「ブログをやることの効果」や「キーワード設定などの SEO 対策」など、マーケティングやテクニカルな部分はよく語られる一方で、肝心の「ブログってどうやって書けばいいのか」というライティングのロジックについて教えてくれている記事はあまり見かけないように思います。これでは普通の人は、ブログを書こうと思っても書けませんよね。
そこで本日は、今からブログを始めたい、あるいは現状のブログを見直したいと考えている企業担当者やクリエイターの方に向けて、ライター初心者が LIG から学んだ良いブログ記事の書き方について嘘ナシでお伝えしたいと思います。
目次
ちなみに、以下の内容はデジタルハリウッド東京本校で行われた『株式会社 LIG による「即採用の為のセルフブランディング講座」第 2 夜』での講義内容を中心に、僕が日頃の原稿チェックの際に LIG から受けた指摘やダメ出し、そして個人的な見解を一部補足したものとなります。
実際、僕はライター経験ゼロで LIG ブログのライターになったので、これ以外の書き方を知りません。つまり、この記事の内容を的確に実践すれば LIG ブログの記事程度はいつでも書けるようになるはずなので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
ブログ記事を書く上で最初に整理しておきたいこと
ブログ自体元々は個人の日記として定着していたジャンルですが、それをコンテンツとして記事化し、会社やクリエイターのオフィシャルなページに掲載されるようになったのが「ブログ記事」と呼ばれるものです。ですので、一番最初に「日記」と「記事」の違いを理解しておく必要があります。それらはごく簡単にいえば、
- 日記とは、ライフログのように自分の思いや気持ちを書くもの。
- 記事とは、 “ 誰に、何を、どのように伝えるか ” を戦略的に組み立てて書くもの。
という違いになります。
日記は読者側に書き手への思い入れが無い限り、相当読みにくい文章になってしまいます。個人の主観なので当然でしょう。しかし記事には上記の戦略があるからこそ、人の役に立つ、共感を生みやすい文章となるのです。
一見日記風のどうでもいいような内容のブログ記事でも、戦略(主にブランディング)をもって投稿されたものであれば、中期的には何かしらの共感を生んでいきます。逆に「いつも日記みたいな記事ばかりでつまらない」と言われるような企業ブログの失敗は、恐らくこの戦略性(もっといえば、ビジョン)の欠如に原因があるのではないでしょうか。
そのブログ記事は、何のためにあるのか
それでは実際に記事を書く上でのコツについてみていきましょう。まず大前提として考えなければいけないのは、読者が記事を読み終えたときにどんな気分になっていればいいのかについてです。
わざわざ記事を読んでもらう以上、「得した」か「ためになった」か、そのどちらでもなければ「面白かった」と思わせるような内容であることが重要となります。
題材をしっかりと決めよう
記事の主題としては、「自分だけが持っているノウハウ」「人よりちょっと詳しいこと」などを選ぶのがベストでしょう。そういう意味で、企業ブログは実は題材豊富と言えます。そこに、自分の書きたいこと ・ 興味のあることを絡め、熱量(書き手の思い入れ)を持った文章としていきましょう。
「そんなに何個も興味のある分野は無い」「企業ブログだから、書きたいテーマでばかり書いていい訳じゃない」と思うかもしれませんが、何か 1 つでも核となる興味があれば大丈夫。自分が熱く語れること ・ 得意なことをベースに、企業 PR や商品紹介など “ 記事として主張すべきこと ” をうまく絡めて書くようにすれば、 1 つ 1 つが熱量を持ったオリジナル記事となっていきます。
組み合わせの意外性(「ドラッガー理論」 × 「女子高生」、「不良」 × 「東大」など)でヒットを生もう、というクリエイティブ手法はブログに限った話ではありませんが、まずは自分の「熱量」で人を惹きつけられる記事とすることを目指しましょう。
最近流行の “ コンテンツ広告 ” と呼ばれる面白い記事で商品を紹介するような広告手法も、広い意味では同じ考え方になります。逆に、主題や目的もなく興味だけで書かれた記事は、先ほどの「日記」と同じことになってしまうので注意が必要です。
ターゲットをしっかりと想定しよう
記事は人に読まれるものである以上、「ターゲット」(読者)はできるだけ具体的に、しっかりと想定する必要があります。
例えば同じ Web デザインに関する記事であっても
- Web デザイナーになりたくて勉強している人
- Web デザイナーとして働いているが、経験が浅い人
- Web デザイナーとして既に活躍している人
のうち誰に向けて書くかで、同じ話題でも、書き方は全く異なってきますよね。
自分の記事を誰かの役に立ててもらうには、まずはその “ 誰か ” をしっかりとイメージしないといけません。