つくる前に決めておきたい「Webサイト制作の納品物」の権利問題


つくる前に決めておきたい「Webサイト制作の納品物」の権利問題

こんにちは。ディレクターのママです。
ディレクターによる連載「いいWebつくろう〜クライアントと制作会社〜」の第14回のテーマは、Webサイト制作における納品物についてのお話です。

Webサイト制作における納品物ですが、「公開作業はどちらがおこなうのか?」「今後のサイトの運用保守はどこがおこなうのか?」など、決まりごとによって納品物が変化するものと考えております。何のために何を納品するのかを作業前に決めておくことが重要になってくるのではないでしょうか。そういった点を含め納品物となる主な項目を例としてお話できればと思います。

サイト制作における納品物について

納品物となる主な項目は以下となります。

  • データ一式
  • マニュアル
  • デザインデータ(PSDやAIデータなど)
  • 購入した写真素材

この項目をもとに納品物についての詳細を見ていきましょう!

データ一式

「データ一式」とは、Webサイトが表示されるのに必要なファイルが揃ったデータのことをいいます。例えば

  • HTML
  • CSS
  • JavaScript
  • 画像データ

などが含まれたデータですね。データ一式を納品物とした場合の重要な点は「公開作業」についてです! まず、Webサイトを公開するにあたって、クライアントが公開するのか、制作会社が公開するのかで納品の方法が変わってきます。

制作会社がサーバーにアップする場合

クライアントより承認を得た上でサーバー情報を教えていただき、サーバーにファイルを制作会社がアップする方法です。この場合、サーバーにアップすることで納品とされます。大体このパターンが一般的かと思います。

クライアントがサーバーにアップする場合

クライアントがサーバーにアップするため、データ一式をZIP形式などでクライアントにお渡しする納品方法です。この場合、納品ファイルに不備があった時、修正し再度納品する必要が出てくるので、制作会社で直接アップする時より融通が利かないという点がございます。

マニュアル

ここでいうマニュアルは、主にクライアントがする作業に対しての説明書になります。

例えば、CMSを導入することで、コードが書けなくてもサイトを更新できるという利便性が高まっております。ただ、使ったことのないツールをいきなり触るのは勇気がいりますよね。そういった更新に対して作業マニュアルを納品することで、円滑に更新業務をおこなえるようにすることが目的となります。

デザインデータ(PSDやAIデータなど)

PhotoshopやIllustratorなどで作成したデザインデータの納品に関しては、制作会社とクライアントとの取り決めが非常に重要になってきます。要は、契約時にデザインデータについてきちんとお話しすることが大事であるということです。例えば、制作したWebサイトの今後の運用をクライアント側で対応する場合、デザイン変更の際にデザインデータが必要になると思われるので、デザインデータの納品が必要な旨を制作会社に伝えてください。このようなケースをはじめとして、コード以外の納品物が必要な場合は制作会社と納品物に関して、契約時にしっかりと取り決めを行いましょう。なぜなら、制作物に対して著作権が発生するからです。

著作権
著作権とは、知的財産権の一つです。
制作物を制作すると著作権が発生します。

デザインデータの著作権は基本的に制作会社に帰属するものとなります。契約時の取り決めにもよりますが、デザインデータを納品する場合費用がかかることもあります。制作をお願いする側からすると「どうして制作したものが全て納品されないのか」と疑問に思うこともあるかもしれませんが、法律で決められていることなので、きちんと決め事として話し合うことが大切です。

購入した写真素材

Webサイトの制作に必要な写真素材を購入した場合、その写真素材自体を納品することは可能でしょうか? 答えは、原則として不可です! 素材を購入した本人または所属組織に使用権が付与されるからです。

使用権
商標権者が他人に登録商標の使用を認めるために設定、許諾するものです。

写真素材を購入する場合、販売元は利用規約を掲載しております。基本的にオリジナルの素材データを渡す行為は、「使用権の譲渡」にあたるため、禁止としていることが多いです。従って、写真素材を購入する場合、規約内容を把握した上で納品物としてどう扱い、どちらが購入するのかが重要になると思います。

まとめ

納品物に関しては契約の段階できちんと取り決めを行いましょう!せっかく多くの人の時間とお金を使って制作するサイトですから、こういった内容に関してはプロジェクト前半で十分に話し合い、両社の共通認識を持って、制作に集中できる環境を整えましょう。後々揉めるのはお互いのために良くないので、非常に重要なことと考えております。契約周りは一気に詰めて、良きパートナーとしてともに制作物のブラッシュアップに時間をあて、一緒にいいWebをつくりましょう。


この記事を書いた人

ママ
ママ ディレクター 2015年入社
ディレクターのママダです。
だいたい笑ってます。
病気かもしれません。
箸が転んでもおかしい年頃がいつまでも抜けきれない30代です。

女子中高生に負けないよう、LIGでもゲラっていきます。