こんにちは、DevRelライターのダリアンです。ドローンの空撮や情報サイト「DRATION」の運営をおこないつつ、ドローンで命を救う一般社団EDACの参与など、ドローンに関わることなら何でもお手伝いしています。
こちらは、我が誇り熊本城の石垣です。
私は、熊本地震が発生した熊本県在住です。今回の地震によっていろんなことがおきていますが、中でもドローンについて思うことを書こうと思います。
「災害時にドローンは役に立つ!」と思っていたが、事前の取り決めがないと無力となってしまう
災害時にドローンは役に立つ! そう思っていましたが、現状そうなってみると「ドローンは役に立つかもしれないが、自分は今のところ無力」だと感じています。
普段はさまざまな企業の方からご依頼を頂いて、空撮をしています。しかし、今回の地震では「私が飛ばすことはない」と思っています。依頼主がいないからに他なりません。
自治体からの依頼があれば、と考えました。しかし自治体の方からは、事前の密なやり取りの上でご依頼を頂いています。今はそれどころではありません。法規制対象外の場所であったとしても、いかに空の目が便利とは言え、誰かの何かが写るので依頼主がいない以上飛ばすわけにはいきません。
また、救助は警察や消防、自衛隊の方がメインです。そこに割って入るのは非常に迷惑な行為となってしまいます。事前の取り決めや連携の状態が作れていない私は、どうやっても飛ばすことは叶いません。
災害時にドローンでの空撮を依頼されることはあるか?
先に書いた通り、救助においては警察や消防、自衛隊の方がメインです。その組織からの外部委託はイメージがつきません。消防や自衛隊の方自身がドローンを利用するならありだと思います。
ここ最近、災害時のドローンの利用についてさまざまなニュースなどが出ていますが、具体的に何を撮影して、どう使うのかがまだ見えにくいなと感じました。
今回のような事態で依頼するとしたら、国土地理院だと思いました。撮影&オルソ画像(上空から撮っても歪まない写真)作成に関しては、全く同じことを私もできるのですが、事前に他の組織との連携具合や運用の取り決めがある以上、国土地理院の方のお仕事だなと感じています。
復興のフェーズになれば、私も役に立てるかもしれない
ライフラインが安定してきたあとの復興のフェーズになれば、少しは役に立てるのかな、と思っています。
街なかを歩くと倒壊した建物、建設中のビルの足場の崩れ、橋の破損、瓦の飛び具合など、人が行って観るには危ない場所が多数あります。建築・建設関連の方からご依頼を頂ければですが、そこでのドローンの利用ならできるかもしれません。
余談:地震が発生してから5日間での起こったこと
4月14日
最初の大きな揺れ。益城町の倒壊などのニュースが流れる。幸い私の自宅は、5km離れており家の物は落ちまくったが、大きな被害はなかった。ただ、ドローンの出番があるかもと思い熊本での飛行許可申請の書類を作成開始。
4月15日
書類作成のラストスパート中に、2度目の大きな揺れ。PCのディスプレイを必死に押さえた。家のいろんな物が壊れまくっていた。家族と急いで車に逃げ込み車中泊。朝、自宅横の壁が壊れまくっていることに気づく。
4月16日〜17日
生活のための水や食料の調達に動く。幸い電気と水は復活。その合間で情報収集や、ドローンの出番について情報を集めるが、みんなライフラインの確保に追われている印象で出番はないなと思う。
4月18日
少し余裕が出たので、被害地の益城町の知人の元へ。圧倒的な倒壊状況と警察、消防、自衛隊の方の活躍ぶりをみるが、その道のプロ以外の活躍の場はないなと確信。
読んで下さった皆様へ
ご自身の地域が万が一災害にあった場合を想定し、どこで誰のためにドローンを飛ばすのかなど、安全な仕組みづくりを今からでもすることをおすすめします。
そして、もし必要であれば、私に何でも協力させてください。お気軽にご連絡頂ければと思います。私が運営しているウェブサイト「Dration」のFacebookページからご連絡ください。
・DRATIONのFacebookページ
https://www.facebook.com/ドローンメディアdration-1542116826070104/
こちらのYouTUbe動画は、ロケも、編集も、空撮もすべて熊本でおこなわれています。阿蘇の雄大な自然や、天草の透き通った海をまた空撮しに行きたいなと切に願います。