お久しぶりです。元トリマーで現Webディレクターのよしたけはるきです。
最近、職務内容がECサイトの運営代行から大規模サイトの制作進行管理に変わり、チームもガラリと変わって、日々てんやわんやしています。その反面、新しく学ぶこと・気づくことも多々あるので、充実した仕事生活を送っています。
そんな中、Webディレクターとして必要なコミュニケーション能力をもっと伸ばしていかなければと思い、本を読んだり、資料を読んだりしています。他者から学ぶことはとても大切ですね・・・。
そこで今回は、僕が意識していることと、デール・カーネギーの名著「人を動かす」から「人を動かす三原則」、SlideShareにあるコミュニケーションについてのスライド資料をご紹介いたします。
コミュニケーションにおいて意識していること
そもそもコミュニケーションとは?
コミュニケーション(英: communication、交流)とは、
- 社会生活を営む人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達。
- (生物学)動物個体間での、身振りや音声・匂い等による情報の伝達。
引用元:Wikipedia
仕事を円滑に進める上で、情報を「正しく伝達する能力」というのは重要です。
そのため僕は、コミュニケーションとは仕事を円滑に進めるための能力なのではないかと考えています。
ディレクターは、チーム内のデザイナー・エンジニアに限らず、上司や他部署の関係者やクライアントに対してなど、コミュニケーションを要する場が多々ありますよね。
そこで発生するコミュニケーションに対し、なにも考えないままコミュニケーションを図ることはとてもリスクのあることだと考えています。そのため、コミュニケーション能力を高めていく必要があります。
1. 自分自身と相手のことをよく見る
コミュニケーションとは、自分の対応や振る舞い次第で、相手に影響を与えてしまうものです。
そこで僕は、相手から自分がどう見えるかを「自分自身を客観的に見る」ことで考え、「相手がなにを考えているのか、コンディションはどうか」といったことに注意しています。
この2点において、普段僕が意識していることをご紹介したいと思います。
自分自身を客観的に見る
- 身だしなみ
- 言葉遣い(話し言葉、書き言葉)
- 聞く力
- 態度(表情、姿勢など)
例えば、チーム内ではなるべく暗い顔をしないようにし、雰囲気が暗くならないようにしたり、困ったときには素直に困った顔をして助けを求めるようにもしています。
相手がなにを考えているのか、コンディションはどうかを見る
相手の表情や言葉を見聞きする際に、特に気を遣っている点としてチームメンバーの表情や話し言葉などがあります。
例えば、以下のようなことがあった場合はいつも以上に気を配ります。
- いつもより元気がない
- 制作にかかる時間やクオリティの変化
- 外見
基本的なこととして、「いつもと違うこと」に気付けるよう毎日意識することを大切にしています。
また、家族構成やプライベートなことなどを雑談のように聞くことも忘れないようにしています。相手のことを知る上でこれらのことは、大きな割合を占めるからです。
2. コミュニケーションを補強する
僕自身は人見知りなので、会話をすること自体を得意だと思っていません。だから、「書く・読む」「話す・聞く」を場面ごとに使い分け、コミュニケーションの失敗を減らす工夫をしています。
例えばヒアリング。
同じ話を聞いても、人によって受け止め方が違うことは多々あります。そのため、わからない場合や複雑な話を聞いた場合は、再度口頭で確認をしたり、メールなどで確認したりすることもあります。
また、ツールを介して話をすることもあります。デザインの話をするときには、デザインラフ案をもとにコミュニケーションをカバーします。画面仕様や挙動の確認の際には、他サイトで使われている実際の挙動を見てもらうことで、相手に理解してもらうよう気を配ります。
人を動かす三原則
続いて、僕がコミュニケーションの参考にした『人を動かす』デール・カーネギー著(創元社)の中から、内容を抜粋して重要だと思う3つの項目についてご紹介したいと思います。
1. 盗人にも五分の理を認める
これは、側から見れば間違いだと思っていることも、本人の中では「それは正しいこと」だと思っている可能性があることを示唆しています。
トリマー時代に学んだことでもありますが、犬の訓練やしつけにおいて、「叱る」という行為はあまり効果がありません。犬がいいことをしたタイミングで、褒めたりご褒美を与えたりするほうが、物事の覚えや訓練の効果があります。
いいことは何かをハッキリと示し、いいところを引き出すという行為は、チームマネジメントにおいても重要なことではないでしょうか。
2. 重要感を持たせる
みなさんは、自分の欲求を感じているでしょうか? 欲求というと、マズローの欲求段階というのが有名ですね。
マズローは、人間の基本的欲求を低次から述べると、以下の通りとしています。
- 生理的欲求
- 安全の欲求
- 所属と愛の欲求
- 承認(尊重)の欲求
- 自己実現の欲求
参照:Wikipedia
この中でも、「承認(尊敬)の欲求」がディレクションを行う上で重要です。相手の役割が重要であることを伝え、承認の欲求を満たすことでコミュニケーションが円滑になりやすいと考えられます。
周りの人たちが、どういうものに興味があったり、どのような話をしているときに熱がこもっているかなど、ディレクターは周りに目配り・気配りを怠っていてはいけませんね。
3. 人の立場に身を置く
言葉にするのは簡単ですが、実行して結果に出すのはなかなか難しいですよね。
『人を動かす』にはこんな一節がありました。
人を動かす唯一の方法は、その人の好むものを問題にし、それを手に入れる方法を教えてやることだ。これを忘れては、人を動かすことはおぼつかない。たとえば、自分のむすこにたばこを吸わせたくないと思えば、説教はいけない。自分の希望を述べることもいけない。たばこを吸うものは野球の選手になりたくてもなれず、百メートル競争に勝ちたくても勝てないということを説明してやるのだ。
人の立場に身を置くということは難しいですが、自分自身の立場に戻ったとき、周りの人が自分の好きなものに興味を持ってくれるのは嬉しいですよね。
自分がどんなことをされたら嬉しいのかということに立ち戻って、それから人の立場に身を置こうとしてみると、案外うまくいくかもしれません。
コミュニケーションについてのスライド資料
最後にコミュニケーションに関するスライド資料をご紹介します。
1. あなたがコミュニケーションスキルを学ぶ前に必要なこと
第1回目
第2回目
相手や環境に感情を左右されるのではなく、感情のハンドルは自分で握ろうぜって話です。「相手を変えよう」ではなく「自分が変わる」方が成長に繋がりますもんね。
2. サービス業から学んだコミュニケーションのコツ
「Webディレクターのコミュニケーションってサービスの接客業と似てない?」という切り口から、コミュニケーションのコツが紹介されています。どちらも特別なコミュニケーションを要するわけではないですが、受け身ではいけません。
3. マネジメントに必要なコミュニケーションスキルとは?
「マネージャーに必要な実践的コミュニケーション=技術論の観点からスタッフを自由にすること」として、ロジック的に解説されています。
4. コミュニケーションを科学する
「風通しのいい組織ってどんなんだろう?」「組織の目標と個人の目標が一致していると組織は強くなる!」ということを、科学という観点から見ていきます。
5. 部下が仕事に“ハマる”ために必要な上司のコミュニケーションと職場環境
「仕事にハマる=engagementが高い状態として、どうすればengagementが高まるのか?」を、具体的な数字を出しつつ説明してくれるので分かりやすいです。
まとめ
いかがでしたか。
最近特に思うのは、今までの経験などで培われたコミュニケーション方法を変えるというのはなかなか難しく、同じ失敗を繰り返しやすいものかなぁということです。
コミュニケーションスキルに関してはWebディレクターだけならず、デザイナー・エンジニアにもあってよいものだと思います。この記事をキッカケに、本を読んだり周りの人に話を聞いたりしてみると思わぬ気付きに出会えるかもしれません。
ほんなら、また。
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