マネジメントとは?成果を得るためにマネージャーが行う「7つのマネジメント」

マネジメントとは?成果を得るためにマネージャーが行う「7つのマネジメント」

そめひこ

そめひこ

みなさんこんにちはー、人事部長のそめひこです。

実は人事部を立ち上げ、マネージャーとなりました。

まだまだ名ばかりの部なので、しっかり貢献できるように頑張ります(立場が変わっても、菊池の指導だけは絶えずやっていきたいと思います)。

さて、最近「マネージャーって何をやっているのですか?」と聞かれることがありました。LIGでマネージャーと言えば完全な中間管理職ポジションですが、考えたことも本を読んだこともなかったので回答に困りました。

本日はそのときのリベンジマッチ、2年強マネージャーを経験させてもらった僕なりにマネージャー(中間管理職)とは何をしている人なのかを書き記していこうと思います。



マネージャーの責任とは?

さて、何をしている人なのかをお話する前に、マネージャーが果たすべき役割、どういう責任をもっている人なのかについて説明しておきます。

聞いたことがある名前かと思いますが、かの有名なマネジメントの父ドラッカーは、「マネージャーとは組織の成果に責任を持つ者」と言っています。

企業によっては成果を決めることも含まれるケースがありますが、任された組織内における成果の全責任を負います。

「成果」と聞くとお金の面に関してのみのように聞こえますがそうではなく、ブランディングやメンバーのモチベーティングなど、会社が進むべき道に必要なパフォーマンス全てが成果となります。お金だけを稼いでいればいいというわけではありません。

そのため、さまざまな種類の業務を行っていくのがマネージャーの役割であり仕事になります。

成果を得るために行う7つのマネジメント

さて、次にマネージャーが行うマネジメントについて説明します。

マネジメントは「経営」「管理」などと訳され、ドラッカーは著書の中で、マネジメントを「組織に成果をあげさせるための道具、機能、機関」と定義しています。

学術的には違うかもしれませんが、僕の実体験ベースでは主に下記7つです。

  1. 目標マネジメント
  2. 業務マネジメント
  3. 人材マネジメント
  4. 組織マネジメント
  5. リスクマネジメント
  6. フェーズマネジメント
  7. 中間マネジメント

1つずつ見ていきましょう。

1. 目標マネジメント

各チームやメンバーに達成すべき目標を設定します。

その目標数値に達成できるように調整をしていったり、または高すぎたり低すぎたりする目標に対しては調整を入れたりします。

2. 業務マネジメント

ミッションや目標に応じた業務の構築、進捗の確認など、実際の業務をマネジメントします。

リーダーとの調整になってくるので一概には言えませんが、業務がしっかりと行われているのか、目指すべき位置に向かっているのかを見ます。また、Want(やりたいこと)とMust(やるべきこと)を調整していくこともあります。

3. 人材マネジメント

ストレスやモチベーション管理から個々人の成長など、一緒に働くメンバーのマネジメントをします。

成長するために必要な要素の構築をしたり、面談をしたり、飲みに行ったり、接し方を変えたり、チーム編成を変えたりして、個々人がどう動いたら輝くのかを考えていきます。

4. 組織マネジメント

今いるメンバーや事業などのバランスを見て、組織をマネジメントします。

さまざまな要因のバランスを取りながら、チームに組みかえたり、チームメンバーを交代したり、役割を変えたりして組織のパフォーマンスが最大化するように試行錯誤します。

5. リスクマネジメント

さまざまな要因から考えられるリスクを組織としてマネジメントし、リスクを回避したり軽減したりします。

特にチーム編成を変えたり、誰かが退職したりすると組織内のリスクが必ず訪れるので慎重になります。

6. フェーズマネジメント

ベンチャーやスタートアップならではかもしれませんが、より発展していくために「いま何ができるようになったのか」「どの位置にいるのか」を認知し、次のフェーズを作り、そのフェーズを乗り越えていくためのマネジメントをします。

先述した5つのマネジメントがあれば不要なことかもしれませんが、あえてここに差し込んだのはベンチャー企業は特に一寸先が未知すぎるからです。常にいまいる場所の認知と次に行く場所作りをしなければなりません。

7. 中間マネジメント

最後に中間管理職ならではの中間マネジメント。

役職の呼び名通り、経営者とメンバーの間に位置し、それぞれの話を聞くことができるポジションにいます。

ですから、経営者の導く方向に沿った動きを行うことはもちろん、メンバーからの要望を組み立てていくことも必要になっていきます。そのため、経営者と喧嘩することも必要ですし、メンバーにお願いすることもあります。

その他にも……

上記7つが全て、というわけではありません。

実体験として印象に残ったものを抽出しているにすぎないので考えればもっとあると思いますが、一旦この7つで話を先に進めます。

マネジメントは重なりあうようにできている

ここからがマネジメントの醍醐味になってきますが、マネジメントは1つの事柄に複数絡み合うケースが多いです。

どういうことなのか、具体例を出してご説明します。

WantとMustのバランスをとらなくてはならない

例えばAさんが「やりたいこと(Want)があるので、それを業務にしたい」と言います。

ただしビジネスですので、Must(数字を作らなければならないなどのやらなければならないこと)もあります。

その両方が重なりあうことを仕事としてできればベストなのですが、必ずしも交わるかといえば難しいことがあります。

Mustが強いとAさんのモチベーション低下につながり、Wantだけだと会社が崩壊します。そのバランスをとり、WantとMustが重なりあうようにしていかなければなりません。

上の例は、業務マネジメントと人材マネジメントの領域が重なりあった事例です。

Aさんのために複数のマネジメントを行う

そして、Aさんの主張を満たすために何を考えるのかというと、WantとMustが重なり合うポイントに業務を再構築したり(業務マネジメント)、Mustを削ったり(目標マネジメント)、チームを再編成したり(組織マネジメント)するわけです。

そうすることで今までとはやり方が変わるため、それの整備が必要であったり(リスクマネジメント)、計画を少し変更したり(フェーズマネジメント)、大きな変化であれば経営者に報告と確認を入れたり(中間マネジメント)します。

そうです、マネジメントの要素は複雑に絡み合っていくわけです。

ですから、ひとつの事柄を実行するのにも、かなりの労力と覚悟が必要になっていきます。バランスが崩れたら、だだだだーと全てが崩れていく現象を何度か見たことがあります。

常に成果を得るための意思決定を行っていく

上で紹介した7つのマネジメントをし、成果を得るために動いていくこと全てがマネージャーの仕事になります。

7つのマネジメントをする上での実作業は以下の通り。

  • 経営者・部下の話を聞く、説得する、調整する、組み立て直す
  • 目指すべき方向性に進んでいるか確認する。必要であればツールを作る
  • 読み違えたらプレイヤーに戻ってなんとかするetc.

必要な事柄に応じて、何でもします。

ただし、ただ闇雲に行っていくわけではなく、与えられた権限の中でベストな「意思決定」を行わなければいけません。

意思決定のひとつでがらりと変わる

例えば先ほどの例、Aさんが「やりたいこと(Want)があるので、それを業務にしたい」と言ったとき、全体的なバランスを見た上でどう返答していくのかを考えましょう。

  1. Aさんの希望通りにする
  2. Aさんの希望と状況を加味した上でバランスのいいところで着地する
  3. Aさんの希望を聞かないetc……

他にもさまざまな回答がありますが、どの意思決定を行うのかを考えるのは、非常に重要な仕事の1つです。

1. を選択した場合、Aさんは満足しパフォーマンスが全体的に上がるかもしれませんが、その後のマネジメントで問題が発生し、組織が崩れていくかもしれません。

3. を選択した場合、組織は安定し続けるかもしれませんが、Aさんはモチベーションが下がって退職してしまうかもしれません。

極端な例ですが、そういう可能性を踏まえ、現状のフェーズを加味し、コツコツコツコツ組織の成果を達成するための一手となる意思決定とアクションを起こしていく必要があります。

あくまで基本的なこととして

つらつらつらーと書いてきましたが、あくまで基本的なことを僕の実体験ベースで書きなぐりました。

マインドシフトであったり、評価マネジメントであったり、その他諸々あると思いますが、僕がマネージャーって何をしているのかと聞かれたら、下記のように回答していこうかと思います。

マネージャーは任された組織の成果を達成するために、さまざまなマネジメントを組み合わせて意思決定を行い、具体的なアクションを行うんだよ

多分、その回答だと「どういうことですか?」となると思うので、「つまりは、なんでもやってるよ」と答えるでしょう。

なんもまとまっていない(笑)。

学術的にも、実践的にも奥が深いこの分野、2年経ってもまだまだだなと振り返って思うことが多いです。都度反省です。



誰もがマネージャーであっていい

最後に、多くの経営者やマネージャーの方とお話をしていて気付いたのですが、マネージャーというポジションを与えられたからマネジメントをしているわけではなく、マネジメントが上手な人がマネージャーになっていることが多いです。

つまり何が言いたいのかというと、「誰でもマネジメントしていい」ということです。
新入社員だろうが、メンバーだろうが、役職により規模が違えど、7つのマネジメント要素は誰もが日々の業務の中で少しは関わっていることだと思っています。

やりたいやりたくないは別にして、役職としてもらっていないからといって、マネジメントをやってはいけないわけではありません。

「マネージャーとは組織の成果に責任を持つ者」

その言葉の意味と、自分が置かれている立場を考えてみると、誰もがマネージャーを体験することができますね。
「あの人何をやっているんだろう?」と思ったら、一回試しに体験してみるのはいかがでしょうか。

入稿期限5分前に焦って書いた記事は以上です。

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そめひこと申します。京都で生まれ、京都で育ちました。母の名は直子、父の名前は明でございます。LIGに来る前は藍染師として生きていました。京都の四富会館二階にあるBAR「アイエン」が大好きです。

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