エリー(@__erI_)です。
みなさん、きもちいいものは好きですか?
なんでも、きもちわるいより、きもちいいほうがいい。文章も同じだな、と思って「きもちいい日本語の会」という社内勉強会を開催しました。
今回はそこで取り上げた6つのメソッドをお届けします!
1. 主語と述語をねじれさせない!
まずはじめに、主語と述語について。
ちょっと国語の授業を復習してみましょう。
上の文章でいうと、「ぼく」が主語で「ドラえもんです」が述語にあたります。
つまり述語は、主語の状態や性質・動作などを示す部分です。
それを踏まえて、例文を見てみましょう。
きもちよくない例文(Before)
明らかに主語と述語がねじれている例文を作ってみました。
ちなみに、インターン生の野田クラクションベベーは本当にTシャツのOUKYを売り歩いているので、興味のある方は彼に直接連絡をしてみてください。
さて、この文章では、「野田クラクションベベーの日課」が主語で、「OUKYを売ります」が述語になります。つなげて読んでみましょう。
これだと「日課」が人間みたいですね。このねじれを正してみます!
きもちよくない例文(After)
主語に応じて述語を修正しました。
「そりゃそうでしょ」という簡単な例ですが、長文になって主語と述語が離れたり、一文に主語と述語が複数登場したりすると、ねじれやすくなります。
無自覚のうちにねじれることが多いので、「ちょっとこの文、長いかな?」と思ったら以下のことをチェックしてみましょう。
- 主語と述語をねじれさせない!ポイント
-
・まず、なにが主語と述語になっているか抜き出してみる
・主語と述語だけをつなげてみて、ねじれていないかチェックする
2. 修飾語と被修飾語を近づける!
つづいて、修飾語と被修飾語の関係です。
「修飾語」はある語句の内容に説明を加えるもので、上であれば「買ったタイミング」と「トマトの性質」を補足しています。例文では被修飾語のすぐ前に修飾語がきていますが、
と修飾語と被修飾語を遠ざけても意味が通じますね。でもこれがもっと遠ざかったり、複雑化したりするとなにがなんだか通じづらくなるのです。
きもちよくない例文(Before)
こうなると、ちょっときもちよくないです。気持ちはわかるがちょっと落ち着こう、という状態。
まず、それぞれの単語の役割を分解してみます。
Tシャツが:売れる (修飾語:被修飾語)
先輩が:勤めるベンチャー企業 (修飾語:被修飾語)
分けて考えてみたら、「Tシャツが:売れる」が離れて書かれていることがわかりました。近づけます!
きもちよくない例文(After)
すっきり!
- 修飾語と被修飾語を近づける!ポイント
-
・なにが修飾語と被修飾語になっているか抜き出してみる
・おかしな文はふたつが離れている可能性高し!
3. 読点の場所を考える!
意外と悩みどころなのが、「読点」の場所。
(ちなみに「、」が読点で、「。」が句点です。)
この読点の入れる場所によって意味が変わることがあるので、ご紹介します!
きもちよくない例文(Before)
これを読んで、どんなカレーを思い浮かべましたか?
実はこれで、3パターンのカレーを作ることができるんです。
1. 豪華なチーズ
チーズが牛乳とほうれん草でできているようです。きっと緑色でワインに合います。
2. ほうれん草とチーズが具
ほうれん草とチーズが入ったカレー。チーズは牛乳から作られています。
3. チーズはおまけ
ほうれん草と牛乳から作ったカレーで、チーズを最後に浮かべてるイメージです。
こう考えるとカレーには無限の可能性がありますね……寿司とかだったら、ここまで誤読が広がらないと思います。
きもちよくない例文(After)
このカレーの正解は、2番目の「ほうれん草とチーズが入ったカレー」です。
この文も修飾語と被修飾語の関係がわかりづらい例ですが、ここでは読点だけでちょっときもちよくさせてみます。はい!
できたー! ほうれん草とチーズが入ったカレーだよー!
他の2パターンも読点でわかりやすくしてみます。
ほうれん草と牛乳で作られたチーズが、入ったカレー
このように、読点の場所を変えることでカレーの内容も変えることができました。
- 読点の場所を考える!ポイント
- 意味の固まりを強調したいところに、読点を打つ!
ちなみにカレーのレシピはこちらです。 LIG食文化研究部による「インドカレー」の研究結果を発表します(レシピあり)