伸びないのもモチベーション維持という観点から非常に大変でした。

開設当初からいきなり多数のユーザーが訪れる訳では無いので、もうこれは地道に記事を書き続けるしかないのですが、大切なのは続ける事なのです。

この最初にして最大の壁を超えられるかどうかが、ひとつの分岐点だと思います。

社内でブログをやる事についての理解

これは僕自身が社員のみんなに対してしっかりと説明をしてこなかったのが最大の原因なのですが、「なぜブログをやるのか」「メディアを大きくする事のメリットは何なのか」といった事をしっかりと伝えられていなかったように思えます。

そんな状態で忙しい仕事の合間に記事を書け書け言っていたのですから、不満も溜ります。

もし、この記事をご覧になって社員ブログなどを活用しようと思っている方がいらっしゃいましたら、その点に気をつけて、しっかりとやる意義やメリットなどを伝えてあげて欲しいと思います。

今後の展開について

5時間くらい、こうして助けを待っている。

長々と本記事をお読みいただきありがとうございました。

僕自身、1年ほどかけてLIGというブランドを作る為に模索しながらも色々とやってきたつもりです。そこで得たノウハウのようなモノを、一度アウトプットする事で整理したいと思っていましたのでとても良い機会でした。

さて、今後LIGブログがどういう方向に向かうのか、という事に関しては、先日書いた記事「LIGブログの今後の方向性について」にて述べさせていただいておりますが、簡単に言うともっともっと大きなメディアとして育てていきたいと思っています。

また、そこで培ったメディア運用の経験を、ウェブサイト制作にプラスしてご提供していきたいと思っています。

メディア制作、運用をお手伝いします

我々LIGはウェブサイトの制作、デザインやシステム開発といった業務を得意としています。

今後はマーケティングやブランディング戦略に一役買うようなメディアサイトの構築をお手伝い出来ればと思っています。

  • 自社サイトをメディア化したい!
  • 新たに商品プロモーション用のメディアを作りたい!
  • ブログをリニューアルしてもっと活用したい!

と、いうような方は、お気軽にLIGへお問い合わせください。

メディア制作、お問い合わせはこちら

 

最後に

我々の企業理念は

「わくわくをつくる」

です。

この理念の元、お客さまと一緒にわくわくするようなモノを作っていけたらと思っています。

今回の記事がきっかけで、読者のみなさんが少しでもわくわくして、ブログを活用するきっかけになったら嬉しく思います。

この記事を書いた人

たか
たか Founder and LIG Int'l CEO 2007年入社
Founder and LIG International CEOの岩上です。主に制作、人事、その他諸々を担当しています。
経歴:学生時代にモバイルマーケティング、ITベンチャー企業数社に参加する。在学中からアーリーステージを対象とした独立系投資会社にて、投資業務、コンサルティング業務に従事。2007年、株式会社LIG創業。

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