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2014.09.24

スタートアップ成功の参考にすべき「起業のルール」として語られる9つの法則

安達裕哉

こんにちは、ライターのあだちです。私は前職でコンサルタントをしていた関係から、「起業家」と呼ばれる数多くの方たちにお会いしてきました。そして、起業の経緯やそのとき考えていたことなどについて、詳しくお話を伺ってきました。

それらはニュースサイトやブログなどで華々しく取り上げられるような「著名な」「突き抜けて成功した」方たちのお話ではありません。いわゆる一般の起業家の方たちが粛々と事業を作っていくとき“何を考えていたのか”という現場のお話でした。

昨今はスタートアップでの華々しい成功談ばかりがクローズアップされますが、それらは誰にとってもあてはまる話というわけでは決してありません。そこで今回は、一般の起業家の方たちが共通して「起業のルール」として語っていたことをまとめ、紹介していきたいと思います。

一般の起業家たちが「起業のルール」として語っていた9つの法則

もちろん起業のやり方に正解はありません。今回紹介させていただく内容は「私が実際にお会いした起業家の方たちから聞いた話」をベースにておりますので、他にも当然いろいろなご意見やお考えがあると思います。起業に関する参考意見の1つとしてご覧いただければと思います。

ルール1. 事業は、自分たちが経験と人脈がある分野、とする

自分が全く経験のない分野、あるいは人脈を持たない分野で起業をすることは、一種の賭けです。そして多くの起業家は、リスクを好んで選択するようなことはせず、むしろ最初は手堅い商売をつくりあげることを試みます。
私がお話を伺った方のほとんどは、自分が経験と人脈を持つ分野で起業されていました。

ルール2.独創性を追い求めない

起業家といえば、「これまで世界に存在しなかったものをつくろう」と意気込んでいる人、とイメージされる方も多いと思いますが、実際の現場においてはそれは少数派です。
むしろ、現在世の中に存在しているサービスを改良して提供しよう、と考えている起業家のほうが圧倒的に多数でした。
起業家の多くは「独創的」であることに対してあまりこだわりはありません。むしろ、独創的であろうとしないほうが良いのです。

ルール3. 市場をつくろうとしない。すでに大きな市場となっているところに差別化をもって新規参入する

上記のルール2.を追い求めた結果、このルール3.になります。「新しい市場を創造する」という言葉には、魅力的な響きがありますが、スタートアップの企業に市場を創造するだけの資金はありません。市場ができあがった頃には資金が尽きていた、ということも少なくないのです。
体力のないスタートアップ企業は、既に存在する市場に着目し、その中で「差別化できること」を探して事業を創り出すほうが現実的です。
また、「将来予測」に基づいて事業を起こすこともありません。「目の前の顧客が求めていそうなこと」に基づいて事業を起こします。これはピーター・ドラッカーの言う、「既に起きた未来を探せ」というアドバイスとも一致します。

ルール4. 大きな市場で勝負する

「小さな企業はニッチを狙え」と聞いたことがあるかもしれませんが、最初からニッチを狙っているような起業家は少数派でした。むしろ、できるだけ大きな市場を狙い、“大手や中堅企業からどうやって顧客を切り取るか”を考えている起業家のほうが多数派でした。
これは、一般的なマーケティングの教科書に書かれていることとは逆になるので、私には意外な傾向でした。

ルール5. 「ストック型」の商売をする

「ストック型」というのはあまり耳慣れない言葉かもしれませんが、要は「月額制」など、継続して少しずつお金が発生する形態のサービスのことです。
スタートアップ企業にとっては、営業で新規顧客を獲得するのはコストが大きすぎるため、ストック型の逆である「フロー型」の商売は厳しい、と感じる方が多いようです。
もちろん厳密にはストック型とフロー型の切り分けはできませんが、お話を伺う中では、ストック型の商売の代表例は携帯電話、電気、ガスなどの「終わりが決められていない商売」。フロー型の商売の代表例は結婚式場や外食、受託開発など「成功基準が決まっている商売」を指す人が多かったように思います。

ルール6. 大きな取引先を少し持つよりも、小さい取引先を多く持つ

売上の8割を2割の取引先が占める、という「パレートの法則」に当てはまるビジネスモデルの会社は多いと思います。しかし、多くの起業家たちは特定の顧客が強くなりすぎる状況に危機感を感じていました。
そのため、“小口の取引先を多く持ち、そこから少しずつ売上を集める”という「ロングテール」のビジネスモデルを目指している方が多かったです。

ルール7. わかりやすい事業である

ひと言で説明できなければ事業としては失敗だ、という趣旨のことを述べる起業家たちも多かったです。ある経営者などは「自分の両親や、祖父母に話をしてわかってもらえないようなら駄目だ」と語っていました。
「かっこいい文具を作っています」「成功報酬型の人材紹介会社です」「風呂掃除をするロボットを作ります」といった、わかりやすい事業が良いのではないでしょうか。

ルール8. 一緒に会社を立ち上げる仲間は、能力よりも「気が合うか」を重視して選ぶ

基本的に起業とはうまくいかないものです。成功するのは10社に1社もありません。したがって、会社は低空飛行の時期のほうが圧倒的に多いことになります。そんな苦しいことを続けるためには、「気の合う仲間」とやることは重要です。
植木等さんが歌っていたような「仕事のないやつはおれんとこに来い、オレもないけど心配すんな。そのうちなんとかなるだろう」という趣旨のフレーズは、まさに起業家のためにある言葉でしょう。一緒にやる条件とは能力ではなく、この「なんとかなるだろう」という気持ちを共有できるかどうかなのです。

ルール9. 経理は経営者が自分でやる

「経理は最初は自分でやったほうが良い」と言う経営者の方は非常に多かったと思います。もちろん、税理士や会計士を雇う余裕がないという現実的な事情もあります。しかしそれ以上に「大事なお金がどうなっているか、経営者自らがきちんと把握しておくべきだ」と仰っている方がほとんどでした。
クラウド上で利用できる安価な会計ソフトが数多くリリースされているのも、こういったニーズが背景となっているのかもしれません。

まとめ

ここに述べたことは、「成功法則」ではありません。普通の起業家が「何を考えていたのか(ルールとしていたか)」という話です。

世間ではいわゆる「成功者」の話ばかりがクローズアップされがちですが、実際の現場で使えそうな智慧が含まれているのは、むしろ「普通の企業家」の間で共通して語られているような話ではと思い、今回のまとめとさせていただきました。
みなさまのご参考になれば幸いです。