いいとこすぎて移住しちゃいました / LAMP壱岐
いいとこすぎて移住しちゃいました / LAMP壱岐
2018.04.20
LIG PR

【検証】デジハリ上野のコンバージョンは上がるのか。アクセス解析をKOBITと江尻俊章さんに依頼した結果(前編)

せぶや

Webサイトの解析レポートを自動生成してくれるツール「KOBIT」のレポートを元に、LIGブログのコンバージョン改善に取り組んでいる本連載。Web制作の問い合わせ数を伸ばした第1回・第2回に続いて、今回は「デジタルハリウッドSTUDIO上野 by LIG(以下デジハリ上野)」をテーマに、「デジハリの申し込み数を増やしたい(前編)」をお届けします。

今回のメンバーには、ウェブ解析士協会の代表理事である江尻氏をゲストに、KOBITを手がけるクリエイターズネクスト代表の窪田氏、LIGからはデジハリ担当のよーこが参加します。第1回・第2回同様に、この前編でKOBITのレポートを参考に改善施策を話し合い、後編では改善した結果を報告します。

_DSC0038

人物紹介:江尻 俊章
ウェブ解析士協会代表理事。情報価値研究所(株)代表取締役。2000年からウェブ解析に取り組むWACA・CVR代表。ウェブ解析歴19年。ユーザを理解し企業の成果につながるウェブ解析を志す。WACAとCVR代表。羊齧協会枢密顧問、全パ協事務局長。

_DSC0038

人物紹介:窪田 望
株式会社クリエイターズネクスト代表取締役。アメリカ合衆国ニューヨーク州生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒業。上級ウェブ解析士。19歳で創業して15年目。はじめてWebサイトを作ったのは中学生の時。人類の進化を早めるためにKOBITを提供中。

_DSC0038

人物紹介:よーこ
クリエイタースクール STUDIO上野の担当。教育事業の立ち上げから担当し、生徒の悩み相談からスクールの運営まで毎日奮闘中。
KOBITとは
Googleアナリティクス(以下GA)と連動して、指定したサイトを解析し、さらに改善の提案までおこなうツールです。以下の11項目を、自動で速やかにまとめてくれるのが特長です。

    <KOBITからレポートされる11の項目>

  1. ユーザーの属性
  2. 日別、曜日別、時間別
  3. アクセス分析参照元ランキング(アクセス数トップ10)
  4. ユーザーの閲覧地域
  5. 新規訪問と再訪問の比率
  6. ユーザーの利用しているデバイス
  7. 流入元分析
  8. ファネル分析「申し込み【デジハリ】の場合」
  9. 売上計算シート
  10. 流入キーワード分析
  11. サイトの改善提案

来訪の数に対してCV数が低い男性と高い女性

ico
この連載は半年前にスタートしましたが、その間にもKOBITはバージョンアップを重ねています。今回は、ある特定の期間を絞り込んで調べられる「期間指定レポート」機能を使って、LIGサイト内の「デジタルハリウッドSTUDIO上野 by LIG」を解析しました。計測用のタグを貼れたのが10月5日だったので、そこから2週間をみてみました。コンバージョン(以下CV)は、説明会予約または資料請求フォームの送信、としています。
ico
このデジハリ上野について補足すると、LIGが2016年1月にデジハリさんと提携して運営を開始しました。現在はサービスのトップページの最後に「資料請求」と「無料説明会」のボタンを2種類設けています。今回は、その合計数をCVとして計測しました。
ico
今回KOBITが分析した中で、いちばん特徴的だったのは、来訪ユーザーは男性が多いのに、コンバージョンはかなり女性が多かったことです。
ico
そうですよね。ここ、僕も気になったんです。デジハリさんのオフィシャル資料でも男性の生徒さんのほうが多いんですが、LIGさんだとなぜか女性からのCVが多い。その点は気にしておいていいと思います。

 

1

ico
この性別の部分は、後ほど改めて江尻さんに解説いただきたいと思います。さて、ユーザー分析からみると、男性が54%で若干多いです。年齢ははっきりした傾向があり、25-34歳が半数以上と圧倒的に多く、45歳以上はほぼいませんでした。

ユーザーの興味関心やカテゴライズをみていくと、ニュース好きがいちばんで、次が買い物好き、アマチュア写真家、マンガ・アニメ好き、と続きます。

 

3

ico
次にユーザーの閲覧地域です。上野のスクールなので、当然東京都からのアクセスが非常に多いんですが、CVRでみると東京は0.18%で相対的に見ると低いんです。なぜか兵庫が1.31%でもっとも高く、次に神奈川、大阪の順になっています。これはちょっと不思議ですね。

 

4

ico
次に、新規訪問と再訪問の比率です。再訪問が64%、CVRも新規の倍以上の0.53%でした。再訪問者が多いサイトといえるので、リマーケティングなどの施策を通して、2度、3度とアクセスしてもらうことがCV向上に大事だと思います。

 

6

ico
利用デバイスも確認しておきますね。PCとスマホは半々で、CVRはスマホのほうが若干高いという結果でした。前回の「制作の問い合わせを増やす」施策はBtoBだったので、スマホ経由のCVは低かったですが、今回のような個人向けのスクールだとスマホからのCVがややメインになることがわかります。

 

5

ico
最後に、LP分析です。ユーザーが着地したページがCVに有効だったかをみます。セッション数の高い順になっていますが、まず上からみていってCVRが1.76%と比較的高いのは、「/studioueno/」、これはトップページなので順当ですね。2つ下のCVRが2.72%のサイトは「/studioueno/sp/」はスマホのトップページです。
ico
以下、CVRが高い記事がいくつかありますが、これらはセッション数が2ケタにぐっと下がっていて、そのうちの数人がCVしているので、継続できる傾向かどうかはわからないという注釈をつけたいところです。「/365716」は、ネット動画10月生の募集記事、「/263992」は、2016年4月と更新日自体は古いですが、カリキュラムの説明ですね。これらが高いのは一般的な傾向かなと思いますが、もうひとつCVRが高い「/358777」は、卒業生インタビューになっています。
ico
これはいわば、事例ですね。KOBITでも導入事例を読んだ人がCVすることがとても多いので、ある種の鉄板コンテンツです。この場合、入学したら何を学べて、卒業するとどうなるのかが想像できる卒業生インタビューが、鉄板コンテンツのひとつといえるんじゃないかと思います。

マンガ・アニメ好きの人に向けた説明会が有効?

ico
ここまでみていて、僕はすごく重要なポイントがあると思いました。
ico
閲覧地域ですか?
ico
そうそう。関西が多いっていうのは、よーこさんが案内役として関西弁でたっているのが効いているのかなと、ちょっと思うんですよね。

ウェブ解析って、結局のところ人の解析なんです。いろいろな数値を手がかりに知りたいのは、誰がどういう気持ちで見ているのかってことですよね。そこまで突き詰めて、じゃあどう改善すればいいんだろうか、と考えていく。

関西から上野校に申し込む人が目立つなら、たとえば一回、東京での就職・転職を考える人向けに、関西での説明会をしてみるのもいいかもしれませんね。

ico
なるほど。
ico
もうひとつポイントは、冒頭でもお話しましたが、男性の来訪が多いのにCVは少ない点ですね。それとBtoCのスクールでも、気軽な商材じゃないので、スマホのCVが多いのも本当はかなり特殊です。そもそも、デジハリに通おうという人は、PCをがしがし使っているでしょうし。
ico
そうですね。
ico
加えて、ユーザー属性分析だと、ニュースと買い物は多くの人が関心があるので別として、続いて「アマチュア写真家」「マンガ・アニメ好き」「モバイル愛好家」の順になっています。

こういう人たちがCVしているんだけど、CV数よりずっとアクセス数は多い。ここからは推論ですが、男性は敷居を高く感じるんじゃないかと思うんですよね。リア充っぽいというか。

数値からユーザーの気持ちを想像してみると、女性はむしろリア充っぽいところに憧れるんで全然OKだけど、男性で漫画・アニメ好きといった特徴のある人は入りにくい。特に上野は秋葉原も近いので、本当はもっとそういう人が多くてもいいと思うんです。

ico
たしかに…!
ico
卒業生インタビューをみても、かっこよくてキラキラしてる感じの方が多いですよね。なので、僕のおすすめはまず、漫画・アニメ好きな人向けに説明会をしてみる。それと、そういう趣味のある卒業生や社員の人にインタビュー記事に出てもらう、とか。
ico
意識高めなのが、逆効果になってしまっていた人もいるかもしれないってことですね。
ico
あくまで可能性ですが。いずれにしても、ユーザー分析はすごく大事で、それで今回は男性のCVがアクセスに比べて低いことが自動的にはじき出されていたから、悔しかったんですよね。こういうところに気付くのが僕の必殺技だったのに、あれ、自動化されてる!って(笑)。

卒業後も学びのニーズが。OB・OG向け施策もありかも

スクリーンショット 2017-12-14 16.28.12

ico
あとは、僕のほうでも独自で分析してみたので、ざっとご紹介しますね。これはLIGさんの全サイトから絞り込んでいったので、KOBITの数字とは違うんですが。
ico
まず何をしたかというと、今回LIGさんから聞いた希望や仮説をマインドマップにまとめて、与件を整理しました。最後の、卒業生の記事からカリキュラム、カリキュラムからのCVというのは多分そうですよね。月20件の獲得も、先ほどのエリアやユーザー属性を踏まえた説明会などで、少し効果が上がるのではと思います。問題は、記事のポテンシャルですね。

 

スクリーンショット 2017-12-14 16.28.25

ico
そこで、次は「上野さん」というペルソナを立てて、カスタマージャーニーマップを考えてみました。上野さんは今はウェブ業界じゃないけど興味があって、初心者向けの雑誌や記事をみながら「もっとクリエイティブな仕事がしたい」と思うようになった。それで転職を考えたけど、やはり未経験者は入れないから、まずはスクールが必要だと思って学び始める……という流れです。
ico
すごく細かいですね。
ico
仮想ですけど、人物像をしっかり設定すると、どんな気持ちでどういう行動をするか、また各段階で何が必要か、などがこうして表せるんですね。たとえば、スクールを卒業して就職すると、今後は仕事ならではの壁にあたりますよね。そうすると、新しいスキルの勉強や、交流会などのニーズも出てくるので、OB・OG向けの講座をつくってプロモーションするのも手かもしれません。

 

ico
ちなみに、どういう記事からのCVが高いかも分析しました。いろいろとみたところ、結論からいうと、クリエイティブにかかわる記事がCVにつながっているような気がしました。

転職とか、新しい人生といったライフスタイル系の記事はCVが高いのですがサイト内での露出も多くて、CVする人は見ていて、CVしていない人は見ていない記事がないか、と思い調べたらCVにつながっていたのは卒業生がクリエイティブに対する思いを熱く語っている記事だったんですよね。

ということは、クリエイティブの楽しさや情熱にフォーカスした記事をもっと増やすと、最終的にCVするサイトへのランディングを後押しできるんじゃないかと。ウェブに限らずデザインや建築、写真などで好きな作品を聞くとか、クリエイターとしての心をくすぐるような記事ですね。かつ、そこにアニメ要素もほしいですね。

ico
記事は少し時間がかかるので、まずは漫画・アニメ好きな人に響きそうなバナーを先に走らせて反応をみながら、っていうのもアリですか?
ico
アリです。作品とかクリエイティブにフォーカスした系のバナーをつくると、施策の確からしさがわかると思います。
ico
このあたりを、大きくABテストしてみたいですね。

はっきりとタイプの違うキーヴィジュアルのABテストを

ico
じゃあ、具体的にどんな施策を試すか、まとめましょうか。記事制作にはコストも時間もかかると思うので、その手前でアタリをつけるために、トップページのキーヴィジュアルのABテストは現実味がありますね。
ico
はっきりとタイプが違うのを出すといいですね。たとえば今あるキーヴィジュアルは、ウェブクリエイターに憧れる人に将来を指し示すコピーなので、もっと講座の内容自体を全面に出してみるのもいいと思います。クリエイターといっても、デザイナー志望ではなくエンジニア志望の方に響く講座もあると思うので、そのあたりを調整してもいいですね。

キャプチャ

▲ABテスト前のキーヴィジュアル

ico
余談ですけど、よくいわれるキャッチコピーの法則で、未来系と過去形っていうのがあります。たとえばダイエットだと、「これをすると10kgやせられます!」というのが未来系で、「10kgやせたらダンナにほめられました!」が過去形で、後者のほうがCVが高いらしいです。そういう切り口で変えてみてもいいかもしれません。
ico
具体的にどういうステップでABテストをしていけばいいですか?
ico
複数のクリエイティブを用意して、1週間ずつテストしてよかったものを残し、また新しいクリエイティブを投入して比べてみる、というフローを4回くらいやると、いちばん確率の高いものが導き出せると思います。違うパターンを次々投入していく、という。

漫画・アニメ好きの男性向がCVしていないのでは、という指摘があったので、それを含めた男性向けのものを4パターンくらいつくって、1週間ずつテストしていくのがいいと思います。

ico
今ってstudio上野のトップページのアクセスが、直近1カ月で4300pvくらいで、1週間単位だと1000pvくらいになりそうですが、ABテストをしても大丈夫でしょうか?
ico
実はこれはPVの問題ではなくて、確からしさの問題なんですよね。少数のアクセスでも、突然大きな差が出る場合は、それを信頼していいことになっています。
ico
結局、本当にどうなのかを突き詰めると永遠に終わらないので、多分こうだろうという法則の手がかりがつかめたら、そこから次をまた考えてやってみる方がいいんですよね。実際、ウェブのアクセスは外部要因でも大きく変わりますし。突然SEOで跳ね上がったりすると、数字もがらっと変わってしまいますし。
ico
そうですね。ABテストは実際にやるなら、2週間ずつのほうが現実的かもですね。
ico
了解です。

ウェブ解析士からみたKOBITの立ち位置

ico
今回は、ユーザーの気持ちを考えようというのが、とても印象的でした。そこに施策のヒントがたくさんあるんですね。
ico
そうですね。僕らウェブ解析士協会でも、ユーザーをみようといつも言っているんです。ユーザー像をちゃんとイメージした上でコンテンツをみないと、気付きにつながらない。だからこそ、男性のCVが少ないのは変だねとKOBITが自動で出したのは、すごいなと思いました。

こういうレポート作成ツールは、使ってみると「そんなの見ればわかるよ!」みたいな解説ばかりなんですが(笑)、今回僕が自分で細かくみた分析と突き合わせても、KOBITはしっかり意味のある分析をしていたと思います。

ico
前回、ウェブ解析士の小川さんに来ていただいたときも、KOBITと解析士で組むとさらに深堀できるというお話があったのですが、そうした部分はどう感じられましたか?
ico
ここまで自動化されたらウェブ解析士はやることがないかというと、まったく逆ですね。ここまでみたうえで、違和感を発見するのがプロとしての仕事です。それに注力できるのはすばらしいと思います。大事なのは、レポートにある現状を考察して、成果につながる提案をすることなので、ウェブ解析士も自動化できるところはどんどん自動化して、空いた時間を考える時間に費やすべきだと思います。
ico
ありがとうございました! では次回の後編では、ABテストの結果を中心にお伝えしたいと思います。結果が出ますように……!

今回使用したKOBITのレポートと利用はこちら

KOBITは下記のリンク先から利用できます。登録は無料なので、ぜひチェックしてみてくださいね。

KOBITを使ってみる(登録無料)

90 liginc.co.jp-2017-10-05-2017-10-18 from LIG inc

LIG-Uiniversalアクセス解析レポート (2017年10月5日〜10月18日)
▲今回、実際にKOBITが出したレポートです。一部、PVなどにボカシを入れています。