「AR(拡張現実)」を活用した、未来を感じさせる表現技術のキャンペーン事例について

「AR(拡張現実)」を活用した、未来を感じさせる表現技術のキャンペーン事例について

LIGブログ編集部

LIGブログ編集部

こんにちは、LIGブログ編集部です。こちらは未来の表現技術を紹介していくシリーズ記事です。

最近のWebプロモーションは、Webだけで完結するのではなく、リアルも絡めて展開されるものが増えてきました。今後はますます「Web」と「リアル」を融合させたサイトやキャンペーンが増えていくと予測されます。

そこでこのシリーズでは、「未来の表現技術」として最新の表現技術を紹介しつつ、将来的にはこんな使い方ができるのではないかという可能性について考えていきたいと思います。

今後のWeb戦略やPR戦略の参考にしていただくのはもちろんですが、単純に事例を見るだけでもわくわくできるでしょう。第1回目の今回はAR(Augmented Reality)について紹介します。

▼目次

ARとは

AR=拡張現実

ARとは「Augmented Reality」の略で、日本語にすると「拡張現実」となります。

コンピュータを使って、現実の世界に仮想的なものを追加することができる技術のことであり、一般ユーザもスマホやゲーム機などでアプリをダウンロードすれば、簡単に体験することができるため、最近では商品プロモーションなどの一環として利用されることが多くなってきました。

なお、ARと対となる技術は、コンピュータの中に作られた世界を現実のように見せる「仮想現実=VR(Virtual Reality)」になります。

実装方法

ARの実装には主に以下2つの方法があります。

1. GPSの位置情報を利用した方法

1つ目はロケーションベースARと呼ばれる方法です。
GPSから取得できる位置情報、磁気センサーによる方位、加速度センサーによる傾きなどを利用し、情報表示を判断します。
観光地で観光案内として利用されたり、カーナビや地図などでの道案内に使われたりしています。

  • 活用事例:iタウンページ

目的地への道案内に利用されています。

2. 画像や空間などを利用した方法

2つ目はビジョンベースARと呼ばれる方法です。
マーカーと呼ばれるQRコードに似たマークを利用した方法と、画像認識を利用した方法の2種類があります。

商品にマーカーを印刷してプロモーションの一環として利用したり、商品そのものを画像で認識させて商品説明を表示させるなどの方法で利用されています。

  • 活用事例:学研の図鑑LIVE

図鑑にスマホをかざすと3DのARを見ることができます。(動画でも動きを確認できます。)

ARのキャンペーン活用事例

ARの活用は既に多岐に渡っています。ここではそのキャンペーン活用事例を紹介していきたいと思います。

ゲーム(ポケモン)×AR

ポケモンARサーチャー

3DSのカメラ機能を使い、ARによって出現したポケモンを次々とゲットしていくゲームです。
カメラ越しにリアルの世界に拡張されたポケモンを見つけることができるのは、子供たちにとってはちょっとした夢の実現かもしれません。

音楽(BUMP OF CHICKEN)×AR

BUMP OF CHICKEN BOC-AR Produced by BUMP OF CHICKEN × AR三兄弟

BUMP OF CHICKENとAR三兄弟が共同プロデュースしたベストアルバムのプロモーションです。
スマートフォンにダウンロードしたアプリをアルバムやポスターにかざすことで、さまざまな体験ができる仕組みになっています。

コーヒー(Starbucks)×AR

Starbucksでは以下の2例がキャンペーンで活用されていました。

New Starbucks Latte meets AR

03

スターバックスラテのリニューアルのキャンペーンで、自分が描いたラテの絵がARによって立体になります。また、カメラを動かすことで180度回転させながら見ることができます。

清川あさみ描き下ろしデザイン スターバックス カード

04

スターバックスカードの発売に合わせおこなわれたキャンペーンで、カードにカメラをかざすと、描かれている蝶が動き出すというものです。

プレゼントとして相手を驚かせるようなARの使い方もいいかもしれませんね。

家具(IKEA)×AR

ikea

家具・雑貨の販売をしているIKEAのカタログアプリでは、ARによって、実際にその家具を自分の部屋に置いた感じをシミュレーションすることができます。

買ってから「何となく部屋のイメージに合わない」となるのを防ぐことができるのはいいですよね。実用的です。

お菓子(グリコ)×AR

グリコぬりえ|STAND BY ME ドラえもん × グリコ

グリコの各商品についているぬりえを塗って、「グリコぬりえ」というアプリで見ると、ドラえもんが動き出すというARです。

子供だけでなく、大人も大満足の完成度です。

遺跡(山梨県南アルプス市)×AR

MなびARとは | 文化財Mなび

山梨県南アルプス市の文化遺産をめぐるツール「MなびAR」は、足元に眠っている現地の遺跡をARによって確認することができます。

現地で楽しむことを前提とした新しい観光用ツールとしてのARの活用事例です。

アイス(ハーゲンダッツ)×AR

Haagen-Dazs Concerto Timer

ハーゲンダッツの蓋にアプリをかざすと、ARのヴァイオリニストが現れて、クラシックを奏でます。
“ハーゲンダッツは冷蔵庫から出し、2分ぐらいしてからが一番丁度いい食べ頃”ということで、その2分間を有意義な時間にするためのARです。

●iOSのアプリはこちら

自然(National Geographic)×AR

動物、自然、環境、宇宙など壮大な科学の世界を発信する「ナショナルジオグラフィック」が手がけたプロモーションです。
ナショナルジオグラフィックの世界に“自分自身が入り込める”というものであり、詳しい内容は動画もしくは下記をご覧ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ARは持ち運びや手軽さという点で、端末(スマートフォン、タブレット)などと相性が良いようです。WebといえばどうしてもPCからの利用を想像しますが、デスクの上に固定されているPCとの親和性は低いのではないかとも思いました。

スマホの普及率などを考えても、部屋の外での利用を念頭においたリアルのキャンペーンはまだまだアイディアがたくさんありそうです。ARによって現実世界に何かを付加して楽しくなるようなキャンペーンが、今後も次々と展開され、たくさんのわくわくをつくっていくのではないでしょうか。

それでは、また。

この記事のシェア数

LIGブログの企画・執筆・編集をしています。マーケティング、SEO対策、デザインに強みを持ったメンバーが、最新情報やノウハウをわかりやすくお届けします。

このメンバーの記事をもっと読む