
「水平線の魔術師」ことモトキ・ウエダがウェブギャラリーを開設します
LIGブログをご覧のみなさま。
たいへんご無沙汰しております。
水平線の魔術師こと、モトキ・ウエダです。
〜モトキ・ウエダの初回インタビューはコチラ〜 「水平線の魔術師」ことモトキ・ウエダがウェブギャラリーを開設します
──お久しぶりですね。
ふふ(笑)。前回のインタビューからもう1年半ですか。本当に月日が経つのは早いですね。
──あれからも、ずっと水平線を描かれてたんですか?
いえ全然(笑)。そもそも、最初から絵なんて描いてなかったですし、前回も「アーティストっぽいから」という理由だけで記事にされて…。この1年半はずっとウェブディレクターとして仕事をしていました。
──なぜ、また水平線を描こうと思ったんですか?
衝動、ですかね(笑)。
やはり自分の根っこの部分はアーティストだと思っていて、ずっと何かを創りたいという欲望はあったんです。でも、自分には何かを創り出せるようなスキルは無くて。でも、世間に認められたいなって。そう思った時に思いついたのが水平線だったんです。
いいですよね水平線って。誰にでも描けそうで。
──水平線を描く時のコツとかはありますか?
まず、青い絵の具を用意します。
今回は適当に3種類の青を購入したのですが、あとはそれを適当に筆で横方向にすーっと伸ばしてあげるんです。そうすると、なんとなく水平線が現れるんです。それって自然の神秘というか、ある意味、奇跡というか。
──水平線が見えてきましたね
はい。一般的にはこれで「水平線」としちゃうんでしょうけど、これだとただ二色の絵の具で塗り分けただけで本当の意味で水平線にはならない。一流と二流の差は、知識がない人から見ると分からないんですけれど、識者からすると決定的に違うんです。僕はそういった「わかってる人」に認められたいと思ってずっと生きてきました。
──かなりのこだわりを持って描かれているんですね
そうですね。こだわりが無い創作物ってちょっと、って思っています(笑)
──いつから水平線に興味が湧いたんですか?
この数年間、ウェブディレクターをやっていたんですが、ちょっと限界が見えちゃって、精神的に参っていた時があって。「自分探し」って言うんですか、海外に行ってみようと思って。すべてを捨てて、逃げるようにフィリピン行きの飛行機に乗ったんです。
エコノミーの硬い背もたれに揺られているときに、ふと窓の下を見たら、一面の海。はるか先に、一本の水平線。すごく感動したのを覚えていますね。「あ、俺ってちっぽけだったな」って。その瞬間に、何だか救われたんです。青に。
──だから水平線を題材に選ばれたんですね。
いえ、簡単そうだからです。
──セブ島へ移住されるとの事ですが
ええ。なんて言うか、東京ってちっぽけだなって思えちゃって。今の自分のステージに合っていないなって。そのタイミングでちょうど僕が所属するLIGがセブ島でコワーキングスペースを作るという事だったので、「これだな」って。東京よりは青そうだなって。
完成間近ですよ!セブ島のコワーキングスペース・いいオフィス CEBU。
──アーティストとして、更なる成長を求めてという事でしょうか
そうですね。アーティストとして、更なる成長を求めてという事になるんだと思います。
──セブ島ではどのような活動をされる予定ですか?
基本的には「いいオフィスCEBU」の管理人をやる予定です。でも、最初はお客さんも来ないでしょうから、きっと暇なのかなって。そうなると空いた時間をどう活用するかが重要ですよね。きっと、その間に描いちゃうんだと思います。「青」を。
──作風は変わるのでしょうか
変わらないと思います。海がずっと変わらないように、僕の描く水平線も変わらない。逆に言うと、ここまでシンプルな絵画は変わりようがないのかなって。ある意味、もう完成しているのかもしれません。
──応援しています。がんばってください
ありがとうございます。
でも、「がんばる」って難しいんですよ。がんばりたくないからシンプルに水平線を描いてるわけで。
頑張っちゃうとね。描いちゃうんですよ、「船」とか「カモメ」とか「雲」とか余計なものを。そういうのって全然アートじゃない。
──最後に、読者へひとことお願いします
多くの方に惜しまれつつ、僕はフィリピン、セブ島へと旅立ちます。セブ島にお越しの際は案内しますよ。日本では見ることの出来ない、本物の「水平線」を。
〜1年半前のインタビューはこちら〜 「水平線の魔術師」ことモトキ・ウエダがウェブギャラリーを開設します