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2016.02.02
LIG PR
#34
働き方インタビュー(経営者編)

ホラクラシー型組織で新しい働き方をデザインする| えふなな

タクロコマ

こんにちは、LIGライターズのタクロコマです。普段は「灯台もと暮らし」というメディアで編集を担当しています。

「家族や仲間もシアワセに。」
「分かち合い、助け合い、支え合う。」
「チーム・ポジティ部。」
「自由を選ぶ責任を。」
「大いにはみだす、どんどんはみだす。」
「波に乗ろう、波を掴もう。」
「普通にやろうはバカヤロー。」

これら7つの「みんなの約束」は株式会社えふななが、“シゴトも人生も楽しむ”ための指標に設定しているものです。

同社は2010年2月に創業し、現在は『Fledge(フレッジ)』『医学部予備校ガイド』などのメディア事業に注力するベンチャー企業。この会社の注目すべき点は、“働き方”にあります。

そして代表取締役社長の新田勢剛氏は、「自分たちが理想とする働き方を実現するためには“ホラクラシー型組織”がいい」と話します。このホラクラシー型組織の形態は、海外企業のPatagoniaやEvernote、ザッポスなどでも導入が進んでおり、従来のトップダウンで意思決定がなされるヒエラルキー型組織とは異なり、上下の関係が存在しない組織形態のことです。

なぜホラクラシー型組織でなくてはならないのか、なぜ今、そんなにも“働き方”が重要なのか。新田氏が想い描く理想の組織のカタチと同社の展望を伺いました。

dcfc173915cc21831641e7ab9bb0881bのコピー 人物紹介:新田 勢剛氏
2005年GMOグループ入社し、新卒同期約150名中、年間売上1位を獲得。2年後ドリコムグループに転職し、新規事業の立ち上げ〜採用責任者まで幅広く経験する。その後、2010年に創業し代表取締役に就任。朝は子どもを幼稚園に送ってから出社をする子煩悩な3児のパパ。
Poole:アイコン_えふなな様01 人物紹介:鶴見 美保氏
音楽関連会社での営業を経て創業メンバーとして参画。経理&事務として入社後、代表からの「webデザイナーやってみる?」の一言に飛びつき、社内転職を果たす。大の海外旅行好きで、ホリパス制度を利用して年2回は海外へ。海外留学&リモートワークを見据えて、絶賛準備中。

シゴトはみんながシアワセに生きるための手段の1つでしかない

えふなな様_記事003

はじめに、ホラクラシー型組織をつくろうと思った理由を教えていただきました。

新田
そもそも、ぼくはホラクラシー型組織をつくろうと思っていたわけではなくて、単純に「みんながシアワセに生きられるプラットフォーム」を会社というカタチで実現したいだけなんです。

ただ、そこを突き詰めていくとたまたまホラクラシー型組織のようになっていったというだけですね。

同社の経営方針や組織のあり方は、新田氏のサラリーマン時代に大きな影響を受けています。

新田
まずベンチャーは仕事が多忙過ぎたり、結果がでなかったりして、辛くて辞めていく人がたくさんいる。いわゆる仕事を楽しめていない人が圧倒的に多いんですよ。新卒で入社したときにはバイタリティにあふれていた人が経験を重ねていくうちに、逆にネガティブになっていく。これを客観的に見ると非常に勿体ないし、採用が一人の人生をこんなにも大きく左右してしまう。安易に経営なんてしちゃ駄目だなと。自分の会社が幾ら儲かっても、一緒にシゴトをする仲間がシゴトを楽しめていなかったら、当然僕もハッピーにはなれない。

そんなことばっかり考えていたら「会社の存在意義やみんなの生きる目的って、何だろう?」って。行き着くところ、シゴトはみんながシアワセに生きるための1つの手段でしかないんです。じゃあどうしたらシゴトを楽しめるのか、それを追求してカタチにしたいと思うようになりました。

では楽しく仕事をするために、新田氏は何が必要と考えているのでしょうか。

新田
大きく4つあります。1つ目は、シゴトで関わる仲間と心の繋がり生むこと。大事なのは、えふななで定義している“みんなの約束”にもありますが、分かち合い、助け合い、支え合うということです。そのためには、人と比較しない、競争しない。協力し合う、共有し合うことで心の繋がりを深めていく。この積み重ねによって信頼関係も徐々に構築されていくと思います。

2つ目は、自由と責任をセットすること。そうすることで、主体性が生まれ、どうすればより良くなるかを考えて行動するようになり、結果的に仲間や組織に貢献できる価値が圧倒的に高まります。何事もやらされるだけでは楽しさは生まれないし、貢献度合いも弱まってしまいますよね。もちろん、みんなが「こうしたい!」と思って行動した結果、上手くいかないこともありますが、それはそれで良いんです。チャレンジし続けることに価値があるわけで、チャレンジしたことを称賛してあげるべきかなと。

3つ目は、ちょっと間接的なんですけど、「今」を大切にする、つまり決められた時間軸に縛られないということ。例えば、子どもが幼稚園で発表会があったとしたら、ぼくは親としてそちらを優先すべきだと思っています。それは親としての大事なシゴトだから。子どもが幼稚園で発表会しているときにシゴトをしても、頭の中では「子どもの発表会に行きたかったな」となるだけで全然シゴトを楽しめませんよね。

2つ目に挙げた自由と責任をセットできるメンバーであれば、全くシゴトに支障はないし、そのときにどうしてもやらなければいけないことであれば、1つ目の助け合い、支え合うことで乗り越えられます。

4つ目は、自分らしさ、自分の強みを活かせる役割を担うということ。自分が自分の個性や強みを理解することはもちろん、みんながみんなの個性や強みを理解してあげることが大事なんです。これによって大きく貢献度合いも変わってくるし、楽しさにも直結してくると思います。

経営者なのに決裁がない。役職の概念もない。主体性を育むホラクラシー型組織へ

えふなな様_記事05

こうしてシゴトを楽しむことを追求した結果、働き方に自由度が生まれ、ホラクラシー型組織へと徐々にスライドしていきます。

新田
シゴトを楽しむ要素に「自由と責任をセットする」と言いましたが、これを究極的に突き詰めていくとホラクラシー型組織になるんです。ホラクラシーはトップダウンのピラミッド型(ヒエラルキー)ではなく、分散型、非階層型の形態になっていて、意思決定を分散化させることで自走する組織です。つまりぼくで言うと経営者なのに決裁がないんです(笑)

役職の概念自体がなくなり、それぞれのメンバーにいろいろな役割が生まれます。ここまでいくと、みんなを管理する必要がなくなるんですよ。そもそも能力の高いメンバーであれば管理する必要はないし、管理してしまうことで逆にパフォーマンスの低下に繋がると思います。人を管理している時点で信用していないように映り、それが経営と現場に摩擦を生んでしまう可能性もありますよね。

だから、働く時間とか場所とか休みとか全て自由でいい。現時点ではワークライフミックスというカタチでコアタイムありのフレックスを導入していますが、いい意味でルールを守られていないことも多いですよ(笑)
えふななのほとんどのルールはあくまで目安でしかないんです。大事なのは、物事の本質を見極めて、状況に合わせて空気を読んで行動することです。

人は主体的に仕事ができると成長しやすい。主体性を促す自由な仕事環境をつくれるところがホラクラシー型組織の特徴です。

新田
さっきも言ったように、ぼくの肩書きは代表取締役社長ですけど、これはホラクラシー型組織においては意味がないんですよ。社内にぼくよりもWebマーケティングが得意な人もいるわけです。そうであるにもかかわらず、その分野に得意な人の意見を差し置いてぼくが物事を判断すると、かえって成功確率を落とす可能性がある。

ただし、その分野への知識や経験が長けている人が責任者というわけではない。その人の意見がすべて正しいわけではないから、ケースバイケースで判断していきます。

しかしながら「ホラクラシー型の組織づくりには難しさもある」と新田氏は顔を曇らせます。

新田
自立、自走を推進するということは、言い換えれば、ルールの緩い自由度の高い環境になるということです。ここで勘違いして欲しくないのは、「自由=楽」ではなく、「自由=むずかしい」ということ。自由を味方につければパフォーマンスが高くなりますが、一歩間違うとパフォーマンスの低下に繋がります。

だから、今のメンバーにはえふななの考えを何度もリマインドしましたし、実際にみんなにも考える機会をつくって少しずつ意識改革をおこなっていきました。もちろん理解だけでは駄目で、セルフマネジメントできる能力が最も大切なんです。そういう意味では、組織を転換するのは悩ましかったですね。

リゾートミーティングがみんなを変え、みんなが組織を変えた

えふなな様_記事001

では、えふななはどのタイミングでホラクラシー型組織へと舵を切ったのでしょうか。「ターニングポイントは御殿場リゾートミーティングだった」と新田氏は語ります。

新田
2015年の6月末に2泊3日で御殿場に行って、理想の会社をつくるために、みんなで意見をぶつけ合ったんです。
鶴見
みんなが同じ経営的な視点で話し合えるように、御殿場リゾートミーティングの日が近づくに連れて、新田がお題をたくさん出すんですよ(笑)
新田
当日みんなで話し合ったときに、ぼくが大切にしたいことが、想像を超えるほどみんなに浸透していて、驚き半分、うれしさ半分でした。
ちなみに企業理念や経営方針に採用された意見は、ぼくより鶴見のほうが多かったですし。「え、社長として負けてんじゃん」みたいな(笑) 別に勝ち負けの話ではないけど、みんなが高い視座を持ってくれたから、もの凄く白熱したディスカッションになりましたね。
鶴見
初日は明け方の4時くらいまで話し合ってましたね(笑) でも凄くえふななの未来にワクワクして本当に有意義な時間でした。今までは、経営に関してずっと、みんな部外者だったんですよね。新田は「みんなが楽しくシゴトできる会社にしよう」って言ってくれているけれど、私たちが新田の考え方に付いていけなかった。言われたことだけを決められたルールの範囲でやるだけの日々だったから、いつまでたっても働き方を変えられなかったんです。

新田と社員である私たちが思い描く理想の会社のあり方や働き方をすり合わせることによって、「やっとここからスタートだ!」と思える光が見えてきたのが、御殿場リゾートミーティングでした。

目標と、それを叶えるための個人の意識が揃うと、ホラクラシー型組織で仕事をするスピードは一気に加速していきます。

新田
話し合いの成果として、企業理念の“えふななのこころ”、経営方針の“えふななの目印”、大切にしたい価値観である“みんなの約束”、また会社の制度である“みんなのアイテム”などを決めました。

留学したいから会社を辞めなきゃならないなんて、ナンセンスだよね

えふなな様_記事005

ホラクラシー型組織へ転換したえふななは、どのような変化があったのでしょうか。

新田
みんなシゴトをする時間軸にも変化がおきましたし、組織や事業に対するアイデアが確実に増え、みんなも組織もアップデートされている感じです。細切れにシゴトをすることも増えましたし、プライベートの予定に合わせて17時に上がることも珍しくありません。早く帰ったと思ったら23時くらいにチャットワークで思いついたアイデアが投稿されてたり(笑)

こんなふうに働き方を日々アップデートしつつ、みんなも能力を上げていく必要があります。足並みを揃えていくことで、はじめてホラクラシー型組織が実現できるんでしょうね。

それぞれの幸せを実現するために、生きる原点に立ち返り、仕事を通じた幸せに向き合ったえふななのメンバー。現在も新たな働き方を模索しています。

鶴見
私は御殿場リゾートミーティングの後に、自分はどういう人生を歩みたいのかをもの凄く考えるようになりましたね。そして自分の可能性を広げるために、留学に行くことを決めました。

今まではなんとなく大学に進学し、その後就職して、ただ生きるために働くことを考えていました。一般的にも、私と同じような考え方をする人の方が多いんじゃないかと思います。

新田
鶴見は「留学もしたいし、シゴトもしたい」と言うので「だったらリモートワークにしよう!」と。そもそも留学するために会社を辞めなきゃならないとか、“したい”と思ってもできないということが、ナンセンスですし、お互いにとって機会損失ですよね。

鶴見が自分のやりたいことに行動を起こしていくことは、めちゃめちゃハッピーなことです。自分自身に向き合わないと、結局は昨日と同じ今日を繰り返して、歳を重ねていくだけなんですよ。だから自分に向き合って“何をしたいのか”問うことがとても大切です。それがきっと幸せへの第一歩になる。若い内に留学したい自分の気持ちに気づけたことに価値があると思うんです。

幸せに生きるための、もっと多様で新しい働き方を世の中に広めていきたい

えふなな様_記事1本目_04

このように一般的な働き方の枠を超えつつあるえふななが描いている展望を教えていただきました。

新田
ぼくが個人としてやりたいのは、働き方をデザインすること。これから「新しい働き方」に軸足を置いたメディアを立ち上げます。

情報過多の時代ですが、よくある新卒求人サイトは雇用賃金や福利厚生といった表面的な情報ばかりが掲載されています。仕事はその人の幸せに直結しているからこそ、ぼくは幸せに生きるための、もっと多様で新しい働き方を世の中に広めていきたい。その人らしい働き方を叶えるための気づきを与えたい。

そして「自分が最も幸せに生きられる選択肢を見つけてほしい」という想いがあります。

しかし、極端にいうと「扱う事業はなんでもいい」と笑う新田氏。理想とするのは、「みんなから自発的に事業が生まれること」だといいます。

新田
ぼくの役割はシアワセに生きられる「えふなな」というプラットフォームをつくることです。

大きなプラットフォームの中で“やりたいこと”がボコボコ生まれる。そして、えふななのカルチャーに共感してくれる仲間が集まってコミュニティが少しずつ大きくなり、育まれていく。

コミュニティの中では誰が偉い、偉くないなんて関係ありません。自分が本当にやりたくて熱狂できることを、みんなが見つけられるような会社になるといいかな。

生きる原点に立ち返り、向き合った御殿場リゾートミーティングを経て、メンバー同士の心が強固につながりました。自立し自走できるチームは、シゴトからシアワセを創り、周囲に良い影響を与えていくでしょう。


furture_bnr