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2015.10.23

リア充が帰ってくるぞ!?Facebookの新共感ボタン「Reactions」に勝手に絶望してみた

ヨシキ

「Love」(大好き、愛してる)

主に女子が自撮りしたり、プロフィール画像をキメ顔のものに変更したときに乱発されると想定されます。

一般の男性にはややハードルが高いと思われますが、境界線を躊躇なく超えてくるリア充には全く問題ないはずです。

また、「いいね!」よりもポップに愛情や賞賛の気持ちが表現ができるため、結婚式二次会やハロウィンイベントなどの着飾ったパーティー、キラキラした女子会などの写真投稿に対しても多用されることでしょう。

つまり社会人同士の「お疲れ様です」に近い挨拶用語である「かわいぃ♡」が、もはやボタン1つで手軽に表現できるという仕様に。
投稿者は、自分に対して多くの人から「いいね!」を遥かに上回る誉め言葉である「Love」という声を集めることができる仕組みとなったわけです。

自己承認欲求をこれほど簡単に満たしてくれるツールも他にないことから、多くのリア充が戻ってくることが予想されます。

赤ちゃんや猫など、SNSにおける絶対的正義の投稿に対しても多用されそうです。

「Yay」(やった!)

「◯◯km走った」、「△△な仕事(日常業務)終わった」など、人間は “小さな達成感の積み重ねによって幸福を得ている生き物” といっても過言ではありません。

とはいえ、小さな達成は他人からの賞賛を集めづらいもの。せっかく投稿しても「いいね!」がつかないのでは、Facebookから離れていってしまうのも当然。かといって、誰もが「いいね!」と共感できるような大きな達成など、なかなかできるものではありません。

(ある特定の人からの投稿には無条件で「いいね!」を押す集団も存在しますが、絶対数としては大したスコアにならず、むしろスベった感すら出てしまいます。)

そんな投稿ハードル問題と、自己承認欲求をちょうどいいバランスで解消してくれるのが、この「Yay」ボタンではないでしょうか。

集団心理として、「スコアが多いものには自分も加点したくなる」という気持ちが作用することも十分考えられるため、下手すると「ボウリングで適当に投げたらストライクとれた♡」程度の毒にも薬にもならない報告が、信じられないほどの「Yay」を集める可能性もあります。

ソーシャルにおけるハイタッチ的役割を果たすかもしれない、リア充向けのライトコミュニケーションボタンとなることが予想されます。

「Wow」(うわー!、すごい!)

英語の感覚と日本語の感覚で若干差が生じる可能性が高い項目で、「Yay」と比較した場合、単純に「マジですげぇ」という度合いが上がるボタンになると思われます。

ただ、もともとの「Wow」という響きのポップな印象(ワォ!的な)から、本当の意味での偉業に対しては引き続き「Like」が使用されるのではないでしょうか。

犬が二足歩行している様子などのちょっとした驚きを伴う動画、スポーツですごい技や記録が出たときの報告などに活用が見込まれる中で、実はこのボタンが一番厄介な人々を呼び戻してしまう危険を孕んでいます。

なぜなら「残業全然おわんない」「マジ寝てない、昨日徹夜」など、もともとスルーされるかどうかの境界線に位置していた “お仕事頑張ってます” 投稿に対し、とりあえず押しとくべきボタンになると想定されるからです。

同意してるわけでも、馬鹿にしてるわけでもなく。相手をたてつつも本心は笑顔と相槌の裏に隠した肯定行為として、「Wow(うわー!、すごい!)」は最適なボタンとなるのではないでしょうか。

「なんかすごい頑張ってるね」=「Wow」という反応が定着したとき、最近ほとんど見かけなくなった意識の高い残業労働者(精神的リア充)からの投稿が、爆発的に増えるはずです。

「Haha」((笑))

Facebookに限らず、あらゆる文章の中で見かけるようになったのが、こちらの「(笑)」。もはや表現というより、話を終わらせるための魔法の記号、ともいうべき存在でしょう。

この記号が文章(コミュニケーション)全体に及ぼす影響について論じることは省略しますが、Facebookの投稿に対するアクションとしては、間違いなくハードルが一番低いものとなります。

特に、広い意味での “自慢” 投稿を除けば、「こんな面白いことがあったよ/見つけたよ」という(少なくとも本人は)クスッとなる投稿が大半を占めているのがFacebookというツール。

そんな環境下でこの「(笑)」という便利すぎる記号は、確実に乱発されることでしょう。それが「面白い!」という意味ではなく、むしろ「苦笑」に近い同意として使用されても、カウント上は同じ1「Haha」です。

投稿者は自分の笑いが受け入れられていると感じ、ますます盛んに面白投稿をしてくることでしょう。そしてその大半は、リア充がリア充仲間内での内輪受けを狙った内容となることは間違いありません。

「Haha」がリア充無限ループを生み出す装置となることは、容易に想像されます。

「Sad」(悲しい)

この後で紹介する「Angry(怒り)」とあわせ、もともと実装の噂のあった「Dislike(よくないね)」がカバーすべきだった領域を担当するボタンといえます。

世界の悲惨なニュースから身内の不幸まで、規模の大小を問わず悲しい出来事はたくさんあります。確かに「いいね!」なんて言ってる場合ではありません。

ただこのボタンは、 “せっかくのキャンプで雨!” や “パンケーキが60分待ち!” など、「悲しいは悲しいけど、私たちは今この状況に至っている時点十分リア充でーす」という投稿に対して使われることのほうが多くなるかもしれません。

以前であれば、投稿者側がそれなりに工夫しないと「いいね!」が集まりづらい種類の投稿でしたが、「Sad」は「どんまい」的なニュアンスで使われるはずなので全く問題なし。

リア充の薄い悲しさで包まれた「不幸自慢」が、あなたのウォールを埋める日も近いかもしれません。

「Angry」(怒り)

先ほどの「Sad(悲しみ)」に近い使われ方になると想定されますが、怒りを主張する分、より同意を求める要素が強くなるはずです。もちろん社会的正義に基づく主張は有意義な拡散につながるため、このタイプのボタンは必要だと思われます。

その一方、リア充同士が「おいおーい、何そのリア充感w」というような内輪ツッコミに用いる可能性が高いボタンでもあると考えられます。

また、投稿に対して「Angry」ボタンが押されることで、「ちょwwなに怒ってんのwww」という投稿者本人(もちろんリア充)からの逆ツッコミが起こりやすくなります。(なんという暇を持て余したリア充の遊びなのでしょうか。)

ただでさえどこまで本気かわかりづらいリア充のコメントに、内輪感まで加わってしまっては、もう非リア充にできることなどありません。

まとめ

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いかがでしたでしょうか。

もともとFacebookが世界最大級のSNSであることは疑いようのない事実であり、多くの人がFacebook体験を経たうえで現在を迎えています。新興SNSも広告導入(マネタイズ化)のフェーズではいつもファン離れを起こしているように、完全な代替ツールとなり得ているわけでもありません。

だからこそ、タイムラインが「自己承認欲求を満たしてくれる場所」に戻りさえすれば、リア充はいつでもここに帰ってくるのではないでしょうか。

今回紹介した「Reactions」の導入は、そのきっかけとなる可能性を秘めているといえます。非リア充が安心してFacebookにアクセスできる時間は、実はもうあまり残されていないのかもしれません。

いずれにせよ、タイムラインが過疎化し、まるでbotのようにテンプレ化した報告投稿か企業ページからの投稿しかない状況こそを「安住の場」と捉えるのは、SNSユーザーとして明らかに間違った姿といえるでしょう。

やはりSNSの発展は、非リア充ではなくリア充と共にあると言えるのかもしれません。だからこそ彼らの投稿に「いいね!」その他のリアクションをとることは、無料SNSにおける「使用料」と考えるべきなのでしょうね。

 
 
それでは、みなさまの「いいね!」をお待ちしております。