こんにちは、たまです。
突然ですが、皆さんは「プロジェクトは完遂したけど、想定していた見積もりよりも人件費が赤だった・・・スケジュールが伸びてしまった・・・。」という経験はありませんか?
これには、もちろん様々な理由が考えられますが、そもそもタスクの工数分析に問題があるかもしれません!
今回は、想定工数の誤差を軽減するのに参考となる「PERT」をご紹介します。
PERTとは?
プロジェクトには思いがけない悪い事態が発生し、納品が想定より遅れる場合があります。
悪い事態を明確に予想できる場合はそれを見越して工数を算出できますが、予想できない場合は多少のリスクを足しただけの「一点見積もり」がほとんどではないでしょうか?
しかも、「多少のリスク」とすると最小の工数に寄った計算になります。そういった一点見積もりでは工数の誤差が発生する可能性が高くなります。
そこで誤差を軽減するためにPERTを利用します。
では、PERTとはどのようなものでしょうか。
PERT(Program Evaluation and Review Technique)とは、プロジェクトマネジメントのモデルの一種であり、プロジェクトの完遂までに必要なタスクを分析する手法である。
引用元:Program Evaluation and Review Technique – Wikipedia
詳しくみていきましょう!
誤差を叩き出す!PERTを利用した工数分析
PERTではまず以下の3つの値(工数)を出します。
- 最良な状態でプロジェクトが進んだ「楽観値」
- 現実的な「標準値」
- 最悪な状態でプロジェクトが進んだ「悲観値」
そしてその3つの値から実際のプロジェクトにかかる工数に一番近いであろう
- 「期待値」
を算出します。
計算方法
「期待値」は以下の式から算出できます。
(楽観値+4×標準値+悲観値)/6
例えばECサイト構築の一部の工数を立ててみます。
タスク | 楽観値 | 標準値 | 悲観値 | 期待値(PERT) |
---|---|---|---|---|
カテゴリー機能実装 | 2 | 4 | 9 | 4.5 |
商品機能実装 | 4 | 6 | 12 | 6.6 |
ユーザ管理機能実装 | 3 | 5 | 10 | 5.5 |
売り上げ管理機能実装 | 1 | 2 | 6 | 2.5 |
カテゴリー機能実装を例にすると(2+4*4+9)/6 = 4.5となりますね。
上記の数値は標準値を楽観値寄りの工数で出していたため、1つのタスクに対して誤差が約0.5人日生じています。
これは1つのタスクで考えると大したことはありませんが、例えば20のタスクに誤差が出た場合、10人日もの誤差が生じることになります!
こういった値が出ている場合は、要注意です。
このように3つの数値から期待値を出す事で「より現実的」な見積もりに仕上げることができます。
まとめ
PERTは大規模で複雑なプロジェクトによく取り入れられ、コストよりも時間が主要となる研究開発プロジェクトに向いていると言われています。
1958年に発明された古い手法ではありますが、今でも十分使えるなーと思います。
ぜひ、見積もりやスケジュール算出に取り入れてみてはいかがでしょうか?
では!