
【INTERVIEWS】vol.5 ピースオブケイク 代表取締役CEO 加藤 貞顕さん(前編)
株式会社ピースオブケイクの代表取締役CEO 加藤 貞顕氏にインタビューするこの企画。後編は理想的なデジタルコンテンツと今後のメディアについて。
【INTERVIEWS】vol.5 ピースオブケイク 代表取締役CEO 加藤 貞顕さん(前編)
― cakesもnoteもどういう世界観でやっていきたいのかを教えていただけますか?
― え、DMMですか?
― 行き着いた先……。
― そっか。レーベルでも切れるんですね。
― 課金の仕組みが競争力になるんですね。
― はい。
― なるほど。
― 読んでるんですね。
― 加藤さん的には作るより、広げるとか場所を作る思想が強いんですか?
― 心が折れそうになったときあります?
― ははははは(笑)。立ち上げから一番大変だったことってなんですか?
― どうやって口説いたんですか?
― いまクリエイターの数は累計で500人以上いますよね? ブレイクスルーのタイミングとかありましたか?
― いつぐらいからですか?
― 個人的な質問になっちゃうんですけど、少し前にパブリッシャーとプラットフォームの両面を持つのが今後のメディアに必要だ。みたいなこと言われていたじゃないですか? それについてどう思いますか?
― パブリッシャーとプラットフォームは両面必要だっていうことですよね。
新しいプラットフォームを作っていくときに、そのなかで最適なコンテンツを作れるのはプラットフォームを作った人たちだと思うんです。少なくとも最初は。
だから任天堂は、一番最初は純正のアプリケーションがまず出て、それをまわりのベンダーとかが見て学んで作るようになる。3〜5年くらいかけて、そのプラットフォームの限界を出し尽くしたようなアプリケーションが出る流れがゲームだと起きてるんですよね。そこで市場が飽和してその次の業態にうつる。
― 正直cakesからnoteが出たのって意外だったんです。あれってどういう関わりがあったんですか?
cakesはまとまったコンテンツ全体に集合的に課金していく場所で、雑誌に使いですよね。それで、集まったお金は、見られた分に応じてクリエイターに配分する仕組みになっています。
ただクリエイター単位でコンテンツを配信して、それで課金する仕組みも当然必要になりますよね。それがnoteです。さきほどcakesは雑誌に近いと言いましたが、noteは本に近いものと思っています。
― cakesは雑誌でnoteは本。
とにかくやりたいことは、ネットにクリエイターの本拠地となる場所をつくる、ということなんですよね。
― ネットに本拠地。
― いろんなアカウント持ってますからね。
― その核になるためにやっているわけですね。
― 紙は先がないからWebに移っていく話がありましたけど、そこでもう一回cakesさんで紙の続きを出そうとしているじゃないですか。それはどうしてですか?
僕らのやることはコンテンツを広げることなので、クリエイターが一番儲かるのが本ならば、Webでもやるし本でもやります。
― 雑誌からデジタルに移っていく中で、出版社とWebのコンテンツメーカーってどういうふうに付き合うべきなんでしょうか。
少し前に週刊アスキーもデジタル化しましたけど、デジタル化の流れはこれから数年で急速にすすみます。
出版社はWebサイトを作ったり雑誌を作ったりしていますが、いまはまだ売りたい本や雑誌の宣伝という目的で作っています。だけどこれからは、“サイトを作る、運用する、サイトを広げる、ビジネスにする”といった部分を、みんながやらなきゃいけなくなるはずなんですよ。
― 今までやれてこれなかったと……。
主戦場でやるとしたら、宣伝のためではなく、設ける場、ビジネスとしてやらなきゃいけなくなりますよね。
― それヘビーですよね。今までその土壌がないわけですから。
― 最後にLIGに対しての意見とか感想っていうか。
写真撮るときだけ笑顔なのかなって思っていたんですが、お会いしてみたら、本当にずっと笑顔なんですね。
注目してたんですよ。この人の笑顔は本物なのかって(笑)。
いや、LIGのメディアすごいと思いますよ。これからも楽しみにしてます。
― ありがとうございます。本日はお忙しい中ありがとうございました!