こんにちは、制作部ディレクターのあゆみです。(12月より、メディア事業部から異動しました!)
デザインや企画を考えている中で、煮詰まってきたら美術館に行くという方って多いと思うのですが、リフレッシュを兼ねるなら断然芸術祭イベントをおすすめします。
芸術祭ってアートディレクターがかなり有名な方が担当していることが多いのがまず面白いですし、1つのテーマを多数の参加アーティストがそれぞれ表現しているので、アプローチ方法を見るのもとても参考になります。
そして何より、旅行気分でその土地そのものを楽しめる!
とはいえ芸術祭は全国各地で開催されており、1日で回るのも難しいくらいボリュームのあるイベントなので、お財布と相談しながら行き先を決めましょう。
ちなみに芸術祭と言えばビエンナーレとトリエンナーレという言葉を耳にしたことがあるかと思いますが、その違いは以下のとおり。
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- ビエンナーレ:2年に1回の周期で開催
- トリエンナーレ:3年に1回の周期で開催
サイトについても、デザインが凝ったもの、レイアウトが秀逸なものが多いので、参考として見てみるのも面白いと思います。
そんなわけで前置き長くなりましたが、以下地域別にアートイベントをまとめてみましたので、どうぞ!
【北海道】
札幌国際芸術祭
http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/
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これ今年むっちゃ行きたかったんです。今LCCですごく安く北海道行けるし。ただ私用が重なりすぎて行けず……。
数年前は毎夏北海道行ってたのですが(ライジングサン参加)、その際は毎度モエレ沼公園行っていました。すごくいい場所ですよ!
【東北】
十和田奥入瀬芸術祭
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個人的にですが、青森は東北の中で一番好きな観光地で、特に十和田周辺の雰囲気大好きなのです。十和田現代美術館はできたてほやほやの時に行き、単体で十分なくらい魅力的だったのに、奥入瀬も一緒に楽しめるなんて羨ましくて鼻血出そうです。
みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ
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音楽部門が充実していて、ラインナップもいい感じなのでもはや毎夜見たい。あと、サイトデザインやロゴが可愛い……!
【関東・信越】
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ
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2000年から開催されている超大御所イベント。自然と一体化した作品が多くて、回を重ねるごとに見応えが増していく姿を見ていると、地域にどっしり腰を据えて熟成していくイベントって本当にいいなあと思います。
わたし自身は“行く行く詐欺”で未だに見に行けていないので、2015年開催は絶対に見に行きたい……!
開港都市にいがた 水と土の芸術祭
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市民プログラムが充実しており、地元密着感溢れつつも大型の屋外作品が多く見応えありそうな芸術祭。
次回の開催が上述の越後妻有アートトリエンナーレと同じ時期、同じ新潟(といえど2〜3時間離れてますが)なので、夏休みなどの長期休暇でのんびりたっぷり新潟を満喫するのもありかもなあ、と思います。
ヨコハマトリエンナーレ
http://www.yokohamatriennale.jp/2014/index.html
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都内からだと一番気軽に行けますね。これわたしの本当に悪いクセなのですが、近いと逆にいつでも行けると思ってなあなあにしちゃうんですよ……。
というわけで今年のトリエンナーレ、見逃しました。すごく後悔しています。
中之条ビエンナーレ
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パフォーマンスや参加型アートなど、「そのとき、その場所」でないと体験できないプログラムが目白押しで、尚且つ参加パスポートも超お手ごろ価格の太っ腹イベント(だと認識しています)。
地域の人の手によって大きく支援されているとともに、イベントが地域に活力を与えてるんだという実感が滲み出ています。実行委員長の言葉が染みます。
中房総 国際芸術祭いちはらアート×ミックス
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車でももちろん行けるのですが、せっかくなので小奏鉄道を使って巡るのが気持ちよさそうです。東京から日帰りで行けるのに、旅情気分あがること間違いなし。
あとサイトがすごく気持ちいい。写真素材のセンスいいですよね。
【東海・北陸・近畿】
あいちトリエンナーレ
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実家から近いので、あいちトリエンナーレは過去2回とも行きました。あいちトリエンナーレは名古屋のど真ん中であちこちに会場を散らせて開催しているので、街にイベントが溶けこむ様が見て取れて面白いです。1日じゃ足りないので、遠方からお越しの方は是非宿泊を。
実はわたし、初開催の2010年にボランティアスタッフやっていました。懐かしい。2010年も良かったのですが、2013年は過去の反省を活かす以上の見応えで大満足でした。となると、2016年もかなり期待できそう……。
岐阜おおがきビエンナーレ
http://www.iamas.ac.jp/biennale13/
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情報科学芸術大学院大学[IAMAS]で開催されるビエンナーレ。わたし実はこのイベントを、本ブログを書こうと思ったときに知ったのですが「もっと早く知りたかった……。」と落胆しました。大垣なら実家帰省時に絶対行けたよ……次回早く開催してほしい。
ワークショップのネーミングセンスが絶妙で、研究的なエッセンスを感じる作品が多いように感じます。
亀山トリエンナーレ
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開催期間激短いですが、三重県出身の身としてはスルーできず……。何気に2008年から毎年開催していて、早くも7回目を終えたのですが、今回よりトリエンナーレ形式として3年に1回の開催となるようです。ということは次回の開催は2017年。
商店街を利用した展示方法が町並みに溶け込んでいて素敵です。
BIWAKOビエンナーレ
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わたしは残念ながら今まで行ったことはないのですが、滋賀と京都は学生時代を過ごした土地なので、開催毎に友人が誰かしらFBに写真と感想をあげてくれるので楽しめています。周りの評判は上々のイベントなので、次回は是非行きたい……!
PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭
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京都市美術館全館と京都府京都文化博物館をメインに複数会場で開催されるとのこと。あいちトリエンナーレみたいになるとしたら岡崎エリア中心に組むのかなあ。いかにも「京都らしい」エリアでの開催なので、とても楽しみです。
西宮船坂ビエンナーレ
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これも行ったことはないのですが、周囲の参加者の反応が良いイベントです。古民家や木造の校舎、お寺などにアーティストが住み込んで制作をしているそう。周辺情報の手書きのマップがいい味出しています。
六甲ミーツ・アート芸術散歩
http://www.rokkosan.com/art2014/
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2010年から毎年開催されている芸術散歩。
初年度の2010年に行きましたが、秋のお散歩って感じでとても楽しかったです。ただ散歩とはいえ六甲「山」なので、動きやすい服装に足元はスニーカーもしくは登山靴で臨んでくださいね!
神戸ビエンナーレ
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神戸市と一口に言っても作品が3エリアに分かれており、全てを巡るとおのずと神戸の見どころも回れてしまうのです。
……というわけで、神戸の観光もたっぷりしながらがいいんじゃないでしょうか。横浜と神戸って街並みがすごく似てると思うのですが、開催しているイベントまで似ている! 芸術祭的なイベントは港町と相性がいいのかな。
【中国・四国】
瀬戸内国際芸術祭
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サブカルっ子垂涎のアートの島、「直島」を中心に瀬戸内海の島々を巡る芸術祭。初回の2010年にみっちり2日行ったのですがとても足りない!
3年に1度の周期で開催とはなっていますが、島に常設の展示も多いので芸術祭開催時期に限らずいつ行っても楽しい場所です。
道後オンセナート
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道後温泉本館の外観・内観をアート化したり、旅館の一室を草間彌生ワールドのお部屋にしちゃったりと、温泉街の特徴を活かした展示方法が面白いです。街自体の雰囲気が良すぎなのに加えてこんなコンテンツも楽しめるなんて、道後ずるい!
【九州・沖縄】
福岡アジア美術トリエンナーレ
http://fukuokatriennale.ajibi.jp/
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アジア各国、各地域の美術の新傾向を紹介する展覧会として開催しているとのこと。個人的にはサイトカラーリングのまとめ方がはじけててかっこいいと思うのです。
北九州国際ビエンナーレ
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こちらは福岡アジア美術トリエンナーレと打って変わり、スタイリッシュな雰囲気です。サイトがアーティストページみたいな構成で素敵です。ワールドツアーと称して世界各国で開催しているのが面白い。
東京での開催地はまさかの山谷……! なんてニッチでドープなセレクト。
別府現代芸術フェスティバル 混浴温泉世界
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街なかの空き家や空き店舗を利用したプロジェクトが主のイベント。道後もそうですが温泉街独特の雰囲気とこういった街おこし的な意義のあるイベントって相性がいいなと感じます。
旅館で温泉浸かってのんびりして、散歩がてら街に出ると鮮やかで賑やかな雰囲気を楽しめるだなんて、最高だと思いませんか?
国東半島芸術祭
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参加アーティストが豪華で濃い! しかもHPに掲載されているオススメの周り方は、地域の史跡や文化財を巡ったり、豊かな自然を楽しみながらのトレッキングを挟みながらだそうです。これは2日では足りなさそうだ……。
さいごに
いつも暮らす場所とは違う場所で、その場所が普段と違う姿になっているのを見るのはとても面白いです。街全体がゆる〜く長〜くお祭をしているイメージです。あと、せっかく足を伸ばしたのだから、その土地の美味しいものを食べないと意味がないと思うので、是非とも宿泊ありきで行くのがおすすめです!
また、一応ざっと網羅したつもりですが「この並びなら確実にこれも入ってるでしょ!」といったイベントがあれば是非是非教えてください〜。
それでは。
※記載の情報は2014年12月4日現在の情報です。
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