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採用業界の参謀・HRソリューションズが明かす 「採用を成功させる“四段戦術”」

丸橋 宏


採用業界の参謀・HRソリューションズが明かす 「採用を成功させる“四段戦術”」

世は採用戦国時代——。
売り手市場のいま、多くの人事担当者たちが、自社にふさわしい人材を確保する難しさにあえいでいることでしょう。

そんな悩める人事担当者たちの悩みを解決するため、今回は、長年にわたり中途採用活動のサポートシステムを開発・提供し、多くの企業の人事担当者に寄り添ってきた “採用業界の参謀” 的存在・『HRソリューションズ』の小松さんに、そのノウハウを語っていただきました。

HR-16 HRソリューションズ 小松秀幸 氏
国内ATS(採用支援システム)黎明期より、約2,000社以上の人事採用部門を訪問、自社が提供するATS『リクログ』を中途採用領域における実績No.1にまで導く。現在は、キャリア採用支援事業部門責任者として、「脱ATS屋」を掲げ、クライアントの採用成功に向けた「手段にこだわらない支援」を展開している。
※記事表現の都合上、敬称の省略など、実際の話し言葉より簡潔な言い回しに編集しております

採用を成功させる「四段戦術」とは?

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2,000社を超える人事採用部門を渡り歩いてきた小松氏は、彼らの課題を聞き続けていくうち、それらが大きく4つの段階に分けられることに気づいたそう。今回の記事では、それぞれの段階に対して人事担当者がとるべき“戦術”をご紹介していきます。

  1. 業務に忙殺されている
    求人票の更新や、問い合わせ対応等のオペレーション実務で時間がない
    >>注力すべき業務の見直し
  2. 応募者が集まらない
    ハローワークや求人媒体を使っているが、応募者が集まらない
    >>身近なツールの見直し
  3. 欲しい人材が集まらない
    良い人が来なくて、質の悪い採用になってしまっている
    >>中途採用のプロを仲間に
  4. 欲しい人材が採用に至らない
    なかなか採用に繋がらない
    >>現場を巻き込み総力戦へ

この基本をベースに自社採用をチェックしてみれば、新しい気づきが得られるはずです。それでは、以下より各戦術の詳細を明かしていきましょう。

戦術1 まずはここから! 注力すべき業務を見直し、業務の変革を

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外部環境が採用難である今、人事担当者は、優れた求職者を採用するために、さまざまな採用手法を用いる必要があります。

しかし実際のところ、多くの人事担当者が、求人票の更新や、応募者からの問合せ対応などのオペレーション業務がメインとなってしまっています。ベンチャー企業の役員の方が、夜遅くに細心の注意を払いながら選考結果メールの配信をしている話などを伺うと、「我々でどうにかしなければ」と強く思います。

採用活動において人事が本来行うべき業務は、経営方針に合わせた人事戦略の立案や、ターゲット採用に向けた新たな企画です。

意外に思うかもしれませんが、オペレーションに時間をとられている担当の方は多く、まずはそこを見直すべきですし、それを問題視する考えはもっと強く根付くべきかと思います。

実際に弊社が業務フローの定量可視化をご支援すると、思ったよりオペレーション業務に時間をとられていることに驚かれる人事担当者が多いです。

戦術2 「応募者が集まらない」なら、身近なツールの見直しを!

そもそも採用の応募者数が少ない場合、手段を増やす前に、身近なツールの運用を見直すことがポイントになります。すぐに実践できる例は、下記の3つです。

  1. 自社サイトの有効活用
  2. ネット検索人口を見据えた自社サイトの運用
  3. リファラル採用の活用

自社サイトの有効活用

まずは自社サイトを定期的にアップデートさせましょう。

自社サイトの情報を更新できていない企業は多いですが、実はそれ、すごくもったいないんです。なぜなら、自社サイトまで見に来てくれる応募者は、応募の意志も強く、自社の求める人材にも近いもの。そんな貴重な人材にこそ、最新の情報をアピールすべき。

とはいえ、「サイトまで見に来る人は少ないし……」と更新にネガティブな人事担当者も少なくないかもしれません。

しかし、自社の社員が100名いたとして、採用情報を社員にSNSで共有してもらうよう呼びかければ、各社員がSNSで繋がっている人が平均100人いた場合、1 万人に宣伝できることになります。この方法は、「コストをなるべく抑えつつ応募者を増やしたい」場合にも有効です。

ネット検索人口を見据えた自社サイト運用を

転職を決意したとき、昔ならエージェントに相談をしたり、転職サイトに登録をしたりするのが普通でした。が、今の時代、まず行うのは「検索」です。求人に関わる「ネット検索」の回数は月間5000万回と言われています。このボリュームゾーンを抑えないのは、もったいないです。

すでにお馴染みとなった“求人に特化した検索エンジン” 『Indeed』は、今や求人媒体よりも閲覧数が多いと言われています。この『Indeed』のアルゴリズムに併せて自社サイトの求人票を作成することで、応募者をより集めることが可能です。

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実際にアルゴリズムに従って対策を打った某企業の、“Indeedから自社サイトへの流入数”を記録したグラフがこちら。対策を行った2015年12月以降、大幅に流入数が上がっているのがお分かりでしょうか。

 

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同社のサイト流入後の「応募者数」も、サイト流入数の増加と比例して増えています。

最近はリスティングなどのWEB広告が増えてきましたが、それらを使う前に、最低限の工夫で自社サイトへの流入を増やすことは可能なのです。

リファラル採用の活用

社員の知人や友人を紹介・推薦してもらうリファラル採用も、応募者の増加に有効です。

社員に協力を仰ぐため手間がかかりますが、自社の特徴をわかっている社員からの紹介であれば、ある程度紹介する段階で適切な人材が絞られます。また、紹介されるのはその社員と属性の近い人物であることが多く、マッチングの相性も高まります。

実際の例として、Androidエンジニア2名の紹介から1名を採用した例や、CGデザイナー2名の紹介から1名採用した例などがあります。手間や運用コストは高まりますが、自社にあった人材と出会うためには相応の見返りのある手段と言えるでしょう。

 

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このように、コストをかけなくても応募者を増やすテクニックはいくつもあるのです。

なお、より具体的なテクニックやノウハウを公開する「人事担当者向け勉強会」を、11月9日(水) いいオフィスにて開催します。

自社に合った採用手法を検討されている方に向けて、「複数の採用手法を総合的に用いる:オムニチャネル採用」について語るほか、リファラルリクルーティング、人材紹介業界、HR業界主要分野の最前線で活躍するキーパーソンたちによるトークセッションも予定しています。

参加費無料ですので、ご興味のある方はぜひいらしてください。

イベントの詳細はこちら

戦術3 「欲しい人材が集まらない」なら中途採用のプロを仲間に

会社の経営課題によって必要な人材は異なります。自社の未来を変えるような人材を獲得するためには、採用市場での自社ポジションを把握することが、人事担当者にとって必須となります。
なかでも幹部候補レベルの方は引く手数多でなかなか採用が叶いません。そういった方は確実に、自社以外の「採用競合」となる会社の選考も並行して受けていて、しかも内定を受けている可能性が高いのです。

その様な人材を採用したい場合は、紹介会社への相談をお勧めします。一般的に、年収レンジの高い人物を採用したい場合、媒体経由に比べて紹介会社経由の採用確率が高いとされています。

その理由は、下記のイベントのアンケート結果に表れています。

 

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こちらは、HRソリューションズが企画・支援する、企業の人事担当者が多くの紹介会社に対して自社採用についてのプレゼンを行うイベントの風景。

下記のグラフは、そのイベントで、ある企業が行ったプレゼン内容について紹介会社にアンケートを取った結果です。
 

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見ると、採用競合との違いまで理解できた紹介会社は、全体のわずか30%しかいません。しかし、この企業が行ったプレゼンは、おざなりなものなどではなく、入念に作り込み、推敲を重ねたものでした。それでも、自社の魅力を十分に伝えきることができなかったのです。

どの企業も優秀な方を採用することを望みますが、そのような方が入社するメリットを明確にしているところは多くありません。
一方で、打ち出しができている企業を見ると、紹介会社を採用のパートナーとしてうまく味方につけ、採用トレンドを掴みそれに合わせて自社をPRしています。

紹介会社は、採用市場の最前線でビジネスを行っています。つまり、彼らのヒアリング項目は、応募者が何に重きを置いているかという視点と同じ。そのため、紹介会社からのヒアリングに答えることで、自社の採用市場でのポジション・強み・採用課題が洗い出されるのです。

「費用がかかる」「問合せ対応が手間なのでなるべく利用したくない」という人事担当者もいますが、紹介会社は、上手に向かい合えば強い味方になってくれるんです。

戦術4 「欲しい人材が採用に至らない」なら、現場を巻き込み総力戦へ

どれだけ採用活動に力を入れても欲しい人材が採用に至らない場合、現場の方を採用業務に巻き込みきれていない可能性があります。

よくある例ですが、経営層から「こういう人材が欲しい」とオーダーされ、その条件に比重をおいて探してしまってはいないでしょうか。しかし、実際に入社する方を迎え入れ、共に事業を展開するのは、現場で働く人たちです。

たとえば、経営陣は「企画力・プレゼン力」や「経営者視点で考える力」を望んでいても、実際の現場では「プロジェクトの管理能力」や「得意な言語」、「開発環境にあった実務経験」を求めている、といった具合に人材要件が一致していないケースはよくあります。要件にすれ違いがある状態で、現場の方が面接を担当すれば選考は不合格となり、実際の採用に繋がることは難しいでしょう。

人事の本来の業務とは、その部分の調整をすることです。ここをうまく調整することが入社決定への大きなポイントになります。

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では、採用オーダーを明確にするにはどうすればいいかというと、現場に徹底的なヒアリングをおこなうことです。

ある企業にて、各現場の面接結果をリアルタイムで人事及び事業責任者が共有できるような運用に変更していただきました。こうすると、選考を進めながらも、現場でのニーズを経営層にダイレクトに共有することが可能になります。

こうした具体的な対策を打った企業では、導入前と比べエンジニアの採用数を2倍に、そして、今まで採用が難しかったデータアナリストの採用に成功した例もあります。

 

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ちなみに、4段階目までクリアした企業は、

  • 人員を増やすのではなく業務効率化と人材開発で事業拡大
  • 社長を巻き込み採用をプロジェクト化に成功
  • 本格的な社員紹介制度(リファラル採用)の構築
  • 選考データの定量・可視化と、PDCAの高速回転

など、自社の課題に合わせたクリティカルな施策を行い、採用を充実させているそうです。

おわりに

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「日本企業の採用課題として、海外の先進国と比べて採用にかけるコストが一様に高いことがあげられる」と、小松さんは語ります。

採用業界の参謀・HRソリューションズが目指すのは、そうした日本の業界の体質を変えていくこと。「ツールは課題解決の手段にすぎない」との言葉通り、HRソリューションズでは、ツールを提供するだけでなく、それぞれの企業にサポート担当をつけて解決策を一緒に考えているそうです。

今回は、そうした課題解決のノウハウを4段階の戦術に分けてお話ししてきましたが、過去の手法数値を含めた具体的なお話に興味がある方は、ぜひ以下のイベントにご参加ください!

人事担当者向け勉強会【攻める人事】〜採用難時代に求められるオムニチャネル採用とは?♯3〜

売り手市場の今、これまで以上に採用の難易度が上がり、採用手法も変革を叫ばれています。この様な状況の中、人事の皆様は今の自社に最適な方法が何なのか、悩まれてませんでしょうか。

そこで今回は、自社に合った採用手法を検討されている方に向け「複数の採用手法を総合的に用いる:オムニチャネル採用」をご紹介します。

また後半戦では、「この採用難時代を乗り切る方法」をテーマに、様々なチャネルの応募者を一元管理するATS(採用支援システム)事業、リファラルリクルーティング、人材紹介業界、HR業界主要分野の最前線で活躍するキーパーソンたちによるトークセッションも予定しています。

日程 11月9日(水)
時間 19:30〜21:30 (19:00 開場)
場所 いいオフィス@上野
東京都台東区東上野2-18-7 共同ビル 3F
参加費 無料
参加資格 人事担当者/経営者の方
※学生の方や個人事業主の方、紹介会社の方、営業目的の方のご参加はお断りさせていただいております。
当日の流れ 19:00〜 開場
19:30〜 イベント開始(運営からのご挨拶)
19:35〜 (第一部)オムニチャネル採用について
20:15〜 (第二部)パネルディスカッション
21:00〜 懇親会
21:30 イベント終了

イベントの詳細はこちら

丸橋 宏
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