Web事業部実績紹介
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2015.10.01

ハードウェア製造大国・台湾政府と協業、アジアから世界を狙う日本のIoTスタートアップ | ハタプロ 伊澤 CEO インタビュー

小泉 耕二
※本記事はIoTニュースより転載した記事です

株式会社ハタプロは2010年に設立し、日本と台湾の2拠点で活躍しているハードウェアのスタートアップ。

主な事業内容は、IoTプロダクトの自社開発と受託開発、ソフトウェア・ハードウェア両方に詳しくなれるIoT人材を育成する講座も開催しており、さらに、ハードウェアに強い台湾政府の経済産業省公認のインターナショナルパートナーとしても活動している。

スタートアップ企業がハードウェアに乗り出すのは、なかなかハードルが高いと思われがちなのだが、今回はそれを実行している株式会社ハタプロCEO伊澤さんにモノづくりを進めていくうえでの「ホントのところ」を伺った。

もともとはWebメディアの会社からスタートした

iotnews 株式会社ハタプロ 代表取締役CEO[/caption]

 

-開発したプロダクトはどのようなものがありますか?

最近の例でいうと、朝日新聞社さんから依頼いただき、フレキシブル電子ペーパー搭載バッグを開発しました。ファッションアイテムに適したフレキシブルで電力消費が少なく薄型軽量の新しい電子ペーパーディスプレイを、バッグに組み込み、スマホで簡単にデザインを変えられるウェアラブルデバイスです。その他にも受託では、室内の状態を検知し清潔に保てるデフューザーなどの開発実績があります。

自社プロダクトは、クルマ×IoTに力を入れたいと考え、お守り型IoTデバイス「charm(チャーム)」と、健康寿命というものが重要になると考え「arc toco(アーク・トコ)」というプロダクトを開発しました。

「charm(チャーム)」は、高齢者の運転や体調の傾向をセンサーで検知してクラウドAIが自動で分析し、例えば「去年に比べると今年の方が危ない運転が多い」などの傾向を見守る側にアラートを飛ばしてくれます。「arc toco(アーク・トコ)」も同じように、親の毎日の活動量を自動で分析し、体調の変化を管理してくれるものです。

iotnews2

-反響やその後の展開はいかがですか。

自分たちが思っていた以上に反響がありました。大手メーカーからも「良い意味で家電製品らしくないデバイスというのが斬新」というお話もいただきました。データを研究に使いたいという連絡もいくつかいただいております。またこれらの知見を活かして、中古車業界最大手のガリバー・インターナショナル社と一緒に、更にブラッシュアップしたクルマ×IoTプロダクトを開発します。

巨大な流通と販売網・ビッグデータを持つガリバーと手を組むことで、大きなマーケットを一気に攻められるようになるので、「charm(チャーム)」や「arc toco(アーク・トコ)」よりも幅広いターゲット層のポータル的な存在になる新しいデバイスを考えています。

既存の自動車の範囲にこだわりすぎず、センサーの塊である自動車を中心に「社会全体の“ライフスタイル”を変える」新たなIoTプロダクトを、年内に発表する予定です。日本に強みのある分野からイノベーションを起こし、日本発・世界へ広がるプロダクトを出していきたいと考えています。

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-御社にはもともとハードウェアのエンジニアが多くいたのでしょうか。

いえ、そういうわけではありません。Web制作の経験のみのエンジニアでも、電子回路の仕組みなど、構造を分解して勉強をしていくとWebに近いものはあるので、自分たちで電子工作レベルから始め、試作品を開発し、量産といった順で覚えていきました。

例えば、試作品の段階で必要な知識は、大きく分けて7つの項目があります。それは、1.電気の知識、2.部品の知識、3.道具の使い方、4.部品と道具の調達方法、5.プログラムの知識、6.PC環境の準備、7.ICへプログラムする知識なのですが、1つ1つ順を追って考えれば、覚えやすいです。

試作品の段階で必要な7つの知識 試作品の段階で必要な7つの知識[/caption]

 

ICへプログラムする知識については、プロトタイプ制作の段階ではC言語ではなくても作ることができるものがありますが、製品版となるとまだまだC言語が主流です。

覚えることが多いようにも見えますが、基本的なことは1か月ほどで学べると思います。また、実際にモノを作るエンジニアでなくても、ディレクターなどモノづくりに関わるならば、コミュニケーションする人や企業が増えるので、知識は深堀りした方が、連携も取れ速度や無駄なコストも発生しないのでいいと思います。

IoTNEWS代表 小泉耕二 IoTNEWS代表 小泉耕二[/caption]

足を使って、少しずつパートナー会社を増やしていった

-ハタプロさんでは基板の回路設計もされるのでしょうか。

基本的には自社で設計し、バッテリーなど専門性が高いものは0から作るのは非常に難しいので得意なパートナー企業にお願いしています。またディスプレイなどの部材は主に台湾から調達しています。

-パートナー会社はどうやって探していらっしゃいますか。

何か裏技があるわけではなく、とにかく足を使って探しまわっています。

大手企業の下請けなど、いい技術を持っている企業は地方にあることが多いので、立上げ当初はよく地方をまわっていました。泥臭いですが人に会いに行き、さらに紹介していただいてというのを繰り返しました。こんなにIoTが盛り上がる前の当時では、僕のようなバックグラウンドの違う人間が、モノづくりをやるというのが珍しかったようで、不思議がられたのですが、親身になってくださいました。

大きい会社でも、思い切って飛び込むと「今回はうちでは難しいけど、別の企業を紹介するよ」などと言って他社を紹介してくださいました。FacebookなどのSNSを利用していない方も多いので、直接あって信頼関係を得るために、事前準備はきちんと行い、フォローも電話やメールで行いました。

-実際の「モノ」を作るというのは、Web制作などと違って設計後は修正がかけにくいですし、頻繁に確認ができません。発注通りに仕上がっているのかなど不安なこともあると思うのですが、どうやって「この工場に発注しよう」と決めますか?

コミュニケーションをとる中で、どんな方だったり、どのくらい真剣に対応してくださる方だったりで考えます。そして、いいお付き合いをしていると「今回はどうしても」というムリに対して事情を理解して対応してくださいます。言葉にするとすごくチープになってしまうのですが、最初は大変でしたが人の繋がりが大事だと思っています。

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