ギルド開発
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2015.08.31
LIG PR

マイナンバー制度で何が変わる?個人でやっておくべき手続き方法を社労士に聞いてみた

しどう

こんにちは、管理部のしどうです。

管理部は日々、国の制度や法律や労働関係の決まりやらを一生懸命噛み砕いて、LIG内でどうするかを考えています。法律とかの文章って、めちゃくちゃ堅焼きのおせんべいみたいで、読みづらくて困りますよね……。
そんななか、新たに登場する制度が「マイナンバー」と呼ばれるものです。 

今回はマイナンバーが導入されることで、私たちがしなくてはいけないことを、勤怠管理システム「インターネットタイムレコーダー」さんのご紹介で、社労士の勝山竜矢さんに、お話を伺いました。

勝山さん 人物紹介:勝山竜矢

企業の総務部人事課、営業で実際の現場を経験したのち、社労士として独立。長年現場で培った経験と実績を強みとして、“日本一お客様に愛される社会保険労務士事務所”をめざし、中小企業の経営者の立場に立ったサポートをおこなっている。

マイナンバー制度とは

現在、私たちは年金手帳の基礎年金番号や健康保険証番号、運転免許証番号、パスポート番号など、多くの個人番号を持っています。それらのうち、まずは複数ある社会保障分野・税分野・災害対策分野に限定して、1つの共通番号で管理しようというのが、マイナンバー制度です。

国民一人ひとりに12桁の個人番号が与えられ、今後、行政関係などの事務手続きの際に使われるようになります。

マイナンバーはいつ分かるの?

マイナンバーは、平成27年10月より、順次世帯ごとに、簡易書留にて郵送される予定です。
通知先は住民票が登録されている住所宛になるので、もし住民票を現住所に移動していない方は今のうちに移動しておきましょう。

マイナンバーは変わることがあるの?

引っ越しで住所が変わったり、結婚によって名前は変わったりしますが、マイナンバーは一生変わりません
番号が漏洩し不正に使われる危険性がある場合には再発行されますが、原則生まれてから死ぬまで付き合う番号になるので、大切に保管するようにしましょう。

マイナンバーはいつから・どこで使うようになるの?

平成28年の1月から、役所や職場で社会保障や税金・災害対策の手続きの際に、提示が求められるようになります。
現在はこの3つの分野において、法律で定められた行政手続きにしか使われません。
1つずつみてきましょう。

社会保障手続きで

社会保障に関する手続きでは、次のようなときにマイナンバーの提示や記載が求められます。

  • 年金や雇用保険の資格取得や確認、給付
  • ハローワークの事務手続き
  • 医療保険の給付の請求
  • 福祉分野の給付、生活保護

税金手続きで

税務署に提出する申告書・届出書への記載や、源泉徴収票に記載するためにマイナンバーを勤務先に提示します。

災害対策の手続きで

被災者生活再建支援金の支給の際に記載が求められます。

備考

なお、社会保障や税金においては、証券会社や保険会社、勤務先が個人に代わって手続きをおこなう場合があります。必ずしもマイナンバーの提示は行政機関のみではないことを頭にいれておきましょう。
ただし、マイナンバーは個人情報です。保険会社や勤務先からマイナンバーの提示を求められた際には、むやみに教えず、何に使用するのかを事前に確認するようにしましょう。

マイナンバーが導入されるメリット・デメリット

マイナンバーが導入されることで、わたしたちの生活にはどのような影響がでてくるのでしょうか? メリットとデメリットを見ていきましょう。

メリット

マイナンバー制度は、行政を効率化し、国民の利便性を高め、公平・公正な社会を実現する社会基盤をつくることを目的としています。
メリットは主に3つです。

1. 事務手続きが簡単になる

これまで行政関連の手続きには住民票や所得証明書など、添付書類を準備する必要がありました。しかしながら、マイナンバーが導入されるとそれら添付書類の準備が不要になり、マイナンバーが交付されたのちに発行される個人番号カードを提示するだけで手続きが完了します。
何かと面倒だった手続きの負担の軽減が期待できますね。

2. 行政の効率化によって、住民サービスの向上が期待できる

行政側が正確に所得や他の行政サービスの受給情報を把握できるようになり、社会保険料や税金に関して公平な給付と負担を実施することができます。そのため、社会保障を必要としている方に対して、きめ細やかな支援の手を差し伸べることができると考えられます。

また、情報の照合や入力などの手続きに割いていた時間を大幅にカットすることができます。その分のリソースを他の部分にあてることができるので、これまでよりも充実した公的サービスを期待できるのも嬉しいポイントです。

3. オンライン上で個人情報手続きの記録を確認できる

平成29年1月からマイナポータルとよばれる個人用サイトが開設されます。このサイトでは、自分の個人情報を「いつ・誰が・なぜ」提供したのか、行政機関が持っている自分の個人情報の内容も確認できるようになります。
また、行政機関から自分に合った行政サービスのお知らせが確認できるようになります。

その他機能の詳細については、現在も検討されていますが、自分の個人情報の状況がいつでも目にみえるのは安心ですね。

デメリット

このように、私たちの生活に利便性をもたらすことが期待できますが、導入することによるリスクもあります。

1. プライバシー侵害の危険性

日本における、マイナンバーのような共通番号の導入の試みは、今にはじまったことではありません。
1968年に、当時の佐藤栄作内閣が各省庁で個人番号を統一にする「国民総背番号制」の導入を目指したのですが、「プライバシー侵害の恐れがある」といった反対意見が多かったため、実施が見送られました。

今回マイナンバー制度の実施に踏み切ったのは、行政のずさんな管理によって年金をもらえない高齢者が多く発生した2007年の「消えた年金記録事件」が背景にあります。マイナンバー制度は、「消えた年金記録事件」のようなことが二度と起こらないよう、人的ミスのない、公正で、効率的な行政サービスの実現を目指しています。

しかしながら、個人情報を一括に管理することで生じる個人のプライバシーの侵害への懸念は、1968年当時と同様、払拭されていないのが現状です。

2. 情報漏洩、そして犯罪をひきおこす恐れがある

現在、マイナンバーの使用は税金関係や社会保障手続きなどが限定となっていますが、将来的には銀行口座や犯罪歴などの情報を紐付けする案も出ています。多くの情報がマイナンバーに内包されればされるほど、流出した際のリスクも大きくなります。

すでに番号制度を導入している韓国やアメリカでは、不正アクセスによる番号の流出や盗用・なりすまし犯罪が増発しているため、日本でも、個人のマイナンバーを悪用されることが懸念されています。
情報漏洩や不正アクセスを防ぐために、各行政機関で情報セキュリティ対策をおこなう必要があります。

これら、プライバシーの侵害や情報漏洩といった被害を防止するため、政府はマイナンバーを利用する行政機関や民間企業に対して、強い調査権限を持ち、不正があった場合に勧告や命令ができる独立性の高い第三者機関「特定個人情報保護委員会」を設置しました。
また、法律に違反した場合には、従来よりも重い処罰を科すなど、罰則の強化もすすめています。

3. 個人資産が丸見えに?税金の納付も増えるかも

導入直後は行政の手続きにのみ使用されるマイナンバーですが、2018年から預金口座でもマイナンバーの任意登録がはじまり、2021年には登録を義務化するかどうかの検討がおこなわれる予定です。このように、金融機関でもマイナンバーの提示が求められるようになると、自分の資産額が国に正確に把握されるようになります。

現在、税金や社会保険料は所得状況から算出されていますが、こうして個人の資産額が把握されると、今後は所得と個人資産をあわせた額から税金の算出がおこなわれる可能性があります。

また、これまでは孫のための貯金を孫名義の銀行口座に送金しても贈与税にはあたりませんでしたが、マイナンバーが預金口座にも適用されると、孫名義の口座にあるお金がどこからきたのかを確認できるようになり、納税が必要になります。(ただし、1年間で1人につき110万円までの贈与であれば課税の対象にはなりません。)

このように、国が私たちのお金の流れを正確に把握できるようになることで、これまで支払っていなかった税金を納付するシーンが増えてくるはずです。税金の算出方法もこれまでと変わってきそうですね。

※2015/9/2 13:00
贈与税について補足を追記いたしました。

マイナンバー申請から発行まで!個人でやっておくべきこと

ここまでマイナンバーの概要と、メリット・デメリットをみてきましたが、私たちは具体的に何をすればいいのでしょうか。
ここからは申請から発行までの流れをみていきましょう。

1. 住民票を現住所に移動する

マイナンバーの通知を受けられないことには何も始まりませんので、まずは住民票を現住所に移動しましょう。

2. 届いた書類を確認する

マイナンバーは簡易書留で届きます。前述したように、マイナンバーは一生付き合う番号ですので、まちがえて捨ててしまわないようにしましょう。
同封されている書類は、次の4つです。

  • マイナンバーの「通知カード」
  • 「個人番号カード」の申請書
  • 返信用封筒
  • マイナンバーに関する説明書類

通知カードには、「氏名」、「住所」、「性別」、「生年月日」と「マイナンバー」が記載されています。通知カードは、後に交付される個人番号カードの受け取りの際に提示が求められるので、大切に保管しましょう。

3. 個人番号カードを申請する

申請方法は2種類です。

郵便で申請する場合

個人番号カード申請書に署名・記名押印をし、顔写真を貼り付けます。
申請書を返信用封筒に入れて、郵送しましょう。

オンラインで申請する

郵送するのはめんどくさいという方は、スマートフォンで顔写真を撮影し、オンラインで申請することも可能です。

4. 個人番号カードを受け取る

上記の流れで申請をおこなうと、平成28年1月以降、市区町村の窓口で自分の番号が記載された個人番号カードを受け取ることができます。
受け取りの際には、「通知カード」、申請後に届く「交付通知書(はがき)」、運転免許所やパスポートといった顔写真がついている「本人確認書類」が必要になるので、忘れずに持参しましょう。

5. 個人番号カードでできること

申請後に発行される個人番号カードは、表面に「氏名」、「住所」、「生年月日」、「性別」、「顔写真」が記載され、裏面にはマイナンバーと、ICチップが搭載されているカードです。

個人番号カードは身分証明書になるだけではなく、さまざまなサービスでの利用が想定されています。
たとえば、オンラインバンキングをはじめとした、各種民間オンライン取引や口座開設での場面や、住民票の写しや印鑑登録証明書といった公的な書類を個人番号カードを使用してコンビニで取得できるようになります。

さいごに

いかがでしたでしょうか?
マイナンバーの通知まで日が少ないですが、はじまってから混乱しないように今からできる限りイメージしておきたいですね。

未だマイナンバーについては不透明な部分も多いため、政府広報オンラインや、内閣官房からのお知らせをこまめに確認するようにしましょう。

 
とはいえ、まだまだ不安もありますよね。私もこれから降りかかるであろうタスクの山に戦々恐々です……。
そんなときは、餠は餅屋。今回のように社労士さんに相談するのもひとつの手です。

今回ご協力いただいた社労士の勝山さんは、勤怠管理システム「インターネットタイムレコーダー」で専任の社労士としてサービスをサポートをしています。

勤怠管理システム「インターネットタイムレコーダー」

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勤務時間の計測や有給休暇の管理などを自動でおこなってくれるため、いままで勤怠管理に使っていた時間をギュッと短縮することが可能です。

今回のように社労士に相談することもできるので、マイナンバーや労働基準法などで不安な点があれば質問してみると良さそうですね。

>>他にはどんなサポートを受けられるの?<<

新制度などは慣れるまでややこしいですが、疑問点はすべて解消すべく積極的に勉強していきましょう!