NTTドコモ様_dカーシェア
NTTドコモ様_dカーシェア
2016.03.03
第15回
DevRelイベントレポート

WebRTCとIoTの可能性!近未来技術テレイグジスタンスとは? #webrtcconfjp

のびすけ

こんにちは、エンジニアののびすけ(@n0bisuke)です。

みなさんはWebRTCをご存知ですか?

Web Real-Time Communicationの略で、次世代のWeb技術として数年前から注目され始めています。そのWebRTCの最新情報や活用事例を知ることができるWebRTCカンファレンスに先日参加してきたので、そのレポートです!

WebRTCについて

そもそもWebRTCが何か分からない人もいるかと思います。
昨年ぼくが書いたWebRTC Conferenceのレポート記事から引用します。(過去の自分グッジョブ)

WebRTC(RTCは「Real-Time Communication」の略)とは、ビデオや音声、データをブラウザ間でやり取り可能にする規格です。WebRTCの機能を利用することで、Webサイト上でビデオ・音声チャットやファイルをやり取りできます。プラグインなどを全く使用せずに機能を使えることが特徴の1つだと思います。
また、P2P通信でサーバーを介さずにユーザ間で直接通信を行うため、レスポンス性がより高い通信を実現します。(シグナリングと呼ばれるユーザとユーザを結びつける処理にはサーバーが必要になりますが、コネクションが確立したあとはP2Pで通信を行います。)

また、HTML5Experts.jpの「 HTML5でWebRTCを使ってみよう!「カメラを使ってみよう」編 」という記事も参考になるのでオススメです。

まずは、「Web上で(プラグインなしで)ビデオ/オーディオの通信や、データ通信をおこなうための規格」と覚えておけば大丈夫かと思います。

 

こんな感じのビデオチャットなど、リアルタイム通信をブラウザの機能だけで実現できます。ちなみにこのGIF画像は去年のもの。だいぶ懐かしいです(笑)

WebRTC Conferenceの概要

WebRTCはHTML5の新しい仕様とも言われていて、Web界隈の人たちが注目している技術です。そういった界隈の人たちによって構成されているWebRTC Conference Japan実行委員会が運営しています。 去年から開催され、今年で2回目です。

WebRTCの現状

WebRTCの現状は、一般化された技術よりは前衛的な位置にいます。 Can I useで調べてみるとブラウザの対応状況が分かりますが、IEやEdge、Safariといった主要ブラウザがまだ対応していないことも理由として挙げられそうです。

現時点では、WebRTCの可能性としてどんなユースケースが考えられるか、WebRTCを使ったキラーコンテンツはないかをみんなで探っています。ぼくはWebRTC Conferenceも、WebRTCのユースケースの開拓や共有の場という位置付けが大きいのでは、と推測しています。

やはり2016年の注目はIoT

WebRTCが切り拓く2020年のIoTというセッションが今回の目玉セッション。セッションの説明には、次のような記述がありました。

WebRTCは、「誰でもリアルタイムコミュニケーションを扱える時代」という破壊的な変化を世界にもたらしました。しかし、その変化のもたらす意味や中長期的な可能性は、深く論じられてきたとは言えません。
本セッションでは3人の著名な論客が、「2020年」と「IoT」という2つのキーワードを軸に、「リアルタイムコミュニケーションの民主化」が世界にもたらすインパクトについて縦横無尽に語ります。

WebRTCはその名前から「ブラウザ上のみで動作する規格」だと認識されがちですが、iOSやAndroidといったネイティブアプリケーションでも動作しますし、ハードウェア制御でも利用されることもあります

最近では、ハードウェアだけではなく、VRのようなバーチャル空間上でコミュニケーションを取る仕組みも生まれてきています。こういった場面でWebRTCは活用していけるのか、WebRTC界隈の方々はそこに注目しています。

SFの世界観が近づく、テレイグジスタンスとは

今回は、イベントのなかから得に気になった「テレイグジスタンス」を取り上げて紹介します。ぼくはこの言葉を、今回のカンファレンスに参加して初めて聞きました。Wikipediaによると、次のように説明されています。

テレイグジスタンス(英: Telexistence、遠隔臨場感、遠隔存在感)とは、バーチャルリアリティの一分野であり、遠隔地にある物(あるいは人)があたかも近くにあるかのように感じながら、操作などをリアルタイムに行う環境を構築する技術およびその体系のことで,慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科の舘暲教授によって1984年に初めて紹介された。

あまりピンとこない人も多いと思います。カンファレンス中のNTTコミュニケーションズの方の発表中のスライドの写真ですが、個人的にはこの写真が分かりやすいかと思っています。

人間がヘッドマウントディスプレイを被り、ロボットの目線に視界を置くことができ、専用のグローブを着けて手を動かすことでロボットの手が動くという仕組みになっています。ロボットに憑依したような感覚を得ることができるのだとか。こういった領域や技術のことをテレイグジスタンスと呼ぶそうです。

この写真の場合は憑依する対象がロボットという現実世界になりますが、バーチャル空間上のアバターになる場合もあります。

 

映画『アバター』や『攻殻機動隊』の世界観がまさにテレイグジスタンスなのだそう。ゴッドガンダムの操縦方法にも近いものがありそうですよね。バーチャル世界への憑依は、映画で例えると『マトリックス』の世界にも近いかもしれません。

WebRTCとテレイグジスタンス

今回のカンファレンスでは、WebRTCはテレイグジスタンスを可能にする技術として注目されている印象でした。

ハードウェアを制御する部分だけであれば、別のプロトコルを使ったほうが向いている場合はあると思います。ですが、動画や音声をリアルタイムに共有するという部分を踏まえるとWebRTCはテレイグジスタンスにかなり向いてるなと感じました!

#webrtcconfjp にて。テレイグジスタンスデモ

n0bisukeさん(@n0bisuke)が投稿した動画 –

 

こちらの動画でも紹介されていますが、テレイグジスタンスはまだまだ研究段階という位置付けになっています。今後どうなっていくのか期待ですね。

今年も開催したRomoレーシング!

#webrtcconfjp Romoレーシングを上から

n0bisukeさん(@n0bisuke)が投稿した動画 –


去年も開催されたRomoレーシングですが、今年はコントローラーやコースがよりリアルなレースゲームに昇華していました。

 

#webrtcconfjp Romoレーシングv2

n0bisukeさん(@n0bisuke)が投稿した動画 –


Romoレーシングは教育ロボットの『Romo』とWebRTCの技術を用いてリアルマリオカートのようなゲームができる仕組みです。

 

ちなみに去年はタイムアタックも開催されていて、いい感じのスコアを出してました(笑)懐かしい。

おわりに

Webの技術がハードウェアやIoTにも応用できる可能性を感じられたら幸いです。カンファレンスの中で展示もいくつかあったのですが、 WebRTCを使って旅行者と観光案内を対面でつなげてあげるデジタルサイネージが面白かったです。

#webrtcconfjp にて。 WebRTCサイネージ

n0bisukeさん(@n0bisuke)が投稿した動画 –


 
ぼくが主催しているIoTLTというイベントでは毎月IoTにまつわる話題が集まりますが、WebRTCをIoT領域で使っている事例はあまり耳にしません。こういった活用事例が増えてくることで、WebRTCも盛り上がりを見せてくるだろうと思いぼくも注目しています。

みなさんもWebRTCを使ってモノづくりをしてみてはいかがでしょう? 実際に使うときはSkyWayなどのライブラリを使うと楽しいですよ。 ぼくも何か作ってみる予定です!