注目企業のオフィス移転担当者に聞いてみた!プロジェクトに参加して困ったこととは?

注目企業のオフィス移転担当者に聞いてみた!プロジェクトに参加して困ったこととは?

Shido

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こんにちは。管理部のしどうです。

LIGは昨年8月にオフィスを増床しました。「撮影できるスタジオを設置したい」などのどうしても譲れないポイントを洗い出し、オフィスのレイアウトデザインへ綿密に落とし込んでいくのはもちろん、スケジュールの管理や什器の選定など、本当にさまざまな準備に追われたものです。

オフィスは「企業の顔」となりますので、移転や増床の際に気を配らなければならないことがたくさんあるのはわかるのですが、本当にここまで大変なものなのでしょうか……と正直、疑問に思わなくもありません。

そこで次回のオフィス移転や増床に備えて、LIGと同じIT業界で活躍する他社の話を聞いてみることにしました。今回は、注目を集めているIT企業のなかでも、最近にオフィスを移転したばかりの3社をピックアップ。オフィス移転の担当者の方に、実際に困ったことや工夫したことなどを直接聞いてきました。やっぱり、各社それぞれに大変だったようですね……。

せっかくなので、賃貸オフィス物件の仲介や移転のサポートをしてくれるプロフェッショナルの「三幸エステート」さんにもオフィス移転をスムーズに進めるためのポイントを聞いてきたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

注目企業のオフィス移転担当者に聞いてみた!

今回は下記の3社にご協力いただきました!

では、各企業のオフィス移転時の話を詳しく聞いてみましょう!

Rettyの場合

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R001 人物紹介:奥田 健太さん
東北大学を卒業後、三菱商事にて大型投資案件の分析等経営企画業務に従事。2013年からRettyに参画し、CFO/採用責任者として主にファイナンス業務、採用業務、経営管理業務等に従事。

— オフィス移転の際にこだわったことはなんでしょうか?

そもそもオフィス移転をした理由が2つあって。1つは、オフィス周辺の飲食店を食べ尽くしたこと。もう1つは、急激な組織拡大にともなうスペース不足。

オフィス周辺の飲食店を食べ尽くしたというのは、Rettyは毎回そうやってオフィス周辺の飲食店を食べ尽くしては移転して、を繰り返しているんです。ですから、“移転先のオフィス周辺に、美味しい飲食店がどれだけあるか”ということにこだわっています。イナゴのようなオフィス移転ですね(笑)

急激な組織拡大にともなうスペース不足は、ここ1年間で従業員が70人以上増えたことが原因ですね。単純に、オフィスを広くする必要がありました。加えて、Rettyは「食を通じて世界中の人々をHappyに」というミッションを掲げているので、中にいる人たちも食を通じてHappyを感じられるように、ちょっとした時間にコーヒーやお酒を飲めるバースペースを用意しています。ときには、外部の人たちを招くことも。今回の移転では、そういったスペースの確保にも、こだわりました。

 
— オフィス移転を進行していく上で困ったことはありましたか?

プロジェクトの初期段階では、物件がなかなか決まらなくて困りましたね。いいと思っていた場所も、どんどん他の会社さんに決まってしまい……。
オフィス移転のプロジェクトチーム自体は、エンジニアとデザイナー、ビジネス(営業)、CFOの4人だったのですが、職種によっても次のオフィスに対する要望は多様でした。限られたスペース、限られた予算の中でそれを実現していくのは非常に大変でした。
共有スペースは、Retty的な“食”らしさとTech企業的な先進性のコンセプトを取り入れたく、どう折り合いをつけるのかをとことん話し合ってこだわりました。

また、スタートアップ感を出したかったので約50人分の引越しを自前でやったのですが、これも大変でしたね(笑) 学生インターンも総動員で、2トンロングのトラックの運転など、なにからなにまで自分たちでおこないました。ただ、狙いどおりみんなにとっていい思い出になったと思います。

ITプロパートナーズの場合

ITプロパートナーズ

木村直人さん 人物紹介:木村 直人さん
新規事業としてIT分野のプロフェッショナル人材を活用する「ITプロ事業」を立ち上げる。2015年4月より「ITプロ事業」を業務移管させる形で、株式会社ITプロパートナーズを創業し、代表取締役に就任。

— オフィス移転の際、なにに一番時間がかかりましたか?

いい物件を見つけるために多くの物件を見なければならず、たくさんの時間を取られてしまいましたね。
元々は人員の増加によるスペース不足が原因で、オフィス移転を検討しはじめました。ですが、弊社は人材系の事業をおこなっており、さまざまな人に来社していただくことも多かったので、立地がいい場所への移転をすることに。そこで、渋谷駅から徒歩10分以内で物件を探していたんです。

物件の条件
・人員増加にともなったスペース不足を解消できる、十分な広さがある
・渋谷駅から徒歩10分以内
・勉強会などをおこなえるスペースがある

上記の条件を満たす物件を見つけるために、15〜20件ほど内覧しました。納得できる物件を探すために時間がかかってしまうのは、仕方なかったのかなあと思います。

 
— オフィス移転を進行していく上で困ったことはありましたか?

プロジェクトメンバーは、私と管理部門のメンバー、営業部門のメンバーの3名だったのですが、私が1日外出しているときなどはコミュニケーションをとるのが難しく大変でした。
また、移転プロジェクトは8月の1ヶ月間のみという強行スケジュールだったので、家具などを実際に見ることができず、パンフレットでの判断になってしまいました。全体的なバランスが取れているのかなどがわからなかったので、すこし心配になりましたね。

今回は、移転をプロデュースしてくれた企業さんがどんどん提案してくれてプロジェクトを進めることができたので、最終的には大満足の移転となりました!
渋谷駅から徒歩2分という立地なので、ITプロパートナーズの登録者のみなさまも足を運びやすくなったと思います。また、勉強会ができるスペースも作ったので、今後は積極的にオフィスで勉強会やイベントを実施していこうと思っています。

マネーフォワードの場合

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team_pict_sakamoto_off-24de178513adc9bb3db466904f307e4d 人物紹介:坂本 幸也さん
金融系SIerにてシステム構築に従事。大手証券会社や証券取引所の取引システム開発・運用を経て、証券取引所システムの運用責任者を務める。マネーフォワードでは、アドミニストレーション室室長として開発推進およびバックオフィス全般を担当。

— オフィスの移転に際して、特に工夫したことはなんでしょうか?

移転のプロジェクトを短期間でおこなわなければならなかったので、オフィス移転のプロジェクトチームを発足し、そのチームが主体となって動くように工夫しました。
福利厚生の向上と事業拡大にともなっての移転だったため、スケジュールをずらすことができず、年末に移転が決まったのですが、移転日は5月の上旬に確定しておりました。
ですから、プロジェクトチーム6名ほどの工数を大幅に割いてしまうことになりましたね。

また、移転先のビルが古く、天井が低かったので配線に手間がかかってしまったのが想定外でしたね。通常10cm以上あるOA床高が3cm程度しかとれず、工夫をして配線をおこないました。

 
— オフィス移転を進行していく上で困ったことはありましたか?

プロジェクトがスタートしてから、オフィスデザインの方針が変わり、急遽計画を見直さなければならなくなったことが大変でした。と言うのも、オフィスコンセプトが“マネーフォワードらしさ”なのですが、このコンセプトに合致するイメージをすり合わせるのが大変でした。

お金のサービスの会社として信頼感はきちんと出していきたい。しかし、信頼感に寄せすぎて、新しいサービスつくってるのにカタく見えてしまうのはもったいない。また、エンジニアなどのモノづくりのひとたちに刺さってほしいけど、遊び心がありまくるようなオフィスはマネーフォワードっぽくない。

こういったことを社内で共有・ヒアリングするために、イメージボードを見ながら「マネフォらしい」「マネフォらしくない」を話し合うことにたくさんの時間をかけました。

全社的にヒアリングしてオフィスを作ったので、社員が働きやすい環境であることには自信があります! 次回、移転する際はスケジュールを計画的にたてたいと思います。

よくあるオフィス移転の悩みとは?

オフィス移転の悩みは企業によって異なっていましたね。今回は、賃貸オフィス仲介の「三幸エステート」さんに、3社に共通するオフィス移転の際の注意点について、情報をいただきました。

profile003 人物紹介:石澤 洋介さん
北海道大学を卒業後、不動産販売会社にて営業に従事。2008年よりオフィス仲介の三幸エステートにて賃貸営業マンとして活躍中。

 
— 今回登場していただいた3社のケースを元に、オフィス移転の際におさえておくべきこととはなんでしょうか?

3社のケースを見てみると、さまざまな苦労をされているようですね。まず、オフィス移転のプロジェクトを3つのフェーズに分けて考えてみましょう。これらをしっかりとおさえておくことで、オフィス移転の進行に役立ちます。

  • オフィス移転のスケジュール
  • オフィス物件の選定
  • オフィスの仕上げ

まずは「オフィス移転のスケジュール」を決めるフェーズ。なぜオフィス移転をしようとしているのか。その目的・動機・優先順位(譲れないところ)を明確化した上で、スケジュールを決める必要があります。

枠線あり

※オフィス移転のスケジュール例

仕事は「段取り8割」というように、この根底がゆらぐと計画自体を見直さなくてはならなくなり、手戻りが多くなるので無駄が生じてしまうんですね。

次に、その要件にしたがって「オフィス物件の選定」をしていくフェーズです。譲れないところと譲れるところをバランスよく持っていないと、選定に時間がかかってしまいます。いまはオフィス物件の取り合いなので、「良い」と思ったらすぐ動けるよう、オフィス移転の社内チームをつくっておくことも重要です。

最後に、「オフィスの内装を仕上げる」フェーズ。内装の仕上げでは、より良い新オフィスにしたいと、あれもこれも追加したくなることが多いようですね。しかし、ここで重要なのが、最初に決めた優先順位を意識して取り掛かることです。

 
— オフィス移転の際に、特に意識しておくべきポイントはありますか?

全体を通して言える重要なポイントは、下記の3つです。

  • プロジェクトの目的を明確にし文章にしておく
  • コスト意識を常に持つ
  • クリティカルパスを意識したプロジェクト全体のスケジュール管理をする

これらはオフィス移転に関わらず、どの仕事にも同じことが言えると思うのですが、やはりプロジェクト全体を俯瞰することが重要ですね。そう考えると、一気通貫でコントロールしてくれる信頼できるプロが側にいると心強いと思います。単にオフィス物件の紹介だけでなく、そういった面でも我々仲介業者をご利用ください。

また、最近はオフィスに「企業らしさ」を求める傾向が強く、オフィス移転は社員みんなで「企業らしさ」を考える良い機会ともなりますので、新たな成長への足掛かりになるかもしれませんね。

さいごに

オフィス移転のプロジェクトが開始してから、多くの場合で想定外のことが起きるんですね! あらかじめスケジュール上でバッファをとるなどさまざまな対策が考えられますが、オフィス移転にあたって予想外のことが起きたとき、その道のプロに相談できたら心強いですね。

今回、オフィス移転に際しての悩みにアドバイスをくださった、賃貸オフィス仲介のプロ「三幸エステート」さんを改めて紹介させてください。

賃貸オフィスの仲介なら「三幸エステート」

sanko
http://www.sanko-e.co.jp/

三幸エステートの特徴

  • 年間1,600件に及ぶ豊富なオフィス仲介実績
  • 全国10万棟のオフィスビル情報をデータベース化
  • 「1社1担当者制」で営業職が長期にわたって担当し、クライアントを知り尽くす

現在、「オフィスデザインアワード2016」の特設サイトを公開中とのこと。ファシリティ業界各社が提唱する“次世代オフィス”が集結しているので、「企業らしさ」のヒントを探してみてはいかがでしょうか?

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大学卒業後、新卒入社した会社にてECサイト新規営業を2年経験したのちLIGに転職。バックオフィス業務として経理、総務、事務、労務、法務、など環境の整備に努め、出産と育児のために休職。復帰後は営業事務として管理ツールの導入プロジェクトに参画。2022年1月営業企画室が立ち上がり、営業管理と会計のための情報管理方法を模索中。

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