遊ぶように働く。
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2020.02.09

現実はフィクションより熱い!気持ちが高まるドキュメンタリー5作品

やぎ

みなさんこんにちは。外部メディアコンテンツ制作チームのエディターのやぎです。

みなさんは、ノンフィクション小説やドキュメンタリーはお好きでしょうか? 私は、昔はフィクションのほうが別世界への没入感があって、ワクワクして好きでした。それが20代後半ごろから、だんだんと現実を題材にした作品への関心が高まるように。やはり現実で起きたことやいろいろな体験をしている人からは学びがあり、実生活への糧になるのでは、と思っています。私もようやく、現実と向き合える年齢になってきたということでしょうか。

ドキュメンタリーの中でも、私は特に仕事の現場を追った作品が好きです。ドキュメンタリーマニアの方ほど多くの作品を見てきたわけではないのですが、見て良かった作品を一部ご紹介します。「なんだか仕事へのモチベーションが上がらないなぁ」というときは誰にでもあると思うので、そんなときに見てみてもらえたら。

ではいってみましょう!



ノーマ、世界を変える料理

『ノーマ、世界を変える料理』は、2016年に日本で公開された映画です。2010年から4度にわたり「世界のベストレストラン50」で第1位に選ばれた、デンマークのレストラン「noma(ノーマ)」の現場に密着。2013年に2位に下がり、その翌年にまた世界一になるまでの4年間の軌跡を映しています。

nomaは、北欧のスカンディナビア半島で採れた食材しか使わず、もはやアートといえるような奇想的な料理が特長で、シェフのレネ・レゼピは北欧料理を変えた、といわれています。たとえば、束ねられた草花の横にソースが添えられ、その上に生きたアリがのった料理や、カブのような野菜に茎でできたストローが刺さっていて、中にスープが入っている料理など……。そんな料理の数々を、味を想像しながら見ているだけでも楽しめます。また、レネ・レゼピが味と見た目の芸術性を追求する様子や、その下で働くシェフたちが時にそのこだわりに戸惑いながらも仕事に当たる姿も見応えがあります。

2015年には、レネ・レゼピが日本のホテルで5週間限定のレストラン「ノーマ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京」をオープンするまでの様子を追った、『ノーマ東京 世界一のレストランが日本にやって来た』が公開。レネ・レゼピが日本全国で食材探しをする様子や、レシピを開発する様子が描かれています。どちらの映画を単体で見ても面白いので、ぜひ見てみてください。2本とも面白いと感じた方は、今はもう閉店したスペインの三つ星レストランのシェフを追った、『エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン』もオススメです。

『ノーマ、世界を変える料理』公式サイト

世界一美しい本を作る男〜シュタイデルとの旅〜

日本では2013年9月に公開された、ドイツの出版社を舞台にした映画で、『エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン』を撮った監督が撮影。ドイツの出版社のシュタイデル社は、企画から編集、デザイン、印刷、製本まですべての工程を請け負っていて、デザイナーや写真家など世界中にクライアントを持っています。シュタイデル社の経営者であるゲルハルト・シュタイデルの本づくりにかける情熱は並ではなく、紙の質からページをめくるときの音、色、香りなど細部に至るまでこだわり抜いているんです。

作品では、本の制作工程やそのこだわりのほか、シュタイデルが著名なクライアントとパリ、ロンドン、ニューヨーク、カタールなど世界中をかけまわりながら打ち合わせを重ねる様子を見ることができます。出版不況の中、時代の流れを意に介さず普遍的な作品としての本をつくる、完璧主義な職人の物語です。

『世界一美しい本を作る男〜シュタイデルとの旅〜』公式サイト

ファッションが教えてくれること

2009年に公開された映画で、イギリス出身で長年アメリカ版「VOGUE(ヴォーグ)」の編集長を務めたアナ・ウィンターが、2007年9月号の「VOGUE」を制作する様子を追いかけた作品です。美意識が高く、雑誌づくりにおいて一切の妥協を許さない鬼編集長として有名で、映画『プラダを着た悪魔』でメリル・ストリープが演じたファッション誌の編集長は、アナがモデルだと噂されています。

映画の中でも、アナが部下の提案や仕事を容赦なく却下していき、部下たちが困惑するシーンがあります。実際に部下としてやっていくのは大変そうですが、周囲の反応を意に介さず自身のファッション哲学を貫くアナを見ていると爽快な気持ちに。有名ブランドのデザイナーたちからも信頼され、メトロポリタン美術館のファッションの祭典「メットガラ」の主催も務めていて、70歳の今もファッション界の重鎮として君臨しています。

本番まで、あと7日 7 Days Out

Netflixで公開されている、アメリカのドキュメンタリーテレビシリーズです。シーズン1は6話あり、さまざまな業界のプロジェクトの現場を、本番や決行7日前から追った番組です。ドッグショーやレストランのリニューアルオープン、土星探査機の最後のミッションやシャネルのショー、Eスポーツの大会まで、舞台裏の緊張感や混乱、一体感が味わえます。

シャネルのパリ・ファッション・ウィークのショーでは、デザイナーのカール・ラガーフェルドが衣装の最終チェックをするシーンがあり、完璧な美を求めて、裾の長さをほんのわずか微調整するよう指示していたのが印象的でした。

『本番まで、あと7日 7 Days Out』Netflix公式サイト

小惑星探査機 はやぶさ HAYABUSA BACK TO THE EARTH

2003年5月に小惑星「イトカワ」に向けて出発した小惑星探査機「はやぶさ」が、2010年6月に地球に戻るまでの様子をCGとナレーションで語ったドキュメンタリーです。イトカワに到達し、自律制御を行いながら行動し、調査対象となるイトカワの破片を持ち帰るというミッションを担っていたはやぶさ。画面に映るのははやぶさと宇宙だけというシンプルな構成で、壮大なミッションを単独でこなすはやぶさに優しく語りかけるナレーションが、物語をよりドラマティックにしています。

宇宙の静謐さが漂う映像と慈愛を感じる絶妙なナレーションで、中盤から徐々にはやぶさに感情移入していき、クライマックスでは涙を誘います。現に私は、2009年の上映当時に大阪市立科学館で2回見て2回とも泣きました。プラネタリウムの上映作品の中でも、かなりの名作だと思います。だからなのか全国の映画館でも上映され、DVDにもなっているので、宇宙に少しでも興味のある方はぜひ見てほしい作品です。

『小惑星探査機 はやぶさ HAYABUSA BACK TO THE EARTH』角川映画サイト

さいごに

何かを追求して生きている人の人生や仕事ぶりは、とても見応えがありますよね。ドキュメンタリーを見ていると、どんな分野でも、目指す場所に向かって真摯に物事と向き合って行動していく以外に道はないのだな、と思います。

そして、「神は細部に宿る」とはよく言いますが、各分野でトップに立つ人はやはり一様に神経質なまでに細部にこだわり、完璧を求める人が多いような気がします。といってもそれは最終段階の話なので、まずは何事も80%のクオリティーでこなすところからはじめて、できるようになったら残りの20%を追求するか、別のスキルを0から80%にもっていくか……ということなのだと思います。

また、どの人もゼネラリストとスペシャリスト、どちらの要素も備えている気がしました。きっと後天的に身につけた部分も多いはず。ということで、ときどきドキュメンタリーを見てマインドセットを変えつつがんばっていきましょう!

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