Message

第14期 代表あいさつ
顧客満足度の飽きなき追求と社会的課題の解決を目指して全社一丸となって取り組みます。

昨今の先行きが見え無い経済状況に於かれまして、より一層の競争優位性、事業の継続性、そして社会貢献の観点から企業としての存続価値が問われています。当社に於きましては、この未曾有の事態を一致団結して乗り切るべく各種の判断を迅速に行うとともに、周辺諸国との関係性も考慮しながらより高次元でのパートナーシップを結べる様事業を夷険一節、推進してまいります。

思い返せば創業時から今日まで、非常に波乱万丈な、一時も安定のし無い経済状況の中でも多数の皆様のご支援の中事業を継続して参りました。その状況下での経営はまるで、荒波に揉まれる一隻の小舟の様でありました。リーマンショック、東日本大震災、そして本年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による社会不安並びに経済不安。いつの世も絶対的な安定などは無く、ただその時々に社会に対して企業がどの様な責務を果たすのかを判断し行動していく事こそが重要なのです。我々は企業理念にLife is Goodを掲げ、それを通じて各種事業を展開しています。

経済が順調な時も、そうで無い時も、我々が出来る事、やる事は大きく変わりません。それはシンプルに言えば経済活動を通じての社会貢献にほかなら無いのです。グローバル経済が加速するこの時代に於いて、国と国の垣根は曖昧になり、人と人の繋がりはその有り様を変化させています。テクノロジーの恐ろしいまでの進化に我々は翻弄されながらも、それを活用し、また新たなる価値創造を求められるのです。すべての企業が存続繁栄を目指す中で我々もまたそれを実現させなければなりません。その為に必要なものは「戦略」であります。算多きは勝ち、算少なきは勝たず。これは孔子の言葉ですが、すべての経営者はそれを胸に刻み、日々企業のあり方を模索しているはずです。その歩みを止めてはいけません。

常に動き続ける事によって企業は成長し、進化し、その過程から結果としてイノベーションが生まれます。こうして変化し続ける世界に於いて、企業の価値をどの様に出していくのか、それが常に問われます。疲弊する地域経済に於いても全く同じ事が言えるのですが、我々も日本各地に拠点を構え事業を行っているからこそ理解出来る事があります。それは、常に他社よりも一歩先をいく価値を提供する必要がある、という事です。

一歩先をいく価値とは、端的に言えばカスタマーサクセスです。顧客の利益をいかに我々が提供するか、それを常に一番に考える事で結果従業員満足度の向上に繋がり、双方向でのより深い関係性の構築に寄与します。あらゆるステークホルダーとの共存共栄無くして、本当の意味での経済発展は有り得ません。日本に於いては少子高齢化が加速する事は確実です。これを踏まえて10年、20年先の未来に何を残せるのか、何が出来るのかを我々はもっと真剣に考えなければならないのです。

環境問題もまた深刻です。各国の二酸化炭素の排出量は依然として減少傾向にありません。またマイクロプラスチックの河川流入によってもたらされる海洋汚染は今だに根本的な解決策がありません。そして、異常気象による森林火災、蝗害、砂漠化も深刻です。生物多様性が失われる一方で人口爆発が起きており、それにともなう水資源・エネルギー、そして食糧の問題に対しても、真摯に向き合う必要があります。地球は今、かつて無いスピードで変化し続けています。経済的な観点からも企業はこれらの深刻な状況に対して少なからず責任を負っています。利己的な経済活動の行き着く先に待ち受けているのは次世代への莫大な負債です。ひとりひとりが責任を負っているこの世界で、持続可能かつ、最適な関係性、最適な経済活動、最適な社会貢献を我々は探求する必要があります。

さらに企業の責任として「次世代の育成」も重要なテーマです。次世代を担う若者たちをどの様に育成して行くのか、またそれらが適切に行われる為の組織的な仕組みづくりが必要です。それを象徴するものが、当社取締役最高技術責任者の高遠が中学生の時の話です。同級生だった私と数人の友人たちで高遠の家の近所の公園で靴飛ばしをしていたのですが、高遠の家がある地域、吹野では彼が一番靴を遠くに飛ばせるという事で有名でした。そして彼もまたそれを誇りに思っていたのです。しかし、僅か数軒の家が建つだけの小さな地域での事。彼の実力はそこまでではありませんでした。それが、私を含めた友人との靴飛ばし勝負にて露呈したのです。高遠は無残にも勝負に負けました。

そのとき彼がもし、世の中の大きさを知る事で闘志に火が付き、逆境を跳ね除けさらなる成長を心に誓い、人として更に大きくなっていく様な男であれば良かったのですが、しかしながら彼はそうではありませんでした。高遠はあろう事かその場でふてくされ――我々の田舎の言葉で「えぼをつる」と言うのですが――圧倒的にふてくされた態度を取り、無言で公園から立ち去ったのです。取り残された我々は唖然としました。中学2年生といえば大人とは言えないまでも、子供でもない年頃です。その年頃の男が、友人との靴飛ばしで負けただけでここまでふてくされる事が、果たしてあるのかと。そんな男がいるのかと我々はただただ驚愕したのです。そして、その時、我々の学校用のカバンは高遠の家に置かせて貰っていたのです。高遠がふてくされて帰宅してしまったので、我々もカバンを取りに戻ったところ、なんと、高遠の家の外に我々のカバンが乱雑に放り出されていたのです。驚いた我々は家の中にいる高遠に声をかけようと扉に手をかけたのですが、内側から鍵がかかっていて扉が開きません。普段、我々の田舎では家の鍵をかける様な家庭はありませんでした。高遠の家も普段は鍵などかかってい無いのです。にも関わらず高遠は公園での勝負に負けてふてくされた後、無言で家に帰り、我々のカバンを外に放り出し、鍵をかけ我々を遮断したのです。その原因は「吹野地区で靴飛ばしに於いては一番だと思っていたのに負けたから」という何とも許容し難い、矮小で鬱屈したプライドに他なりません。

世界経済に於いてこの様な青少年をどの様に矯正し、正しい道に進めさせるのか。教育と一言で言えば簡単ですが、多種多様で複雑な要因が絡み合うこれらの課題を解決するシンプルな答えは未だに見つからず暗中模索の状態なのでは無いでしょうか。企業としてこれらの課題にどう向き合うべきなのでしょうか。その為には新たなる領域、事業の展開が求められます。当社では、新規領域への適切な投資と既存事業とのシナジーを創出し、適切な利益を得られる組織体制の構築を行って参ります。また経営陣の十分な議論、そしてそれらの情報の適宜開示など風通しの良い組織構築に力を入れています。社内での情報共有の格差が無い様にし、どの層からも自由に意見が言える様な環境を目指しています。またテレワーク或いはリモートワークの推進では、働く場所の自由度も増しています。これらは特にIT産業に於いては今後加速する事は確実です。時代の潮流を読み柔軟に対応していく企業姿勢こそがこの不安定な社会にて求められている重要な指標なのではないでしょうか。

また、企業はその様な柔軟性だけに目を向けるのでは無く、創業時から変わらない・敢えて変えない要素も有るかと思います。伝統に裏付けされた確固たる技術や信念は企業活動の根幹を支えます。革新と伝統をどの様なバランスで両立させるのかは企業としての非常に重要なテーマではありますが、当社としてはそれらを高いレベルで融合させる事で先進的な取り組みを行いつつも先人が築き上げた伝統技術の継承とさらなる改善を日々取り組みつつ全く新しい概念の創出へと邁進しております。

つまり永続繁栄が前提とした社会の公器たる企業に於いて、その存在意義とは伝統技術を継承しつつ革新的な取り組みすなわちイノベーションへの飽くなき探究を続け適切なデジタルトランスフォーメーションを行い、適切な利益を上げる事で十分な雇用を創出し地域経済の発展へと寄与し、環境問題や社会問題の解決に向けた姿勢努力を内外に向けて表し、そして行動とともに社会貢献をしていく事こそが必要です。我々は日々、その様な気持ちで企業としての活動に従事し、研鑽する事を是としています。

世界経済はかつて無いスピードでグローバル化し、距離や国に関係なく多国籍で活動する企業が急速に増えつつあります。その次代の流れに取り残されぬ様ビジネスのグローバル化を急ぐと共に、併せて日本の地域経済への発展へも寄与すべく様々な施策を推進し、日々活動しています。それらの行動、活動を支えているのは企業としての信念・理念に他なりません。即ち「Life is Good」という企業理念を我々は心の底から信じ、全ての活動はそれに紐付いた形で具現化されます。全社員がその企業理念に基づいて活動を行う事で、多種多様な事業展開を行う当社を俯瞰的に見た時、その理念が一本の筋として通ります。具現化された理念から一貫性のある企業活動を行う事が出来るだけでは無く、社会全体に対しても圧倒的なプレゼンスを発揮する事が可能になるのです。

企業としていかに社員の満足度を上げられるか、そしてその結果として社会に対してどの様な利益を提供出来るのか。この点を圧倒的な努力とスピード感で追求していく所存です。本年度も何卒宜しくお願い致します。