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2013.07.18

「不恰好経営 -チームDeNAの挑戦-」DeNA創業者南場さんの書籍を読んで思ったこと。

たか

こんにちは、LIGの代表の岩上です。

3連休中にDeNA創業者の南場さん「不恰好経営」を読みました。南場さんのブログは以前からちょくちょく見ていて、とてもストレートかつチャーミングな人柄と、やる時は全力でやり切る姿勢を尊敬していました。2011年に社長を退任されてからはほぼ更新されていなかったので、久しぶりに南場さんの文章を拝見することができ、懐かしい気持ちと共にとても勉強になりました。

「それにしても、マッキンゼーのコンサルタントとして経営者にアドバイスをしていた自分が、これほどすったもんだの苦労をするとは…。経営とは、こんなにも不恰好なものか。だけどそのぶん、面白い。最高に。」と折表紙に書いてあるのですが、これだけでも興味が湧きます。実際読み進めると、ビッダーズ立上げからモバオク、モバゲーでモバイルに舵を切り、創業12,3年で売上高2,000億円以上の企業を創ったというストーリーに惹きこまれました。その中でも印象に残った箇所をご紹介したいと思います。

1.チームと仲間を信頼し、優秀な仲間を増やす努力を惜しまない

南場さんはDeNAの立上げ当初から、いい人材はどんどん採用していたそうです。

また、社員との日常のやりとりや創業メンバー、現役員の話しが出てくるのですが実に仲がいい。やはり、経営チームでの意思疎通やお互い尊敬しあう関係性は、組織を拡大していく際にとても重要なのだと再認識しました。

2.苦境の時程、「前のめり」の姿勢が重要

南場さんのスタンスのうち、特に好きで共感できるところが、苦しい時や逆境に立った時の気持ちの持ちようです。

苦しい時に2つのことを意識する。1つは、とんでもない苦境ほど、素晴らしい立ち直り方を見せる格好のステージだと思って張り切ることにしている。そしてもう1つは、必ず後から振り返って、あれがあってよかったね、と言える大きなプラスアルファの広いものをしようと考える。

自分自身、規模は違えど、上記の2つはとても大事にしています。悩んだり落ち込んだりする時はあれど、ピンチの時はチャンスで、壁は扉です。次のステップに挑戦する機会と捉えて前向きに進んでいく姿勢、これからも大事にしようと思いました。

3.任せることで人材の底上げを徹底する

DeNAは任せることを徹底しています。

モバオクをメインで開発したのは大学生アルバイト、サムスン電子との戦略的提携を結んだ入社1週間の新人、エンジニアにミクシィとの共同プラットフォームを開発した25歳の若手社員。当時のヤフーとの提携を進めたのは、当時入社4年目の赤川さん(現執行役員)でした。赤川さんは、社長室長になりたのころに守安さんに呼ばれ、「韓国どうするか考えて。1カ月後に聞かせて」と「まるで忘年会の企画を丸投げするかのように任された」そうです。実際、1ヶ月の赤川さんの提案をもとに、韓国戦略は動き出します。

人材育成の重要性は何度も記載してあります。特にマネージメントの指標として、下記を大事にしていると紹介しています。

1.全員が主役と感じ、ひとりひとりが仕事や成果にオーナーシップを感じるようなチームの組成、仕事の単位となっているか。
2.チームの目標はわかりやすく、そして高揚するに足る十分に高い目標になっているか。
3.チームに思い切った権限移譲をしているか。信じて任せているか。

特に大事だと思ったのは3。信じて任せるには勇気がいりますが、成功する権利だけではなく、失敗する権利を与えることが大事なのだと思います。

4.行動規範「DeNA Quality」

DeNA Qualityは、上場後、モバゲーユーザの伸び悩み、フィルタリング騒動と業績の低迷で株価は3分の1まで急落し、社内に閉塞感が漂い苦しい時期につくった行動規範です。

デライト(Delight)
顧客のことを第一に考え、感謝の気持ちを持って顧客の期待を超える努力をする。

球の表面積(Ownership)
常に最後の砦として高いプロフェッショナル意識を持ち、DeNAを代表する気概と責任感を持って仕事をする。

全力コミット(Be the best we can be)
2ランクアップの目線で、組織と個人の成長のために全力を尽くす。

透明性(Transparency & Honesty)
チームワークとコミュニケーションを大切にし、仲間への責任を果たす。

発言責任(Speak Up)
階層にこだわらず、のびのびしっかりと自分の考えを示す。

球の表面積と全力コミットは特に今後取り入れていきたいと思います。また、LIGでも「タカとの約束」というクレドがあるのですが、よりLIGの仲間達に共有していこうと感じました。

5.高い目標設定とそれを実現する強い意思と組織づくり

2004年3月期、売上16億円の当時の3カ年計画は、「売上100億円、営業利益率20%以上。」実現方法は未定。

守安はこのときのことを「どうやってこの売上をつくるんですか、と南場に訊いたら、自分で考えろと言われた」と笑い話として回顧しているが、そのとおり、絵は描いたが確信の持てる精緻なプランはまったくなく、そうなりたい、という意思の表明にすぎなかった。これくらいの成長をしないとつまらない。単純にそう想い、強くそれを打ち出した。

この目標は結果的に達成するのだが、次の目標もスゴイです。

このころ、つまり2005年の夏ごろだが、私は2011年3月期の数値目標を打ち立てた。売上高1000億円、営業利益200億円。当時は売上64億円で着地した年度のまっただ中で、「来期の100億円も見えていないのに」と守安は反発したが、私は目標数値だけは決めたい、と「勝手に」(守安曰く)打ちだした。100、200、400、700、1000とホワイトボードに書き、狙ってもなかなか達成できないような難しいことが、狙わずにできるはずがない、大きい試合をしよう、と幹部連中に本気でコミットを迫ったのを覚えている。

もともと、経営戦略コンサルティングの最高峰、マッキンゼー出身ではあるものの、ロジカルさは皆無。本書内で何度も、コンサルタントとして学んだことを必死に忘れていった(unlearning した)と述べています。

事業を実行に移した初日から、企画段階では予測できなかった大小さまざまな難題が次々と襲ってくるものだ。その壁を毎日ぶち破っていかなければならない。(略)事業を実行に移した初日から、企画段階では予測できなかった大小さまざまな難題が次々と襲ってくるものだ。その壁を毎日ぶち破っていかなければならない。

ロジックを超えた強い想いを形にしていくことで起業家として、チームとして、組織としてステップアップされたんだろうなと感じました。まずは夢を描くこと、目標を諦めないこと、未来を信じて進むこと。本質的で根本的に大事なことを再度考えさせられました。

まとめ

250ページ位の本ですが、読み易く集中して読めました。また、マッキンゼー出身の3人の創業者でもぶち当たる壁、壁、壁・・・を赤裸々に記載してあるため、事業をつくること、組織をつくることの難しさ、大変さを痛感出来ます。ただ、その分面白さ、楽しさを再認識させてくれる書籍でした。

明日からも頑張ろう。