動画プロモーション戦略でゲームアプリのCPIが驚くほど下がる?マーケティング担当者にインタビュー

動画プロモーション戦略でゲームアプリのCPIが驚くほど下がる?マーケティング担当者にインタビュー

みっちー

みっちー

こんにちは、メディア事業部のみっちーです!

突然ですが、下記のグラフがなんの市場のものかわかりますか?

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(参照:サイバーエージェント、国内動画広告の市場調査を実施

こちらは日本国内の動画広告の市場の伸びを予測したグラフです。

これを見ると動画広告の市場は急成長しており、さらに今後も成長していくと推測されていることがわかります。今回はその中でも「YouTuber」の動画広告に焦点を絞って、実際の広告効果について探っていきたいと思います。

そこで、YouTuberを実際に起用して動画広告を展開している株式会社GNTに行って、その効果を聞いてきました!

株式会社GNTとは
2000年に設立。ソーシャルゲーム事業・オフショア開発・制作事業が主な事業。ソーシャルゲーム事業を主な事業とするグループ会社・株式会社ICJを有する。主な保有タイトルは下記の通り。

  • 株式会社GNT
    『出動!美女ポリス』2016年5月で4周年に突入、200万DL突破。
  • 株式会社ICJ
    『あやかし百鬼夜行』2016年7月で4周年に突入、130万DL突破。『モンスター ドライブ レボリューション』2015年12月にローンチ、60万DL突破。

YouTuberの動画広告でCPIがアドネットワーク比1/2に?「GNT」にインタビューしてきた

今回お話を伺ったのは、株式会社GNTのマーケティング本部でYouTuberの動画広告を展開した松本さん。

これでどう? 人物紹介:株式会社GNT マーケティング本部 松本 一麻さん
2009年に入社し、企業に対し自社SNSを活用したリアル店舗マーケティングのコンサルティングをおこなう。2014年からは、自社グループのゲームアプリ全般のマーケティング、特に「集客」に従事している。

「どんなに予算をかけて広告の施策を打っても、エンドユーザの顔は見えません。しかし、YouTuberが制作した動画広告を見ることで、はじめてユーザに近しい人の声が聞けた」と、語ってくださいました。

 

こちらがカードゲーム『出動!美女ポリス』で実施したYouTuberの動画広告。YouTuberが初めて体験したことをわかりやすく述べているので、ユーザに伝わりやすいものとなり、その結果効果の出る動画広告になったとのこと。

YouTuber動画広告でオーガニックユーザが1.5倍に

― YouTuberの動画広告の効果について、具体的に教えていただけますか?

まずオーガニックユーザが1.5倍になりました。YouTuberの動画広告以外の施策をおこなっていないのに加えて、動画を公開してからオーガニックユーザ数に変化が出たので、YouTuberの動画広告のおかげだと考えてます。もちろん動画にある直接リンクからも流入はあるのですが、YouTubeの動画広告を視聴したことで、検索してダウンロードしてくれたみたいです。これは1番予想外の効果でしたね。

あとは、動画を公開してから1週間ほどでアドネットワークと同じくらいのCPIになりました。いまだと、アドネットワーク比1/2くらいです。動画を公開したのが2015年12月末なので、十分な効果が出ています。しかも、YouTuberの動画広告はYouTube上にずっと残り続けるので、CPIのみで言えば下がり続けるんです。

※CPI(Cost per Install)……広告にかけた費用をインストール数で割ったもの

 
― それはすごい! 他に狙った効果などはありましたか?

ユーザに安心感を与えられたかな、と思っています。と言うのも、ユーザは常に「このゲーム、続くのだろうか?」といった不安を抱えていることが多いんですね。ゲームに課金していても、そのゲームが終わってしまうと、ユーザはどうしようもできないじゃないですか。

今回は『出動!美女ポリス』というスマホゲームのYouTuber動画広告をおこなったのですが、実は3〜4年続いているゲームなんです。リリースから長い期間続いているゲームの場合、ユーザは「インストールしても終わるかもしれない」「課金しても無駄になってしまうかもしれない」といった不安を持ちやすいんです。なので、大きい施策を打つことで、ユーザに安心感を与えられたと思っています。

僕は、広告の施策をおこなう際の狙いは、下記の3つだと思っています。

  • 新規ユーザの獲得
  • 既存ユーザの定着
  • 休眠ユーザの掘り起こし

でも、この3つを共存させるのって大変なんです。全くゲームのことを知らない人に対するアプローチ方法と、既に知っているけど最近はゲームをしていない人に対するアプローチって、全然異なると思うんです。しかし、YouTuberの動画広告だとこの3つ全てにアプローチすることができました。

 
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画像引用元:YouTube
※株式会社GNTが実施した動画広告のコメント欄。

と言うのも、YouTuberのファンで新規のユーザには「おもしろい、やってみよう」と思ってもらうことができ、既存ユーザには「そうそう、おもしろいんだよ」と共感してもらえたり、「前にやってたな、久しぶりにやってみよう」と思ってもらえたりできるんです。YouTube上の動画にコメントがつくことでその効果を見ることができ、加えて、コミュニティができていることも感じました。

伝える内容は自分たちで、伝え方はYouTuberに

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画像引用元:YouTube
※ゲーム内の登場キャラクターが女の子しかいないことを、赤裸々に「大好き」と語るYouTuber動画広告。

― YouTuberの動画広告を展開するフローの中で、大変だったことはありますか?

特にありませんでした。と言うのも、動画制作に関しては口出しをしないとあらかじめ決めていたんです。YouTuber動画広告なので、YouTuberの個性をつぶしてしまってはせっかくの施策も台無しになってしまうと思っていて。あとから修正依頼ができることをわかっていたので、まずはYouTuberさんにお任せしました。

また、修正もすごくスムーズだったんですね。編集技術も素晴らしくて、カットや編集などすぐに対応してくれました。2015年末からこれまでに、すでに10本ほどYouTuber動画広告を展開しているのですが、トラブルなども一切ありませんでしたね。

 
― 短期間で10本のYouTube広告を展開しているとのことですが、施策をおこなう上でのポイントなどはありますか?

「どこが1番おもしろいのか、どんなところを推しているか」といった伝えたいことを、自分たちで決めておくことです。そして、伝え方はYouTuberに任せるのが効果が発揮されるポイントだと思っています。

これは、この施策をおこなってから気付いたことなんですが、リリース当時に「このゲームはこういうところが面白い!」と思っていたところって、改修や新機能をつけると忘れてしまうんですね。『出動!美女ポリス』のゲームのポイントはいろいろあるのですが、1番のポイントはキャラクターが進化していくことなんです。

 
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画像引用元:YouTube
※キャラクターが進化していく様子を「けしからん!」と非難しつつ、「もっとやれ!」と煽るYouTuberの動画広告。

そういった1番推していきたいところをYouTuberの方がアピールしてくれていると、臨場感も感じられますし、なによりYouTuberのリアクションがおもしろかったんです。そこで、本当に推していきたいことだけをあらかじめ自分たちで決めて、その伝え方はYouTuberに任せようという方針になりました。

動画広告でのアプローチだけができていなかった

― そもそも、YouTuberの動画広告を考えたきっかけってなんだったのでしょうか?

動画でのアプローチができていなかったので、元々検討していたんです。動画広告の中でもYouTuber広告にいたった理由は、3つありますね。

1つめはアーカイブ化されること。YouTuberのチャンネル上に残り続けるので、CPIは下がり続けますし、長い目で見て効果があるだろうと見込みました。せっかく動画広告を打つなら、キャンペーン的なものではなく残り続けてほしいという気持ちがありました。

2つめが、ユーザが能動的に視聴しにくるので広告効果が出やすいと考えたことです。望んでもいない広告が勝手に流れてきて見せられるのと、自分から望んで見ている広告とでは、元々のモチベーションが違うじゃないですか。だから、後者の方がインストールされる可能性が高いと思ったんです。

3つめが、ゲームアプリはバナーや5秒のCMなどよりも1-2分と長く見られた方が、そのゲームの魅力が伝わりやすいんじゃないかと考えたことです。どのように操作すればいいのかも見えるので、ダウンロードする敷居が低くなると考えました。

 
― YouTuberを起用する際、心配事などはなかったですか?

1本目のときは、広告費用をかけたけど効果が上がらなかったらどうしよう……という不安はありました。ただ、その点については実際の効果で払拭されました。あとは、どんな動画が出来上がるんだろう……といった心配と期待がありましたね。

 
― 具体的には、どうやってYouTuberを起用されたのでしょうか?

YouTuberを起用するとなると、著名な方だと莫大な費用がかかってしまうじゃないですか。動画広告をそもそも実施したことがなかったので、効果が見えない施策に、それほど予算をかけることもできない。

そしたら、知り合い経由で「iCON CAST」というサービスを紹介してもらうことができたんです。YouTuberのクラウドソーシングのようなサービスで、費用感も相談できるし、YouTuberを募集することもできる。そこで、試しに「iCON CAST」を利用してみようとなりました。

 
— 費用感について、詳しく教えてください。

大まかな費用感は下記のとおりです。

  • 公開1ヶ月後の予測再生回数✕10円を目安に設定されている(YouTube上に動画は残るので、最終的には約5〜8円程度に。iCON CASTの平均は5円程度)
  • YouTuberから値段の提示があるため、案件との相性によっても金額が変わる

ただ、「iCON CAST」の運営担当の方に予算を伝えれば、その予算で組んでくれます。僕たちの場合、計5本で50万といった費用でYouTuberの動画広告を実施できました。

 
― 今後もYouTuberの動画広告は検討されるのでしょうか?

はい。2015年末に公開した動画広告の効果が良いことがわかった時点で、すでに別のゲームの動画広告も実施しました(笑)

こちらが、グループ会社の株式会社ICJからリリースしているRPGの『モンスタードライブレボリューション』というゲームのYouTuber動画広告です。まだ公開したばかりなので、効果が出るのが楽しみです。
 
― 実施企業ならではのお話を聞くことができて、とても勉強になりました。本日はありがとうございました!

まとめ

今回、松本さんにお話しを伺うことで、Youtuberの動画広告について具体的にイメージすることができました。やはり市場が伸びているのは、実際に利用している企業で効果がでているからなんですね!

最後に改めて、今回お話を伺った株式会社GNTが利用している「iCON CAST」を紹介します。

YouTuberと企業を繋ぐ「iCON CAST」

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https://icon-cast.com/client_a

「iCON CAST」は、YouTuberと企業を繋ぐ新しいプラットフォームで、YouTuberのクラウドソーシングのようなもの。1700名以上のYouTuberが登録していて、内約200名は海外のYouTuberだそうです。

「iCON CAST」の特徴

  • 広告案件に適切なYouTuberを選ぶことができる
  • 企業とYouTuberの両方が案件や金額に納得してから実施するのでトラブルが起こらない
  • 「iCON CAST」上でYouTuberと直接やり取りできる
  • 契約書まわりも「iCON CAST」上でできる

また、今後はYouTubeに限らず、TwitterやVine、InstagramなどさまざまなSNSのインフルエンサーを集めていくそう。YouTuberなどのインフルエンサーを起用した動画プロモーションに興味のある方は、ぜひお問い合わせしてみてくださいね。無料で、登録からYouTuberの募集までできるそうですよ!

>>「iCON CAST」に問い合わせてみる<<

iCON CAST運営会社

THECOO株式会社
「できっこない」に挑み続ける。
http://thecoo.co.jp
YouTuberと企業を繋ぐ『iCON CAST』 https://icon-cast.com/
「マーケティングとインフルエンサー」について考えるRIPPLY http://ripply.biz/
TEL 03 – 6435 – 1212

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