こんにちは。ゲストハウスLAMP野尻湖で宿スタッフをしています、みきてぃーです。
長野県信濃町にあるLAMP野尻湖には日々さまざまな人が訪れ、大きなバックパックを背負った旅人も少なくはありません。
なにを隠そう、私も1年前には75リットルのバックパックを背負って世界各地を歩いていた旅人でした。
旅の到達地点として、生まれ故郷である自然溢れる信濃町に帰ってきた私は、子どものころ見た景色とはまた違った視点で、けれども小さいころから肌に染み込んでいる土地の風を感じながら、毎日「ここにいられて幸せ」と思って暮らしています。
さて、そんな私がLAMPで働いていてなによりもうれしいなぁと思うのは、日本の方も海外の方も、この街に、そしてゲストハウスLAMPに泊まることを選んでくれて、その選択を喜んでくれている、そんな瞬間です。
あるオーストラリアからのお客さんは、
「ここは世界中でいちばん美しくてピースフルな場所だ。僕は世界中のいろんな場所をみてきたけれど、こんなに美しくて落ち着ける場所ははじめてだ。」
そう言ってくれました。
そしてその数日後にはなんと、別荘を近くに購入。子どもたちの学校がホリデーの間に、家族でステイする場所として決めてくれたのです。
この町に住む人であれば、
「何を言っているんだ、 こんな田舎のなにもない小さな町よりきれいな場所なんていくらでもあるだろうに」
と驚くかもしれません。
私も、「そうかもしれない」と思います。
それでも、ここはどんな場所にも負けない、暮らしのなかの大切なものが、多くはないけれどちゃんとある、そんな場所なのではないかとも思うのです。
前置きが長くなりましたが(前置きだったのか)……
では、LAMP、そしてこの街の、いったいなにが世界中の人々の心を惹きつけるのか。
その理由を、私が旅をして見てきた場所と比較して考えてみたいと思います!
カナダのLake Louiseと比較してみる
私が旅の途中で出逢った湖のなかでも、その色や透明度、周りの景色との調和の美しさでもっとも記憶に残っているのが、カナダのバンフ国立公園内にあるLake Louise。
透きとおったやわらかい水色のビー玉のような色と、
背後に連なるカナディアンロッキーの山々は本当にきれいでした。
けれど、もし湖のすぐ近くで、ふらっと気軽に入れて落ち着けて、おいしいハンバーガーをほおばれるような場所があったら最高だったなぁ……なんて。
チェコのおしゃれなゲストハウスと比較してみる
私の旅の目的のひとつが、人生のなかでもう一度会いたい人たちに会いにいく、というものでした。
いままでのさまざまな活動や暮らしの中で出逢ってきた世界各国の友だちの暮らす場所へ、生まれた場所へ、いつか行ってみたい。
観光名所を巡る旅ではなくて、その土地に暮らす人のなかに私を置いてみたい。
そうしてできあがった、おおまかな旅のルートは……
- ヨーロッパのイタリア、フランス、オランダの順に友人を訪ねることからスタート
- 7月にカナダに入る
- そのあとはそのとき決める
という本当におおざっぱなものでした。そのときそのときの出逢いや自分の直感に従っいたかったからです。
そして、ヨーロッパの旅も東欧に差し掛かってきたころ、さすがに知人もいないどころか英語も通じない国に入ったときには「CouchSurfing※」か「Booking.com」を利用してその日に寝る場所を探していました。
そんな中、“ゲストハウス”の建物や部屋としての質の高さに感動したのはチェコ共和国。
チェコは国民のビール消費量が世界一といわれています。レストランでも水よりビールの方が安いんです。
国民の健康を気遣って、最低でも一つ、ビールより安いソフトドリンクをメニューに載せなければならないという法令までできたと聞きました。
私はオーストリアとスロバキアの国境近くにある、Brnoというチェコ第2の都市に滞在しましたが、気軽にビールを飲めるパブが多くありました。
庭の木の下のテーブルで乾杯、なんていう贅沢なひとときも印象に残っています。
そんなチェコで私が泊まったのはここ。
- Hostel Mitte
http://en.hostelmitte.com/
ヨーロッパの街を歩いていると古い建物を多く見かけますが、このホステルもなんと1500年代からの建物で、バロック様式を色濃く残す細部の模様や色合い、家具も数多くあります。
ドミトリールームにはなんと1部屋につきキッチンとシャワールームが完備され、ものすごく快適に過ごせました。
そして物価も安いこの国では、一泊2,000円程度で泊まることができます。
こんなに条件のよい宿でしたが、スタッフのみなさんはわりとクールな感じ。
チェコのお国柄もあるのかもしれませんが、一人旅の身としてはスタッフの人ともう少し気軽に話ができる感じだったらよかったなぁ……なんて思いました。
ペルー・マチュピチュへ続く街、クスコと比較してみる
ペルーの首都リマからバスで約24時間、標高3400mにあるこの街は、マチュピチュへ訪れる人の拠点となることも多いです。
またインカ帝国時代の建物や石壁の形をいまなお残していて、周りを囲むアンデスの山々とカラフルな民族衣装に身をまとう人々の色彩が美しくて力強い街です。
街の中央にあるアルマス広場は、人々の憩いの場。
夜になるとたくさんの灯りが優しく灯り、吐く息が白くなるほどの冷えた空気の中、
坂道だらけの街の階段を上り下りすると、酸素の薄いこの場所ではすぐに息が切れてしまう。
でもそんな感覚が、このアンデスの山の中にいることを教えてくれます。
そんな素敵な街クスコでしたが、標高の高い街なので高山病にかかる人も多く、私も体調を何度か崩しました。
世界の多くの場所に共通することですが、水道水はあまり飲めません。おなかを壊すことも多くありました。
南米の街のなかではかなり安全な場所といわれるクスコですが、それでも夜の独り歩きはもってのほか。昼間でも少し中心を離れると危険で、決して入ってはいけないようなマフィアや泥棒の多い場所もあると聞きました。
Guesthouse LAMP at Lake Nojiriの場合
さて、世界にはこんなに素敵な場所がたくさんあるのに、ゲストハウスLAMPが世界中の人々から愛される理由は何なのでしょうか?
「虹が出たよー」っていう一声で、野尻湖に駆けていける距離にある
湖から宿までは数メートルの距離。いつだってひょこっと虹に会いに行けるんです。
そして、泳いだりカヤックに乗ったり、散歩したり、湖で遊んだりしたあとは、「ただいまー」ってLAMPに帰って、おいしいハンバーガーや地ビールを飲めちゃう。
最高です。
やさしい自然の中にあること。安全で安心なこと。
「ここの自然はとてもやわらかくて優しい。」
そんなふうに言ってくれた海外からのお客さんがいました。
「私の住む国の自然は豊かだけれど、もっとドライで険しい。」
野尻湖にも多少の野生動物は出没しますが、それでもちゃんと対策をしていれば、夜道を散歩することも、女性の一人歩きも安全な、優しい森と街です。
ゲストハウスLAMPに宿泊する多くの人は、
「ちょっと散歩に行ってくるよ」
「ちょっと湖に泳ぎに行ってくるよ」
そんなふうに、いっさい予定を立てずに自然の中での時間をゆっくり楽しむことができるのです。
コンビニで買うミネラルウォーターより水道水がおいしいことが、どんなに贅沢で幸せなことか。
スタッフがみんな、人を迎え入れることが大好きでしょうがない。
ゲストハウスLAMPのスタッフはみんなここの自然が大好きで、LAMPのことが大好きで、そしてここを訪れる人たちと接することが大好きです。
お客さんが困ったのであればなんでも助けたいし、ゆっくりしたいのならそっと邪魔にならないように……。それでもいろんな話をするのが大好きで、宿の中ではいつも楽しそうな会話が飛び交っています。
一人でふらっと遊びにきても、スタッフがたくさん話し相手になりますよ!
ゲストハウスLAMPが世界中の人から愛される理由、まだまだたくさんあるとは思いますが、
今回はここまで。