料理の写真をおいしそうに撮る5つのポイント【スマホでもできる】

料理の写真をおいしそうに撮る5つのポイント【スマホでもできる】

LIGブログ編集部

LIGブログ編集部

こんにちは、LIGブログ編集部です。

SNSの普及に伴い、料理の写真を撮る人は本当に増えたと思います。料理が出されるたびに、食べる前にまずは撮影、というのが習慣になってる人も多いのではないでしょうか。

しかし、簡単そうに見えて意外に難しいのが料理の撮影です。本当はとても美味しそうな料理なのに、写真で撮ったらイマイチ……という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。この記事では、スマホでもできる美味しい料理の魅力が伝わる写真を撮るためのちょっとしたコツやテクニックをご紹介します。

ライティング(光の調整)、構図、背景・小物、アングル(角度)、シズル感の5つのポイントを押さえて、食べ物を美味しく撮ってみましょう!

👉働きながら♪ 在宅で♪ Webデザインの勉強するなら
デジタルハリウッドSTUDIO by LIG」へGO!

※この記事は2022年2月に編集部が情報を更新しました

ライティング(光の調整)

明るいところで撮影する

料理は自然光(太陽の光)の下で撮影することで明るく自然な色合いが表現でき、美味しそうに写ります。とはいえ、バーベキューやビアガーデン、カフェテラスといった場合を除き、食事をするときは屋内となるでしょう。

そのため、基本的には窓際の席で撮影するなど、なるべく自然光が入りやすい場所を選ぶようにしましょう。

人物のときは逆光はよくないと言われますが、食べ物の場合は逆光で撮るのがいいと言われています。

良い例

自然光を利用して撮影した刺し身の写真

こちらのお刺身の写真は、自然光を利用して撮影されています。ナチュラルな色合いでいかにも「新鮮な魚介類」という感じがしますね。
 
明るい場所で撮影したうな重の写真

こちらは美味しそうなうなぎの脂やタレのイメージを伝えるため、“照り”をテーマに撮影されています。明るい場所で撮影することで、食べ物の魅力を最大限に引き出すことができます。

イマイチな例

ツヤがあまりでていないカツオのたたきの写真

こちらの写真も悪くはないのですが、屋内で撮影されたためか、全体的に照明(蛍光灯)の影響が出ているのが少し気になります。特に、ツヤ部分の不自然な反射や、料理全体の明暗がクッキリし過ぎているのが惜しいですね。
 
暗い室内で撮影したうな重の写真

こちらは屋内の暗さ、蛍光灯の青白さの影響を受け、あまり美味しそうに見えません。食べ物や料理の写真を撮る際は、やはり明るさが重要となります。

構図

料理に関係のないものは写さない

料理を撮影する際は「なるべく余計なものを写さない」ということも大切なポイントです。

余計なものが雑に写り込んでいると、そちらのほうに目がいってしまい、肝心の料理があまり美味しそうに見えない写真となってしまうことも珍しくありません。主役である料理以外のものは、まずは撮影前にきちんと整理して配置するようにしましょう。

良い例

卵とじ牛丼の写真

メイン料理の味噌汁にフォーカスを絞って撮影された定食の写真

定食などのランチセットを撮影する場合に覚えておきたいのが、全体を写真に収めるのではなく、メインを1つだけ決めフォーカスを合わせるようにすることです。

また、メイン以外の料理はあえて「引き立て役」として活用する方法もあります。たとえば丼ものを撮影するとき、みそ汁や漬け物が写っていると一層美味しそうに感じられますし、シチューを撮るなら一緒にパンが写っているのもいいかもしれません。
 
薬味を背景に入れて撮影したソバの写真

こちらは、ソバの盛られたザル(器全体)、わさびなどの薬味が背後に写っていることで、ソバが一層美味しそうにみえます。

イマイチな例

麻婆豆腐のようなものを写した写真

こちらの写真の場合、メインに写っているものが何の料理かよくわからないうえに、テーブル全体も散らかっています。撮影の前には、「この料理の主役となる食材、テーマとなる特徴的な部分はなんだろう」と考えてから撮るようにしましょう。
 
テーブルに乗った味噌汁の写真

この写真も、先ほどの写真よりは綺麗に撮れていますが、やはりメインが何の料理なのかがわかりません。背景も少し雑な印象があるため、料理の魅力が伝わりきらない一枚になっています。

料理を中央に置かない

初心者に多い失敗が料理の全貌を写そうとするあまり、とにかく写真の中央に収めてしまうことです。

良い例

料理を右に寄せて撮影したうどんの写真

料理を右に寄せて撮影したスパゲッティ・カルボナーラの写真

料理が画角からはみ出てしまっても気にせず、左右のどちらかに寄せるようにしましょう。

また、空いたスペースは小物を置いてみるのもいいですね。

イマイチな例

画面中央に料理が配置されたスパゲッティの写真

画面中央に料理が配置されたとり天丼の写真

決して悪い写真ではないのですが、美味しそうな印象もありません。

やはり、ただ真ん中に置いてあるだけでは雰囲気がでないので、アップにしたり、左右のどちらかに配置するなど構図にはひと工夫したほうがいいでしょう。

接写(マクロ撮影)で撮る

初心者には少し難易度が高いですが、料理の一番特徴的な部分を接写(マクロ撮影)で撮るというテクニックがあります。背景が写らず、料理そのものをズバッと切り抜いたような写真になります。

良い例

マクロ撮影された刺し身の写真

マクロ撮影されたスイーツの写真

接写で撮ることで立体感が生まれ、迫力のある美味しそうな写真が撮れます。被写界深度が浅いために周囲がボケ、ピントが合っている部分がより引き立つというのが特徴です。
 
マクロ撮影された鶏のから揚げの写真

さらに、背景がほとんど写らないため、夜の屋内でも撮影がしやすい(写真の仕上がりに影響が少ない)というメリットがあります。また、こちらの写真のように、人口光の色(照明の色)が料理に色濃く反映されてしまっても、雰囲気のある写真に仕上がる場合もあります。

イマイチな例

焼き鳥を箸で持ち上げている写真

せっかく箸で料理を持っているなどの工夫があるのに、どこに注目すればいいのかがよくわからない写真になっています。

この場合、箸の部分をギリギリまで接写で狙ったほうが面白いですし、何の料理なのかもわかるようになると思います。背景がごちゃごちゃしているのも、接写にすれば上手に誤摩化せたのではないでしょうか。
 
コーヒーフィルタにやかんでお湯を注いでいる写真

天丼に乗っている半熟卵を箸で崩している写真

上記2枚の写真は、接写に挑戦したものの被写界深度が浅くピントが合わなかった例です。

コーヒーの写真は雰囲気は素晴らしいのですが、注がれているお湯にピントが合っていないため、テーマがわからなくなっています。

卵を箸で割っている写真もアイディアは良いのですが、卵のトロトロ感がイマイチ伝わりません。また、箸を持つ手の影が料理にかかってしまっているのも残念です。

接写でのピント合わせについてはレンズの性能にもよりますが、ある程度の練習が必要です。

背景・小物

小物を使う

余計なものは写さない一方で、料理を引き立てる小物をうまく使ってみるのもいいでしょう。

ステーキの写真にワイングラスを写すことに寄って、高級感が出ています。例えばレストランのホームページの写真だったらこのように料理だけでなく食事の雰囲気も伝わる写真のほうがいいでしょう。

しかしレストランのメニューに掲載するならより料理が大きく写っていたほうがわかりやすいですよね。何を伝えたいかを意識することが大切です。

アングル(角度)

斜め45度のアングルを意識する

料理の写真を撮る場合は斜め45度の角度がいいとされています。

普段の食事でテーブル上の料理を見ている角度と等しく、リアリティが感じられるためだと言われています。

良い例

斜め45度の角度から撮影された牛丼の写真

斜め45度の角度から撮影されたスパゲッティの写真

料理のイメージが湧きやすく、バランスが良い角度といえるのではないでしょうか。立体感もあり、リアリティが感じられます。

イマイチな例

真正面から撮影された白ご飯の写真

真正面からご飯を撮った写真です。暗さ、背景、ご飯の盛り方などリアリティ自体があまり無い写真ですが、この角度ではそもそも「ご飯」なのかどうかもよくわかりません。

逆に、ハンバーガーのように、横から具材が見える料理を撮影する場合にはいい角度かもしれません。

真上から俯瞰で撮影されたご飯と味噌汁の写真

こちらは俯瞰で撮影した写真です。メニューの紹介としてよく使われる構図ですが、「料理の美味しさを表現する」という観点からは少し外れた構図に感じられます。

シズル感

シズル感を出す

料理を美味しく撮影する本格的なテクニックとして、「シズル感を出す」ことを意識してみましょう。「料理のイメージを膨らませる」ように写真を撮るということなのですが、ちょっとした工夫やその場のアイディアで、料理が一層美味しそうに撮れるようになります。

シズル感とは?
英語の擬音語で、肉を焼く時のジュージューいう音のことをシズル(sizzle)と言う。転じて、「臨場感のある様子」を表す言葉。

良い例

蒸気と肉汁を強調するように撮影された鉄板で焼かれる肉の写真

鉄板の黒さを利用して、肉が焼ける時の白い蒸気がわかるように撮影された写真です。

料理が完成する前の食材が調理されている写真ですが、たしかに「美味しそう」と感じることができます。鉄板の上の肉汁がグツグツしている様子は「まさに今、肉が焼かれている(sizzle)」ということを表現しており、臨場感があって良いですね。
 
水滴がついたトマトの写真

果物や野菜の瑞々しさを表現するため、水滴まで含めて撮影することもシズル感を出すための方法の1つです。

たとえば、サラダを美味しそうに撮るためにガラスの器に盛り、わざと水滴をつけたりするのもいいかもしれません。その場合は、水滴がちゃんとわかるように光がたくさん入るロケーションにしましょう。
 
熱い鍋料理を冷ましながら食べようとしている女性の写真

鍋やおでんなど料理の温かさを伝えるには、湯気を写す、そして「フーフーしながら冷ましている人」を一緒に撮影してしまうというアイディアもあります。

また、湯気などの蒸気については、黒や茶色などの濃いめの色を背景にしないとわかりにくいのですが、本格的な撮影道具がなくても黒い画用紙などで代用はできます。その他、その場にあるものを利用してうまく背景に色をつけるという発想が大切になります。

イマイチな例

スパゲッティの写真

パスタの表面の水分が失われ、パサパサしている感じが出てしまっています。
基本的には、温かい料理のシズル感を出すには料理ができてから1分以内に撮影することが望ましいと言われています。
 
白いお皿に盛られたクッキーと飴の写真

こちらの写真のように「ツヤが表現しにくい渇いた食べ物」を撮る場合も注意が必要です。

白いお皿に蛍光灯がクッキリと反射していることで、さらに写真全体のシズル感が失われています。こういう場合、たとえば食べ物に薄くバターや油を塗り、ツヤを表現するといいかもしれません。

まとめ

料理の撮影では、モデル側が表情を作ったりポージングをしたりということはありません。全ては構図や事前のセッティング次第ということになります。

上手に撮影するためのポイントとしては、やはり「一目見たとき、料理の味が想像できるかどうか」という部分になると思います。料理の特徴、主役となる食材を判断したうえで、今回紹介したよう5つのポイントを押さえながら撮影をしてみてください。

モデルとなってもらう人にお願いする必要がない分、時間さえあれば一人でも練習できる素材ですので、ぜひ取り組んでみてください。

以上、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。それでは、また。

この記事のシェア数

LIGブログの企画・執筆・編集をしています。マーケティング、SEO対策、デザインに強みを持ったメンバーが、最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。

このメンバーの記事をもっと読む