コンサルティング営業でヒアリングの効果を高める6つのステップ

コンサルティング営業でヒアリングの効果を高める6つのステップ

安達裕哉

安達裕哉

(編集部注*2014年2月27日に公開された記事を再編集したものです。)

こんにちは。ライターのあだちです。
仕事柄、「ヒアリング」経験はかなり回数を重ねてきました。

ヒアリングを行うシーンは大きくわけると2つ、営業のときのヒアリングと、要件定義のときのヒアリングです。この2つのヒアリングを区別しないことも多いのですが、やり方が異なるので、私はこの2つを明確に区別していました。

今回はその一部である営業のときのヒアリング方法についてまとめます。
なお、以下のヒアリング方法は新規のお客さんを想定しています。また当然ですが、以下の方法はあくまでも標準的なシナリオであり、お客さんの反応を見て臨機応変に対応するのが原則です。

では、行ってみましょう。


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STEP1 営業ヒアリングの目的を理解する

なぜ営業はヒアリングをするのでしょう。色々な考え方がありますが、私はお客さんの納得感のためと認識していました。面白いもので、人は他人に言われたことはあまりやりたくないものです。では何がやりたいことかというと自分で決めたことです。

したがって、営業の際に「○○をやりましょう。○○のメリットがあります」といっても、あまりお客さんには響きません。そうではなく「なにが問題なのですか?」と聞き、お客さんが回答を述べてから、「では、どうしたいのですか?」と聞き、「○○がやりたい」と言ってもらうのです。

ポイントは「○○がやりたい」と、お客さん自身にはっきりと言っていただくことです。

これがヒアリングの目的です。これを言っていただくために、営業は最大限努力します。

STEP2 自慢してもらう

「お客様の悩みを聞け」とよく言われます。しかし実際のお客さんは、自分の悩みをそう簡単に話したりはしないでしょう。大部分の人は仲良くなるまでは警戒しているのが普通です。したがって、ヒアリングの導入部ではいかに早く警戒を解いてもらうかがカギになります。

そこで、経験的に最も効果的なのが自慢をしてもらうことです。人はみな、潜在的に「認めて欲しい」「自慢したい」という承認欲求を持っています。しかし、それをさせてくれる人は周りにはほとんどいません。

したがって、営業はその欲求を先に満足させてあげなくてはいけません。簡単にいえば、「承認欲求を満足させてくれる人=信頼の置ける人」です。ただし、もちろん相手もバカではないので、あなたが本当に「すごい」と思っていなければ、すぐ本心がバレてしまいます。ウソはダメです。

営業をする前の予習は「お客さんの会社の本当に“すごい”が見つかるまで調べる」というのが鉄則です。名刺交換が終わったら、それとなく「ところで、○○はすごいですね、かなりお客さんからも言われるんじゃないですか?」と聞いてみましょう。

あなたの予習はきっと役に立ちます。

STEP3 「なぜ自社に興味を持ったのか」を聞く

ひと通り話が終わると、場が温まっていると思います。ここからが本題です。

ここでいきなり「課題は何ですか?」と聞いてもいいのですが、少し唐突です。お客さんも「雰囲気が変わったな」と思ってしまうので、せっかく温まった場が少し冷えてしまいます。

それを避けるため、本題に入るときの一言として私がよく使っていたのは、

「ところで、なぜ当社に興味を持っていただいたのですか?」という一言です。

この質問が良いのは、回答が簡単なところです。「課題は?」という質問は回答が難しく、普段からよっぽど課題について考えている人でなければ即答できません。

上の質問は「ちょっと○○がオモシロイと思った」や、「ホームページを改定しようと思ったから」など、具体的な回答が返って来ます。

この会話のきっかけをつかむことが非常に重要です。

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あだちゆうやと申します。コンサルティング会社のDeloitteで12年間、仕事をさせていただきましたが、「人材育成」というテーマの仕事を全力でやりたいと思い、退職して個人向けに学習塾、法人向けに採用・人事コンサルティングを行う会社をつくりました。 IT、学習、教育、マネジメントについてブログを書いています http://blog.tinect.jp

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